有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TPHT (EDINETへの外部リンク)
大豊工業株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)
当社グループは、トライボロジー(摩擦/摩耗/潤滑技術)をコア技術として、自動車メーカーのニーズはもとより、環境、社会の動向を捉え、解決すべき課題を明確にしながら、自動車用各種すべり軸受や各種機能部品の研究開発を行っており、“動きを支える”機能部品の創造に努めております。
当連結会計年度の研究開発活動は、守りと攻めの両軸で既存製品拡大と新領域へのチャレンジを進め、次世代軸受に向けた新技術・新材料の研究とその応用製品開発、ならびに高付加価値のシステム製品の開発を重点に実施いたしました。
また、HV、PHV、BEV、FCV等電動車両の今後の増加に向け、当社グループの保有技術を活かし、電池、電力変換、モータ、燃料電池分野の新製品開発に着手しております。一部製品につきましては、ホームページ掲載、展示会出展、客先提案等を既に開始しております。
HV、BEVについては、当社のクラッド生産技術の活用をキーワードとして、電池用端子の開発を行っており、既に多くの問い合わせを頂いております。現在はさらなる高性能と低コストを目指した開発に加え、電力変換部品として当社のダイカスト生産技術が活用できるパワーモジュール用の精密フィンを有するヒートシンクの開発にも着手しております。
FCVに関しては、発電部のセパレータ・バイポーラプレートの開発~生産まで行うべく取り組んで参りましたが、開発力をさらに強化するために発電評価装置を導入し、設計提案・受託評価を実施できる体制も整え、受託評価につきましては既にお引き合いを頂いております。
それに加え、今までの当社の軸受を支えてきた基盤技術(材料技術、CAE)に関しても、新製品開発に向け体制を整えました。新材料開発については多くの大学と共同開発を推進しており、最先端の技術を取り入れております。
セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
自動車部品関連事業
1)軸受製品
高性能エンジンや中国の環境規制に対応したエンジン用軸受、ブシュ、コンプレッサー用特殊軸受、各種軸受などを継続し開発してきました。特に、低燃費化のための摩擦低減を実現すべく様々な取組みを実施しております。2022年には海外メーカーでの採用が拡大しています。
①ディーゼルエンジンの高筒圧化に対応するため、世界で初めてオーバーレイにBi-Sb合金を用いたエンジン用軸受は、従来課題となっていた耐疲労性と耐酸性を飛躍的に向上させました。この製品は2022年の自動車技術会にて技術開発賞を受賞しております。また、厚膜の樹脂コーティングも新たに量産化し、海外拠点(中国)で生産しております。中国市場において更に競争力を強化することが出来ました。
②車両用電動コンプレッサーでは、転がり軸受をすべり化することで、長寿命、低振動・低騒音に貢献出来る事から、海外メーカーへの供給を開始しました。
開発期間短縮・コスト削減の対応として、製品開発へMBD(モデルベース開発)の適用を進めています。軸受だけでなく、その周囲についてもより良くするための提案をしており、システムの開発初期から参画させて頂くことも増えて参りました。
また、完全子会社化した中国で最大のアルミ軸受素材メーカー「常州恒業軸瓦材料有限公司」では、アルミ鋳造ラインを導入し、素材から加工までの完全一貫生産体制を構築しています。
これらの技術および生産の取り組みが認められ、国内外の自動車メーカーへの納入も拡大し、グローバル展開を積極的に推進しております。
2)ダイカスト製品
ダイカスト製品では、デジタルエンジニアリングを基軸とした製品設計、CAE解析(流動解析、凝固解析など)を用いた最適金型方案設計、生産技術、製造の一気通貫でモノづくりを推進し、短納期で高品質、低コストな製品を提供し顧客ニーズに応えております。
また、自動車の電動化に伴い、HV、BEV製品に取組み、2020年からPCUインバーターケース、コンバーターケースの量産を開始しました。今後も電動化製品の拡販、生産拡大を推進しております。
3)ガスケット製品
エンジン用メタルヘッドガスケットについては、連結子会社の日本ガスケット(株)によるノウハウ、CAE解析を活かした開発により、顧客と綿密な連携のもと、高機能化、低コスト化、短期間開発を推進しております。国内自動車メーカー様へ納入している新型エンジン用のヘッドガスケットは、新試験法による開発期間の短縮への貢献が認められ、国内自動車メーカー様より2021年度プロジェクト活動賞を受賞しました。
4)システム製品他
市場実績のある商用車向けの電子制御式EGRバルブをベースとし、多段ターボチャージャ用切換えバルブ、2020年には排気後処理装置の温度制御に用いる排気スロットルバルブを量産化しました。これらの技術を深化させ、高温の排ガス制御用バルブの市場拡大を行っています。
バキュームポンプは、高信頼性に加え、低コスト設計と部品共通化による良品廉価なシステムとして採用され、現在は国内2拠点、海外2拠点(タイ、北米)でグローバルに対応しております。
ホイール用のバランスウェイトは、グローバルシェア約11%(世界3位)の生産量を誇ります。2022年から、車体の振動低減にも採用されるようになりました。
エンジン用バランスシャフトギヤについては、2012年に樹脂化し、量産実績が10年以上となりました。現在は、抄造製法の強みである長繊維でも高い分散性と安定した配向性を活かした製品開発に発展させております。2022年6月には国産物流ドローン用メーカーへの抄造CFRP製品を納入開始しました。リサイクル炭素繊維を用いた環境面での評価も高く、今後は自動車以外の分野におけるご要望にも対応して参ります。
自動車製造用設備関連事業
当社連結子会社の大豊精機(株)において、自動車製造用設備についての試験研究および開発を進めております。
画像検査を用いた人の眼からAI画像検査移行への取り組みや工程の無人化、協働ロボットの導入、従来の素材より高性能な素材の使用、鍛造工法の研究・開発に取り組んでおります。
当社グループの研究開発費の総額は、3,729百万円であり、自動車部品関連事業の研究開発費の金額は3,558百万円、自動車製造用設備関連事業の研究開発費の金額は170百万円となっております。
当連結会計年度の研究開発活動は、守りと攻めの両軸で既存製品拡大と新領域へのチャレンジを進め、次世代軸受に向けた新技術・新材料の研究とその応用製品開発、ならびに高付加価値のシステム製品の開発を重点に実施いたしました。
また、HV、PHV、BEV、FCV等電動車両の今後の増加に向け、当社グループの保有技術を活かし、電池、電力変換、モータ、燃料電池分野の新製品開発に着手しております。一部製品につきましては、ホームページ掲載、展示会出展、客先提案等を既に開始しております。
HV、BEVについては、当社のクラッド生産技術の活用をキーワードとして、電池用端子の開発を行っており、既に多くの問い合わせを頂いております。現在はさらなる高性能と低コストを目指した開発に加え、電力変換部品として当社のダイカスト生産技術が活用できるパワーモジュール用の精密フィンを有するヒートシンクの開発にも着手しております。
FCVに関しては、発電部のセパレータ・バイポーラプレートの開発~生産まで行うべく取り組んで参りましたが、開発力をさらに強化するために発電評価装置を導入し、設計提案・受託評価を実施できる体制も整え、受託評価につきましては既にお引き合いを頂いております。
それに加え、今までの当社の軸受を支えてきた基盤技術(材料技術、CAE)に関しても、新製品開発に向け体制を整えました。新材料開発については多くの大学と共同開発を推進しており、最先端の技術を取り入れております。
セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
自動車部品関連事業
1)軸受製品
高性能エンジンや中国の環境規制に対応したエンジン用軸受、ブシュ、コンプレッサー用特殊軸受、各種軸受などを継続し開発してきました。特に、低燃費化のための摩擦低減を実現すべく様々な取組みを実施しております。2022年には海外メーカーでの採用が拡大しています。
①ディーゼルエンジンの高筒圧化に対応するため、世界で初めてオーバーレイにBi-Sb合金を用いたエンジン用軸受は、従来課題となっていた耐疲労性と耐酸性を飛躍的に向上させました。この製品は2022年の自動車技術会にて技術開発賞を受賞しております。また、厚膜の樹脂コーティングも新たに量産化し、海外拠点(中国)で生産しております。中国市場において更に競争力を強化することが出来ました。
②車両用電動コンプレッサーでは、転がり軸受をすべり化することで、長寿命、低振動・低騒音に貢献出来る事から、海外メーカーへの供給を開始しました。
開発期間短縮・コスト削減の対応として、製品開発へMBD(モデルベース開発)の適用を進めています。軸受だけでなく、その周囲についてもより良くするための提案をしており、システムの開発初期から参画させて頂くことも増えて参りました。
また、完全子会社化した中国で最大のアルミ軸受素材メーカー「常州恒業軸瓦材料有限公司」では、アルミ鋳造ラインを導入し、素材から加工までの完全一貫生産体制を構築しています。
これらの技術および生産の取り組みが認められ、国内外の自動車メーカーへの納入も拡大し、グローバル展開を積極的に推進しております。
2)ダイカスト製品
ダイカスト製品では、デジタルエンジニアリングを基軸とした製品設計、CAE解析(流動解析、凝固解析など)を用いた最適金型方案設計、生産技術、製造の一気通貫でモノづくりを推進し、短納期で高品質、低コストな製品を提供し顧客ニーズに応えております。
また、自動車の電動化に伴い、HV、BEV製品に取組み、2020年からPCUインバーターケース、コンバーターケースの量産を開始しました。今後も電動化製品の拡販、生産拡大を推進しております。
3)ガスケット製品
エンジン用メタルヘッドガスケットについては、連結子会社の日本ガスケット(株)によるノウハウ、CAE解析を活かした開発により、顧客と綿密な連携のもと、高機能化、低コスト化、短期間開発を推進しております。国内自動車メーカー様へ納入している新型エンジン用のヘッドガスケットは、新試験法による開発期間の短縮への貢献が認められ、国内自動車メーカー様より2021年度プロジェクト活動賞を受賞しました。
4)システム製品他
市場実績のある商用車向けの電子制御式EGRバルブをベースとし、多段ターボチャージャ用切換えバルブ、2020年には排気後処理装置の温度制御に用いる排気スロットルバルブを量産化しました。これらの技術を深化させ、高温の排ガス制御用バルブの市場拡大を行っています。
バキュームポンプは、高信頼性に加え、低コスト設計と部品共通化による良品廉価なシステムとして採用され、現在は国内2拠点、海外2拠点(タイ、北米)でグローバルに対応しております。
ホイール用のバランスウェイトは、グローバルシェア約11%(世界3位)の生産量を誇ります。2022年から、車体の振動低減にも採用されるようになりました。
エンジン用バランスシャフトギヤについては、2012年に樹脂化し、量産実績が10年以上となりました。現在は、抄造製法の強みである長繊維でも高い分散性と安定した配向性を活かした製品開発に発展させております。2022年6月には国産物流ドローン用メーカーへの抄造CFRP製品を納入開始しました。リサイクル炭素繊維を用いた環境面での評価も高く、今後は自動車以外の分野におけるご要望にも対応して参ります。
自動車製造用設備関連事業
当社連結子会社の大豊精機(株)において、自動車製造用設備についての試験研究および開発を進めております。
画像検査を用いた人の眼からAI画像検査移行への取り組みや工程の無人化、協働ロボットの導入、従来の素材より高性能な素材の使用、鍛造工法の研究・開発に取り組んでおります。
当社グループの研究開発費の総額は、3,729百万円であり、自動車部品関連事業の研究開発費の金額は3,558百万円、自動車製造用設備関連事業の研究開発費の金額は170百万円となっております。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02199] S100TPHT)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。