有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100O9VG (EDINETへの外部リンク)
ヤマハ株式会社 事業等のリスク (2022年3月期)
当社グループは、リスクへの対応力を向上させ、健全で透明性の高い経営を実践するため、リスクマネジメントの推進体制や仕組みの整備・改善に取り組んでいます。当社は、代表執行役社長の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、リスクマネジメントに関わるテーマについて全社的な立場から審議し、代表執行役社長に答申しています。また、同委員会の下部組織として、全社横断的な重要テーマについて活動方針の策定やモニタリングを行う「BCP・災害対策部会」「財務管理部会」「コンプライアンス部会」「輸出審査部会」「情報セキュリティ部会」を設置しています。
リスクマネジメント委員会では、識別した事業に関連するさまざまなリスクを大きく「外部環境リスク」「経営戦略リスク」「事業活動に係る業務プロセスリスク」「経営基盤に係る業務プロセスリスク」の4つに分類し、リスクの重要性を想定損害規模と想定発生頻度に応じて評価しており、各リスクに対するコントロールレベルを評価し、優先的に対処すべき重要リスクを特定するとともに担当部門を定め、リスク低減活動の推進によりコントロールレベルの引き上げを図っています。
経営者が連結会社の経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下の通りです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
主要なリスクに関する詳細は以下の通りです。
《当社のリスク認識の(中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)の表記について》 関連する重点テーマを色と番号で示しております。「方針」及び「重点テーマ」の詳細は「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | |||||||||
外部環境リスク | 事業環境の変化 | (リスクの説明) 当社グループは、世界の各地域に製造・販売拠点を置き、グローバルな事業展開を行っています。連結子会社55社のうち41社が海外法人であり、そのうちの20社が製造・制作会社等で、主に中国、インドネシア、マレーシア、インドに拠点を置いています。主要な商品の生産をひとつの製造拠点に依存している場合、当該拠点のある地域の事業環境の変化が商品の供給に影響を与える可能性があります。 また、海外売上収益は売上収益の74.2%を占めています。そのため、世界各国の経済状況や市場環境の影響を受けます。世界の市場における景気後退、これに伴う需要の減少は、当社グループの収益と事業展開に影響を与える可能性があります。 日本においては、当社グループの基幹事業である楽器事業で、子供を中心とする音楽教室や英語教室を展開しているほか、学校を通じた販売も重要な販売経路となっており、今後少子化の進行により、売上収益の減少を招く可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||||||
(リスク対策) 生産については、特に主要な商品を2か所以上から供給できる体制を構築中です。販売については、各国経済状況の跛行性に対して在庫の供給を柔軟に対応させるよう努めています。また、顧客情報基盤(CDP)の構築を進め、デジタルマーケティングの整備強化により、顧客のライフステージにフィットした価値の提供を行うことにより幅広い年齢層に対するサービスを拡充しています。 なお、日本における少子化対策としては音楽教室の大人向けコースの展開、海外での事業拡大を進めています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | |||||||||
外部環境リスク | 事業環境の劇的変化|パンデミック等| | (リスクの説明) パンデミックが発生すると地球規模で社会や経済に大きな影響を及ぼします。人々の生活や仕事のスタイルが不可逆的に変化し、パンデミック発生前とは異なる新たな社会構造が急速に形成され、これに伴って社会や顧客の志向も急速に変化することがあります。この事業環境の劇的な変化に適切に対応できない場合、お客様のニーズと一致しない製品・サービスの提供等により、販売の減少をもたらす可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||||||
(リスク対策) 社会・顧客の志向の変化を迅速に取り込み、商品企画から販売に至る機能において機動的に対応できるよう体制を整備しています。また、取引先を含むサプライチェーン全体の状況に一層留意することで、不測の事態に備えています。 | |||||||||||
法律・規制の変更 | (リスクの説明) 国内外における予期せぬ法律や規制の変更等により、当社グループの事業活動が大きな変更を余儀なくされ、その結果、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||||||||
(リスク対策) 「グループ法務規程」において法務に関する基本方針等を定め、各国での新たな法令に適時に対応するため、法令の最新状況を網羅する情報基盤の整備・運用を進めています。 また、輸出入に関わる法令違反のリスクの軽減のため、輸出審査部会においてリスト規制該当技術の管理強化、中国・インドからの輸出管理体制の構築を進めています。 | |||||||||||
為替・金利の変動 | (リスクの説明) 当社グループは、全世界において製造・販売等の企業活動を行っていますが、グループ各社における外貨建取引は為替レートの変動の影響を受け、それにより当初の事業計画を達成できない可能性があります。 特に損益影響が大きいユーロ・円レートにおいて、1円変動すると約4億円の損益影響をもたらします。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||||||||
(リスク対策) 為替変動については、日本国内の生産工程を海外に移管する等、グローバルに工程を再配置することで、影響の軽減化を図っています。ユーロ・円レートの変動に対しては、グローバルな卸売価格の標準化の観点から柔軟に価格を設定することにより数量・販売金額の最大化を図っています。また、外貨建取引については、短期的な収益を事前に確定させるため先物為替予約取引等を行っています。 | |||||||||||
国レベルの紛争・混乱 | (リスクの説明) 製造拠点または販売拠点において政治・経済の混乱、テロ、戦争、日系企業への暴動等が発生した場合、当社グループの事業活動が遅延または中断する可能性があります。 さらに、当社グループの製造拠点または販売拠点が直接の損害を受けた場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、事業を展開する各国の政情不安や港湾スト等の物流障害により製品の供給に影響を受ける可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||||||||
(リスク対策) 国レベルの紛争・混乱等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでいます。 また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めています。複数の拠点を有する国においては、特命地域代表を設置し、現地での統括的な対応に当たります。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | ||
外部環境リスク | 大規模事故 | (リスクの説明) 火災や爆発等により製造拠点の生産継続に影響が出る、事故により電力等の公共インフラサービスが停止して事業継続に支障が出る、事故等によりサプライチェーンネットワークが寸断・遅延して事業継続に影響を及ぼす等、外部要因による大規模事故の影響で生産や販売ができなくなることにより損害が発生する可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |
(リスク対策) 外部要因による大規模事故等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでいます。 また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めています。 さらに、グループ施設管理規程を定め、人命および会社財産が適切に保全され、安心安全に利用できる環境とするため、必要なリスク管理を行っています。 | ||||
サイバ| 攻撃 | (リスクの説明) 当社グループの事業活動においては、情報システムの利用とその重要性が増大しています。サイバー攻撃やコンピュータウィルスへの感染等による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの情報システムの破壊やデータ改ざんだけでなく、当社グループの社会的信用やブランド価値の毀損による経済的損失等により、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||
(リスク対策) 「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等を定め、情報セキュリティ部会が現状の管理体制の把握、ウェブサイトの脆弱性の特定・改善指導等により、外部からの不正なITネットワークへの侵入によるデータ破壊や、ウィルス感染を予防するためのセキュリティ管理体制の維持・向上を図っています。 | ||||
自然災害 | (リスクの説明) 地震や気候変動に伴う大型台風、洪水等の自然災害の発生により、当社グループの製造拠点や販売拠点等が損害を受ける、または通信ネットワークが寸断され、情報システムの継続に支障が生じることにより販売・生産・物流インフラの機能が停止し、事業活動が中断することにより、業績への影響を及ぼす可能性があります。 特に当社の本社及び当社グループの工場が集中している静岡県内においては、東海地震の発生が予想されています。また、主な製造拠点のある中国、インドネシア、マレーシア、インドにおいても、予期せぬ自然災害が発生する恐れがあります。このような事象が発生した場合には、施設面での損害のほか、操業の中断や遅延、多額の復旧費用の発生等が予想されます。 さらに、原材料・部品供給業者の被災状況によっては、生産活動に影響を受ける可能性があります。また、物流網の途絶により材料・製品の供給に影響を受ける可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||
(リスク対策) 大規模な自然災害等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでいます。 また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めています。 国内においては、震度7の地震が発生したと想定し、現状の対応策を検証、更に、BCPの実効性を高めるため、災害発生直後に事業が停止するという想定で地震初動訓練を年2回実施しています。 また、ヤマハ設備耐震基準を制定し、当社グループが所有する建物の耐震化を進めると共に、新規設備導入時に適用しています。 グローバルでは、拠点ごとに想定される大型台風や洪水など自然災害に対して、排水設備を設置するなどの事前対策を実施しています。また、自社拠点だけでなく外部物流倉庫についても、立地や構造の見直しなどの対策を実施しています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | |||||||||
外部環境リスク | 感染症 | (リスクの説明) 製造拠点や販売拠点において国家的警戒レベルで感染症が流行した場合、事業活動が遅滞または中断し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||||||
(リスク対策) 感染症の拡大等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでいます。 また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めています。 新型コロナウイルス感染症については、BCP・災害対策総本部を設置し、各拠点の状況や製造、販売、物流、資金等の情報のとりまとめを行うとともに、在宅勤務等の感染拡大防止の取り組みや、事業への影響を最小限に抑えるための対応を行っています。 | |||||||||||
経営戦略リスク | グル|プ統制 | (リスクの説明) 当社グループは、国内外に多くのグループ会社を展開しているため、グループ統制の組織設計、各種制度設計が適切に行われないことにより、権限が不明確になり、事前に承認を受けずにグループ企業が重要な決定を実施することで、事業パフォーマンスの低下や内部統制上の問題を起こすリスクがあります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||||||
(リスク対策) グループ企業を統制する上で、グループ経営の基本方針を定めた「グループマネジメント憲章」で定め、グループ企業が当社から事前承認を受けるべき事項を「グループ内部統制規程」で定めています。運用において確実に事前承認がなされるよう、グループ企業を統括する所轄部門において事前承認事項別、またはグループ会社別の担当者を配置し、指導に当たっています。 また、第3のディフェンスラインの機能を担う内部監査部が「グループ内部監査規程」に基づき、当社グループのガバナンス、リスクマネジメント、内部統制および業務活動全般を対象として監査を実施しています。 | |||||||||||
コンプライアンス | (リスクの説明) 当社グループの事業は、全世界の拠点において、それぞれの国における法律の適用を受け様々な規制の対象となっています。例えば、対外的投資、国家安全保障上の輸出入制限、通商規制、独占禁止規制、消費者保護、環境保護他の規制の適用を受けています。 当社グループは、コンプライアンスの実践に尽力していますが、予期せずこれらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの企業活動が制限され、当社グループの社会的信用やブランド価値の毀損、罰金等によるコストの増加につながる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||||||||
(リスク対策) グループ規程を定め、当社グループ全体として法律や規制を遵守するよう、当社から定期的にモニタリングを行っています。 また、組織のみならず従業員一人一人にコンプライアンス意識を持たせるために「コンプライアンス行動規準」を定め、研修等を通じて当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上を図ると共に、抑止力として、また、万一の場合の対応を迅速に行うため、グローバルベースでのコンプライアンスに関する内部通報窓口を設置しています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | |||||||||
経営戦略リスク | サステナビリティ | (リスクの説明) 近年、地球温暖化や資源枯渇などの環境問題や、格差や不平等といった社会問題が深刻化し、企業活動の基盤である地球環境・社会の持続可能性が危ぶまれています。人々のサステナビリティへの意識は急速に高まっており、企業には製品・サービスや事業プロセスなどバリューチェーン全般において環境・社会課題への対応が求められています。エシカル消費など、サステナビリティに対する顧客ニーズの高まりに対応できない場合、ブランド力、競争力の低下をもたらす可能性があります。加えて、近年ESG投資のメインストリーム化が進んでおり、サステナビリティへの対応が不十分と見なされた場合、企業価値、資金調達力の低下につながる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||||||
(リスク対策) 当社グループは社会の持続的発展に貢献することを「ヤマハグループサステナビリティ方針」にて定め、事業による環境や社会への影響、ステークホルダーの期待や社会要請に鑑み、中長期的に注力する「マテリアリティ」と目標を設定し、取り組みを推進しています。そしてこれらの取り組み状況を、GRIなどの国際的な開示基準に沿ってステークホルダーに積極的に示すことに努めています。 サステナビリティ推進体制を強化するため、代表執行役社長の諮問機関としてサステナビリティ委員会を設置し、全社の方向性の議論や取り組み状況のモニタリングを行っています。また「マテリアリティ」の取り組みを加速させるために、同委員会下に、気候変動、資源循環、調達、人権・DE&I、社会・文化貢献の5つの部会を設置し、各分野の方向性の議論や取り組み状況のモニタリングを行っています。 | |||||||||||
M&A・事業再編 | (リスクの説明) 当社グループは、事業の拡大のため、M&A等の戦略投資を行っています。投資決定の判断は慎重に行っていますが、事業環境の変化や投資判断時の状況との乖離などから一部または全部の投資額を回収できない、または撤退の場合に追加損失が発生するリスクがあります。このような場合、当該投資を行った資産が減損の対象となる可能性もあります。また、買収前に発見できなかった買収会社の持つ潜在リスクが顕在化することにより、買収後に損失が発生する可能性があります。 他社との業務提携、出資、合弁会社の設立等においても、相手先との利害の対立や相手先の事業戦略の変更等により、当初期待した効果が得られない場合があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||||||||
(リスク対策) 投資決定にあたっては、投資効果とリスクを定性的かつ定量的に把握し、規模や重要度に応じてあらかじめ「権限規程」に則って慎重に判断を行っています。 また、戦略投資を実施した後も、買収会社については他のグループ企業と同様にその経営成績を定期的に測定し、他の事業投資についても当初計画に対する進捗状況をモニターし、必要に応じて適切な対策を講じています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | |||||||||
経営戦略リスク | 経営資源配分 | (リスクの説明) 当社グループは、設備投資等の既存事業への通常投資や、研究開発等への経営資源の配分を適宜行っています。 事業投資決定の判断は慎重に行っていますが、事業環境の変化や投資判断時の状況との乖離などから一部または全部の投資額を回収できない、または撤退の場合に追加損失が発生するリスクがあります。このような場合、当該投資を行った資産が減損の対象となる可能性もあります。 技術開発投資については、音・音楽・ネットワーク・デバイス関連技術の差別化を図ることが、当社グループの発展、成長に不可欠な要素となっていますが、これらの技術開発が、将来の市場ニーズを正しく予想し、的確に行われない場合、楽器事業では、製品付加価値の低下、価格競争に陥る恐れ、新規需要喚起ができない等の問題が生じ、音響機器事業、その他の事業では事業そのものの存続が困難となる可能性があります。 また、当社グループが保有する財務的な資産は金融市場の変動によりその資産価値の増減に影響を及ぼし、投資有価証券や土地の評価、退職給付債務及び退職給付費用等に関わる資産評価価値の減少により評価損等が発生する可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||||||
(リスク対策) 中期経営計画において通常投資、戦略投資、株主還元の適切な配分について立案し、これに基づいた経営資源の配分を行っています。 投資決定にあたっては、投資効果とリスクを定性的かつ定量的に把握し、規模や重要度に応じてあらかじめ「権限規程」に則って慎重に判断を行っています。また、事業投資を実施した後も当初計画に対する進捗状況をモニターし、必要に応じて適切な対策を講じています。 技術開発投資については、代表執行役社長の諮問機関である技術戦略委員会を設置し、グループ全体最適の観点から開発資源が配分されるよう検討しています。 当社が保有する投資有価証券の保有方針については、「第4 提出会社の状況4 コーポレート・ガバナンスの状況等(5) 株式の保有状況」に記載しています。また、企業年金資産の保有方針については、「コーポレートガバナンス方針書」の「企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮」の項目に記載されていますのでご参照ください。 | |||||||||||
DX | (リスクの説明) 当社グループはデジタルトランスフォーメーション(DX)を通した新たな価値の創出と業務改革を進めています。その執行の遅延や適切に推進されないことにより、パフォーマンスが向上しない可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||||||||
(リスク対策) 代表執行役社長の諮問機関としてDX戦略委員会を設置し、全社の業務を5つの業務領域(顧客接点、企画・開発、製造、供給、会計・間接)に分け、各領域に対し3つの視点(データ、システム、業務プロセス)で整理し方針・ルールを明確化することでグループ全体での業務変革を推進しています。 また、新たな価値の創出に向け、データを集積し、分析・利活用する取り組みを行っています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | ||||
事業活動に係る業務プロセスリスク | 調達 | (リスクの説明) 原材料価格の上昇によるコスト増が収益を圧迫する可能性があります。また、資材・部材の特性や調達先の状況により、調達が困難となる可能性があります。当社グループの主軸事業である楽器事業では良質な木材、特に希少材も使用することから、環境変動による木材の入手困難による安定供給リスクやそれに伴うコスト増のリスクがあります。また、違法に伐採された木材が調達に紛れ込むことにより社会的信頼の低下を招くリスクもあります。 調達先に起因するリスクとして、当方に知らせず素材や製造方法を変え品質問題を起こす、アウトソース先の能力不足により製造委託品が納期通りに仕上がらない、契約品質を満たせない等が発生した場合には生産の中断や遅れにより売上収益が減少する可能性があります。 また、サプライチェーンにおける人権侵害や環境破壊等が発生した場合には社会的信頼の低下によるブランド価値の棄損やそれに起因する売上収益の減少を招く可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||
(リスク対策) グローバルに分散している購買機能を集約することにより調達コストの削減を図っています。 木材調達に関しては、原産地コミュニティーと連携した持続型の希少材保全活動や、教育機関との研究連携等の様々な取り組みにより持続可能な木材利用を推進しています。違法伐採材回避のための木材デューディリジェンスも実施しています。なお、世界的な半導体不足については、調達の確保に努めると共に、設計変更を行い生産・販売への影響の低減を図っています。 また、「ヤマハグループ購買方針」に定める基準に沿ってサプライヤーを選定し、人権尊重や環境保護について定めた「ヤマハサプライヤーCSR行動基準」の遵守をサプライヤーに要請、取引開始時および定期的に同行動基準の遵守状況を点検し、必要に応じて改善要請を実施しています。これらの責任ある調達活動を遂行するため、調達担当者や取引先へ研修やセミナーによる啓発を行っています。 | ||||||
マ|ケティング・商品企画・商品開発 | (リスクの説明) マーケティングについては、商品企画・商品開発とのコミュニケーション不足により商品の特徴や価値が顧客に伝わらない、ブランドコンセプトと提供サービスのミスマッチによりブランド価値が希薄化・曖昧化する、製品・サービスにおいてお客様に提供する魅力品質がお客様のニーズと一致しない、等によりヤマハのブランド価値が低下した場合には販売の減少をもたらす可能性があります。 商品企画と商品開発については、音・音楽・ネットワーク・デバイス関連技術において他社との差別化を図ることが、当社グループの発展、成長に不可欠な要素となっていますが、これらの差別化が、将来の市場ニーズを正しく予想し、的確に行われない場合、または、新規の顧客の要求と合致しない場合、製品付加価値の低下、価格競争に陥る恐れ、新規需要喚起ができない等の問題が生じ、販売の減少をもたらす可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||
(リスク対策) マーケティング戦略として、広く、深く、長く、お客様と繋がるため、ブランドプロミスを通じたブランド訴求と、デジタルマーケティングを軸にしたデジタル・リアル両面での顧客接点整備、そして、顧客情報基盤(CDP)を構築してお客さま一人一人のライフステージにフィットした価値を訴求することによるライフタイムバリュー向上への貢献に取り組んでいます。ブランドの持続的成長のため、YAMAHAブランドを共有するヤマハ発動機株式会社と「ヤマハブランド憲章」と「合同ブランド規程」を定め、当社グループにおいても一貫性ある形で効果的にブランドを表現するためのガイドラインを定めています。また、事業別・機能別組織を超えたグループ全体最適のマーケティングが行われるよう代表執行役社長の諮問機関であるLTV(※)戦略委員会を設置しています。 また、技術と顧客要求を繋ぐために、事業領域を超えてさまざまな技術を融合し、新たな価値創造を加速させています。さらに、IoTを活用し、顧客サポートに加えて、顧客起点の製品・サービスの開発を加速しています。 ※LTVはライフタイムバリューの略 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | ||||
事業活動に係る業務プロセスリスク | 生産 | (リスクの説明) 製造原価の低減に絶えず取り組んでいますが、生産設備や生産管理システム等への適切な設備投資が行われないことにより、生産効率の低下を招き、製造原価を増加させる可能性があります。 また、誤った需要予測に基づいた生産体制の構築により、生産能力の過剰または不足を招き、販売機会の損失や製造原価を増加させる可能性があります。 また、当社グループの製造拠点は主に中国、インドネシア、マレーシア、インドにあり、これらの国々での人件費の上昇が製造原価を増加させる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||
(リスク対策) 適切な経営資源の配分による設備投資とともにグローバルな生産工程の再配置により、生産能力の適正化やコストダウンを図っています。また、サプライチェーンマネジメントにおいては現在のシステムの改善による業務標準化や事業間の連携により生産計画の精度を高めています。 また、海外工場の製造プロセス自動化やIT活用による省人化により合理化を図っています。 | ||||||
取引先 販売サイド | (リスクの説明) 事業を展開するそれぞれの分野で厳しい競争にさらされています。楽器・音響事業のコンシューマー向け製品の販路においては、Eコマースや広域量販店の市場プレゼンスが高まっており、当社グループとの取引が年々拡大しています。地域に根差した販路は後継者問題を含め縮小傾向にあります。また、Eコマース市場の発展により価格の透明化が進み、価格競争が激しくなっており、当社グループの現在の優位性が影響を受ける可能性があります。 当社グループが製造・販売する半導体や自動車用内装部品等は、供給先メーカーの業績の影響を受けます。また、供給先メーカーとの間で、納期・品質等で信頼関係が損なわれた場合、その後の受注に悪影響を及ぼす可能性があります。また、品質等の欠陥によって、供給先メーカーから補償を求められる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||
(リスク対策) 地域や顧客接点(実店舗やEコマース)の拡充・多様化を進めることにより、広く、深く、長く、お客様と繋がることで特定取引先への過度な依存リスクの影響度を軽減しています。 また、市場の環境、競合関係、商品の特性などを十分に検討し、商品価値を適切に反映した卸売価格の適正化施策を進めています。既存商品の価格改定に加え、新商品導入時または新たなサービスを付加しながら付加価値を高め、適切な価格付けを行っています。 半導体や自動車用内装部品等を扱う部品・装置事業については、今後も供給先メーカーとの良好な関係の維持に努めるとともに、車載モジュールや自動車用内装部品において、新市場への参入や商材の拡大等によりリスクの分散を図っています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | |||
経営基盤に係る業務プロセスリスク | 人材・労務 | (リスクの説明) 当社グループは、グローバルに事業を展開していく上で、グローバルに通用する高い専門性を備えた人材の確保が重要な経営戦略の一つであると認識し、その採用・育成に努めています。しかしながら、採用難や人材の流出等により、人材の確保ができない場合、当社グループの将来の成長が阻害される可能性があります。 また、労働環境の維持、向上が経営戦略に重要な影響を及ぼすと認識し、多様性を尊重し、働きやすい職場環境の維持、向上に努めています。しかしながら、各施策が計画通りに進捗せず、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、円滑な労使関係の構築に努めていますが、労使の交渉が不調に終わり、長期間に及ぶストライキが発生した場合、商品やサービスの供給が停止する等、事業活動の継続に支障をきたし、その結果、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||
(リスク対策) 「グループ人材マネジメント規程」において人材マネジメントの基本方針等を定めています。人材については、コアとなるポジションをグローバルで管理し、多様な個性やバックグラウンドを持つ従業員がその感性・創造性をいかんなく発揮できるような環境整備を推進しています。目的や対象に応じた人材育成プログラムを実施する等、優秀な人材の育成と動機づけを行い、定着を図っています。 労働環境については、「グループ安全衛生規程」において安全衛生管理の基本方針等を定めています。また「コンプライアンス行動規準」を定め、研修などを通じて当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上を図り、「グループ労働・人権規定」を定め、当社グループで働く全ての人材の人権が尊重される環境整備を進めています。そして、ダイバーシティの推進にも努めています。 労使関係については、「労務および労使関係に関する教育ガイドライン」においてグループ各社で実施すべき労使関係に関する教育の内容等を定め、その周知及び実施状況のモニタリングを実施しています。 | |||||
商品・サ|ビスの品質 | (リスクの説明) 当社グループの製品の品質上の欠陥に起因する事故等が発生した場合、当社グループの社会的評価の低下やそれによる売上収益の減少が予想されます。 製造物責任賠償及び一部製品の製品瑕疵に起因して被る損害については保険に加入していますが、損害賠償額が保険金額を上回る可能性や、製造物責任を伴う事故や大口のリコール等の発生による保険料率の上昇も予想されます。また、設計変更等による多額のコスト増大、当社グループの社会的評価の低下とそれによる売上収益の減少が予想されることから、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループが営む小売店舗、音楽教室、リゾート施設等における安全・衛生についても十分注意を払っていますが、万一事故が発生した場合、店舗・教室・施設等の一時休業や社会的評価の低下とそれによる売上収益の減少が予想されます。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||
(リスク対策) 企業経営の軸の一つとして策定された「ヤマハクオリティ(品質指針)」の下、「グループ品質管理規程」において品質管理の基本方針等を定め、代表執行役社長の諮問機関である品質委員会にて製品法規制遵守の体制構築、重要品質問題の未然防止に繋がる仕組みの構築や改善活動の実施、法規制教育を体系化した品質人材の育成に取り組んでいます。 また、従業員への安全教育、リゾート施設や音楽教室における設備の定期的な安全点検の実施等により、商品・サービスの品質の維持・向上を図っています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | |||
経営基盤に係る業務プロセスリスク | 財務・税務 | (リスクの説明) 当社グループは、適正で透明性の高い財務報告に努めておりますが、不適切な会計処理により財務報告に誤りがあった場合、当社グループの社会的信用の毀損につながる可能性があります。 また、当社グループは、投資有価証券、土地、退職給付債務等の時価や金利の変動影響を受ける資産及び負債を保有していますが、これらの変動が財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 なお、当社グループは、全世界で事業展開していますが、各国における租税制度の改正、税務行政の変更や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||
(リスク対策) 「グループ会計規程」においてグループ各社及び連結における会計の基本方針等を、また「グループ財務規程」において財務管理に係る内部統制システムの構築と維持について定めています。 また、財務管理部会において、定期的に財務に関わる内部統制レベルを測定してリスクの高い領域を特定しており、グループ会社の内部統制レベルの改善目標の設定と改善支援を実施しています。 資産及び負債の時価や金利の変動への対策としては、金利変動等が退職給付債務に与える影響の検討や政策保有株式の保有意義の検証を毎年実施しています。 また、「グループ税務規程」を定め、グループ会社の税務リスクを定期的に確認し、確認結果に基づいてリスクを評価し、リスク低減活動を実施しています。 | |||||
運輸・物流 | (リスクの説明) 当社グループは、全世界において製造・販売を行っているため、物流コストの増加が収益を圧迫する可能性があります。 また、各地域の物流の機能の停止や逼迫により、当社グループの事業に重大な影響を与える可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||
(リスク対策) 「グループ物流規程」において物流の基本方針等を定め、グループ最適となる物流ネットワークとの構築と運用、物流業務委託事業者の選定と管理を実施し、安定的な供給の確保に努めています。 | |||||
環境 | (リスクの説明) 事業活動に対する環境保護規制は強化の方向にあり、企業の社会的責任の一つとして自主的な環境活動プログラムの実施が求められています。当社グループは、製品、梱包材、省エネルギー、産業廃棄物処理等について環境基準を上回る対策の実施に努めていますが、事故等の発生により規制物質が環境基準を超えることを完全に防止できる保証はありません。また、工場跡地等で、規制物質により土壌や地下水が汚染されている場合には、将来、売却しようとする際、多額の浄化費用が発生する、あるいは売却できない可能性があります。更に、第三者に売却済みの土地から将来規制物質が拡散し、大気、地下水を汚染し、その対策費が発生する可能性があります。 加えて環境汚染等の環境規制が厳しくなり、使える素材が極端に少なくなる、または顧客が期待する性能が実現できない、もしくは環境規制物質が製品に使われる、等の技術的な問題が生じた場合、生産の制約や賠償責任、社会的評価の低下等の損害が発生する可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||
(リスク対策) 「グループ環境規程」において環境管理の基本方針等を定めています。 温室効果ガス排出量を削減するため、生産方法や設備配置の最適化、エネルギー管理の徹底、エネルギー効率の高い設備やコージェネレーションシステムの整備、燃料転換や再生可能エネルギーの導入を進めています。また、燃料使用などによる自社施設からの直接排出と自社が購入したエネルギーの使用による間接排出、それ以外の自社バリューチェーンからの間接排出、それぞれに中長期の削減目標を設定しています。 土壌や地下水の汚染が確認されている当社グループが保有する土地及び売却済の一部の土地については、地下水の浄化措置を当社グループで継続して行っています。 また、環境規制への対応としては、環境負荷の少ない技術の開発及び製品・サービスの提供に努めています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | ||||
経営基盤に係る業務プロセスリスク | 情報システム | (リスクの説明) IT基盤(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等)の不具合による設計情報や研究成果の消失、IT基盤の陳腐化による保守切れや保守費用の増加、プロジェクト管理能力の不足・低下によるシステム開発の遅延やシステム品質の低下、システム稼働後のシステム障害の発生等、情報システムの管理体制が適切に構築されていないことによりシステム開発・保守が健全に実行されず、IT基盤が正常に稼働しないだけでなく、当社グループの事業に重大な影響を与え、あるいは社会的信用を低下させる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |||
(リスク対策) 「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等を定め、将来に渡る情報システムの導入計画の策定、不具合発生時の対応の整備と訓練により、IT基盤の陳腐化の防止や不具合発生時の速やかなシステム復旧等、情報システム管理体制の維持・向上を図っています。 | ||||||
情報漏洩 | (リスクの説明) 当社グループは、様々な経営及び事業に関する重要情報や、多数の顧客情報等の個人情報を保有しています。万一これらの情報が誤って外部に漏洩した場合には、第三者に損害を与えるだけでなく、当社の事業に重大な影響を与え、あるいは社会的信用を低下させる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||
(リスク対策) 「グループIT規程」及び「グループ個人情報保護規程」において情報管理の基本方針等を定め、外部からの攻撃による情報漏洩に対してはウェブサイトの脆弱性の特定・改善の指導等により、内部からの情報漏洩に対しては現状の管理体制の把握、従業員への計画的なセキュリティ意識向上のための教育等を行うことで、情報セキュリティ部会が組織的なセキュリティ管理体制の維持・向上を図っています。 また、「グループ文書管理規程」において文書管理の基本方針等を定め、開示範囲に基づいて指定した機密区分に応じた安全確保のための対策を実施しています。 | ||||||
広報 | (リスクの説明) 当社グループは、統合報告書をはじめとして、ステークホルダーに対し積極的に会社情報の開示に努めていますが、開示に関わる問題(適時開示漏れ、開示内容の不備等)を起こす可能性があります。 また、マスコミ対応・クレーム対応の失敗、事実誤認による報道やSNSでの誤った情報の拡散、誤解を招く広告やウェブでの表示等により、事業へ損失を与える、またはブランド価値を毀損する可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | ||||
(リスク対策) 「コーポレートガバナンス方針書」において適切な情報開示を定めています。また、「グループ広報規程」において広報活動の基本方針等を定め、公正・正確・透明性の原則、情報の適切な活用と発信、広報体制の構築、緊急時における広報対応等、グループ全体で一貫性のある広報活動を実施しています。 また、危機が発生した際の広報対応の基本指針や対応手順、留意点を示した「危機管理広報ガイドライン」を制定し、当社及びグループ企業の評判や企業価値へのダメージを最小限に食い止めるための対策を講じています。 |
リスク分類 | リスク 項目 | 当社のリスク認識 | ||
経営基盤に係る業務プロセスリスク | 知的財産 | (リスクの説明) 当社グループは、独自技術についての特許等の知的財産権、業務遂行上取得したノウハウを保有しておりますが、その一部は、特定地域では法的制限のため知的財産権による完全な保護が不可能、または限定的にしか保護されない状況にあります。第三者が当社グループの知的財産権を利用することを、効果的に防止できない可能性があります。その結果、当該第三者の製造した類似品、模倣品が市場に出回ることにより当社グループ製品の販売に支障をきたす可能性があります。また、予期せず当社グループの製品が第三者から第三者の知的財産権を侵害しているとされる場合があり、その結果、これを利用した当社グループ製品が販売できなくなる可能性があります。 当社グループは、製品の重要な部分のいくつかについて第三者から知的財産権のライセンスを受けております。ロイヤリティの上昇は、製造コストの増大を招き価格競争力に影響が出るほか、ライセンスを受けられなくなった場合、当該製品の製造ができなくなる可能性があります。 | (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性) | |
(リスク対策) 「グループ知的財産規程」において知的財産権管理の基本方針等を定め、当社グループに帰属する知的財産については、保護対象となる知的財産権のリスト化、独自技術の権利化や不正使用発見時の対応ルール等の整備や運用を進めています。第三者の知的財産権の侵害については、研修実施による従業員の意識啓蒙、業務プロセスにおける事前確認の導入・整備等を進めています。 |
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02362] S100O9VG)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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