有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OBH6 (EDINETへの外部リンク)
株式会社タクマ 研究開発活動 (2022年3月期)
ESG経営の推進によりお客様や社会とともに持続的に成長し、再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野を中心にリーディングカンパニーとして社会に必須の存在であり続けることを長期ビジョンに掲げ、持続可能な社会の実現に向け、研究開発をすすめております。
当社グループの研究開発活動は、技術部門をエンジニアリング統轄本部に集約し、グループ各社との相互連携及び社外の研究機関や大学、企業との共同研究などを通じて、技術力の強化と伝承並びに新たな技術・商品・サービスの開発を積極的にすすめております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は1,006百万円であり、セグメントごとの主な研究開発活動は以下のとおりであります。
(1) 環境・エネルギー事業
① 廃棄物処理関係では、ライフサイクルコストの低減やエネルギー回収の増大につながる独自技術の開発を主な目的として、自社工場内に設置した多目的実証炉(ストーカ式実証炉)を活用し、燃焼改善による有害物質(窒素酸化物、酸性ガス、ダイオキシン類など)の低減及び発電効率の向上(高効率化)に関する開発などを継続しております。また、ごみ焼却プラントの排ガスに含まれるCO2を回収し化学品などの原料となるカーボンを生み出す技術やバイオガスから高濃度のメタンを生成するバイオメタネーションの研究開発をすすめたほか、カーボンニュートラルの実現に向けたオープンイノベーションプラットフォーム「C2Xプロジェクト」に参画するなど、CO2の分離・回収・利用に関する技術の研究開発を行っております。さらに、AIを活用した燃焼制御システム「ICS」など、AIやIоTを活用した安全・安心で効率的な施設運営に資する技術の開発を継続しております。
② エネルギー関係では、再生可能エネルギーによる電力の固定価格買取制度関連で引き合いの多い未利用木質バイオマスの活用など、各種バイオマス燃料の燃焼・発電利用に向けた要素技術の開発を引き続き実施したほか、バイオマス発電プラントにおける省エネルギー型CO2分離回収技術についての研究開発をすすめております。
③ 水処理関係では、下水汚泥焼却発電システム、上向流移床型砂ろ過装置に関する技術開発を引き続き実施しております。下水汚泥焼却発電システムでは、バイオマスなど新たな補助燃料についての研究開発をすすめております。
これら当事業に係る研究開発費は893百万円であります。
(2) 民生熱エネルギー事業
真空式温水機では、ハイエンドモデルである「スーパーバコティンヒーターGTL-800」(ガス焚)の超低NOx仕様として、「スーパーバコティンヒーターGTL-800X」(ガス焚) を開発し、市場投入しました。本製品には新開発のメタルファイバーバーナを搭載し、低負荷運転時の運転効率を向上させたほか、NOx排出量の大幅な削減を実現しました。
貫流ボイラでは、従来機のスーパーエクオスシリーズ「EQi-2000/2500 NM/LM」(ガス焚)について、エコノマイザの高性能化により更なる高効率化を実現しました。なお、本製品は2022年4月に市場投入しております。
引き続き、真空式温水機や貫流ボイラの更なる改良開発をはかり、脱炭素社会を見据えた製品開発をすすめてまいります。
当事業に係る研究開発費は53百万円であります。
(3) 設備・システム事業
半導体工場向けの洗浄装置では、微細な泡で洗浄効果を高め薬液の使用量を低減することができるマイクロバブル洗浄技術を用いた洗浄装置において、大学との共同研究を継続し、基礎物性の把握、大学の設備を用いた精緻な分析評価を行うなど、開発をすすめております。また、マイクロバブル発生技術の半導体・電子産業以外の業界への用途展開を目的とし、オゾンナノバブル水の殺菌技術について大学と共同研究を継続して行っております。
半導体工場のクリーンルーム向けのケミカルフィルタでは、高機能化、長寿命化を目指したフィルタの開発を実施しております。また、分析監視装置では、測定項目の拡充などの改良開発をすすめており、引き続き、クリーンルームにおける超清浄空間の維持管理対策をトータルソリューションで提供できるよう、商品開発をすすめてまいります。
当事業に係る研究開発費は58百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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