有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OEPZ (EDINETへの外部リンク)
株式会社アクセル 事業等のリスク (2022年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
LSI開発販売関連セグメントのリスク
①パチンコ・パチスロ機市場について
(ⅰ)市場動向(規模)について
LSI開発販売関連セグメントに含まれるパチンコ・パチスロ機市場は当社連結売上高の95%程度を占める市場であり、その市場動向は当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。近年、レジャーの多様化に起因する遊技人口の減少、さらには射幸性に関する業界団体による自主規制の影響などにより、パチンコ・パチスロ機の販売は厳しい状況が続いております。さらに足元では新型コロナウイルス感染症の影響も加わり、同市場の先行きは不透明な状況となっております。当社グループでは「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 ①パチンコ・パチスロ機市場での安定収益の確保について(LSI開発販売関連セグメント)」に記載の取り組みにより、このような環境下においても一定の収益を確保できるビジネスモデルの構築に努めておりますが、同市場の規模が様々な要因により、大幅な縮小傾向を示した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ)法的規制及び業界団体による自主規制について
当社グループが行う事業は直接の法的規制を受けておりませんが、当社グループの製品が搭載されるパチンコ・パチスロ機の製造、販売は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」及び関連諸法令による法的規制を受けております。また、法的規制以外にも、過度な射幸性を抑制する目的等から、業界団体が自主規制を行うことがあります。これら法的規制や新たな自主規制の実施により、パチンコ・パチスロ機の販売動向(規模)に大きな影響が出た場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅲ)特定製品への依存について
当連結会計年度において、同市場向けグラフィックスLSI及びメモリモジュール製品の売上高は、連結売上高の約89%(2022年3月期)を占めております。当社グループといたしましては、当該製品の高機能化や顧客の開発負荷を軽減するサポート体制の充実を図ること等により、同市場での差別化を図っております。しかしながら、他のメーカー等が当社グループ製品の性能を凌ぐ製品を擁して参入を果たした場合、又はその他要因により価格競争を強いられる状況等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅳ)製品展開について
当社グループでは、各種製品の高機能化や多機能化を推進することに加え、モジュール製品やLEDドライバLSIをはじめとする製品の多様化を図ることにより、同市場での事業の安定及び拡大を図っております。しかしながら、同市場における高機能化、多機能化のニーズが停滞・後退した場合、又は製品の多様化の展開に期待している成果が上がらない場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅴ)当社製品のリユースについて
近年、メーカーにおけるコスト意識の高まりから、当社グループの製品を含むパチンコ・パチスロ機の構成部材のリユース(再利用)が本格化しております。当社グループでは、顧客ニーズを充足する次世代製品の開発を行い新製品への移行を促進すること等により、リユースの影響を低減させたいと考えております。さらには同市場に向けた新たな領域への製品開発など製品の多様化を図ることにより、業績全体への影響を最小化させてまいりたいと考えております。しかしながら、次世代製品への移行が進展せずリユースの比率が大幅に高まった場合、又は製品多様化の展開に期待している成果が上がらない場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅵ)製造委託について
当社グループは水平分業型のビジネスモデルを採用しており、主に研究開発や営業戦略に特化した事業活動を行っております。従いまして、製品製造に関しては外部企業に委託することとなるため、当社グループにおいて製造委託は極めて重要な要素となっております。このような認識のもと、当社グループでは常に最適な製造委託先を確保するとの観点から、製品製造を委託する半導体メーカー等と良好な関係を構築し、維持していくことが重要と考えております。現在、製造委託先との関係も良好な状態にあり、ビジネスモデルの継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、各製造委託先において十分な生産枠が確保できない場合や通常想定することができない事象により製造委託先の設備に問題等が発生した場合、又は製造委託契約が終了した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(補足)
経営上の重要な契約を締結している製造委託先につきましては、「4 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。これら製造委託先との契約には債務不履行時などの一般的な解除条項が定められておりますが、これまで当該解除条項に該当した事実はありません。
(ⅶ)製品製造について
昨今の半導体業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響によるサプライチェーンの混乱や車載向けなどをはじめとする旺盛な需要により、世界的な供給不足が継続しております。さらにはロシア・ウクライナ情勢に伴う原油や原材料価格の高騰も加わり、製造コストは上昇傾向にあります。当社グループでは一部製品において販売価格への転嫁を進めておりますが、当該影響が長期化することにより、製造原価がさらに上昇し、製造原価の上昇に比して販売価格への転嫁が十分に行うことができない場合、又は製品製造にかかる期間が長期化することにより収益機会の損失等が顕在化した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅷ)販売体制について
当社グループは、販売代理店商社を介した事業活動を主に展開しており、中でも緑屋電気株式会社に向けた売上高は、連結売上高の60%を超える規模となっております。現在、緑屋電気株式会社をはじめとする各販売代理店とは良好な関係を構築しており、ビジネスに支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、今後各販売代理店との関係に問題が生じた場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(補足)
経営上の重要な契約を締結している販売代理店につきましては、「4 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。なお、販売代理店との契約には債務不履行時などの一般的な解除条項が定められておりますが、これまで当該解除条項に該当した事実はありません。
新規事業関連セグメントのリスク
②事業の早期確立について
当社グループは、単一市場への依存度が高い事業活動のリスクを認識しており、パチンコ・パチスロ機市場以外での早期事業化を目指しております。現在、医療機器や産業用機器等の組み込み機器市場に向けたグラフィックスLSIに加え、ミドルウェア、機械学習/AI、ブロックチェーン、セキュリティの4領域における事業化に向けた取り組みにも注力しております。しかしながら、これら新たな事業の構築を目指している市場の規模が予想に反して小規模な場合、又は事業化の展開速度が極めて遅々としたものとなった場合、投下資本を回収できず当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらには、新規事業領域・新市場への参入にあたっては、その事業、市場固有のリスクが新たに加わる可能性があります。
全社共通のリスク
③会社がとっている配当政策について
当社の配当方針につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。当社におきましては、記載の方針に基づき配当額を決定しているため、各期の経営成績及び内部留保資金の状況等が配当額の算定に影響を及ぼす可能性があります。なお、1株当たり配当額の実績は、2020年3月期21円、2021年3月期31円、2022年3月期40円となっております。
④管理体制について
当社グループは、当連結会計年度末においてグループ従業員数は116名という会社規模であり、管理体制もこのような規模に応じたものになっているものと認識しております。また、当社グループはこれまでファブレス半導体メーカーとしての体制構築に最適化してまいりましたが、今後は新規事業の進展に伴い、人員増加への対応に加え、新たなビジネスモデルに対応した内部管理体制の整備も必要になるものと考えております。このような人員の増加や事業の拡大に応じて内部管理体制の整備が適宜適切に対応できなかった場合、当社グループの事業展開に制約が生じ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑤研究開発について
(ⅰ)研究開発要員の確保について
当社グループでは、優秀で経験豊富な技術者を継続的に確保することを重要な課題と認識しております。しかしながら、機械学習/AI領域、アルゴリズム開発、グラフィックス関連技術及びLSI設計技術に携わる優秀な技術者は希少であり、その確保には困難が予想されます。このような理由から、必要とする技術者が計画通り採用できない場合、又は在籍している技術者が外部に流失した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ)研究開発費について
当社グループは、先端プロセスを用いた各種LSI製品の研究開発にも注力しており、使用するプロセスの微細化に伴いLSIの開発コストは増大しております。そのため、開発した製品に期待した収益が十分に確保できない場合、又は複数のLSI製品に係る開発案件の検収タイミングが重なり、試作開発費等の費用計上が同時期に集中した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、研究開発費の実績は、2020年3月期(連結)1,549百万円、2021年3月期(連結)1,472百万円、2022年3月期(連結)1,520百万円となっております。
(ⅲ)技術革新について
当社グループが事業を展開する半導体開発やAI/機械学習、ブロックチェーン等の領域は、継続した技術革新を遂げております。当社グループでは、技術革新に対応するために、最新の技術動向や市場環境を的確に把握するための体制構築に加え、優秀な開発人員を継続的に獲得・育成すること等により、技術革新や技術革新に伴う顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。しかしながら、想定を超える技術革新等により事業環境が変化し、当社グループ製品の競争力が著しく低下した場合、又は顧客ニーズの急速な変化に対応できなかった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑥製品の品質及び信頼性について
現在まで、当社グループの製品に対して製造物責任法又はその他の法律に基づく製造物責任に関する訴訟が発生した事実はありません。しかしながら、今後におきましても、このような訴訟が発生しないという保証は無く、さらに一般的に最終顧客等に損害を与える可能性を有する不具合を持つLSI製品等の提供を必ず回避できる保証はありません。製造物責任による損失は、大きなリスクであるとの認識のもとに、当社グループは社長直轄による品質保証を担当する独立した部署を設置するとともに、2005年7月におきましてISO9001:2000の認証を取得、2009年7月にはISO9001:2008、2017年7月にはISO9001:2015への更新を果たしております。しかしながら、上記のような取り組みにもかかわらず、当社グループの製品の不具合が原因で製造物責任を問われる事故等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑦知的財産権について
(ⅰ)知的財産権の保護・保全について
当社グループは、LSI製品又はその技術等に関して可能な限り知的財産権の登録出願等を行い、その知的財産の法的保護を図る方針でありますが、これらの保護が及ばない場合やその権利行使に困難が伴う場合において、類似の製品等が他社より開発販売され、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ)知的財産権の侵害等について
当社グループは、製品の開発に当たり周辺特許を含む知的財産権への抵触の有無に関してクリアランス調査を実施し、知的財産権侵害等による係争を未然に回避するための措置を講じております。しかしながら、上記のクリアランス調査によっても完全に侵害の事実がない旨の検証は不可能であり、当社グループの事業に関連する知的財産権が第三者に成立した場合又は認識していない知的財産権が既に存在した場合等において、第三者の知的財産権を侵害したとの主張に基づく訴訟を提起される可能性があります。このような訴訟を提起された場合、その対応のために多大な時間や費用等の経営資源を当該訴訟に費やすこととなります。加えて、結果として当該訴訟において敗訴した場合、訴訟の対象となる技術を含む製品の販売を中止するとともに多額の損害賠償債務を負担することや権利者に対し実施権許諾等への対価の支払義務が生ずることなど、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑧固定資産の減損について
当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど有形・無形の固定資産を計上しております。これらの資産については、今後の収益動向や時価の下落等によって、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に帳簿価額を回収可能価額まで減損処理することが必要となる場合があります。これらの処理が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度において新規事業関連にかかる固定資産0百万円を減損損失として特別損失に計上しております。
⑨情報管理について
当社グループは、経営・管理情報、営業情報、技術情報、個人情報など事業遂行に必要な膨大な情報を有しております。当社グループは、これら情報に対するセキュリティリスクに万全を期すため、情報管理規程を定め社内情報へのアクセス可能者の制限を行うなど情報管理システムの構築を図っております。また、情報管理においては情報を取り扱う者の意識向上が重要であるとの認識のもと、外部セミナーや研修等により役職員の情報管理に対する意識向上に努めております。しかしながら、これらの体制構築等によっても情報流出の可能性を完全に排除することは困難であり、何らかの理由により重要情報が社外に流出した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑩大規模災害の発生について
当社グループは、巨大地震や大型台風等の自然災害や感染症の蔓延等の大規模災害に対する被害を最小限にとどめるため、必要な対応策の整備等を図っております。大規模災害が発生した場合においても、現在策定している災害発生時対応マニュアルやBCP(Business Continuity Planの略で事業継続計画のこと)に則り、即座に災害対策本部を設置することをはじめ、情報収集や被災レベルに応じた復旧対策を速やかに実行できる体制を構築しております。当社グループでは、これらの事前対策を行っておりますが、現実に大規模な災害等が発生した場合には、事業活動の中断や著しい縮小を余儀なくされ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑪為替変動に関するリスク
当社グループは、開発及び製品製造等についてのグローバル化を進めており、外貨による決済額が増加しております。現在の外貨取引は、主要通貨である米ドルであり、為替予約などにより短期的な影響を最小限にする努力をしております。しかしながら、為替は世界各地での国際間取引の結果で刻々と変動するものであり、決算の際の原価及び費用に係る外貨は、円換算することとなり、為替の影響を受けることとなります。現在、当社グループの外貨取引は、費用として認識されるものであり、円安は当社グループの業績に悪影響を及ぼすこととなります。
LSI開発販売関連セグメントのリスク
①パチンコ・パチスロ機市場について
(ⅰ)市場動向(規模)について
LSI開発販売関連セグメントに含まれるパチンコ・パチスロ機市場は当社連結売上高の95%程度を占める市場であり、その市場動向は当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。近年、レジャーの多様化に起因する遊技人口の減少、さらには射幸性に関する業界団体による自主規制の影響などにより、パチンコ・パチスロ機の販売は厳しい状況が続いております。さらに足元では新型コロナウイルス感染症の影響も加わり、同市場の先行きは不透明な状況となっております。当社グループでは「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 ①パチンコ・パチスロ機市場での安定収益の確保について(LSI開発販売関連セグメント)」に記載の取り組みにより、このような環境下においても一定の収益を確保できるビジネスモデルの構築に努めておりますが、同市場の規模が様々な要因により、大幅な縮小傾向を示した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ)法的規制及び業界団体による自主規制について
当社グループが行う事業は直接の法的規制を受けておりませんが、当社グループの製品が搭載されるパチンコ・パチスロ機の製造、販売は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」及び関連諸法令による法的規制を受けております。また、法的規制以外にも、過度な射幸性を抑制する目的等から、業界団体が自主規制を行うことがあります。これら法的規制や新たな自主規制の実施により、パチンコ・パチスロ機の販売動向(規模)に大きな影響が出た場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅲ)特定製品への依存について
当連結会計年度において、同市場向けグラフィックスLSI及びメモリモジュール製品の売上高は、連結売上高の約89%(2022年3月期)を占めております。当社グループといたしましては、当該製品の高機能化や顧客の開発負荷を軽減するサポート体制の充実を図ること等により、同市場での差別化を図っております。しかしながら、他のメーカー等が当社グループ製品の性能を凌ぐ製品を擁して参入を果たした場合、又はその他要因により価格競争を強いられる状況等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅳ)製品展開について
当社グループでは、各種製品の高機能化や多機能化を推進することに加え、モジュール製品やLEDドライバLSIをはじめとする製品の多様化を図ることにより、同市場での事業の安定及び拡大を図っております。しかしながら、同市場における高機能化、多機能化のニーズが停滞・後退した場合、又は製品の多様化の展開に期待している成果が上がらない場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅴ)当社製品のリユースについて
近年、メーカーにおけるコスト意識の高まりから、当社グループの製品を含むパチンコ・パチスロ機の構成部材のリユース(再利用)が本格化しております。当社グループでは、顧客ニーズを充足する次世代製品の開発を行い新製品への移行を促進すること等により、リユースの影響を低減させたいと考えております。さらには同市場に向けた新たな領域への製品開発など製品の多様化を図ることにより、業績全体への影響を最小化させてまいりたいと考えております。しかしながら、次世代製品への移行が進展せずリユースの比率が大幅に高まった場合、又は製品多様化の展開に期待している成果が上がらない場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅵ)製造委託について
当社グループは水平分業型のビジネスモデルを採用しており、主に研究開発や営業戦略に特化した事業活動を行っております。従いまして、製品製造に関しては外部企業に委託することとなるため、当社グループにおいて製造委託は極めて重要な要素となっております。このような認識のもと、当社グループでは常に最適な製造委託先を確保するとの観点から、製品製造を委託する半導体メーカー等と良好な関係を構築し、維持していくことが重要と考えております。現在、製造委託先との関係も良好な状態にあり、ビジネスモデルの継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、各製造委託先において十分な生産枠が確保できない場合や通常想定することができない事象により製造委託先の設備に問題等が発生した場合、又は製造委託契約が終了した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(補足)
経営上の重要な契約を締結している製造委託先につきましては、「4 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。これら製造委託先との契約には債務不履行時などの一般的な解除条項が定められておりますが、これまで当該解除条項に該当した事実はありません。
(ⅶ)製品製造について
昨今の半導体業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響によるサプライチェーンの混乱や車載向けなどをはじめとする旺盛な需要により、世界的な供給不足が継続しております。さらにはロシア・ウクライナ情勢に伴う原油や原材料価格の高騰も加わり、製造コストは上昇傾向にあります。当社グループでは一部製品において販売価格への転嫁を進めておりますが、当該影響が長期化することにより、製造原価がさらに上昇し、製造原価の上昇に比して販売価格への転嫁が十分に行うことができない場合、又は製品製造にかかる期間が長期化することにより収益機会の損失等が顕在化した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅷ)販売体制について
当社グループは、販売代理店商社を介した事業活動を主に展開しており、中でも緑屋電気株式会社に向けた売上高は、連結売上高の60%を超える規模となっております。現在、緑屋電気株式会社をはじめとする各販売代理店とは良好な関係を構築しており、ビジネスに支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、今後各販売代理店との関係に問題が生じた場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(補足)
経営上の重要な契約を締結している販売代理店につきましては、「4 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。なお、販売代理店との契約には債務不履行時などの一般的な解除条項が定められておりますが、これまで当該解除条項に該当した事実はありません。
新規事業関連セグメントのリスク
②事業の早期確立について
当社グループは、単一市場への依存度が高い事業活動のリスクを認識しており、パチンコ・パチスロ機市場以外での早期事業化を目指しております。現在、医療機器や産業用機器等の組み込み機器市場に向けたグラフィックスLSIに加え、ミドルウェア、機械学習/AI、ブロックチェーン、セキュリティの4領域における事業化に向けた取り組みにも注力しております。しかしながら、これら新たな事業の構築を目指している市場の規模が予想に反して小規模な場合、又は事業化の展開速度が極めて遅々としたものとなった場合、投下資本を回収できず当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらには、新規事業領域・新市場への参入にあたっては、その事業、市場固有のリスクが新たに加わる可能性があります。
全社共通のリスク
③会社がとっている配当政策について
当社の配当方針につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。当社におきましては、記載の方針に基づき配当額を決定しているため、各期の経営成績及び内部留保資金の状況等が配当額の算定に影響を及ぼす可能性があります。なお、1株当たり配当額の実績は、2020年3月期21円、2021年3月期31円、2022年3月期40円となっております。
④管理体制について
当社グループは、当連結会計年度末においてグループ従業員数は116名という会社規模であり、管理体制もこのような規模に応じたものになっているものと認識しております。また、当社グループはこれまでファブレス半導体メーカーとしての体制構築に最適化してまいりましたが、今後は新規事業の進展に伴い、人員増加への対応に加え、新たなビジネスモデルに対応した内部管理体制の整備も必要になるものと考えております。このような人員の増加や事業の拡大に応じて内部管理体制の整備が適宜適切に対応できなかった場合、当社グループの事業展開に制約が生じ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑤研究開発について
(ⅰ)研究開発要員の確保について
当社グループでは、優秀で経験豊富な技術者を継続的に確保することを重要な課題と認識しております。しかしながら、機械学習/AI領域、アルゴリズム開発、グラフィックス関連技術及びLSI設計技術に携わる優秀な技術者は希少であり、その確保には困難が予想されます。このような理由から、必要とする技術者が計画通り採用できない場合、又は在籍している技術者が外部に流失した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ)研究開発費について
当社グループは、先端プロセスを用いた各種LSI製品の研究開発にも注力しており、使用するプロセスの微細化に伴いLSIの開発コストは増大しております。そのため、開発した製品に期待した収益が十分に確保できない場合、又は複数のLSI製品に係る開発案件の検収タイミングが重なり、試作開発費等の費用計上が同時期に集中した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、研究開発費の実績は、2020年3月期(連結)1,549百万円、2021年3月期(連結)1,472百万円、2022年3月期(連結)1,520百万円となっております。
(ⅲ)技術革新について
当社グループが事業を展開する半導体開発やAI/機械学習、ブロックチェーン等の領域は、継続した技術革新を遂げております。当社グループでは、技術革新に対応するために、最新の技術動向や市場環境を的確に把握するための体制構築に加え、優秀な開発人員を継続的に獲得・育成すること等により、技術革新や技術革新に伴う顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。しかしながら、想定を超える技術革新等により事業環境が変化し、当社グループ製品の競争力が著しく低下した場合、又は顧客ニーズの急速な変化に対応できなかった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑥製品の品質及び信頼性について
現在まで、当社グループの製品に対して製造物責任法又はその他の法律に基づく製造物責任に関する訴訟が発生した事実はありません。しかしながら、今後におきましても、このような訴訟が発生しないという保証は無く、さらに一般的に最終顧客等に損害を与える可能性を有する不具合を持つLSI製品等の提供を必ず回避できる保証はありません。製造物責任による損失は、大きなリスクであるとの認識のもとに、当社グループは社長直轄による品質保証を担当する独立した部署を設置するとともに、2005年7月におきましてISO9001:2000の認証を取得、2009年7月にはISO9001:2008、2017年7月にはISO9001:2015への更新を果たしております。しかしながら、上記のような取り組みにもかかわらず、当社グループの製品の不具合が原因で製造物責任を問われる事故等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑦知的財産権について
(ⅰ)知的財産権の保護・保全について
当社グループは、LSI製品又はその技術等に関して可能な限り知的財産権の登録出願等を行い、その知的財産の法的保護を図る方針でありますが、これらの保護が及ばない場合やその権利行使に困難が伴う場合において、類似の製品等が他社より開発販売され、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(ⅱ)知的財産権の侵害等について
当社グループは、製品の開発に当たり周辺特許を含む知的財産権への抵触の有無に関してクリアランス調査を実施し、知的財産権侵害等による係争を未然に回避するための措置を講じております。しかしながら、上記のクリアランス調査によっても完全に侵害の事実がない旨の検証は不可能であり、当社グループの事業に関連する知的財産権が第三者に成立した場合又は認識していない知的財産権が既に存在した場合等において、第三者の知的財産権を侵害したとの主張に基づく訴訟を提起される可能性があります。このような訴訟を提起された場合、その対応のために多大な時間や費用等の経営資源を当該訴訟に費やすこととなります。加えて、結果として当該訴訟において敗訴した場合、訴訟の対象となる技術を含む製品の販売を中止するとともに多額の損害賠償債務を負担することや権利者に対し実施権許諾等への対価の支払義務が生ずることなど、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑧固定資産の減損について
当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど有形・無形の固定資産を計上しております。これらの資産については、今後の収益動向や時価の下落等によって、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に帳簿価額を回収可能価額まで減損処理することが必要となる場合があります。これらの処理が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度において新規事業関連にかかる固定資産0百万円を減損損失として特別損失に計上しております。
⑨情報管理について
当社グループは、経営・管理情報、営業情報、技術情報、個人情報など事業遂行に必要な膨大な情報を有しております。当社グループは、これら情報に対するセキュリティリスクに万全を期すため、情報管理規程を定め社内情報へのアクセス可能者の制限を行うなど情報管理システムの構築を図っております。また、情報管理においては情報を取り扱う者の意識向上が重要であるとの認識のもと、外部セミナーや研修等により役職員の情報管理に対する意識向上に努めております。しかしながら、これらの体制構築等によっても情報流出の可能性を完全に排除することは困難であり、何らかの理由により重要情報が社外に流出した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑩大規模災害の発生について
当社グループは、巨大地震や大型台風等の自然災害や感染症の蔓延等の大規模災害に対する被害を最小限にとどめるため、必要な対応策の整備等を図っております。大規模災害が発生した場合においても、現在策定している災害発生時対応マニュアルやBCP(Business Continuity Planの略で事業継続計画のこと)に則り、即座に災害対策本部を設置することをはじめ、情報収集や被災レベルに応じた復旧対策を速やかに実行できる体制を構築しております。当社グループでは、これらの事前対策を行っておりますが、現実に大規模な災害等が発生した場合には、事業活動の中断や著しい縮小を余儀なくされ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑪為替変動に関するリスク
当社グループは、開発及び製品製造等についてのグローバル化を進めており、外貨による決済額が増加しております。現在の外貨取引は、主要通貨である米ドルであり、為替予約などにより短期的な影響を最小限にする努力をしております。しかしながら、為替は世界各地での国際間取引の結果で刻々と変動するものであり、決算の際の原価及び費用に係る外貨は、円換算することとなり、為替の影響を受けることとなります。現在、当社グループの外貨取引は、費用として認識されるものであり、円安は当社グループの業績に悪影響を及ぼすこととなります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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