有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OC9W (EDINETへの外部リンク)
鉱研工業株式会社 研究開発活動 (2022年3月期)
当社グループは、地質調査・地下資源開発あるいは自然災害防止・構造物基礎施工などの分野において技術の研究及び開発活動を活発に展開し、その成果を製造販売と工事施工に反映させるよう努めております。そして、更に多様化し高度化する市場のニーズに即して幅広く調査研究を行い、今後の事業の中心となる製品と工法の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社が支出した研究開発費の総額は74百万円であります。
なお、当連結会計年度における当社の主な研究開発の成果には次のものがあります。
(1) ボーリング機器関連
① ロッドハンドリング装置Ⅰ型(製品名:鷲掴壱号)
ボーリング掘削現場に於いて人員不足/高齢化問題の中、ボーリングロッドの接続は人力での作業が主であり危険を伴う労力が必要とされます。当開発機は二重管接続にも利用可能なボーリングロッド脱着装置であり、怪我やロッド脱着の重労働からの解放が期待されます。最も小型でありながらダイナミックな機動性を併せ持ちます。当開発機は、無線リモコン操作により操縦者が接続箇所を確認しながら安全かつ容易に操作することを最終目標にしております。業界初の試みであり市場拡販が期待できます。② ロッドハンドリング装置Ⅱ型(製品名:鷲掴弐号)
前説Ⅰ型同様、手作業で行われていたロッド脱着作業を重機で行う事を目的としており、海外のロッドハンドリングシステムを踏襲しつつ、日本式にカスタマイズをすることで革新を目指し開発いたしました。また、新たに安全性の高い高所作業車のメカニズムを導入した事で、一連の重機操作を安全な速度で操作を行えるようになりました。安全性向上により、無線ラジコンでの近距離操作も可能となったため、より装置と操縦者の人馬一体感が向上したモデルとなっております。
③ ロッドハンドリング装置Ⅲ型(製品名:鷲掴参号)
前説Ⅰ型・Ⅱ型と同様の目的で開発されております。Ⅲ型は他機と違い、油圧ショベルのように人が乗り込んで操作する大型モデルとなっております。油圧ショベルと同じような視界と操作性で操縦ができるため、使い勝手の良い機体になります。鷲掴シリーズでは一番力が強く、日本で使用されているロッドに幅広く対応出来るモデルとなっております。④ RPD-70C(2)
多目的クローラ型アロードリルの新機種として、70馬力クラスの開発に成功しました。国内初の全無線操作方式の採用により、現場作業の安全性向上に貢献します。また、開発中のロッドハンドリング装置を同時使用することで、さらに安全性が向上します。新機構採用による新たな掘さく姿勢の実現と、10t未満の軽量化に成功し、今後の拡販が大きく期待できます。⑤ Cロッド
従来製品(Pロッド)のコストを抑え、新規顧客拡大を目的に、他社規格ネジと互換性のある製品開発を行うことにより、利益確保と市場規模の拡大を目指します。新規開発品の性能試験を実施し、従来品性能と同等であることを確認しております。現在、複数サイズのネジ設計、製作を行っており、自社規格品に加え、他社規格互換品を製品化する事により、ロッド市場のシェア拡大を目指します。
⑥ RPD-75SHF
新型のスキッド型ロータリーパーカッションドリルです。P165ロッドまでのフリーサイズクランプ及びロッドブレーカを搭載し、3.5mの集水井戸で使用可能です。また、パワーユニットの起動方法にクローズドトラジション型スターデルタを使用することで、1ランク小さい発電機で使用できます。すでに製品化し、1台出荷実績があり、客先より好評を得ています。⑦ MG-40 1000L/minタイプ
建築基礎工事に於ける近年の杭大径化に伴い、杭施工時間短縮を主目的とした大容量圧送ポンプの開発を進めています。本開発機により工期短縮とコストダウンの同時達成が期待され、顧客ニーズに対応します。現在、本開発機は基本性能の確認を経て実用化に向けた最終段階に入っており、製品化後の拡販が大きく期待されます。
⑧ NEDOスイベル実用化
スイベルの長寿命化を目的としてNEDO型スイベルを自社開発しました。過酷な現場テストを繰り返し行い、従来型スイベルよりも長寿命であることを確認済みです。また、コスト面においても生産ロット数の見直しとVE手法の投入によって、十分な競争力を持つことを確認しました。他サイズのスイベルとラインアップ化することにより、当社の今後の主力製品として大いに期待できます。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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