有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LOQR (EDINETへの外部リンク)
虹技株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)
当社グループ(当社及び連結子会社)は鋳物関連事業及び機械・環境関連分野において多様な技術を追求する企業として有用な商品を創出し、我が国の産業界に資することを行動指針の一つとして研究開発に取り組んでおります。鋳物関連技術では、機能性に富んだ鋳鉄材などの材料開発に取り組む一方で、新規商品開発や生産技術の向上にも注力しております。また新規事業として金属3Dプリンターを導入し、広い分野において貢献できる新たな材料の創造・開発にも取り組んでおります。
鋳物関連技術以外では省力化・省エネ化などに対応した先進的な機械、環境関連技術や商品開発などを果断に推し進めております。
現在、研究開発活動において、当社は開発部と各事業部の技術スタッフで実施しております。また海外子会社の天津虹岡鋳鋼有限公司及び南通虹岡鋳鋼有限公司では技術スタッフが実施しております。研究開発に専門的に携わっている人数は当社グループ全体で45名であります。
当連結会計年度における全社の研究開発費は347百万円であります。なお、研究開発費には、当社の開発部で行っている熱解析、流動解析、応力解析などのためのシミュレーション技術の開発や全社にわたる基礎的研究など、各事業に配分できない費用が3百万円含まれております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
1 鋳物関連事業
主に開発部と関連事業部の技術スタッフが研究開発活動を実施しております。開発部では新規事業化を目指して金属3Dプリンターを導入し、高機能・高付加価値材料の創製とその実用化開発に取り組んでおります。本装置は真球に限りなく近い数十ミクロンオーダーの金属粉末にレーザービームを照射し、そのレーザーの熱による粉末の溶融、接合そして積層を3Dデータに基づき繰り返して行い、従前の鋳物では実現できない極めて精緻な金属の形状を直接的に創り出す機器で、付加製造と呼ばれております。現在、この装置を用いて耐食性や磁気特性などに優れた機能性商品を開発すべく基礎試験を行っております。
また、当社は本開発の活性化を図るとともに早期事業化を目指すべく、公立大学法人兵庫県立大学に開設した新材料の研究・開発中核拠点である「金属新素材研究センター」が主催する産学官連携プロジェクト「ひょうごメタルベルトコンソーシアム」に一昨年より委員として参画しております。新型ウイルス感染拡大を懸念した現況下ではありますが、関連大学や企業との交流を積極的に推し進め、研究開発の質的な向上を図っております。
鋳鉄材の研究・開発においては従来の鋳鉄材では成し得ない微細な黒鉛組織を有する球状黒鉛鋳鉄の開発を行っており、自動車ボディ鋼板プレス型用鋳物やその他高強度・高靭性を求められる構造物への適用を目指しております。
解析の分野においてはお客様の設計仕様を踏まえつつ、より質の高い鋳物製品を提供するため、流動解析と熱解析に応力解析を連動させた鋳造CAEの技術向上にも取り組んでおります。昨年からは特定のお客様と共同で、鋳造後の鋳物における割れや欠陥の発生位置をあらかじめ予測することで、模型段階での事前施策を講じる試みを実施しており、現在では実際の鋳物製品への適用と施策の標準化を進めております。今後はより一層の解析精度の高品質化を図ってまいります。
事業部門において連続鋳造鋳鉄棒についてはこれまでボトルネックであった熱処理工程を短縮可能とした品種の拡大や新材質の適応サイズを拡充することによって主力商品群のラインナップが充足化し、ゆるぎない業界随一のシェアのさらなる向上と売上拡大に貢献しております。
大型鋳物製品においてはこれまでに培ってきたフルモールド鋳造法の技術をさらに錬成し、高難度の鋳物を製造しております。現在、特に製造し難い構造を有する特殊な工作機械の鋳物部材について独自の工法を開発中であり、今後はその方法を用いてあらゆる産業機械分野へのさらなる展開を推し進めてまいります。
圧延ロール関連商品についてはこれまで国内の製鋼メーカーに納入し、お客様から高評価をいただいている当社の質の高いロール製造技術を元に、海外輸出案件にも取り組み、売上拡充の一役を担っております。
また公共関連商品においては自社型マンホールやセキュリティの観点から施錠を可能とした電線共同溝(CCボックス)用鋳鉄蓋さらには鋳鉄製グレーチングの開発も進めており、特許出願数の増加のみならず売上の拡大にも貢献しております。景観商品としては伝統的な街並みの景観を損なわない鋳鉄蓋や車止め・ボラードの開発も継続的に行っており、地場産業発展への貢献にとどまらず他の地域への展開も進めております。
中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産・販売を手がける天津虹岡鋳鋼有限公司及び南通虹岡鋳鋼有限公司は、黒龍江科技大学と共同で鋳鉄材試験の研究を行っております。また、鋳鉄材の製造技術及び生産性向上のための技術開発にも取り組み、それに係る特許申請を行っております。上記の取り組みに加えて、ITを活用したモノづくりにも積極的に取り組んでおります。
当事業に掛かった研究開発費は326百万円であります。
2 環境関連事業
環境関連事業では、この事業部の技術スタッフが中心となって研究開発を進めております。
これまでに開発されたストーカ方式焼却炉は、実際の大型ごみ焼却施設として稼働しており、安定的な燃焼効率や大幅な省エネ効果が得られるなどお客様から高評価を得ております。これら実績が実を結んだ結果としてこの度、新聞各紙に掲載のとおり東京都八丈町のクリーンセンター建設を受注することができました。当社が誇るストーカ方式焼却炉を2炉有する過去に類を見ない大型の施設で、2024年3月完成を目指します。今後はこれを足掛かりとして各地方自治体から発信される都市ごみ焼却事案の受注拡大に繋げてまいります。また送風機事業と合同で送風機器及びその関連技術の知見を用いた新たな商品化開発も進行中であり、現在基礎試験を行っております。この技術を早期に具現化することによってさらなる事業拡大を図ってまいります。これらの事業に掛かった研究開発費は1百万円であります。
3 その他
機械関連事業では、主に開発部と関連事業部の技術スタッフで実施しております。主として自動車の摩擦材として使われているメタルファイバーはその材質、サイズ及び形状の種類を大幅に拡大して様々な用途開発に取り組んでおります。中でも当社独自の技術によって開発した特殊なR形状やL形状のファイバーは新聞各紙にも大きく取り上げられ、摩擦材以外の熱交換器部材への展開も大いに期待されております。その他の用途としてセメントや耐火材の強度向上のための骨材、電極材、吸音材あるいは電磁波シールド材への適用も推し進めております。
セラミックス関連では有形成形技術と製品開発を実施しております。現在では耐高温酸化性も併せ持つ利点を生かし、特に耐熱部材へ用途を拡大し、売上増加に貢献しております。
送風機事業においては、この事業部の技術スタッフが中心となって研究開発を進めており、これまでにも様々な送風機を開発し、現在の受注増に寄与しております。さらに環境への配慮から低騒音で気密性が高くかつ良好な効率を示す送風機を開発中であり、将来的には集塵機業界などに市場シェアの大幅な拡大を目指してまいります。これらの事業に掛かった研究開発費は15百万円であります。
なお、2021年4月から前記の環境関連事業と送風機事業を統合し、環境エンジニアリング事業部として生まれ変わりました。鋳物事業と並ぶ大きな事業の柱となる当社の成長戦略の一つとして醸成を図ってまいります。
鋳物関連技術以外では省力化・省エネ化などに対応した先進的な機械、環境関連技術や商品開発などを果断に推し進めております。
現在、研究開発活動において、当社は開発部と各事業部の技術スタッフで実施しております。また海外子会社の天津虹岡鋳鋼有限公司及び南通虹岡鋳鋼有限公司では技術スタッフが実施しております。研究開発に専門的に携わっている人数は当社グループ全体で45名であります。
当連結会計年度における全社の研究開発費は347百万円であります。なお、研究開発費には、当社の開発部で行っている熱解析、流動解析、応力解析などのためのシミュレーション技術の開発や全社にわたる基礎的研究など、各事業に配分できない費用が3百万円含まれております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
1 鋳物関連事業
主に開発部と関連事業部の技術スタッフが研究開発活動を実施しております。開発部では新規事業化を目指して金属3Dプリンターを導入し、高機能・高付加価値材料の創製とその実用化開発に取り組んでおります。本装置は真球に限りなく近い数十ミクロンオーダーの金属粉末にレーザービームを照射し、そのレーザーの熱による粉末の溶融、接合そして積層を3Dデータに基づき繰り返して行い、従前の鋳物では実現できない極めて精緻な金属の形状を直接的に創り出す機器で、付加製造と呼ばれております。現在、この装置を用いて耐食性や磁気特性などに優れた機能性商品を開発すべく基礎試験を行っております。
また、当社は本開発の活性化を図るとともに早期事業化を目指すべく、公立大学法人兵庫県立大学に開設した新材料の研究・開発中核拠点である「金属新素材研究センター」が主催する産学官連携プロジェクト「ひょうごメタルベルトコンソーシアム」に一昨年より委員として参画しております。新型ウイルス感染拡大を懸念した現況下ではありますが、関連大学や企業との交流を積極的に推し進め、研究開発の質的な向上を図っております。
鋳鉄材の研究・開発においては従来の鋳鉄材では成し得ない微細な黒鉛組織を有する球状黒鉛鋳鉄の開発を行っており、自動車ボディ鋼板プレス型用鋳物やその他高強度・高靭性を求められる構造物への適用を目指しております。
解析の分野においてはお客様の設計仕様を踏まえつつ、より質の高い鋳物製品を提供するため、流動解析と熱解析に応力解析を連動させた鋳造CAEの技術向上にも取り組んでおります。昨年からは特定のお客様と共同で、鋳造後の鋳物における割れや欠陥の発生位置をあらかじめ予測することで、模型段階での事前施策を講じる試みを実施しており、現在では実際の鋳物製品への適用と施策の標準化を進めております。今後はより一層の解析精度の高品質化を図ってまいります。
事業部門において連続鋳造鋳鉄棒についてはこれまでボトルネックであった熱処理工程を短縮可能とした品種の拡大や新材質の適応サイズを拡充することによって主力商品群のラインナップが充足化し、ゆるぎない業界随一のシェアのさらなる向上と売上拡大に貢献しております。
大型鋳物製品においてはこれまでに培ってきたフルモールド鋳造法の技術をさらに錬成し、高難度の鋳物を製造しております。現在、特に製造し難い構造を有する特殊な工作機械の鋳物部材について独自の工法を開発中であり、今後はその方法を用いてあらゆる産業機械分野へのさらなる展開を推し進めてまいります。
圧延ロール関連商品についてはこれまで国内の製鋼メーカーに納入し、お客様から高評価をいただいている当社の質の高いロール製造技術を元に、海外輸出案件にも取り組み、売上拡充の一役を担っております。
また公共関連商品においては自社型マンホールやセキュリティの観点から施錠を可能とした電線共同溝(CCボックス)用鋳鉄蓋さらには鋳鉄製グレーチングの開発も進めており、特許出願数の増加のみならず売上の拡大にも貢献しております。景観商品としては伝統的な街並みの景観を損なわない鋳鉄蓋や車止め・ボラードの開発も継続的に行っており、地場産業発展への貢献にとどまらず他の地域への展開も進めております。
中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産・販売を手がける天津虹岡鋳鋼有限公司及び南通虹岡鋳鋼有限公司は、黒龍江科技大学と共同で鋳鉄材試験の研究を行っております。また、鋳鉄材の製造技術及び生産性向上のための技術開発にも取り組み、それに係る特許申請を行っております。上記の取り組みに加えて、ITを活用したモノづくりにも積極的に取り組んでおります。
当事業に掛かった研究開発費は326百万円であります。
2 環境関連事業
環境関連事業では、この事業部の技術スタッフが中心となって研究開発を進めております。
これまでに開発されたストーカ方式焼却炉は、実際の大型ごみ焼却施設として稼働しており、安定的な燃焼効率や大幅な省エネ効果が得られるなどお客様から高評価を得ております。これら実績が実を結んだ結果としてこの度、新聞各紙に掲載のとおり東京都八丈町のクリーンセンター建設を受注することができました。当社が誇るストーカ方式焼却炉を2炉有する過去に類を見ない大型の施設で、2024年3月完成を目指します。今後はこれを足掛かりとして各地方自治体から発信される都市ごみ焼却事案の受注拡大に繋げてまいります。また送風機事業と合同で送風機器及びその関連技術の知見を用いた新たな商品化開発も進行中であり、現在基礎試験を行っております。この技術を早期に具現化することによってさらなる事業拡大を図ってまいります。これらの事業に掛かった研究開発費は1百万円であります。
3 その他
機械関連事業では、主に開発部と関連事業部の技術スタッフで実施しております。主として自動車の摩擦材として使われているメタルファイバーはその材質、サイズ及び形状の種類を大幅に拡大して様々な用途開発に取り組んでおります。中でも当社独自の技術によって開発した特殊なR形状やL形状のファイバーは新聞各紙にも大きく取り上げられ、摩擦材以外の熱交換器部材への展開も大いに期待されております。その他の用途としてセメントや耐火材の強度向上のための骨材、電極材、吸音材あるいは電磁波シールド材への適用も推し進めております。
セラミックス関連では有形成形技術と製品開発を実施しております。現在では耐高温酸化性も併せ持つ利点を生かし、特に耐熱部材へ用途を拡大し、売上増加に貢献しております。
送風機事業においては、この事業部の技術スタッフが中心となって研究開発を進めており、これまでにも様々な送風機を開発し、現在の受注増に寄与しております。さらに環境への配慮から低騒音で気密性が高くかつ良好な効率を示す送風機を開発中であり、将来的には集塵機業界などに市場シェアの大幅な拡大を目指してまいります。これらの事業に掛かった研究開発費は15百万円であります。
なお、2021年4月から前記の環境関連事業と送風機事業を統合し、環境エンジニアリング事業部として生まれ変わりました。鋳物事業と並ぶ大きな事業の柱となる当社の成長戦略の一つとして醸成を図ってまいります。
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