有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OESW (EDINETへの外部リンク)
株式会社NITTAN 研究開発活動 (2022年3月期)
当社中長期ビジョンとして掲げた『NITTAN Challenge 10』により、「VISIONⅠ:既存事業の飽くなき進化と競争力の強化」および「VISIONⅡ:脱炭素化社会に向けた新規事業化」の二つの柱を、市場ニーズ及び顧客戦略に合わせて展開する研究開発活動を実施しています。
連結会計年度の研究開発活動は、既存事業としては、自動車、船舶用等の内燃機関の性能向上に寄与する動弁系部品を主要製品と位置づけ、地球環境保護に対するエンジンの低燃費化、排気ガス規制、及び、燃料多様化に対応した製品や、グローバル展開に繋がるコスト低減のための開発を継続しています。新規事業としては、パワートレインユニットの内燃機関から電動化へのシフトに備えて着手した開発を部門横断型チームの活性化により推進し、開発進捗をより確かなものとする事を目標に掲げています。
なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は573百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1) 小型エンジンバルブ
高効率エンジン用バルブとして次世代型冷媒封入中空バルブの開発、カーボンニュートラルに対応した水素燃料、代替燃料エンジン用バルブの顧客への提案・評価に取り組んでいます。
また、顧客エンジン生産拠点の合理化対応に合わせ、当社グローバル複数拠点での最適化に取り組んでいます。
四輪向け・二輪向け・汎用エンジン向け問わず、多種多様な顧客ニーズに応える体制を構築し、顧客開発期間の合理化に対応した製品開発、試作・評価への取組みを継続し、拡販活動を強化していきます。
当連結会計年度における研究開発費の金額は399百万円であります。
(2) 舶用部品
顧客ニーズである「バルブとバルブシートの長寿命化」をコンセプトとして、耐摩耗盛金材、耐腐食表面処理などの長寿命化技術を組み合わせた高付加価値技術の開発、提案を進めており、エンジン使用環境変化に起因する課題の対策に貢献しています。
また、今後更に厳しくなる環境規制と水素やアンモニアのGHGフリー燃料に対応した次世代エンジンに向け、舶用エンジン用に最適化した中空バルブの開発に取り組んでおり、顧客と共同で評価試験を進めています。
当連結会計年度における研究開発費の金額は49百万円であります。
(3) 歯車
歯車は、素材投入量の削減、使用電力削減やスクラップ削減等の観点から、さらなるニアネット鍛造や金型長寿命化を見据えたものづくり開発を継続しています。また、EV市場への参入を見据えe-Axle対応部品を軸に、新規顧客受注に向けたヘリカルギアやデフアッシー開発も始動しています。
当連結会計年度における研究開発費の金額は56百万円であります。
(4)PBW
PBWは、生産性向上やコストダウンを目的とした冷間鍛造によるニアネット素材を採用し、生産を開始しています。上記の歯車と同様に、さらなるニアネット素材鍛造や金型の長寿命化に向けたものづくり開発も推進しております。
なお、当連結会計年度におきましては、研究開発費を計上しておりません。
(5) その他
リフター事業では、国内外顧客向けHLA(油圧ラッシュアジャスタ)及びRRA(ローラーロッカーアーム)拡販の取組みを継続しています。また、弊社既存技術を活用し、舶用エンジン用のHLA開発を顧客と共同で評価試験を進めております。
工作機械関連では、前連結会計年度より、エンジンバルブ外観検査装置の進化、ビジョントラッキングを活用した6軸ロボットの活用による材料投入自動化、高精度押出鍛造プレスシステムの検討に取り組み、一部の技術については工場導入を実現しております。今後は、その技術の熟成に力を入れ、2023年の全面実用化を目指し、活動を推進いたします。また、『NITTAN Challenge 10』の活動の一環として、当社として初めての試みとなる複合加工機や搬送の全自動化にも継続的に取り組むことで、新たな商品への展開、スマートファクトリー化の検討を引き続き進めてまいります。さらに、今後はSDGsを意識し、持続可能な開発目標を意識したもの作りを進化させ、設備を活用した発電、CO2削減と省エネや環境改善を両立させることを目指し、引き続き取り組んでまいります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は68百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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