有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OBGB (EDINETへの外部リンク)
長瀬産業株式会社 事業等のリスク (2022年3月期)
当社グループは、機能素材、加工材料、電子・エネルギー、モビリティ、生活関連、その他のセグメントにおいて、トレーディング機能、マーケティング機能、研究開発機能、製造・加工機能を活用し、グローバルかつ多角的に事業展開をしております。これらの事業の性質上、様々なリスクにさらされており、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。
(1)マクロ経済環境の変化によるリスク
当社グループは、化学を基盤として、機能素材、加工材料、電子・エネルギー、モビリティ、生活関連のセグメントにおいて、顔料・着色剤、塗料・インキ、界面活性剤、OA、電機、家電、自動車、ディスプレイ、半導体、医薬・医療、食品・飲料業界向け等に広範に事業を推進しております。従って、日本および世界におけるマクロ経済環境の変化、とりわけ化学工業全般の動向に著しい変化が生じた際には、当社グループが取り扱う商品・サービスの需要減少、市場価格の下落などにより、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)商品市況の変動に係るリスク
当社グループは、ナフサを原料として製造される石油化学製品の取扱いを機能素材、加工材料、モビリティセグメントを中心に広範に行っております。石油化学製品はこれら原料市況ならびに需給バランスの要因から、商品ごとに固有の市況を形成しております。直送取引においては、仕入と売上を紐づけて計上すること等によりリスクの最小化を図っております。在庫取引においては、顧客の引取り保証の確保に努めるとともに、長年にわたる当該市場での取引経験などから需要予測を行い、在庫水準の適正化を図っております。しかしながら、その価格変動により、当該取引の売上と損益に影響を与える可能性があります。また、当社グループにおいて製造する一部製品に穀物由来の原料を使用しております。当該原料の価格は穀物相場の価格により大きく変動する場合があり、原料の上昇分を販売価格に転嫁できない場合には、損益に影響を与える可能性があります。
(3)為替変動に係るリスク
当社グループは、外貨建てによる輸出入、および貿易外取引を行っており、これら外貨建て取引については為替の変動により円換算後の価額に影響を与えます。これらの取引に対し為替予約によるヘッジを行い為替変動リスクを最小限に止める努力をしておりますが、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建て財務諸表(主に米国ドルおよび人民元)を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。
(4)金利変動に係るリスク
当社グループは、営業活動や投資活動に係る資金を金融機関からの借入等により資金調達しておりますが、有利子負債には変動金利条件となっているものがあります。変動金利による調達に関しましては、金利スワップ契約等を活用することで金利変動に伴うリスクの軽減に努めておりますが、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
また、金利変動によって退職給付債務の割引率および年金資産の運用収益が変動し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)カントリーリスク
当社グループの事業活動はグレーターチャイナ、アセアン、米州、欧州を中心とした海外での割合が高くなっております。そのため、現地の政治・経済・社会情勢の変化および法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態が発生し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。特に米中貿易摩擦や地域紛争などに代表される国際情勢の変化に伴い、輸出規制強化、技術移転制限、関税の引き上げなど自国製品を優先する政策の強化が進むことにより、当社グループの事業活動が一部制限されるなどの影響が生じる可能性があります。当社グループはグローバルで政治・経済情勢や法規制の動向を把握し、取引形態やサプライチェーンの見直しを随時検討・実施することによりリスクの低減に努めております。
(6)株価変動に係るリスク
当社グループは、主に取引先との良好な関係維持、取引の強化および事業の拡大を図るため、市場性のある株式を保有しており、これらは株価の変動によるリスクを負っております。保有する株式の合理性については、関連取引利益や受取配当金による収益が資本コストを基礎とした社内ハードルレートに見合うかどうか、また事業の拡大見込みやシナジーの状況、若しくは当社グループの企業活動に欠かせないサービスの安定的な確保が見込めるか等を精査しております。保有の合理性が認められない場合は、各種状況を勘案しながら段階的に売却を進め積極的に縮減を図っておりますが、株価の動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、株価の下落により年金資産の運用が悪化した場合には、退職給付費用の増加により損益に影響を与える可能性があります。
(7)取引先の信用に係るリスク
当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。これら信用リスクの低減のため、販売先ごとに信用供与の限度額を設定するとともに、必要に応じて担保・保証・保険等の取得等の対策を講じております。また、安定かつ継続的な商品の調達に努めているものの、仕入先等の信用状況の悪化や経営破綻等により、取扱商品の継続的な供給が困難となる場合もあります。これらのリスクが顕在化することによって、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(8)投資に係るリスク
当社グループは、新会社の設立、製造子会社における設備投資および企業買収等の投資活動を行っております。このような投資活動においては、当初計画した水準まで収益を計上出来ないことによる回収リスク、追加の資金拠出が発生するリスク、また、当社グループが希望する時期や方法で撤退出来ないリスク等を有しております。新規投資においては、投資ガイドラインに沿って投資チェックリストと投資採算表を作成し、戦略適合性、市場規模・成長性、参入障壁、競争優位性、事業運営リスク、事業継続リスク、資金調達、撤退条件などの様々な要因と事業の採算性を幅広い視点から評価・分析し、定量基準や定性評価に基づき意思決定しております。投資実行後は、定期的にモニタリングを実施し、当初計画通りに進行していない案件は、再建プランを策定し、投資価値の評価・見直しを行うことで、損失の極小化に努めております。このように、投資決定プロセスおよびモニタリングに係る体制、手続きを整備してはおりますが、こうした管理を行ったとしても投資リスクを完全に回避することは困難であり、投下資金の回収不能、撤退の場合の追加損失の発生など当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)固定資産に係る減損のリスク
当社グループは、製造子会社における事業用資産やのれん等の固定資産を有しております。これらの資産の減損の兆候が認識された場合には、当該資産の回収可能価額を正味売却価額と使用価値のいずれか高い方として算出した上で、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。今後、事業の採算性悪化等により更に減損処理が必要となった場合は、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)製品の品質に係るリスク
当社グループは、より高い付加価値を顧客に提供するためにナガセケムテックス㈱、㈱林原をはじめとした製造子会社およびナガセバイオイノベーションセンター等の研究開発拠点を有しており、それらの提供する技術・製品の品質には細心の注意を払っております。また、輸入品や委託加工製品等、製造物責任を負う製品の取扱いを行っており、その製品の品質に関しましても、同様の注意を払っております。当社グループでは、お客様に安全な製品を供給し、安全・安心な社会を構築するため、製品安全・品質管理を社会的責任の重要課題の一つと位置付けており、「NAGASEグループ製品安全自主行動指針」に基づき、グループ全体での方針策定や啓蒙活動を通じた製品の安全性確保に努めております。また、「グループ製造業連携委員会」において、グループ製造会社間でメーカーとしての基盤を強化することを目的に、安全・品質・環境などの非財務情報を共有・活用し、連携して諸課題の解決に取り組んでおります。しかしながら、こうした管理を行ったとしても製品の品質に係るリスクを完全に回避することは困難であり、当該製品の不具合等による販売停止および製品回収あるいは損害賠償等が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)法令・規制等に係るリスク
当社グループは、国内外において多岐にわたる事業を行っております。事業活動を行う各国・地域のあらゆる適用法令、規則を遵守し、社会的規範、社会的良識に基づいた企業活動を行う旨を、「コンプライアンス基本方針」および「コンプライアンス行動基準」に定めており、グループ内にて啓蒙しております。
特に、当社グループは、化学品を主体として広範な用途向けに多種類の商品の輸出、輸入、国内販売を行っております。輸出については、国際的な平和や安全の維持等を目的とした「外国為替および外国貿易法」や「輸出貿易管理令」等、輸入・国内販売については、「化学物質の審査および製造等の規制に関する法律(化審法)」等の法規制の適用を受けるほか、海外各国においても、同様の規制が存在し、適用を受けております。これらに対し安全保障貿易管理規程、化学品・製品管理規程等を定め、商品に係る法規制の遵守活動に努めておりますが、これらの法規制等に抵触した場合、事業活動に制約を受け、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(12)情報システムおよび情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、顧客のサプライチェーンにおける重要な役割を担っていることから、情報システムの安全性および情報セキュリティレベルの確保を重要事項と認識しております。その為、関連規程や体制を整備し、情報システムの安定稼働および情報セキュリティレベルの向上のために、様々な対策を継続的に実施しております。しかしながら、こうした対策を行ったとしても、情報システム基盤や通信回線等の重大な障害の発生、サイバー攻撃等による不正アクセスやコンピューターウイルス侵入等による情報の漏洩、改ざん、破壊等を完全に排除することはできず、この様な場合、事業活動の一時停止等、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼすことから、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(13)自然災害等のリスク
当社グループは、グループ各社において災害時における業務継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、在宅勤務インフラの整備、災害対策マニュアルの作成、耐震対策、防災訓練等、自然災害発生時への備えを講じております。しかしながら、当社グループは国内外の広範な地域にわたって営業活動を行っており、大規模な自然災害や新型コロナウイルス・新型インフルエンザ等の感染症が発生した場合には、サプライチェーンの寸断による販売活動の停滞や、工場設備の被災に伴う生産活動の停止による機会損失等によって、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(14)気候変動に関するリスク
当社グループは、社会・環境課題の解決に貢献する企業活動を継続することにより、持続的な成長が可能になると認識し、「サステナビリティ基本方針」を定めて積極的に活動に取り組んでおります。また、本基本方針に基づいて活動することを目的として、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。当社グループでは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた方針(NAGASEグループカーボンニュートラル宣言)を策定しており、また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同表明も行っております(詳細については、 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営計画 ACE 2.0をご覧ください)。しかしながら、気候変動による自然災害の激甚化を含めた異常気象の深刻化や、温暖化に伴う海面上昇等の物理的なリスクが顕在化した場合には、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。
(1)マクロ経済環境の変化によるリスク
当社グループは、化学を基盤として、機能素材、加工材料、電子・エネルギー、モビリティ、生活関連のセグメントにおいて、顔料・着色剤、塗料・インキ、界面活性剤、OA、電機、家電、自動車、ディスプレイ、半導体、医薬・医療、食品・飲料業界向け等に広範に事業を推進しております。従って、日本および世界におけるマクロ経済環境の変化、とりわけ化学工業全般の動向に著しい変化が生じた際には、当社グループが取り扱う商品・サービスの需要減少、市場価格の下落などにより、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)商品市況の変動に係るリスク
当社グループは、ナフサを原料として製造される石油化学製品の取扱いを機能素材、加工材料、モビリティセグメントを中心に広範に行っております。石油化学製品はこれら原料市況ならびに需給バランスの要因から、商品ごとに固有の市況を形成しております。直送取引においては、仕入と売上を紐づけて計上すること等によりリスクの最小化を図っております。在庫取引においては、顧客の引取り保証の確保に努めるとともに、長年にわたる当該市場での取引経験などから需要予測を行い、在庫水準の適正化を図っております。しかしながら、その価格変動により、当該取引の売上と損益に影響を与える可能性があります。また、当社グループにおいて製造する一部製品に穀物由来の原料を使用しております。当該原料の価格は穀物相場の価格により大きく変動する場合があり、原料の上昇分を販売価格に転嫁できない場合には、損益に影響を与える可能性があります。
(3)為替変動に係るリスク
当社グループは、外貨建てによる輸出入、および貿易外取引を行っており、これら外貨建て取引については為替の変動により円換算後の価額に影響を与えます。これらの取引に対し為替予約によるヘッジを行い為替変動リスクを最小限に止める努力をしておりますが、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建て財務諸表(主に米国ドルおよび人民元)を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。
(4)金利変動に係るリスク
当社グループは、営業活動や投資活動に係る資金を金融機関からの借入等により資金調達しておりますが、有利子負債には変動金利条件となっているものがあります。変動金利による調達に関しましては、金利スワップ契約等を活用することで金利変動に伴うリスクの軽減に努めておりますが、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
また、金利変動によって退職給付債務の割引率および年金資産の運用収益が変動し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)カントリーリスク
当社グループの事業活動はグレーターチャイナ、アセアン、米州、欧州を中心とした海外での割合が高くなっております。そのため、現地の政治・経済・社会情勢の変化および法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態が発生し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。特に米中貿易摩擦や地域紛争などに代表される国際情勢の変化に伴い、輸出規制強化、技術移転制限、関税の引き上げなど自国製品を優先する政策の強化が進むことにより、当社グループの事業活動が一部制限されるなどの影響が生じる可能性があります。当社グループはグローバルで政治・経済情勢や法規制の動向を把握し、取引形態やサプライチェーンの見直しを随時検討・実施することによりリスクの低減に努めております。
(6)株価変動に係るリスク
当社グループは、主に取引先との良好な関係維持、取引の強化および事業の拡大を図るため、市場性のある株式を保有しており、これらは株価の変動によるリスクを負っております。保有する株式の合理性については、関連取引利益や受取配当金による収益が資本コストを基礎とした社内ハードルレートに見合うかどうか、また事業の拡大見込みやシナジーの状況、若しくは当社グループの企業活動に欠かせないサービスの安定的な確保が見込めるか等を精査しております。保有の合理性が認められない場合は、各種状況を勘案しながら段階的に売却を進め積極的に縮減を図っておりますが、株価の動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、株価の下落により年金資産の運用が悪化した場合には、退職給付費用の増加により損益に影響を与える可能性があります。
(7)取引先の信用に係るリスク
当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。これら信用リスクの低減のため、販売先ごとに信用供与の限度額を設定するとともに、必要に応じて担保・保証・保険等の取得等の対策を講じております。また、安定かつ継続的な商品の調達に努めているものの、仕入先等の信用状況の悪化や経営破綻等により、取扱商品の継続的な供給が困難となる場合もあります。これらのリスクが顕在化することによって、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(8)投資に係るリスク
当社グループは、新会社の設立、製造子会社における設備投資および企業買収等の投資活動を行っております。このような投資活動においては、当初計画した水準まで収益を計上出来ないことによる回収リスク、追加の資金拠出が発生するリスク、また、当社グループが希望する時期や方法で撤退出来ないリスク等を有しております。新規投資においては、投資ガイドラインに沿って投資チェックリストと投資採算表を作成し、戦略適合性、市場規模・成長性、参入障壁、競争優位性、事業運営リスク、事業継続リスク、資金調達、撤退条件などの様々な要因と事業の採算性を幅広い視点から評価・分析し、定量基準や定性評価に基づき意思決定しております。投資実行後は、定期的にモニタリングを実施し、当初計画通りに進行していない案件は、再建プランを策定し、投資価値の評価・見直しを行うことで、損失の極小化に努めております。このように、投資決定プロセスおよびモニタリングに係る体制、手続きを整備してはおりますが、こうした管理を行ったとしても投資リスクを完全に回避することは困難であり、投下資金の回収不能、撤退の場合の追加損失の発生など当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)固定資産に係る減損のリスク
当社グループは、製造子会社における事業用資産やのれん等の固定資産を有しております。これらの資産の減損の兆候が認識された場合には、当該資産の回収可能価額を正味売却価額と使用価値のいずれか高い方として算出した上で、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。今後、事業の採算性悪化等により更に減損処理が必要となった場合は、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)製品の品質に係るリスク
当社グループは、より高い付加価値を顧客に提供するためにナガセケムテックス㈱、㈱林原をはじめとした製造子会社およびナガセバイオイノベーションセンター等の研究開発拠点を有しており、それらの提供する技術・製品の品質には細心の注意を払っております。また、輸入品や委託加工製品等、製造物責任を負う製品の取扱いを行っており、その製品の品質に関しましても、同様の注意を払っております。当社グループでは、お客様に安全な製品を供給し、安全・安心な社会を構築するため、製品安全・品質管理を社会的責任の重要課題の一つと位置付けており、「NAGASEグループ製品安全自主行動指針」に基づき、グループ全体での方針策定や啓蒙活動を通じた製品の安全性確保に努めております。また、「グループ製造業連携委員会」において、グループ製造会社間でメーカーとしての基盤を強化することを目的に、安全・品質・環境などの非財務情報を共有・活用し、連携して諸課題の解決に取り組んでおります。しかしながら、こうした管理を行ったとしても製品の品質に係るリスクを完全に回避することは困難であり、当該製品の不具合等による販売停止および製品回収あるいは損害賠償等が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)法令・規制等に係るリスク
当社グループは、国内外において多岐にわたる事業を行っております。事業活動を行う各国・地域のあらゆる適用法令、規則を遵守し、社会的規範、社会的良識に基づいた企業活動を行う旨を、「コンプライアンス基本方針」および「コンプライアンス行動基準」に定めており、グループ内にて啓蒙しております。
特に、当社グループは、化学品を主体として広範な用途向けに多種類の商品の輸出、輸入、国内販売を行っております。輸出については、国際的な平和や安全の維持等を目的とした「外国為替および外国貿易法」や「輸出貿易管理令」等、輸入・国内販売については、「化学物質の審査および製造等の規制に関する法律(化審法)」等の法規制の適用を受けるほか、海外各国においても、同様の規制が存在し、適用を受けております。これらに対し安全保障貿易管理規程、化学品・製品管理規程等を定め、商品に係る法規制の遵守活動に努めておりますが、これらの法規制等に抵触した場合、事業活動に制約を受け、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(12)情報システムおよび情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、顧客のサプライチェーンにおける重要な役割を担っていることから、情報システムの安全性および情報セキュリティレベルの確保を重要事項と認識しております。その為、関連規程や体制を整備し、情報システムの安定稼働および情報セキュリティレベルの向上のために、様々な対策を継続的に実施しております。しかしながら、こうした対策を行ったとしても、情報システム基盤や通信回線等の重大な障害の発生、サイバー攻撃等による不正アクセスやコンピューターウイルス侵入等による情報の漏洩、改ざん、破壊等を完全に排除することはできず、この様な場合、事業活動の一時停止等、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼすことから、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(13)自然災害等のリスク
当社グループは、グループ各社において災害時における業務継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、在宅勤務インフラの整備、災害対策マニュアルの作成、耐震対策、防災訓練等、自然災害発生時への備えを講じております。しかしながら、当社グループは国内外の広範な地域にわたって営業活動を行っており、大規模な自然災害や新型コロナウイルス・新型インフルエンザ等の感染症が発生した場合には、サプライチェーンの寸断による販売活動の停滞や、工場設備の被災に伴う生産活動の停止による機会損失等によって、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(14)気候変動に関するリスク
当社グループは、社会・環境課題の解決に貢献する企業活動を継続することにより、持続的な成長が可能になると認識し、「サステナビリティ基本方針」を定めて積極的に活動に取り組んでおります。また、本基本方針に基づいて活動することを目的として、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。当社グループでは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた方針(NAGASEグループカーボンニュートラル宣言)を策定しており、また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同表明も行っております(詳細については、 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営計画 ACE 2.0をご覧ください)。しかしながら、気候変動による自然災害の激甚化を含めた異常気象の深刻化や、温暖化に伴う海面上昇等の物理的なリスクが顕在化した場合には、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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