有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LOEE (EDINETへの外部リンク)
SWCC株式会社 事業等のリスク (2021年3月期)
当社グループにおいて、リスクとは、経営の目的の達成を阻害する潜在的な要因であると定義しております。
また、リスクを適切に管理することは、経営上極めて重要な課題であるとの認識のもと、当社グループはリスクマネジメント委員会を中心とするリスクマネジメント体制を整備しております。具体的な本委員会の構成としては、グループCEOを委員長、当社取締役および執行役員、主要事業会社の社長を委員としております。グループCEO統括のもと、本委員会にて、リスクの評価およびリスクマネジメント計画、対応策、年間を通したマネジメントサイクルの結果を、適時に取締役会へ報告しております。また、リスク統括部署として経営管理統括部内にリスクマネージメント室を設置し、規則、ガイドラインの制定および教育研修をはじめ、事業の継続発展のために不可欠な全社的リスクマネジメント体制の強化を図っております。
リスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主要リスクについては、本委員会にてリスクを識別、分析、評価をして判断しております。具体的には、グループ各社から挙げられたリスクを数値化する等して定量的に分析を行い、その上で当社グループとして重要な影響を及ぼす可能性があるリスクを主要リスクとして評価、対策を行っております。評価した主要リスクとしては、以下のようなものがあります。
なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
【2020年度主要リスク】
その他、当社グループが認識している業績等に重要な影響を及ぼす可能性がある経営上のリスクは以下のとおりであります。
①金利に係るリスク
当社グループでは、銅等の原材料調達のための運転資金や設備投資のための長期安定的資金を必要としており、当事業年度末現在の有利子負債は376億円であり、総資産に占める割合は29.1%であります。
これに対して、棚卸資産の圧縮による運転資金の削減や保有資産の売却による資金調達、グループファイナンスによる資金運用の効率化を実施することで有利子負債の削減に取り組んでおりますが、金利が大幅に上昇した場合には金融費用の負担が増加するおそれがあり、また、金利変動のリスクに対しても、金利スワップ等のヘッジ取引により一定限度まで低減しております。
②品質問題に係るリスク
当社グループでは、製品の品質に関しては、常にその特性に応じた最適な品質保持を心がけて品質管理の徹底に努めており、当社の品質管理部門を中心とする品質マネジメント体制を構築しております。
しかしながら、品質保持の取り組みの範囲を超えて重大な品質問題等が発生した場合には、当社グループの製品・役務に係る欠陥・不良等に起因する損失補償や製造物責任訴訟等の問題に発展する可能性が皆無ではなく、さらに当社グループの信用の毀損に繋がるおそれもあります。
このようなリスクを未然に防止し、継続的な品質管理体制を強化するため、グループCEO直轄組織として安全・環境・品質統括室を設置いたしました。また、このリスクに対して、賠償に備えた保険の加入等も行っております。
③設備投資に係るリスク
当社グループでは、電線・ケーブル等をはじめとする社会インフラ整備に必要不可欠な製品を製造しており、その品質の安定と生産性の向上のために、将来の受注動向や減価償却費の推移等を勘案しながら、計画的に新規製造設備の導入や既存設備の改良・更新を進めております。
しかしながら、経営環境や受注動向に著しい変動が生じた場合や、自然災害等における被害が生じた場合、既存設備の老朽化が想定を超えて進展した場合には、当初の設備投資計画の見直しを迫られるおそれがあります。
④海外事業展開に係るリスク
当社グループの海外における事業展開やその拠点は、主に中国に集中しており、同国における法制度や行政上の取り扱い等の変更によっては、当社グループの同国内での事業活動に支障をきたすおそれがあり、また、人民元のレートの大幅な調整や、中国経済の失速は、当社グループの業績に直接的な影響を及ぼしかねません。
このようなリスクに対しては、当社グループは、パートナー企業との連携をさらに強化するとともに、ベトナムをはじめとする中国以外の海外事業展開を推進する等により、リスクの低減に努めております。
⑤コンプライアンスに係るリスク
当社グループは、国内および海外において事業展開する上で、各規制当局より各種法制・税制に関する規制を受けるとともに、取引先等に対しては、契約上・取引上の義務を負っております。このため、当社グループは、社内規程の整備や従業員への定期的な教育等を通じて、コンプライアンスの徹底を図っておりますが、それにも係わらず、法令・契約等に違反する事象が生じた場合には、各規制当局から処分・制裁等を受け、また取引先等の関係者から損害賠償や取引の停止を求められる等の可能性があります。
また、移転価格税制に関するリスクについては、当社グループ内における海外子会社等との取引価格には、細心の注意を払い決定しておりますが、税務当局との見解に相違が生じた場合には、税負担の増加等により、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑥知的財産権に係るリスク
当社グループは、技術とノウハウに関する権利保護に注力しており、技術系社員全員に対して特許教育を継続的に行うだけでなく、製品開発や発売の際には特許調査等を徹底して実施しております。しかし、事業展開する上で第三者から知的財産権を侵害されるおそれがあり、また、当社グループの製品または技術に対して、第三者から権利侵害を主張されるおそれもあります。自らの知的財産権を保護するためには訴訟等を通じた対応も必要となり、その場合には、多額の費用と経営資源が費やされるおそれがあり、さらに第三者の権利侵害の申し立てが認められた場合には、重要な技術が利用できなくなる等の可能性があります。
⑦情報管理に係るリスク
当社グループは、事業活動の過程で、取引先等の個人情報や当社グループおよび取引先の技術、製造、販売、研究開発等に関する機密情報を保有しております。
これらの情報へのサイバー攻撃や不正アクセス、不適切な取扱いによる情報流出等を防ぐため、情報セキュリティシステムに関する技術的な強化や情報管理に関する社内規程の整備、従業員への教育に努めるだけではなく、ネットワークのセキュリティ強化に対して継続した投資を行っております。しかし、流出等のリスクは完全には回避できないため、その場合には、金銭的補償や信頼回復に向けた対応に多額の費用を要する等、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、リスクを適切に管理することは、経営上極めて重要な課題であるとの認識のもと、当社グループはリスクマネジメント委員会を中心とするリスクマネジメント体制を整備しております。具体的な本委員会の構成としては、グループCEOを委員長、当社取締役および執行役員、主要事業会社の社長を委員としております。グループCEO統括のもと、本委員会にて、リスクの評価およびリスクマネジメント計画、対応策、年間を通したマネジメントサイクルの結果を、適時に取締役会へ報告しております。また、リスク統括部署として経営管理統括部内にリスクマネージメント室を設置し、規則、ガイドラインの制定および教育研修をはじめ、事業の継続発展のために不可欠な全社的リスクマネジメント体制の強化を図っております。
リスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主要リスクについては、本委員会にてリスクを識別、分析、評価をして判断しております。具体的には、グループ各社から挙げられたリスクを数値化する等して定量的に分析を行い、その上で当社グループとして重要な影響を及ぼす可能性があるリスクを主要リスクとして評価、対策を行っております。評価した主要リスクとしては、以下のようなものがあります。
なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
【2020年度主要リスク】
リスク項目 | 認識しているリスク内容 | 主要な取り組み | 残存するリスク |
自然災害等 | 〇以下の自然災害等による製造拠点の操業停止や物流機能の麻痺等 ・大規模な地震・台風・洪水等の自然災害 ・火災等の事故 | ・事前に想定されるリスクに対して円滑な初期対応を講じるために、サプライチェーンを含めたBCP(事業継続計画)を策定 ・製造拠点ではインフラ設備の強靭化投資を計画的に実施 | ・電力不足・物流の停滞等により社会インフラ機能そのものの低下が長期化する等、計画的な生産活動に大幅な制限が生じた場合の業績等への重要な影響 |
原材料価格 | 〇主要原料の銅の価格変動 〇ポリエチレン等の石油化学製品の価格変動 | ・グループ調達を統括する組織による管理強化 ・計画的な安定調達実施による在庫削減 ・製品価格へのスライド転嫁 ・先物取引等を活用した銅価格変動リスクヘッジ | ・製品価格への転嫁が困難な場合や相場が大きく下落する局面での損失が生じた場合の業績等への重要な影響 |
パンデミック | 〇新型コロナウイルス感染症による影響 | ・新型コロナウイルス緊急対策本部による対応(従業員の安全確保、社内外の感染抑止等) ・オンラインツール等を活用したビジネス継続体制の構築 | ・感染症の継続による市場縮小、サプライチェーンの寸断または事業活動の制限による財政状態および経営成績への重要な影響 |
為替変動 | 〇海外売上(全体の9.2%)に係る為替リスク 〇海外子会社の為替評価損、連結決算での円換算による影響 | ・資産、負債の均衡化 ・為替予約等のヘッジ取引 | ・急激な為替変動リスクによる業績等への重要な影響 |
人材確保 | 〇長年培ってきた技術・技能を有する人材の高齢化や流動化 〇経営上必要な人員の確保 | ・優秀な人材や事業運営上必要となる資格者の確保と育成 ・教育システムの充実 ・シニア活用を促進する人事制度導入 ・IoT(Internet of Things)やRPA(Robotic Process Automation)の活用による省人化や業務の効率化による人的資源確保 | ・人事運営上の制約や事業上の機会の逸失が生じた場合の業績等への重要な影響 |
その他、当社グループが認識している業績等に重要な影響を及ぼす可能性がある経営上のリスクは以下のとおりであります。
①金利に係るリスク
当社グループでは、銅等の原材料調達のための運転資金や設備投資のための長期安定的資金を必要としており、当事業年度末現在の有利子負債は376億円であり、総資産に占める割合は29.1%であります。
これに対して、棚卸資産の圧縮による運転資金の削減や保有資産の売却による資金調達、グループファイナンスによる資金運用の効率化を実施することで有利子負債の削減に取り組んでおりますが、金利が大幅に上昇した場合には金融費用の負担が増加するおそれがあり、また、金利変動のリスクに対しても、金利スワップ等のヘッジ取引により一定限度まで低減しております。
②品質問題に係るリスク
当社グループでは、製品の品質に関しては、常にその特性に応じた最適な品質保持を心がけて品質管理の徹底に努めており、当社の品質管理部門を中心とする品質マネジメント体制を構築しております。
しかしながら、品質保持の取り組みの範囲を超えて重大な品質問題等が発生した場合には、当社グループの製品・役務に係る欠陥・不良等に起因する損失補償や製造物責任訴訟等の問題に発展する可能性が皆無ではなく、さらに当社グループの信用の毀損に繋がるおそれもあります。
このようなリスクを未然に防止し、継続的な品質管理体制を強化するため、グループCEO直轄組織として安全・環境・品質統括室を設置いたしました。また、このリスクに対して、賠償に備えた保険の加入等も行っております。
③設備投資に係るリスク
当社グループでは、電線・ケーブル等をはじめとする社会インフラ整備に必要不可欠な製品を製造しており、その品質の安定と生産性の向上のために、将来の受注動向や減価償却費の推移等を勘案しながら、計画的に新規製造設備の導入や既存設備の改良・更新を進めております。
しかしながら、経営環境や受注動向に著しい変動が生じた場合や、自然災害等における被害が生じた場合、既存設備の老朽化が想定を超えて進展した場合には、当初の設備投資計画の見直しを迫られるおそれがあります。
④海外事業展開に係るリスク
当社グループの海外における事業展開やその拠点は、主に中国に集中しており、同国における法制度や行政上の取り扱い等の変更によっては、当社グループの同国内での事業活動に支障をきたすおそれがあり、また、人民元のレートの大幅な調整や、中国経済の失速は、当社グループの業績に直接的な影響を及ぼしかねません。
このようなリスクに対しては、当社グループは、パートナー企業との連携をさらに強化するとともに、ベトナムをはじめとする中国以外の海外事業展開を推進する等により、リスクの低減に努めております。
⑤コンプライアンスに係るリスク
当社グループは、国内および海外において事業展開する上で、各規制当局より各種法制・税制に関する規制を受けるとともに、取引先等に対しては、契約上・取引上の義務を負っております。このため、当社グループは、社内規程の整備や従業員への定期的な教育等を通じて、コンプライアンスの徹底を図っておりますが、それにも係わらず、法令・契約等に違反する事象が生じた場合には、各規制当局から処分・制裁等を受け、また取引先等の関係者から損害賠償や取引の停止を求められる等の可能性があります。
また、移転価格税制に関するリスクについては、当社グループ内における海外子会社等との取引価格には、細心の注意を払い決定しておりますが、税務当局との見解に相違が生じた場合には、税負担の増加等により、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑥知的財産権に係るリスク
当社グループは、技術とノウハウに関する権利保護に注力しており、技術系社員全員に対して特許教育を継続的に行うだけでなく、製品開発や発売の際には特許調査等を徹底して実施しております。しかし、事業展開する上で第三者から知的財産権を侵害されるおそれがあり、また、当社グループの製品または技術に対して、第三者から権利侵害を主張されるおそれもあります。自らの知的財産権を保護するためには訴訟等を通じた対応も必要となり、その場合には、多額の費用と経営資源が費やされるおそれがあり、さらに第三者の権利侵害の申し立てが認められた場合には、重要な技術が利用できなくなる等の可能性があります。
⑦情報管理に係るリスク
当社グループは、事業活動の過程で、取引先等の個人情報や当社グループおよび取引先の技術、製造、販売、研究開発等に関する機密情報を保有しております。
これらの情報へのサイバー攻撃や不正アクセス、不適切な取扱いによる情報流出等を防ぐため、情報セキュリティシステムに関する技術的な強化や情報管理に関する社内規程の整備、従業員への教育に努めるだけではなく、ネットワークのセキュリティ強化に対して継続した投資を行っております。しかし、流出等のリスクは完全には回避できないため、その場合には、金銭的補償や信頼回復に向けた対応に多額の費用を要する等、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
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