有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LV0Y (EDINETへの外部リンク)
アストマックス株式会社 事業等のリスク (2021年3月期)
有価証券報告書に記載した当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当社グループでは、事業等のリスクを、将来の経営成績に与えうる影響の程度は発生の蓋然性等に鑑みて、「特に重要なリスク」「重要なリスク」に分類しております。当社グループは、これらの重要なリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存ですが、これらのほかにも様々なリスクが存在しており、ここに記載されたリスクが当社グループの全てのリスクを表すものではありません。当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(特に重要なリスク)
リスクの内容 | リスクに対する対応策 | |
① グループ経営のガバナンスについて | 当社グループでは、様々な事業を手掛けておりますが、各々の事業については、迅速かつ的確な経営判断が求められます。 ガバナンス体制及び管理業務遂行体制が十分に機能しない場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 | 各事業部門における重要事項については、執行役員会、経営会議及び取締役会において十分に審議され、重要事項に関する親会社としての意思決定がなされています。 また、週次で開催している執行役員会の資料の共有を含め、社外役員との積極的な意見交換を行い、必要に応じて、臨時取締役会及び事前説明会を開催し、当社グループにとっての重要な判断に、取締役会のガバナンスが効果的に及ぶ体制を維持しております。 さらに、各事業の管理業務はバックオフィス及びミドルオフィスに集約し、当社事業全体の管理業務の効率化及び管理コストの削減を図ると共に、事業部門の迅速な意思決定を可能とする体制としております。 |
② 法的規制等に対するコンプライアンスの徹底について | 当社グループにおける事業には様々な法的規制が及びます。 ディーリング事業及び電力取引関連事業は、関係法令を中心に、国内外の主要取引所の諸規則の遵守を求められており、再生可能エネルギー関連事業においては、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法や電気事業法等の規制を受けることとなります。また、小売事業においては電気事業法のほか、個人情報保護法等を遵守することが求められています。 PPAM社は、「投資信託及び投資法人に関する法律」に定める投資信託委託会社として公募・私募の投資信託の設定を行っていることから、金融商品取引法を始めとする各種法令及び所属する各種協会の自主規制ルール等を遵守し、投資信託等の運用及び管理を適切に行うことが求められるほか、各種法令等の遵守が求められます。 一方、当社及びAFM社は、金融商品取引法第63条に基づく「適格機関投資家等特例業務」の届出を行っておりますが、適格機関投資家等特例業務を行う業者に関する金融商品取引法の一部を改正する法律(「2015年改正金商法」)が、2016年3月1日に施行され、適格機関投資家等特例業務を行う業者の行為規制等が強化されました。 万が一、上記等に関しての法令違反等が発生した場合には、監督当局等から行政上の指導あるいは処分を受けることがあり、その内容によっては通常の営業活動が制限され顧客ビジネスの展開に支障をきたす可能性もあります。 また、一役職員による不祥事等が発生した場合であっても当社グループのイメージが失墜し、当社グループの事業活動及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 | 当社は、上場企業として、当社グループ各社を含めたコンプライアンスの徹底を最重要課題の一つとして取り組んでおります。 当社グループが営む事業毎に存在する様々な法的規制や業界団体による自主規制ルールについて、グループ各社が企業として遵守することのみならず、役職員一人一人にモラルが求められていると考えております。当社グループでは、全役職員に対して社内規程で法令等の遵守を要求するとともに、毎年度、その旨誓約書を提出させており、加えて継続的な研修を含む啓蒙活動を行っております。 態勢としては、内部監査を中心とするチェック体制及びコンプライアンスチェックリストを用いた自主点検を定期的に実施する体制を敷くことにより、その徹底を図っております。 当社グループとしては、コンプライアンス態勢及び内部管理体制水準の確立・維持に努め、今後も更なるコンプライアンスの徹底を図るべく継続して取り組んでまいります。 |
③ 企業買収 /出資等と統合に係るリスクについて | 当社グループでは、主要事業及びそれに関連する事業会社またはファンド等に出資等も行っており、連結子会社・持分法適用関連会社として収益等を取り込こんでいるものや、関連会社に該当しない出資先もあります。 出資先で想定した利益が見込めない場合、出資先の経営状況が著しく悪化した場合、またはファンドの投資成果が大きなマイナスとなった場合などには、連結損益にマイナスの影響を与える可能性があります。 | 出資先の選定に当っては、出資による投資成果とリスクを見積もると共に、当社事業との関係性や当社事業展開における付加価値及び事業計画等の妥当性等を判断した上で、社内規程に基づく慎重な検討を行っております。また出資後においても、協働または経営指導などを通じて出資先の価値の向上を図ることに努めております。 |
④ システム障害に係るリスクについて | 当社グループのコンピュータ・システムは、業務上不可欠なインフラとなっております。 とりわけ、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、当社グループでも在宅勤務の併用などを実施しており、オンラインでの効率的な業務体制の維持は更に重要度を増している、と考えております。 ハードウェア、ソフトウェアの不具合や人為的ミス、天災、停電、テロ、コンピュータウィルス、サイバー攻撃その他の不正アクセス等によりコンピュータ・システムに障害が発生する可能性は否定できず、システム障害のレベルによっては、当社グループの事業活動及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 | 現状、重要なデータについては外部のデータセンター利用を通じたバックアップ体制を確立、「情報セキュリティー委員会」を定期的に開催して、重要データの漏洩防止を含めた「情報セキュリティー」体制の維持に努めております。 当社グループは、「情報セキュリティー」を重要な経営課題と捉えて、業務上及びセキュリティー上必要とされる水準の維持・向上に努めております。 |
⑤ 再生可能エネルギー関連事業について | 当事業において当社グループがこれまでに開発等で携わった案件は全国18箇所となり、その内17箇所の太陽光発電所が既に完成しております。また太陽光発電以外では主として地熱等を利用した発電事業等への取り組みも進めております。本事業においては、ビジネスの進展が必ずしも予定通りに進まない事態が発生し得ること、想定しきれないコストが発生すること等により、事業採算が悪化する可能性がある他、事業全体としての採算が合わない場合は開発を断念せざるを得ないこともあり得ます。 また、事業用地の取得を伴うケースがあることから、固定資産税その他諸費用の変動、不動産に係る欠陥・瑕疵の存在、災害等による不動産価値の毀損、所有権その他不動産の権利関係、有害物質の存在、環境汚染、不動産価値の急激な低下による減損等の新たなリスクを負うことになると共に、第三者に対し損害を及ぼし賠償責任を負うというリスクも存在します。こうした問題が発生した場合には、当社グループに対する信頼の失墜に繋がる可能性があります。その際には、当社グループの経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、再生可能エネルギーについては、政府のエネルギー政策によっては諸規則等の改正またはその解釈や運用の変更が行われる可能性もあり、その内容によっては今後の業務展開や業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。加えて、全国的な太陽光発電設備の増加により、春や秋等電力をあまり必要としない時期に出力抑制が課されることがエリアによって増加してきております。当社グループが保有する太陽光発電所は出力抑制に上限が付いているものが殆どですが、出力抑制がかかるたびに売電収入は減少することから課される回数によっては当社の営業収益に大きな影響を与えるリスクがあります。 | それぞれの案件の事業化に当たっては、関係者との連携を図りつつ、且つ厳格な調査に基づき事業化の是非を検討して進めております。 特に地熱発電事業に関しては、事業化にむけて地表調査及び4本の調査井の掘削が完了しており、現時点におきましては事業性として有望であると判断しておりますが、今後予定している調査井において想定した蒸気や熱水が得られない場合等においては、これまでにかけた費用の大半を失うというリスクが存在しますので、専門業者との密接な連携を図りつつ、共同事業者を募って本事業を進めることによって事業リスクの分散化も図っております。 また、当事業においては、当社グループの自己資金に加えて銀行借入等を利用し、レバレッジをかけて投資を行うケースがあります。その際には当社グループが拠出した投資額を上回る規模の事業を行うこととなり、事業採算の僅かな悪化が、当社グループの損益に相対的に大きな影響を与えるおそれがあります。当社グループにおいては、再生可能エネルギー関連事業での資金調達の大半を、SPC(特別目的会社)を用いたノンリコースローン(責任財産限定型ローン)で行っており、当社グループのリスクを出資金等の額に限定することを図っております。 |
(重要なリスク)
リスクの内容 | リスクに対する対応策 | |
⑥ 人財の確保に係るリスクについて | 当社グループは、事業を維持し持続的な成長を実現するためには、全ての事業において、必要な時期に適切な人財を確保することが重要と考えております。 しかしながら、優秀な人財が社外に流出した場合や人財の採用・教育が予定通り進まなかった場合、当社グループの事業活動に支障をきたし、これにより当社グループの業績に悪影響が及ぶおそれがあります。 | 当社グループでは、人財育成を経営の重要課題の一つとして位置づけて、従業員教育に注力する他、より働き易い環境、従業員一人一人が能力を更に伸ばせる職場環境を提供するため、在宅勤務制度やフレックスタイム制度、時差勤務制度等を導入し、ワークライフバランスの充実に取り組んでおります。 |
⑦ 電力取引関連事業について | 需要と供給を常時マッチングさせることが求められる電力取引の性格上、同市場の価格は他の市場取引に比し、大きな値動きをすることがあります。特に市場の流動性が縮小する時には、価格が著しく変動するリスク等も存在します。 また、当事業においては、事業の拡大に伴い与信供与する取引先が増加しており、万が一与信先が破綻した場合は、少なからずその影響を受ける可能性があります。 | 電力取引関連事業においては、発電事業者等他の電力業者から電力を調達し、小売電気事業者等に対し電力を販売する電力取引を拡大しておりますが、電力調達量が販売量を上回るまたは下回ることで電力量に過不足が生まれることがあり、そのまま期限が到来した場合は電力価格の変動を直に受けるため損失が発生するリスクがあります。なお、価格変動リスクは、当社グループの1992年の創業以来続けてきているディーリング事業で培ってきたリスク管理ノウハウを十分に活用してコントロールしております。 また、与信リスクを抑制できる取引形態及び与信リスクの転嫁等を通じ与信リスク量のコントロールに努めております。 |
⑧ 小売電気事業について | 2020年4月に、傘下に小売電気事業を展開する企業を子会社化いたしました。 小売電気事業のビジネスモデルは、顧客獲得にかかる代理店・取次店等への販売報酬を営業費用として先行して認識し、顧客契約からの収益はその後一定期間をかけて回収するという特性がある為、顧客を継続的に増やしていく成長過程においては、小売電気事業者の損益計算書は費用先行になる傾向があります。中長期的には当社の企業価値向上に寄与するものと考えておりますが、顧客数が一定に達するまでは当事業においては赤字が継続する見通しです。 小売電気事業は、電気事業法に基づく申請を行い、経済産業大臣による登録により事業を開始することが可能となっております。参入障壁が低いことから、新規参入事業者が急増しており、自由化以降の5年間で700を超える事業者が登録されております。新規参入者の急増は、電力購入価格の上昇と、電力販売価格の下落を招く可能性があり、競争激化と共に当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また営業収益は、顧客の電気使用量の季節的変動(気温や気象等)による影響を受けるため、業績が季節変動するリスクがあります。 | 小売電気事業への本格的参入は、従来からの再生可能エネルギー関連事業、電力取引関連事業に加え、日本における電力のサプライチェーン全体に事業領域を広げ、より機能的なサービスの提供と収益機会の開拓を図る方針に基づいたものです。当社グループの総合エネルギー事業を伸ばしていくためには、自前の小売電気事業が欠かせないものと考えております。 顧客を継続的に増やしていく過程における損益計算書上の費用先行については、営業努力によってできる限り早期の収益化を図ると共に、電力取引関連事業に関する説明のとおり、電力価格の変動等によるリスクを的確にコントロールして事業運営を行います。 |
⑨ 商品先物市場・金融市場等の動向について | ディーリング事業は、主に国内外の商品先物市場及び金融市場等を運用の対象市場としております。従って、当社グループの業績は市場動向の影響を排除できない面があり、世界的な政治、経済、社会情勢等の動きがこれらの市場に対して大きな影響を与えています。 また、商品先物市場もしくは金融市場の値動きが極端に小さくなるような市場環境が継続した場合、仮想通貨やFX市場等他のアセットクラスに資金が流れ流動性が極端に低下した場合及び当社グループと同様または優れた手法を駆使するディーリング事業を展開する新規参入者が増加した環境においては、ディーリング事業の収益が低迷する可能性があります。 この他、戦争、テロ、疫病、天災、大規模事故等の世界的事件・事故が発生し、商品先物市場または金融市場の閉鎖、取引中断、大幅な取引ルールの変更等の予期せぬ事態が発生した場合、当社グループの事業活動及び業績は大きな影響を受ける可能性があります。 | 当社グループにおけるディーリング事業においては、国内外の主要先物市場を通じた裁定取引戦略を主たる取引として、市場における上昇トレンド・下降トレンドそのものが事業収益に直接大きな影響を与えることを低減させる戦略をとっております。 |
⑩ アセット ・マネジメント事業における運用資産残高と報酬率について | アセット・マネジメント事業における収益は、運用資産残高と報酬率によって大きく変動します。当社グループでは、連結対象ではなくなったものの引き続き当事業の中核を担う事業会社であるPPAM社において、同社の筆頭株主であるZフィナンシャル株式会社と協働して、安定的な収益拡大のために新たな運用資産の獲得を目指し、運用収益率の向上、新規運用商品の開発及びマーケティングの強化を図っております。しかしながら、市場環境や政治経済情勢の変化、運用成績の悪化、顧客等の投資方針の変更等により、短期間で運用資産残高が減少する可能性があります。 また、当事業における連結対象であるAFM社においては、引き続き、適格機関投資家のためのベンチャーファンド等の資産運用業務に注力しております。これまでのところ、同社における運用資産は順調に拡大しておりますが、同社の収益は、報酬の対象となる運用資産に依存しています。今後、報酬の対象となる運用資産が大幅に減少する場合、収益が減少することがあります。 | 当社グループにおけるアセット・マネジメント事業においては、市場連動型の金融商品の運用も行っていることから、市場環境悪化に伴う解約に加え、良好な市場環境においても利益確定の解約が発生することがあります。提供する金融商品の多様化を進め、特に、我が国における国民の長期資産形成に資するため、積立型及び安定運用型等の投資信託の取り組みに力を入れるなど、市場環境の変化による解約リスクの低減についても、Zフィナンシャル株式会社と協働して取り組んでおります。 一方、AFM社における資産運用業務においても、安定した良い運用成果を達成して顧客満足度の向上に努め、運用資産の拡大にも務めております。 なお、当事業における「運用資産」とは、いずれも顧客運用資産のことであり、一部に「シードマネー」としての投資が含まれている場合もありますが、そのほとんどは、当社グループ自体の投資ではありません。 |
⑪ 訴訟の可能性について | 当社グループが2007年6月に旧三井物産フューチャーズ株式会社(当時)の全株式を取得して以来抱えていた6件の被告事案は全件和解が成立しております。しかしながら、旧三井物産フューチャーズ株式会社の顧客等から訴訟を提起される可能性は残されております。 また、2020年4月に買収した企業は1件の被告事案を抱えており、2021年3月期に本事案に関する引当金を計上しております。しかしながら、今後の交渉結果によっては計上した引当金以上の当社負担が発生する可能性があります。 この他にも、「(特に重要なリスク)②法的規制等に対するコンプライアンスの徹底について及び⑤再生可能エネルギー関連事業について」に記載された事項に係る訴訟の可能性があります。 | 当社グループは、前述のとおり、コンプライアンス体制の維持に努めておりますが、単に法令または各自主規制機関の自主規制ルール等を遵守するのみならず、対外契約の遵守、取引先等との適切なコミュニケーションを図ることによっても、訴訟等のリスク低減に努めてまいります。 また、顧問弁護士等への事前相談及び事業進行中の相談を通じても、訴訟等のリスクに備えてまいります。 |
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E26813] S100LV0Y)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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