有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LPP2 (EDINETへの外部リンク)
サンヨーホームズ株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)
当社グループは、経営理念及び指針に基づき「人と地球がよろこぶ住まい」をブランドに掲げ、社会課題を解決すべく、お客様が持つお困り事を解決し、暮らし満足の向上と、地球環境に配慮した高性能・高品質・高付加価値な住宅の供給を目指しており、その実現のため、暮らし提案力・デザイン力・工業化技術力に基づく品質の向上及びコスト削減を目的に研究開発活動を行っております。また、暮らし提案システム「life style KURASI'TE」を導入し、さまざまな暮らし方に応じて、より満足を得る舞台(生活を演じる舞台)を提案することを基本とし、それぞれの家族構成で、どのようなライフスタイルを送りたいのかを把握することで、お客様の希望を反映した住まいを提案することが当社の使命であると考えております。
事業コンセプトである「エコ&セーフティ」を主軸に置いた独自の技術開発をベースに、長寿命で環境性能に優れ、安心・安全で、快適に暮らして頂ける住宅を供給することが社会課題の解決に繋がると考えております。そこで長期優良住宅やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)(注1)を普及、促進させ、質の高い築古建築が価値を持つ日本となることを目標として、独自技術の研究開発に取り組んでおります。
本年度につきましては、国策でもある2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指すという目標を背景に、ZEH基準である外皮平均熱貫流率(以下「UA値」という)がZEH基準であるUA値0.6(当社販売エリア)よりも高い性能値であるUA値0.5(モデルプラン)として2016年度より市場導入し、鉄骨構造でありながらハイスペックな高断熱住宅として販売しております。更に、政府による2020年10月の『2050年カーボンニュートラル宣言』を受け、なお一層のZEH対応住宅の促進を図り、その結果、2020年度のZEH化率は75%を達成しました。これらのことが評価され、一般財団法人日本地域開発センターが主催し、優れた省エネルギー住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2020」において「優秀賞」を受賞しました。これにより、6年連続での受賞となります。また、「省エネ住宅特別優良企業賞」も同時に受賞し、これは「優秀企業賞」を含め4年連続の受賞となります。
また、お子様や高齢者にとって、室温差が大きい住まいはとても危険だと考えられています。一方、全館空調は室温差解消に役立つものの、「不在の寝室等にも空調するので勿体ない」や「欲しいけど高額なので・・・」というお客様の声もあります。そこで当社では「全館空調Lite(ライト)」を提案し好評を頂いております。特長は、リビング等にて暖められた(又は冷えた)空気を空調されていない洗面室や廊下に送ることで室温差を小さくする提案です。空調する部屋を洗面室やトイレ、廊下など必要最小限に留めることでランニングコストをおさえることができ、更に、熱源はリビング等のエアコンですので、将来リビング等のエアコンを買い換えるだけで済むなどのメリットがある提案となります。この取組みが評価され、特定非営利活動法人キッズデザイン協議会が主催する「第14回キッズデザイン賞」を受賞しました。
近年、多様化した住宅市場が潜在化してきていることに対応するために、顧客層に応じた「暮らしの提案」をビジュアル化する「life style KURASI'TE」を導入することで、お客様へ住まいに対する「気づき」を得て頂き、「購買意欲」を高めるだけでなく、お客様満足を満たして頂くことで、経営理念である「快適空間の創造」と「退屈しない人生の提案」の実現を図っております。また、世界的に猛威を振るっているコロナ禍により、テレワークやオンライン授業がしやすい間取りや手洗いを習慣化させる間取り、ウイルスやアレルゲンを除去する設備の導入など「新しい生活様式」に変わろうとしています。
そこで、当社では、これら新しい生活様式に対応すべく、「働く」×「暮らす」を両立させた独自のワークスタイル提案 「ファミリィSOHO®」を市場導入しました。今回の提案では、階段の踊り場を活用し、SOHOとリビング間での目線の高低差効果を活かしたことで、1人で仕事に集中しながらも、家族の様子を見守ることができるため、在宅勤務経験者に多い「オンオフの切り替えがしづらい」「家族を見守りながら仕事がしたい」という悩みを解決。これにより、自宅でも多様な働き方が可能となることや、お子様のオンライン学習などにも利用できることで、これからの時代を見据えた新しい暮らしのご提案になると考えております。その反面、これらの「テレワークの部屋が欲しい」「おうち時間をもっと楽しみたい」という新たなニーズが、建築地における容積率の制限等により、思いどおりに空間を確保出来ない場合もあり、あとひと部屋を実現できる住まいが求められると考えます。そこで、当社では、限られた敷地でも建物空間を有効に活用できるよう「地下室」を取り入れた暮らし提案として「MultiShelter(マルチシェルター)」及び、防災と日常を両立させた提案「MultiShelter with Resilience(マルチシェルター・ウィズ・レジリエンス)」を市場導入しました。日常生活ではテレワークとしての書斎・SOHOルームや運動不足を解消するトレーニングルームなど、様々な趣味を楽しむ快適な空間として利用できる提案です。防災面である地震・台風への備えとしては、地下室により安全を確保し、水害への備えとしては国土交通省が推奨する住宅の嵩上げ(注2)により浸水を防ぎ、さらに屋上提案により内閣府が推奨する垂直避難(注3)が可能です。また自宅を開放することで近隣の一次的な避難場所になれる等、戸建住宅の域を超え、地域社会に寄与できるものと考えます。この取組みが評価され、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2021」において「優秀賞」を受賞しました。
研究開発の方針については、市場環境の変化や住生活へのニーズ・ウォンツの変化に対応すべく、適時見直しを行っております。昨今の建築業界の法令関連に対する更なる強化として、住宅の基礎となる技術開発、そして商品企画立案から部材設計・施工・品質、設計・建築統括部門までの一気通貫体制としています。更に、暮らし提案や設計、施工の品質確保、お引渡し、アフターサービスに至るまでのお客様対応を担当することで、市場の変化に対応しやすい体制としています。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は93百万円であり、主として住宅事業に関する研究開発活動でありますが、マンション事業に展開可能なものについては展開しており、セグメントに分類することができません。
主要課題としては、以下のとおりであります。
1.エコロジー
(1)創エネルギー
①太陽光発電と連動した蓄電池や太陽熱利用等、自然エネルギー自給住宅の開発
②設置コストを低減し経済性に優れた太陽光発電システムの開発
(2)省エネルギー
①高断熱・高気密技術の導入によるZEH・LCCM住宅の開発
②HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を用いた先進住宅の開発
2.セーフティ
(1)安全
①30年後・60年後と強さが変わらない鉄骨軸組工法による高耐震、制震住宅の開発
②ライフサイクル変化に対応できる長寿命住宅の開発
(2)安心
①快適な温熱環境、音環境、防犯など住まいの基礎技術の開発
②見守り・健康介護・ヘルスケアなどライフサポートの提案
3.くらし提案
①ライフスタイルの変化に応じた住まい方提案
・住まう方の主観的価値を訴求する暮らし方提案
・コミュニティ賃貸住宅の提案
②シニア市場への対応
・高齢者居住商品(福祉施設、サービス付高齢者向住宅)
・既存住宅へのリニューアル、点検、保証などセット提案による価値の提案
③健康住宅の提案
・バリアフリー、ユニバーサルデザインの研究
・PM2.5・CO2など室内空気質における快適提案
・アンチエイジング提案
・健康素材の研究
④AI/IoTへの対応
・センサーによる見えないものの見える化の研究
・センサー技術を活用した暮らしの提案
・センサーデータによる更なる快適な暮らしへの活用研究
(注1)住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、太陽光発電等によってエネルギーを創り、年間に消費する正味(ネット)のエネルギー量が概ねゼロ以下となる住宅
(注2)国土交通省「水害対策を考える」
(注3)内閣府「避難勧告等に関するガイドライン」
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E27273] S100LPP2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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