有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LS6N (EDINETへの外部リンク)
岡本硝子株式会社 事業等のリスク (2021年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではなく、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 主要顧客への販売依存度について
当社グループの業績は、セイコーエプソン株式会社、 Epson Precision (Hong Kong) Ltd.、Epson Engineering (Shenzhen) Ltd.、Epson Precision (Philippines), Inc.、愛晋精密光電(無錫)有限公司(以下「セイコーエプソングループ」)、Signify Electronics Technology 、Signify Belgium NV、Signify industry (China) Co.,Ltd.(以下「Signify Electronics Technologyグループ」)などの主要顧客との取引状況の影響を受けます。現在、セイコーエプソングループ及びSignify Electronics Technologyグループとは良好な取引関係を維持していると考えておりますが、将来にわたり、当社グループの製品が採用される保証はありません。
当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセイコーエプソングループ及びSignify Electronics Tecnologyグループへの販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は下表のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
セイコーエプソングループ | 1,273,996 | 23.2 | 659,878 | 15.0 |
注1 | ||||
Signify Electronics Tecnologyグループ | 604,031 | 11.0 | 442,805 | 10.0 |
注2 |
注1 Epson Precision(Hong Kong)Ltd.、Epson Engineering(Shenzhen) Ltd.、Epson Precision(Philippines), Inc.及び愛晋精密光電(無錫)有限公司に販売した製品の多くは、最終的にセイコーエプソン株式会社の製品に組み込まれるため、セイコーエプソングループとして合算いたしました。
注2 Signify Electronics Technology 、Signify Belgium NV及びSignify industry (China) Co.,Ltd.は取引相手先として一体性が高いため、Signify Electronics Technology グループとして合算いたしました。
② 競合状況について
当社グループの主要製品であるプロジェクター用反射鏡の市場は当社が先駆したものの、市場の拡大とともに他の特殊ガラスメーカーも参入し、競合が発生しております。当社グループとしては市場競争力の強化を図るため、プロジェクター用反射鏡の小型化や、耐熱性、反射率の向上等が可能な材料及び精密成型技術の開発を進めております。しかし、当該開発の成否によっては、当社製品の優位性の低下により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、競合の激化による販売価格の下落を、販売数量の増加あるいはコストダウンで吸収できなくなれば、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 特許について
当社グループが保有する主要な特許は、「耐熱性ガラス」、「ガラス偏光子」、「可視光用ガラス偏光子」、「ガラス偏光子およびその製造方法」、「投射型映像表示装置」、「無鉛白色ガラスセラミックス基板」、「低軟化点ガラス粉末」、「水中ビデオカメラ用ハウジング」、「高耐久性銀ミラー」、「蛍光体分散ガラス」、「耐圧ガラス球」、「濃度測定装置」及び「ガラス製光学部品成形用金型並びにその金型を用いたガラス製光学部品の製造方法」に関するものであります。将来、特許期限を過ぎましても、製品化に関する技術・ノウハウは内部に蓄積しているため、当該特許に記載されている組成や製法が他社に利用されることにより当社グループの業績が重大な影響を受けるとは認識しておりません。また、大部分は国内特許であり、外国の同業他社から日本国外に出荷される最終製品についての対抗力は有しておりませんが、「可視光用ガラス偏光子」及び「ガラス偏光子およびその製造方法」につきましては日本、中国、米国、欧州で、「水中ビデオカメラ用ハウジング」につきましては日本、米国、欧州で、「高耐久性銀ミラー」につきましては日本、中国、台湾で、「耐圧ガラス球」につきましては日本、中国、米国、欧州で、また「ガラス製光学部品成形用金型並びにその金型を用いたガラス製光学部品の製造方法」につきましては日本、台湾で特許が成立しており、国内のみならず当該諸外国においても、当社グループは当社技術及び製品に関する独占権(特許権)を保有しております。
なお、当社グループでは他社の特許を侵害している可能性はないと考えておりますので、他社から特許侵害の訴訟を受ける懸念は少ないと評価しております。ただし、他社の類似製品の進出で当社グループの業績が影響を受ける可能性はあります。当社グループは特許等の知的財産権の社内管理体制を強化しておりますが、当社グループが認識していない知的財産権の事案等により知的財産権侵害の訴訟等を提起された場合には、その訴訟等の結果によっては当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
④ 為替変動について
当社グループは、輸出の一部を外貨建てで行っており、このうちの大半について取引先との間で定期的に為替の変動に応じた外貨建て注文単価の見直しを行うとともに、輸出取引実績に対して為替予約取引を行うことで為替変動リスクの低減を図っております。しかしながら、急激な為替変動により売上高の減少、為替差損が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、円建てによる輸出についても、急速な為替変動により受注が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 自然災害等による影響について
当社グループは、千葉県柏市及び新潟県柏崎市で集中的に一貫生産することで効率化を図っております。しかしながら、これら地域に甚大な自然災害等が発生した場合は生産活動の中断等により当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
⑥ 借入契約に係る財務制限条項について
当社グループの借入金の一部には、財務制限条項が付されており、当社の連結及び単体の純資産、連結経常利益等の項目が当該財務制限条項に抵触した場合には、期限前返済義務が生じるおそれがあります。
⑦ 特定事業分野への依存について
当社グループの主要な報告セグメントは光学事業であり、2021年3月期連結売上高の40%を占めております。光学事業は、プロジェクター用反射鏡及びプロジェクター内部に装着されるフライアイレンズ等の製造及び販売を行っております。当社グループは、今後ともこの光学事業を中心に事業を展開して行く方針でありますが、経済情勢の変化又は技術革新等により、当社グループが取扱う光学事業関連製品の市場規模が縮小した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑧ 海外における事業活動について
当社グループは、海外市場における事業活動を拡充するために、台湾及び中国に販売拠点を有しております。これら海外の事業活動においては、現地の経済動向の変化、法的規制の改廃、商慣習の相違、労使関係の変化、政治的・社会的変化、並びにテロ又は伝染病の発生等の要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑨ 顧客情報の管理について
当社グループは、顧客ニーズを的確に把握するために、販売先の製品開発及び生産計画等の重要情報を早期に入手し得る立場にあります。当社グループは、これら重要情報の取り扱いに際してはコンプライアンス関連規程に則り厳格に運用し、情報漏洩を未然に防ぐ措置を講じております。しかしながら、万一、当社グループからの情報漏洩が発生した場合には、損害賠償責任を負う可能性があるほか、信用の低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑩ 原材料の調達について
原材料価格の上昇は製造コストの上昇につながり、これらのコストを製品価格に十分に転嫁できない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが使用する主要な原材料の中には、その価格が市況変動の影響を受けたり、調達先が限定されるものが含まれているため、受注動向に見合った適正な価格・量の原材料が調達できない場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑪ 設備投資計画について
当社グループは、将来の受注動向を見定めながら計画的な設備投資を継続しておりますが、経済情勢又は顧客ニーズの変化等により、受注動向が大きく変動した場合には、当初の設備投資計画の変更・遅延等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑫ 固定資産の減損等について
当社グループは光学事業における製造・販売業を主たる事業として展開しており、多額の固定資産を保有しております。今後、当社グループが推進中の事業収支が何らかの理由により悪化した場合、或いは事業資産を売却した場合等には、固定資産の減損又は売却損の計上が必要となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑬ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について
世界的な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、当社グループにおいても、事業を取り巻く環境について先行き不透明な状況が生じております。
この対策として、従業員やお客様、そして地域の安心・安全を第一に、次のような対策により感染予防に取り組んでおります。
・安全衛生の徹底(マスク着用、検温、手指のアルコール消毒等)
・在宅勤務、時差出勤の推進
・Web会議等の活用
・不要不急の国内、海外出張の禁止
今後も動向を注視しながら適宜対策を講じてまいりますが、さらなる感染拡大等、想定を超えるような事態が発生する場合には、当社グループの財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、プロジェクター用反射鏡及びフライアイレンズの売上高が減少したことなどにより、当連結会計年度において重要な営業損失506百万円を計上いたしました。その結果、2期連続して経常損失を計上する状況となり、収益構造の改善が経営上の重要な課題であると認識しております。
また、当連結会計年度末において取引金融機関との一部借入契約に係る財務制限条項に抵触しております。
このような状況のため継続企業の前提に関する重要事象等は存在しますが、下記の対応策により重要な不確実性は認められないと判断しております。
ア 売上構造転換の加速
2021年3月期は新型コロナウィルス感染拡大によりプロジェクター用反射鏡及びフライアイレンズの需要が大きく減少いたしました。2022年3月期は新型コロナウィルス感染症の影響はあるものの、プロジェクター用反射鏡及びフライアイレンズの需要は2021年3月期の売上水準よりも増加するものと考えております。ガラス容器への加飾蒸着が新たな事業の柱に加わりましたが、次世代自動車向け車載部品、5G通信部品用ガラスフリット、フリーフォール型深海探査機「江戸っ子1号」、耐圧ガラス球などの事業拡大も更に進めていき、プロジェクター用反射鏡及びフライアイレンズの需要減少時も収益が確保できる売上構造へ転換します。
加えて、Withコロナ、Afterコロナの時代に対応する紫外線高反射膜、紫外領域の波長選択フィルターなどの販売を迅速に展開します。
プロジェクター用部品についても、固体光源化の進捗に合わせて高精度の内部レンズ、高耐久性銀ミラー「Hi-Silver®」、PiG(Phosphor in Glass)の売上比率を高めていきます。
イ コスト構造転換の推進
新規設備投資は、需要予測に基づく慎重な投資採算判断を行います。グループ企業全体での人員の移動あるいは削減による人員の適正化を進めます。これらにより固定費を削減していきます。
ウ 手許流動性の確保及び取引金融機関からの継続的な支援体制の維持
取引金融機関との一部借入契約について財務制限条項に抵触したものの、ただちに期限の利益の喪失に係る権利行使を行なわない旨の同意を得ております。着実な収益改善により今後も引き続き取引金融機関からの支援体制の維持を図っていきます。
今後においては、営業利益、経常利益及び営業キャッシュ・フローの改善が見込まれることに加えて、新型コロナ感染拡大の下、手許流動性の確保(当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高が2,320百万円)に努めたことで、当面の間の運転資金は十分に賄える状況であり、重要な資金繰りの懸念はございません。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01221] S100LS6N)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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