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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LRLL (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本発條株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、「創造挑戦型」の基礎技術の研究開発から「開発提案型」の新製品開発、さらには生産技術の開発にいたるまで、積極的な研究開発活動を行っております。また、昨今の四輪車、二輪車の電動化に伴い、市場動向やお客様のニーズを迅速に研究開発へ反映させるため、マーケティング機能を有する電動化事業推進室にて、新製品及び新規事業開拓を進めております。
現在、研究開発は、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室、各生産本部の開発部門、技術部門、設計部門等、また、各関連会社の開発部門等により鋭意推進されております。研究開発スタッフは全体で1,103名であり、これは全従業員数の6.0%に当たります。当連結会計年度における当社グループ全体にて支出した研究開発費総額は、15,664百万円であり、これはグループ全体の売上高の2.7%に当たります。
当連結会計年度における事業の種類別セグメントの研究開発活動は、以下のとおりであります。なお、上記の研究開発費には、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室で行われている各事業部門に共通する材料技術、加工技術、接合技術、分析技術、解析技術等の基礎研究開発の費用1,189百万円が含まれております。

(1)懸架ばね事業
懸架ばね事業では、CASEやMaaSといったキーワードに含まれる電動化や自動運転車両への対応、各国の環境規制に対応するため、更なる軽量化と高品質化に注力した製品や新技術開発、生産工程の省エネルギー化、自動化を進めるための生産技術開発に取り組んでおります。
懸架ばねでは、軽量化・高品質化への取り組みとして、ショットピーニングや熱処理などの加工技術開発、高強度材料や繊維強化プラスチック材料などの材料開発を進めております。また、低廉な材料に独自の設計・加工技術を適用し、高品質な製品の開発も進めております。
金属ベローズを用いたアキュムレータでは、部品点数の削減と軽量化を図り前連結会計年度よりブレーキ用として本格量産を開始した新世代アキュムレータを、新たにサスペンション用にも展開しております。
生産技術開発では、自動化や工程の最適化を進めることで、生産性向上に取り組んでおります。
当事業に関する研究開発費の金額は、3,977百万円であります。

(2)シート事業
シート事業の開発アイテムとしては、軽量化、自動運転に対応するシート、体信号利用のシート応用製品、快適な動性能・静性能を持つシートに重点を置き、開発活動に取り組んでおります。
軽量化への取り組みとしては、超ハイテン材の1,200Mpa級の高延性材などの使用部位を拡大することや、近い将来の材料動向を踏まえた1,500Mpa級の高強度材を採用したフロントシートフレームの開発を行っております。
また、さらなる軽量化としてアルミ材やマグネ材などへ材料置換したフレームの開発も検討しております。
将来予想される自動運転車市場の拡大に備え、自動運転時に必要なシート機能を検討し、その中から当社独自のアイテム開発を進めております。例えば、自動運転Level3、4となると、自動運転から手動運転への切換えシーンが発生します。そのため、リラックス姿勢から運転姿勢にスムーズに戻せるシートや、眠気等の状態を検知し、乗員に注意喚起を行うといった自動運転車向けシートの開発に取り組んでおります。また、自動運転になると従来よりも車で過ごす時間が長くなると予測されており、長時間着座による疲労も増加すると考えられます。長時間着座によって乗員が感じる違和感、痛み、むくみ、圧迫感等を分析して、それらを改善できる疲労低減アイテムの開発にも取り組んでおります。(左右大腿部の圧迫をコントロールできるシート開発、骨盤をしっかりサポートできるユニット開発、温度を利用して血流循環を促進させるシートヒーターユニットの開発等)
また、自動運転車では、ドライバーが同乗者と同様に運転以外のタスクを行うようになるため、車酔い発症の増加が懸念されています。そこで、車酔いの発生メカニズムに基づき、自動運転中でも車酔いになりにくいシートの開発を進めています。
現状では、車酔いの定量評価指標を開発するとともに、ヘッドレスト形状を中心として乗員の体の支持方法を工夫することにより、従来シート比で車酔いを50%低減することが可能になっております。(試作品にて効果確認済み)
引き続き、業界の変革に遅れないよう差別化を狙いつつ、各カーメーカーの要望に応えながら先行開発を進めてまいります。
当事業に関する研究開発費の金額は、5,476百万円であります。

(3)精密部品事業
精密ばね分野においては、エンジン・トランスミッション部品に代表される自動車関連製品をはじめとして、HDD(ハードディスクドライブ)用部品、半導体の検査用プローブ等、幅広い分野での製品開発を行っており、特に現在はHEV(ハイブリッド車)・EV(電気自動車)向けの製品開発、ばねの高品質化、低コスト化に向けた生産技術開発、解析技術構築に注力しております。
HEV・EV分野については、高精度プレス加工技術を基盤とした、モーターコア部品、パワーモジュール部品、及び燃費向上に寄与する軽量化技術の開発を行っております。
ばねの高品質化・低コスト化については、線ばね・皿ばねの全自動品質保証設備、及び自動化ラインの開発を行っており、その生産技術のグローバル展開も進めております。加えて、ばねの解析システムを構築し、これら製品の最適設計、及び更なる高信頼性化を進めております。
HDD関連分野においては、9枚Disk搭載のデータセンター向け高容量HDDに対応したCLA(Co-Located Actuator)及びTSA(Triple Stage Actuator)サスペンションは開発が終了し、生産効率を20%改善した量産設備の海外展開を実施しております。10枚Disk搭載のHDDに対応したCLA/TSAサスペンションについては開発を継続しております。HDD多盤化によりサスペンションを含めたHDD関連部品の薄型化がさらに進むため、冷却用高速ファン等の外部外乱による磁気ヘッド位置決め特性劣化が著しく、共振特性高性能化が必須となっており、実試作及びFEM検討によるデザイン最適化を、生産技術、品質向上、コスト低減と合わせて進めております。
当事業に関する研究開発費の金額は2,736百万円であります。

(4)産業機器ほか事業
半導体プロセス部品事業においては、半導体の多積層化と微細化がさらに進み、その実現のために求められる機能、特性の多様化、高精度化に応えるための開発に取り組んでおります。
プロセスの多様化から、耐熱、耐食性に優れた、一般的に難削材料とされる金属、合金を用いた製品の試作・開発にも取り組み、中核となる接合技術に加え、それら難削材料の高精度・高効率加工の深耕を図っております。また、耐絶縁性、耐プラズマ性に優れたセラミック溶射を金属基材に施すことにより付加価値の高い製品の開発、生産を継続しています。
一方、固相拡散接合技術を用いた半導体製造装置上部部品では、コンタミの発生リスクを極限まで低減した高清浄度製品の提供を実現しています。
金属基板(IMS:Integrated Metal Substrate)については、近年、パワー半導体市場の活況に伴いEV/HEV車載用及び産業用途向けの基板の需要が増加し、高品質、高信頼性に加え高清浄度に対する要求が高まっております。金属基板は高密度・大容量化に伴い、放熱性や耐ノイズ性のニーズが高まっており、それに応えるべく優れた高放熱絶縁材料の開発を継続的に推進しています。開発した絶縁材は高い放熱性を持つとともに優れた耐熱性と耐久性を備え、セラミック代替を目指しております。
その一方で安価な絶縁材料を使った金属基板や、より耐久性に優れた金属基板の開発も行っております。
ゴルフシャフト事業では、北米におけるシェアを拡充すべく、肉厚調整・熱処理技術・解析技術を駆使して、弾道、距離、方向性の3ポイントをコントロールした商品開発を実施し、さらにグローバルスタンダード化を目指しております。
一方でさらなる超軽量化シャフト開発並びに材料開発を継続し、その技術を応用したカーボンとスチールの複合シャフトを開発、商品化しております。
当事業に関する研究開発費の金額は、2,284百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01367] S100LRLL)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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