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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LVA5 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本板硝子株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの新しい中期経営計画「リバイバル計画24(RP24)」に基づき、製品とサービスの付加価値化を進め、新たな成長の柱を確立するためには、強力な研究開発が必要不可欠です。
事業戦略に基づき、研究開発活動は以下の分野に注力しています。
1) 快適空間の創造:快適で安全・健康な「人にやさしい生活空間」を創造する
2) 地球環境の保護:再生可能エネルギーの活用拡大や冷暖房負荷の軽減などを通して「地球にやさしい環境」を創造する
3) 情報通信分野: 人々の暮らしをより便利にし、社会の進化をささえる情報通信関連分野に貢献する

例えば、研究開発部門は、脱炭素化の目標を達成するために必要な技術を特定して開発するというグループの活動を主導しています。2022年3月期においては、水素とバイオ燃料を用いたガラス窯の燃焼や、ガラス製造工程で二酸化炭素を排出しない原材料への切替の研究を計画しています。
また、当社グループは、フロートガラスやコーティング、ガラス繊維やガラスフレーク、自動車用ガラス加工など明らかに競争優位な技術を始めとして、コア技術の開発と活用に長年取り組み成果を上げてきました。
基礎研究や新技術の調査を行うため、外部のパートナーとの協業も強化しています。協業の形態は、優れた大学との長期的な連携や、スタートアップ企業への当社グループ施設の提供など多岐にわたります。
各事業部門は、地域レベルやグローバルレベルで、研究開発プロジェクトの優先順位決定や計画策定に積極的に関与しています。さらに経営レビューというプロセスにおいて、経営会議メンバーも、当社グループにおける研究開発活動の貢献度をモニターし、方向性を決めています。
当社グループにおける当連結会計年度の研究開発費は、83億円となりました。

セグメント別の研究開発費は下表の通りです。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
建築用ガラス事業2,253
自動車用ガラス事業2,275
高機能ガラス事業864
報告セグメント計5,392
その他2,864
合計8,256

(1)建築用ガラス事業
建築用ガラス事業では、住宅や商業用建物向けのガラス製品の拡充に引き続き努めています。顧客ニーズに応えるべく主要な分野で技術革新を行っており、例えば断熱ガラスやソーラーコントロール(遮熱)ガラス、内装用の装飾ガラスの品揃え強化や真空ガラス「スペーシア®」の改良があげられます。
2021年3月期においては、ガラス表面に付着したウイルスや細菌を減少させるSanitise™を製品化しました。また渡り鳥が高層ビルに衝突することを防ぐためのコーティングを施したBirdsafe™も製品化しました。
当社グループは強みであるオンラインCVD(化学気相成長)コーティング製品の拡充を進めています。これには導電膜や低反射・反射防止鏡製品が含まれます。基礎研究では、IBM社のBlue Gene / Qスーパーコンピューターに基づく計算手法を使用して、新しい材料構造を研究しています。
また液体コーティングにおける長年の経験を活かし、防眩、指紋付着防止、抗菌、帯電防止など様々な特性を有するコーティングの新規開発を行っています。
当社グループの製品は、デジタルサイネージ、タッチパネル、POSディスプレイ類、ウェアラブル端末、商業用冷蔵ケース、医療分野や暖房及び内装向け等々、顧客企業の多様な最終製品に組み込まれています。
当社グループは、成長分野である太陽光発電向け製品やBIPV(建物一体型太陽光発電)、エレクトロクロミック技術を活用した製品の開発にも引き続き取り組んでいます。当社グループの導電膜付基板ガラスは顧客製品の性能の向上に貢献しています。
以上により、建築用ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は23億円となりました。


(2)自動車用ガラス事業
当社グループは、競争優位の源泉であるコア技術に基づき、新製品の開発や核となる製造工程の継続的改善に重点を置いた研究開発を進めています。自動車産業界が求める、安全やセキュリティ、環境、快適さや利便性、スタイルといった領域で技術革新を進めています。「CASE」(connected(コネクテッド)、autonomous(自動化)、shared(シェアリング)、electric(電動化))と呼ばれる新しい潮流により、新たなビジネスの機会が増えています。
当社グループは、顧客と緊密に連携しながら、ヘッドアップディスプレイ(HUD)用のフロントガラスのような先進的な製品の開発を進めています。拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)に対応したフロントガラスはすでにそれを採用した車種が発売されるなど成果が出ています。当社グループの先進的なガラス成形技術やシミュレーション技術に加え、厳しい光学要件を満たすための原材料と生産プロセスについての知見は、顧客から高く評価されています。
また、建築ガラス用に用いられる耐久性の高いコーティングを応用したLOW-Eガラスを顧客へ提供しています。これらは、高温と低温の気候両方で、電気自動車の航続距離を伸ばし、快適性を向上させることができます。
以上により、自動車用ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は23億円となりました。

(3)高機能ガラス事業
高機能ガラス事業では、光学設計、グラスコード、ガラスフレーク等のガラス繊維製品など、当社のコア技術を活用した多くの成長分野で事業を行っています。高機能ガラス事業部門では、製品のポートフォリオを拡充し、継続的成長を目指しています。
また、自動光学検査用の先進的な光学デバイス、5G用の低誘電素材、及びガラス繊維用の新しい用途の開発も行っています。
変化の速い高機能ガラス事業の分野においては、改良製品を投入し、新市場を開拓することを戦略としています。
以上により、高機能ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は、9億円となりました。

(4)その他
当社グループでは、長期的研究開発活動に関する支出は本社部門が負担しています。これには、既存事業の将来の基盤となる新技術を探索する「インキュベーター」活動も含まれています。「インキュベーター」活動は、主に外部のパートナーや大学と連携して行います。開発が十分に進んだ段階で、商業ベースに乗せるべく事業部門管轄のプロジェクトに切り替えて進めます。
また、ビジネス・イノベーション・センターはこのセグメントに含まれます。例えば、独自技術に基づくマイクロレンズなどを主軸として活動を活発化させており、外部パートナーとのコラボレーションやオープンイノベーションも積極活用しながら新規事業の創出を目指しています。

以上により、その他における当連結会計年度の研究開発費は29億円となりました。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01121] S100LVA5)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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