有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OGBU (EDINETへの外部リンク)
東京計器株式会社 研究開発活動 (2022年3月期)
当社グループの研究開発は、独創技術による独創的な商品の開発を基本姿勢としており、基礎研究及び比較的長期的視野に立った応用研究、商品開発を当社の研究開発センタが主として担当し、短期的な商品開発は各カンパニー及び関係会社が行っております。コア技術は、マイクロ波技術、ジャイロ技術、超音波技術、計測技術、制御技術、油圧技術、信号処理・画像処理技術等であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は2,469百万円であり、事業の種類別セグメント毎の研究開発目的、主要課題、成果及び研究開発費は次のとおりであります。
なお、研究開発センタは防衛装備庁の2021年度安全保障技術推進制度に「3次元一体成型によるMEMS半球共振ジャイロスコープの研究」を提案し採択されました。この研究は各事業への応用が期待できるものです。
(1) 船舶港湾機器事業
当事業における研究開発活動は、情報技術の革新に対応する次世代航海計器・船舶用無線機器の研究開発及び国際海事機関(IMO)による国際規格改定への対応等を主な目的としております。具体的には、ジャイロコンパス、オートパイロット、電子海図情報表示装置等について研究開発を行っております。また、特に顧客の課題である「安全と省エネ」や「省力化」に貢献できる製品開発にも注力しております。さらに将来の自動運行船実用化に向けての研究開発にも取り組むとともに、外部との共同研究にも参画しております。この結果、当連結会計年度は、一般商船市場向けに可動部が無く高信頼性の光ファイバージャイロコンパスTF-900を市場投入しました。
当事業に係わる研究開発費は492百万円であります。
(2) 油空圧機器事業
当事業における研究開発活動は、建設機械、産業機械のニーズに対応した油空圧機器・システム及びそれらの電子制御に関する研究開発を主な目的としております。具体的には、各種ポンプ、各種制御弁、油圧ユニット、油圧制御システム、電子制御装置であります。中でも、高圧・高応答仕様の油圧機器製品と、建設車両の高度な電子制御を可能とする電子機器製品、及び画像処理応用製品の開発に注力しております。この結果、当連結会計年度は、油圧装置用高精度円ギア容積流量計 GMシリーズ、デジタル回路を採用した比例弁コントローラVAシリーズを市場投入しました。
当事業に係わる研究開発費は371百万円であります。
(3) 流体機器事業
当事業における研究開発活動は、上下水道、農業用水、プラント等で求められる超音波流量計及び電波レベル計等の流体管理用計測器・システムの研究開発を主な目的としております。超音波流量計では市場拡大に向けた新商品開発に取り組んでおります。具体的には、高精度短管付超音波流量計を開発し、民需用クランプオン式超音波流量計と新たなポータブル流量計の開発に着手しております。電波レベル計では、ミリ波レベル計の開発を行っております。また、新規に船舶接岸離岸支援システム(接岸速度計)の開発も進めました。この結果、当連結会計年度は、高精度短管付超音波流量計の口径ラインナップの拡充を行いました。また、超音波管渠流量計の後継機を市場投入しました。
当事業に係わる研究開発費は450百万円であります。
(4) 防衛・通信機器事業
当事業における研究開発活動は、官需市場では、マイクロ波関連機器、測位・航法関連機器等の防衛向け装備品や海上保安庁向けVTS(船舶通航業務)装置関連製品の近代化対応を主な目的としております。具体的には、航空機向けを中心とする電子戦装置、潜水艦及び護衛艦の航海機器、海上交通センター用関連機器、高分解能半導体レーダーについて研究開発を行っております。民需のセンサ機器市場では、慣性センサ及び光計測を応用した地震計関連機器、道路関連機器、農業関連機器向けのセンサ及びシステムの研究開発を主な目的としております。具体的には、トラクタや田植機等の自動操舵装置の研究開発を行っております。
民需のRF・通信制御機器市場では、マイクロ波応用機器及び放送関連機器の研究開発を主な目的としております。具体的には、半導体製造装置用プラズマ電源、高出力マイクロ波発振器、アンテナ指向装置、車載型カメラ防振装置の研究開発を行っております。
この結果、当連結会計年度は、官需市場(海外)では沿岸監視用高分解能半導体レーダー、民需市場ではロボット田植機用センサ、核磁気共鳴装置用パワーアンプ(小型化品)を開発し、市場投入しました。
当事業に係わる研究開発費は944百万円であります。
(5) その他の事業
検査機器事業は当社が中心となって、印刷関連産業向けの印刷図柄および無地シートの検査装置の開発及び機能拡充を行っております。鉄道機器事業は主に東京計器レールテクノ㈱が中心となって、鉄道保線用計測機器/装置の研究開発を行っております。
当事業に係わる研究開発費は212百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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