有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OAA8 (EDINETへの外部リンク)
株式会社商船三井 役員の状況 (2022年3月期)
① 役員一覧
役員の主要略歴及び所有株式数
男性10名 女性2名 (役員のうち女性の比率16.7%)
(注)1.2022年6月21日開催の定時株主総会の終結の時から1年間
2.2019年6月25日開催の定時株主総会の終結の時から4年間
3.2021年6月22日開催の定時株主総会の終結の時から4年間
4.2022年6月21日開催の定時株主総会の終結の時から4年間
5.取締役 藤井秀人氏、勝悦子氏及び大西賢氏は、社外取締役であります。
6.監査役 井村順子氏及び三森仁氏は、社外監査役であります。
7.当社では、経営の意思決定・監督と業務執行との役割を明確化し、取締役会の活性化と環境変化に迅速かつ的確に対応し得る効率的な業務執行体制の確立のために、2000年6月27日より執行役員制度を導入しております。執行役員(取締役兼務者を除く)は23名であります。
8.当社は、2022年4月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っておりますが、各取締役、及び監査役が所有する当社株式の数は、当該分割後における株式数を記載しております。
9.当事業年度の取締役会の出席状況は以下のとおりであります。
(注)1.取締役 松坂顕太氏、日野岳穣氏、及び監査役 加藤雅徳氏は、2021年6月22日就任以降の取締役会への出席回数を記載しております。
2.監査役 三森仁氏は、2022年6月21日に就任しておりますので、取締役会の出席状況は記載しておりません。
3.取締役 小野晃彦氏、2022年3月31日をもって退任しております。
4.社外監査役 山下英樹氏は、2022年6月21日をもって退任しております。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は3名、社外監査役は2名であります。
社外取締役藤井秀人氏は、わが国の経済運営と政策金融に関わってこられた長年の経験と知見を活かし、独立、公正な立場から取締役会において積極的にご発言いただき、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしていただいております。また、指名諮問委員会、報酬諮問委員会において、決定手続きの透明性と客観性の向上に貢献いただいております。以上のことから、社外取締役として選任しております。
社外取締役勝悦子氏は、国際経済・金融の専門家としての幅広い知識と見識、大学経営に参画された経験及びグローバル人材育成に対する取り組みの経験と知見をもとに、業務執行を行う経営陣から独立した立場から取締役会において積極的にご発言いただき、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしていただいております。また、指名諮問委員会、報酬諮問委員会において、決定手続きの透明性と客観性の向上に貢献いただいております。以上のことから、社外取締役として選任しております。
社外取締役大西賢氏は、高度な経営経験に基づく幅広い見識をもとに、実践的、多角的な視点から取締役会において積極的にご発言いただき、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしてただいております。また、指名諮問委員会、報酬諮問委員において、決定手続きの透明性と客観性の向上に貢献いただいております。以上のことから、社外取締役として選任しております。
社外監査役井村順子氏は、公認会計士としての長年の経験と会計に関する幅広い知識を有し、上場会社等の法定監査及び上場準備会社の監査を多数担当されるなど、実績も豊富であり、客観的かつ公正な立場から経営・業務執行に対する監査を行う社外監査役としての職務を適切に遂行していただいております。以上のことから、社外監査役として選任しております。
社外監査役三森仁氏は、弁護士としての長年の経験や専門的知識並びに高い法令遵守の精神を有し、これらの経験、知識及び能力を当社の監査体制に活かし、独立した客観的かつ公正な立場から社外監査役としての職務を適切に遂行いただけるものと判断し、社外監査役として選任しております。
当社は、上記社外取締役及び社外監査役を上述の理由により社外取締役、社外監査役として選任しており、また、当社の定める「社外役員の独立性基準」(下記)に照らし、独立役員に指定しております。各々の経験と知見から経営判断の妥当性並びに業務執行の状況について株主の立場に立ったチェックを行うことにより企業統治上大きな役割を果たしております。
なお、社外取締役及び社外監査役はともに取締役会に出席しており、取締役会における内部監査・会計監査・内部統制に関する決議・報告・討議に適宜参加・監査・監督をしております。
当社は、社外取締役及び社外監査役(以下、総称して「社外役員」という)の独立性に関する基準を以下のとおり定め、社外役員または社外役員候補者が、当社において合理的に可能な範囲で調査した結果、次の各項目のいずれにも該当しないと判断される場合に、独立性を有しているものと判断します。
イ.当社及び当社の子会社(以下、総称して「当社グループ」という)の業務執行者(*a)または過去10年間(但し、過去10年内のいずれかの時において当社グループの非業務執行取締役、監査役または会計参与であったことのある者にあっては、それらの役職への就任の前10年間)において当社グループの業務執行者であった者
*a 業務執行者とは、法人その他の団体の業務執行取締役、執行役、執行役員、その他これらに準じる者及び使用人をいう
ロ.当社の現在の主要株主(*b)またはその業務執行者、または過去3年間にそれらに該当していた者
*b 主要株主とは、当社の直近の事業年度末において、自己または他人の名義をもって議決権ベースで10%以上を保有する株主をいう
ハ.当社グループが総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有している者またはその業務執行者、または過去3年間においてそれらに該当していた者
ニ.当社グループから取締役(常勤・非常勤を問わない)を受け入れている会社またはその親会社もしくは子会社の業務執行者、または過去3年間において業務執行者であった者
ホ.当社グループの資金調達において必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者またはその親会社もしくは重要な子会社の業務執行者
ヘ.当社グループを主要な取引先とする者(*c)、またはその者が会社である場合には当該会社またはその親会社もしくは重要な子会社の業務執行者、または過去3年間においてそれらに該当していた者
*c 当社グループを主要な取引先とする者とは、その者の直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上の支払い(但し、主要な取引先とする者が個人の場合は、当社グループからの役員報酬の支払いを除く)を、当社グループから受けた者
ト.当社グループの主要な取引先である者(*d)、またはその者が会社である場合には当該会社またはその親会社もしくは重要な子会社の業務執行者、または過去3年間においてそれらに該当していた者
*d 当社グループの主要な取引先とは、当社グループに対して、当社グループの直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上の支払いを行っている者
チ.当社グループの会計監査人またはその社員等、または過去3年間においてそれらに該当していた者
リ.当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産(*e)を得ているコンサルタント、会計専門家または法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は当該団体に所属する者)、または過去3年間においてそれらに該当していた者。
*e 多額の金銭その他の財産とは、直近事業年度における、役員報酬以外の年間1,000万円を超える金銭その他の財産上の利益をいう(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体の直近事業年度における総収入額の2%を超える金額その他の財産上の利益をいう)
ヌ.当社グループから一定額を超える寄付または助成(*f)を受けている者(当該寄付または助成を受けている者が法人、組合等の団体である場合は当該団体の業務執行者)、または過去3年間においてそれらに該当していた者
*f 一定額を超える寄付または助成とは、過去3事業年度の平均で年間1,000万円またはその者の直近事業年度における総収入額の2%のいずれか高い方の額を超える寄付または助成をいう
ル.上記イからヌに該当する者(重要な地位にある者(*g)に限る)の近親者等(*h)
*g 重要な地位にある者とは、業務執行取締役、執行役、執行役員及び部長職以上の上級管理職にある使用人ならびに監査法人または会計事務所に所属する者のうち公認会計士、法律事務所に所属する者のうち弁護士、財団法人・社団法人・学校法人その他の法人に所属する者のうち評議員、理事及び監事等の役員、その他同等の重要性を持つと客観的・合理的に判断される者をいう
*h 近親者等とは、配偶者及び二親等内の親族をいう
ヲ.その他、一般株主との利益相反が生じるおそれがあり、独立した社外役員として職務を果たせないと合理的に判断される事情を有している者
③ 会社と会社の社外取締役及び社外監査役の人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係の概要
社外取締役藤井秀人氏、勝悦子氏、大西賢氏及び社外監査役井村順子氏、三森仁氏と当社との間に当社株式の保有を除いては人的関係、取引関係その他特別の利害関係はありません。
社外取締役藤井秀人氏は当社借入先の株式会社日本政策投資銀行の代表取締役副社長であったことがありますが(2015年6月退任)、同行との間の取引の規模、内容に照らして、株主・投資家の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。
④ 業務の適正を確保するための体制の概要
当社は、経営の効率性と健全性ならびに財務報告の適正性と信頼性を確保するために、以下のとおり「業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)」を構築し運用しております。本方針は今後も継続的な改善を図るものとします。
イ.当社及び子会社から成る企業集団(以下「当社グループ」)の取締役、執行役員及び従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a)当社グループは法令及び定款に従うのみならず、「常にコンプライアンスを意識し、社会規範と企業倫理に則って行動する」ことを価値観・行動規範(MOL CHARTS)のひとつに掲げている。当社はコンプライアンス体制の充実のため、その基礎としてコンプライアンス規程を定め、取締役会が任命するチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、定期的なモニタリングを通じコンプライアンス体制の整備及び維持を図る。
(b)役職員の行動規範としてコンプライアンス規程第5条に行動基準を定め、これらの遵守を図る。とりわけ、各国競争法の遵守、反社会的勢力に対する毅然とした対応、インサイダー取引の禁止、贈収賄の禁止、顧客及び会社等の秘密情報の保持、差別・ハラスメントの禁止等を徹底する。
(c)全ての役職員を対象に、独占禁止法、金融商品取引法、不正競争防止法等の各種法令・規則、及び社内規程に関する階層別研修、分野別研修、e-ラーニングなどを実施し、コンプライアンス違反の予防並びに改善措置を講じると共に、コンプライアンス意識の徹底・向上を図る。
(d)コンプライアンス規程に基づき、コンプライアンス違反に関する報告・相談のための社内窓口及び社外弁護士によるコンプライアンス相談窓口を設置するなど報告・相談システムを整備し、運用を行う。当社は当社グループの役職員によるコンプライアンス違反行為に関する報告・相談については秘密を厳守するとともに、当該報告・相談をしたことを理由に不利益な処遇がなされないことを保証する。
(e)当社は、グループ企業理念に基づき、経営計画の推進、及びサステナビリティ課題への取り組みを通じたグループビジョンへの到達と中長期的な企業価値の最大化を図るため、①複数名の独立社外取締役を選任する、②取締役会の諮問機関として、独立社外取締役が過半数を占める任意の組織である指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置する、③東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社独自の独立性判断基準を新たに策定する、などを通じて、コーポレートガバナンス体制の充実に積極的かつ継続的に取り組む。
(f)当社は、取締役会から独立した監査役会による監査機能を確保しつつ、それに加え、業務執行を行う社内取締役(執行役員を兼務)相互の監督・牽制のみならず、取締役会を業務執行も担う社内取締役と監督機能に特化した役割を果たす社外取締役とからなる構成とし、取締役会での実効的な監督体制を確保することにより、業務執行の適法性、妥当性・効率性を実現するための機関設計をとる。
(g)取締役会は、監査役が監査役会規程及び監査役監査基準により定める監査の方針に従い取締役、執行役員及び従業員の職務の執行を監査し、その他法令で定める任務を遂行できる環境を確保するよう努める。
(h)内部監査部門として社長から指示を受け、他のいかなる職制からも独立した経営監査部を置く。
(i)取締役会において、経営の客観性・透明性を確保するため、当社グループ全体のコーポレートガバナンスの状況や方向性、及び取締役会の実効性の検証について、独立社外取締役・独立社外監査役の視点を交えて検討するコーポレート・ガバナンス審議会を設置する。
ロ.取締役及び執行役員の人事並びに報酬決定プロセスの客観性と透明性を確保するための体制
(a)取締役及び執行役員の指名並びに報酬等に係る手続きの客観性と透明性を高め、説明責任を強化することを目的として、取締役会の下に独立社外取締役が過半数を占める指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置する。
(b)指名諮問委員会及び報酬諮問委員会は会長、社長、及び独立社外取締役全員で構成され、委員長は取締役会の決議によって独立社外取締役の中から選定される。また、両諮問委員会には独立社外監査役が出席し、意見を述べることができる。
(c)指名諮問委員会は取締役会の諮問に応じて、取締役及び執行役員の選任及び解任等に関する事項について審議を行い、取締役会に対して答申を行う。
(d)報酬諮問委員会は取締役会の諮問に応じて、取締役及び執行役員の報酬及び待遇等に関する事項について審議を行い、取締役会に対して答申を行う。
(e)取締役会は指名諮問委員会及び報酬諮問委員会の答申を尊重する。
ハ.取締役及び執行役員の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(a)取締役及び執行役員の職務の執行に係る情報については文書又は電子情報により、各種法令で定めるもののほか、文書管理規程及び電子情報セキュリティ規程に基づき、定められた期間、適切に保存・管理する。
(b)取締役及び監査役は、随時これらの文書又は電子情報を閲覧できるものとする。
ニ.当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a)当社グループは、主たる事業である海上輸送、及びグループビジョンの実現に向けて推進する社会インフラ事業の分野において、世界各国の経済情勢やテロ・戦争その他の政治的、社会的な要因、自然現象・災害、及び伝染病、ストライキ、その他の要因による社会的混乱等により予期せぬ事象が発生した場合など、当社グループの事業活動や業績、株価及び財務状況等において悪影響を及ぼす可能性があると考えられる主な損失の危険(本項において「リスク」)に対して、経営会議の下部機関である投融資委員会や安全運航対策委員会等において関連するリスクの把握、分析及び評価を行い、その結果を取締役会及び経営会議における意思決定に反映する。
(b) 当社及び当社グループ会社が保有する資産について、その価値変動リスクを統計的に分析し、数値化したもの(本項において「アセットリスクコントロール」)を定期的に取締役会に報告する。取締役会をはじめとする意思決定機関は報告されたアセットリスクコントロールが当社連結自己資本の範囲内にあるかどうか等を評価、分析した上で、投資判断を行い、当社グループの事業全体のリスクコントロールを図る。
(c) 当社は、重大海難事故を含む海難事故、地震・感染症やテロ等の災害、及び重大ICTインシデントが生じた場合には、それぞれ「重大海難対策本部規程」、「海外安全管理本部規程」、「災害感染症対策本部規程」、及び「重大ICTインシデント対策本部規程」に基づき、事業継続を含む早期復旧・再開を図るための組織として、各対策本部を設置し、適切に対処する。上記の重大な事故・災害・危機等に該当しない事象に対しては、各種社内マニュアルに基づき、これらに対処する。また、これらの各対策本部の枠組みにとどまらない、当社又は当社グループ全体の事業活動を阻害するような甚大な影響を及ぼしうる事故・事象・状況の発生時(本項において「クライシス」)においては、「クライシス対策本部規程」に基づき、事業継続と企業価値維持を図るべく、社会的インパクトを考慮しつつ当社グループ一丸となってクライシス対策を講じる組織として、社長を本部長とするクライシス対策本部を設置し、適切且つ迅速に対応する。
ホ.当社グループの取締役及び執行役員の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a)取締役会は年間10回程度、適切な間隔を置いて開催するほか、必要に応じて随時開催する。取締役会に付議すべき重要な事項は、取締役会規程に定め、原則として経営会議においてあらかじめ審議する。また、経営環境の変化に対応し、取締役会の効率化を図るため、指名・報酬諮問委員会、及びコーポレート・ガバナンス審議会での議論を通じた運営体制の改善に努める。
(b)取締役会は経営会議を設置し、同会議は取締役会が決定した最高方針に基づき、社長執行役員が経営の基本計画及び業務の執行に関する重要案件を決裁するための審議を行なう。経営会議は社長執行役員が指名し取締役会が承認するメンバーにより構成され、経営会議規程により原則として週1回開催するほか、必要に応じて随時開催する。また、経営会議は必要に応じ、下部機関として委員会を設け、必要事項につき諮問する。
(c)執行役員は取締役会で選任され、執行役員規程により代表取締役から権限の委譲を受け、組織規程が定める組織の業務分掌及び職位の職務権限に基づき、取締役会の決定した会社経営全般の最高方針に従い、業務執行を行なう。
(d)当社グループの取締役及び執行役員の職務の執行が効率的に行われることを確保するため、当社における決議・決裁、コンプライアンス遵守、組織管理、及び職務責任権限に係る各種規程を定め、当社の経営管理責任者を通じた子会社での準用を推奨する。また、当社の取締役会、及び経営会議において、当社グループの取締役、及び執行役員の職務の執行状況を監督するとともに、年2回程度開催するグループ経営会議において当社グループの経営方針や子会社の経営状況に関する議論・情報共有を行う。
へ.財務報告の信頼性を確保するための体制
(a)適正な会計処理を確保し、財務報告の信頼性を向上させるため、経理規程を定めるとともに、財務報告に関わる内部統制の体制整備と有効性向上を図る。
(b)経営監査部は、財務報告に関わる内部統制の有効性を評価する。評価を受けた部署は、是正、改善の必要があるときには、その対策を講ずる。
ト.当社グループにおける子会社の取締役等の職務執行の報告に関する体制その他業務の適正を確保するための体制
(a)グループ会社における業務の適正を確保するため、グループ会社全てに適用する価値観・行動規範(MOL CHARTS)を掲げ、これを基礎として定める当社の各種規程に準じて、グループ各社はその子会社の管理を含む諸規程を定める。
(b)各グループ会社の事業内容によって経営管理担当部・ユニットを定め、当社グループ全体の経営計画及び年度予算に基づき、各社における業務の執行状況を管理するとともに、内部統制に係る責任を負う。経営管理担当部長・ユニット長は経営管理責任者として、グループ会社経営管理規程に基づき、グループ会社の取締役等から適時必要な報告を受け、経営状態及び事業リスクを適切に把握するとともに、重要経営事項については、グループ会社ごとに当社の事前承認や報告を要する事項を取り決め、これを実行するよう求める。また、原則として、取締役、及び監査役を各グループ会社へ派遣の上、職務の執行が効率的に行われるよう必要な経営資源を適時適切に配分し、かつ業務の適正を確保する。また、一部海外グループ会社については米州、欧州・アフリカ、東アジア・東南アジア・大洋州、及び南アジア・中東の各地域を統括する総代表が経営管理担当部長・ユニット長に代わりこれを行う。
(c)組織規程に基づき、本社組織の一部と位置付けられるグループ会社については経営管理責任者として営業本部長・管掌役員(本項において「責任者」)を定め、経営管理担当部・ユニットは置かず、責任者が直接的に経営管理と内部統制の責任を負う。また、当該グループ会社の執行責任者(社長)は、当社のグループ執行役員がその任に就く。さらに、責任者に対する実務的な支援を担う組織としてアドミニストレーション担当部・ユニットを定め、責任者の指揮の下、客観的な立場から当該グループ会社に対する管理実務を行う。
(d)グループ会社におけるコンプライアンスを確保するため、当社の行動基準を含むコンプライアンス規程に則してグループ各社で諸規程を定める。当社のコンプライアンス相談窓口はグループ会社役職員からの相談も受け付け、グループ全体としてコンプライアンスの徹底を図る。当社はグループ会社に対し、当社グループの役職員によるコンプライアンス違反行為に関する報告・相談についての秘密を厳守するとともに、当該報告・相談をしたことを理由に不利益な処遇がなされないことを保証することを求める。
(e)グループ会社の監査については、各社が適切に内部監査体制を構築すると共に、当社の経営監査部は、内部監査規程に基づき定期及び随時に国内外のグループ会社の内部監査を行う。
チ.監査役の職務を補助する専任スタッフ(本項において「補助使用人」)とその独立性に関する事項及び補助使用人に対する監査役の指示の実効性の確保に関する事項
(a)監査役の職務を補助するため、当社の従業員から監査役補助者を任命する。
(b)監査役補助者の人事評価は監査役が行い、監査役補助者の人事異動は監査役会の同意を得て決定する。
(c)監査役補助者は原則として業務の執行に係る役職を兼務しない。
(d)監査役は、以下の事項の明確化など、補助使用人の独立性及び補助使用人に対する指示の実効性の確保に必要な事項を検討する。
①補助使用人の権限(調査権限・情報収集権限のほか、必要に応じて監査役の指示に基づき会議へ出席する権限等を含む。)
②監査役の補助使用人に対する指揮命令権
③補助使用人の活動に関する費用の確保
④内部監査部門等の補助使用人に対する協力体制
リ.当社グループの取締役、執行役員及び従業員が当社の監査役に報告をするための体制、その他の監査役への報告に関する体制及び監査役の監査が実効的に行なわれることを確保するための体制
(a)取締役、執行役員、及び従業員が監査役に報告すべき事項についての規程を定め、当該規程に基づき、取締役、執行役員及び従業員は当社の業務又は業績に影響を与える重要な項目について監査役に報告する。グループ会社の取締役、監査役、執行役員、及び従業員は、当社及び当社グループの業務又は業績に影響を与える重要な事項について当社の監査役に報告できるものとする。
(b)コンプライアンス規程に基づく報告・相談システムの適切な運用を維持することにより、法令違反その他のコンプライアンス上の問題について監査役への適切な報告体制を確保する。当社グループの役職員によるコンプライアンス違反行為に関する監査役への報告・相談については秘密を厳守するとともに、当該報告・相談をしたことを理由に不利益な処遇がなされないことを保証する。
(c)代表取締役は監査役と定期的に会合を持つよう努める。
(d)経営監査部は監査役と連絡・調整を行い、監査役の監査の実効的な実施に協力する。
(e)監査役がその職務の執行について、会社法第388条に基づく費用の前払い等の請求をした時は、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、当該費用または債務を処理する。
役員の主要略歴及び所有株式数
男性10名 女性2名 (役員のうち女性の比率16.7%)
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (百株) | ||||||||||
代表取締役 会長執行役員 | 池田 潤一郎 | 1956年7月16日生 |
| (注)1 | 963 | ||||||||||
代表取締役 社長執行役員 | 橋本 剛 | 1957年10月14日生 |
| (注)1 | 447 | ||||||||||
代表取締役 副社長執行役員 | 田中 利明 | 1960年4月17日生 |
| (注)1 | 279 | ||||||||||
取 締 役 専務執行役員 | 松坂 顕太 | 1961年1月14日生 |
| (注)1 | 321 | ||||||||||
取 締 役 専務執行役員 | 日野岳 穣 | 1961年10月22日生 |
| (注)1 | 195 |
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (百株) | ||||||||||||||||||||||||||
取 締 役 | 藤井 秀人 | 1947年12月13日生 |
| (注)1 | 66 | ||||||||||||||||||||||||||
取 締 役 | 勝 悦子 | 1955年4月3日生 |
| (注)1 | 126 | ||||||||||||||||||||||||||
取 締 役 | 大西 賢 | 1955年5月19日生 |
| (注)1 | 90 |
役職名 | 氏名 | 生年月日 | 略歴 | 任期 | 所有株式数 (百株) | ||||||||||||||||||
常勤監査役 | 武田 俊明 | 1964年1月21日生 |
| (注)2 | 99 | ||||||||||||||||||
常勤監査役 | 加藤 雅徳 | 1961年10月5日生 |
| (注)3 | 178 | ||||||||||||||||||
監 査 役 | 井村 順子 | 1960年5月7日生 |
| (注)2 | - | ||||||||||||||||||
監 査 役 | 三森 仁 | 1966年1月22日生 |
| (注)4 | - | ||||||||||||||||||
計 | 2,764 |
2.2019年6月25日開催の定時株主総会の終結の時から4年間
3.2021年6月22日開催の定時株主総会の終結の時から4年間
4.2022年6月21日開催の定時株主総会の終結の時から4年間
5.取締役 藤井秀人氏、勝悦子氏及び大西賢氏は、社外取締役であります。
6.監査役 井村順子氏及び三森仁氏は、社外監査役であります。
7.当社では、経営の意思決定・監督と業務執行との役割を明確化し、取締役会の活性化と環境変化に迅速かつ的確に対応し得る効率的な業務執行体制の確立のために、2000年6月27日より執行役員制度を導入しております。執行役員(取締役兼務者を除く)は23名であります。
8.当社は、2022年4月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っておりますが、各取締役、及び監査役が所有する当社株式の数は、当該分割後における株式数を記載しております。
9.当事業年度の取締役会の出席状況は以下のとおりであります。
役職名 | 氏名 | 出席回数 |
代表取締役 会長執行役員 | 池田 潤一郎 | 18回/18回(出席率100%) |
代表取締役 社長執行役員 | 橋本 剛 | 18回/18回(出席率100%) |
代表取締役 副社長執行役員 | 小野 晃彦 | 18回/18回(出席率100%) |
代表取締役 副社長執行役員 | 田中 利明 | 18回/18回(出席率100%) |
取締役 専務執行役員 | 松坂 顕太 | 15回/15回(出席率100%) |
取締役 専務執行役員 | 日野岳 穣 | 15回/15回(出席率100%) |
取締役 | 藤井 秀人 | 18回/18回(出席率100%) |
取締役 | 勝 悦子 | 18回/18回(出席率100%) |
取締役 | 大西 賢 | 18回/18回(出席率100%) |
常勤監査役 | 武田 俊明 | 18回/18回(出席率100%) |
常勤監査役 | 加藤 雅徳 | 15回/15回(出席率100%) |
監査役 | 山下 英樹 | 18回/18回(出席率100%) |
監査役 | 井村 順子 | 18回/18回(出席率100%) |
監査役 | 三森 仁 | ― |
2.監査役 三森仁氏は、2022年6月21日に就任しておりますので、取締役会の出席状況は記載しておりません。
3.取締役 小野晃彦氏、2022年3月31日をもって退任しております。
4.社外監査役 山下英樹氏は、2022年6月21日をもって退任しております。
② 社外役員の状況
当社の社外取締役は3名、社外監査役は2名であります。
社外取締役藤井秀人氏は、わが国の経済運営と政策金融に関わってこられた長年の経験と知見を活かし、独立、公正な立場から取締役会において積極的にご発言いただき、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしていただいております。また、指名諮問委員会、報酬諮問委員会において、決定手続きの透明性と客観性の向上に貢献いただいております。以上のことから、社外取締役として選任しております。
社外取締役勝悦子氏は、国際経済・金融の専門家としての幅広い知識と見識、大学経営に参画された経験及びグローバル人材育成に対する取り組みの経験と知見をもとに、業務執行を行う経営陣から独立した立場から取締役会において積極的にご発言いただき、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしていただいております。また、指名諮問委員会、報酬諮問委員会において、決定手続きの透明性と客観性の向上に貢献いただいております。以上のことから、社外取締役として選任しております。
社外取締役大西賢氏は、高度な経営経験に基づく幅広い見識をもとに、実践的、多角的な視点から取締役会において積極的にご発言いただき、当社の業務執行の監督等の役割を適切に果たしてただいております。また、指名諮問委員会、報酬諮問委員において、決定手続きの透明性と客観性の向上に貢献いただいております。以上のことから、社外取締役として選任しております。
社外監査役井村順子氏は、公認会計士としての長年の経験と会計に関する幅広い知識を有し、上場会社等の法定監査及び上場準備会社の監査を多数担当されるなど、実績も豊富であり、客観的かつ公正な立場から経営・業務執行に対する監査を行う社外監査役としての職務を適切に遂行していただいております。以上のことから、社外監査役として選任しております。
社外監査役三森仁氏は、弁護士としての長年の経験や専門的知識並びに高い法令遵守の精神を有し、これらの経験、知識及び能力を当社の監査体制に活かし、独立した客観的かつ公正な立場から社外監査役としての職務を適切に遂行いただけるものと判断し、社外監査役として選任しております。
当社は、上記社外取締役及び社外監査役を上述の理由により社外取締役、社外監査役として選任しており、また、当社の定める「社外役員の独立性基準」(下記)に照らし、独立役員に指定しております。各々の経験と知見から経営判断の妥当性並びに業務執行の状況について株主の立場に立ったチェックを行うことにより企業統治上大きな役割を果たしております。
なお、社外取締役及び社外監査役はともに取締役会に出席しており、取締役会における内部監査・会計監査・内部統制に関する決議・報告・討議に適宜参加・監査・監督をしております。
当社は、社外取締役及び社外監査役(以下、総称して「社外役員」という)の独立性に関する基準を以下のとおり定め、社外役員または社外役員候補者が、当社において合理的に可能な範囲で調査した結果、次の各項目のいずれにも該当しないと判断される場合に、独立性を有しているものと判断します。
イ.当社及び当社の子会社(以下、総称して「当社グループ」という)の業務執行者(*a)または過去10年間(但し、過去10年内のいずれかの時において当社グループの非業務執行取締役、監査役または会計参与であったことのある者にあっては、それらの役職への就任の前10年間)において当社グループの業務執行者であった者
*a 業務執行者とは、法人その他の団体の業務執行取締役、執行役、執行役員、その他これらに準じる者及び使用人をいう
ロ.当社の現在の主要株主(*b)またはその業務執行者、または過去3年間にそれらに該当していた者
*b 主要株主とは、当社の直近の事業年度末において、自己または他人の名義をもって議決権ベースで10%以上を保有する株主をいう
ハ.当社グループが総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有している者またはその業務執行者、または過去3年間においてそれらに該当していた者
ニ.当社グループから取締役(常勤・非常勤を問わない)を受け入れている会社またはその親会社もしくは子会社の業務執行者、または過去3年間において業務執行者であった者
ホ.当社グループの資金調達において必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者またはその親会社もしくは重要な子会社の業務執行者
ヘ.当社グループを主要な取引先とする者(*c)、またはその者が会社である場合には当該会社またはその親会社もしくは重要な子会社の業務執行者、または過去3年間においてそれらに該当していた者
*c 当社グループを主要な取引先とする者とは、その者の直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上の支払い(但し、主要な取引先とする者が個人の場合は、当社グループからの役員報酬の支払いを除く)を、当社グループから受けた者
ト.当社グループの主要な取引先である者(*d)、またはその者が会社である場合には当該会社またはその親会社もしくは重要な子会社の業務執行者、または過去3年間においてそれらに該当していた者
*d 当社グループの主要な取引先とは、当社グループに対して、当社グループの直近事業年度における年間連結総売上高の2%以上の支払いを行っている者
チ.当社グループの会計監査人またはその社員等、または過去3年間においてそれらに該当していた者
リ.当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産(*e)を得ているコンサルタント、会計専門家または法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は当該団体に所属する者)、または過去3年間においてそれらに該当していた者。
*e 多額の金銭その他の財産とは、直近事業年度における、役員報酬以外の年間1,000万円を超える金銭その他の財産上の利益をいう(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体の直近事業年度における総収入額の2%を超える金額その他の財産上の利益をいう)
ヌ.当社グループから一定額を超える寄付または助成(*f)を受けている者(当該寄付または助成を受けている者が法人、組合等の団体である場合は当該団体の業務執行者)、または過去3年間においてそれらに該当していた者
*f 一定額を超える寄付または助成とは、過去3事業年度の平均で年間1,000万円またはその者の直近事業年度における総収入額の2%のいずれか高い方の額を超える寄付または助成をいう
ル.上記イからヌに該当する者(重要な地位にある者(*g)に限る)の近親者等(*h)
*g 重要な地位にある者とは、業務執行取締役、執行役、執行役員及び部長職以上の上級管理職にある使用人ならびに監査法人または会計事務所に所属する者のうち公認会計士、法律事務所に所属する者のうち弁護士、財団法人・社団法人・学校法人その他の法人に所属する者のうち評議員、理事及び監事等の役員、その他同等の重要性を持つと客観的・合理的に判断される者をいう
*h 近親者等とは、配偶者及び二親等内の親族をいう
ヲ.その他、一般株主との利益相反が生じるおそれがあり、独立した社外役員として職務を果たせないと合理的に判断される事情を有している者
③ 会社と会社の社外取締役及び社外監査役の人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係の概要
社外取締役藤井秀人氏、勝悦子氏、大西賢氏及び社外監査役井村順子氏、三森仁氏と当社との間に当社株式の保有を除いては人的関係、取引関係その他特別の利害関係はありません。
社外取締役藤井秀人氏は当社借入先の株式会社日本政策投資銀行の代表取締役副社長であったことがありますが(2015年6月退任)、同行との間の取引の規模、内容に照らして、株主・投資家の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。
④ 業務の適正を確保するための体制の概要
当社は、経営の効率性と健全性ならびに財務報告の適正性と信頼性を確保するために、以下のとおり「業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)」を構築し運用しております。本方針は今後も継続的な改善を図るものとします。
イ.当社及び子会社から成る企業集団(以下「当社グループ」)の取締役、執行役員及び従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a)当社グループは法令及び定款に従うのみならず、「常にコンプライアンスを意識し、社会規範と企業倫理に則って行動する」ことを価値観・行動規範(MOL CHARTS)のひとつに掲げている。当社はコンプライアンス体制の充実のため、その基礎としてコンプライアンス規程を定め、取締役会が任命するチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、定期的なモニタリングを通じコンプライアンス体制の整備及び維持を図る。
(b)役職員の行動規範としてコンプライアンス規程第5条に行動基準を定め、これらの遵守を図る。とりわけ、各国競争法の遵守、反社会的勢力に対する毅然とした対応、インサイダー取引の禁止、贈収賄の禁止、顧客及び会社等の秘密情報の保持、差別・ハラスメントの禁止等を徹底する。
(c)全ての役職員を対象に、独占禁止法、金融商品取引法、不正競争防止法等の各種法令・規則、及び社内規程に関する階層別研修、分野別研修、e-ラーニングなどを実施し、コンプライアンス違反の予防並びに改善措置を講じると共に、コンプライアンス意識の徹底・向上を図る。
(d)コンプライアンス規程に基づき、コンプライアンス違反に関する報告・相談のための社内窓口及び社外弁護士によるコンプライアンス相談窓口を設置するなど報告・相談システムを整備し、運用を行う。当社は当社グループの役職員によるコンプライアンス違反行為に関する報告・相談については秘密を厳守するとともに、当該報告・相談をしたことを理由に不利益な処遇がなされないことを保証する。
(e)当社は、グループ企業理念に基づき、経営計画の推進、及びサステナビリティ課題への取り組みを通じたグループビジョンへの到達と中長期的な企業価値の最大化を図るため、①複数名の独立社外取締役を選任する、②取締役会の諮問機関として、独立社外取締役が過半数を占める任意の組織である指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置する、③東京証券取引所が定める独立役員の要件に加え、当社独自の独立性判断基準を新たに策定する、などを通じて、コーポレートガバナンス体制の充実に積極的かつ継続的に取り組む。
(f)当社は、取締役会から独立した監査役会による監査機能を確保しつつ、それに加え、業務執行を行う社内取締役(執行役員を兼務)相互の監督・牽制のみならず、取締役会を業務執行も担う社内取締役と監督機能に特化した役割を果たす社外取締役とからなる構成とし、取締役会での実効的な監督体制を確保することにより、業務執行の適法性、妥当性・効率性を実現するための機関設計をとる。
(g)取締役会は、監査役が監査役会規程及び監査役監査基準により定める監査の方針に従い取締役、執行役員及び従業員の職務の執行を監査し、その他法令で定める任務を遂行できる環境を確保するよう努める。
(h)内部監査部門として社長から指示を受け、他のいかなる職制からも独立した経営監査部を置く。
(i)取締役会において、経営の客観性・透明性を確保するため、当社グループ全体のコーポレートガバナンスの状況や方向性、及び取締役会の実効性の検証について、独立社外取締役・独立社外監査役の視点を交えて検討するコーポレート・ガバナンス審議会を設置する。
ロ.取締役及び執行役員の人事並びに報酬決定プロセスの客観性と透明性を確保するための体制
(a)取締役及び執行役員の指名並びに報酬等に係る手続きの客観性と透明性を高め、説明責任を強化することを目的として、取締役会の下に独立社外取締役が過半数を占める指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置する。
(b)指名諮問委員会及び報酬諮問委員会は会長、社長、及び独立社外取締役全員で構成され、委員長は取締役会の決議によって独立社外取締役の中から選定される。また、両諮問委員会には独立社外監査役が出席し、意見を述べることができる。
(c)指名諮問委員会は取締役会の諮問に応じて、取締役及び執行役員の選任及び解任等に関する事項について審議を行い、取締役会に対して答申を行う。
(d)報酬諮問委員会は取締役会の諮問に応じて、取締役及び執行役員の報酬及び待遇等に関する事項について審議を行い、取締役会に対して答申を行う。
(e)取締役会は指名諮問委員会及び報酬諮問委員会の答申を尊重する。
ハ.取締役及び執行役員の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(a)取締役及び執行役員の職務の執行に係る情報については文書又は電子情報により、各種法令で定めるもののほか、文書管理規程及び電子情報セキュリティ規程に基づき、定められた期間、適切に保存・管理する。
(b)取締役及び監査役は、随時これらの文書又は電子情報を閲覧できるものとする。
ニ.当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a)当社グループは、主たる事業である海上輸送、及びグループビジョンの実現に向けて推進する社会インフラ事業の分野において、世界各国の経済情勢やテロ・戦争その他の政治的、社会的な要因、自然現象・災害、及び伝染病、ストライキ、その他の要因による社会的混乱等により予期せぬ事象が発生した場合など、当社グループの事業活動や業績、株価及び財務状況等において悪影響を及ぼす可能性があると考えられる主な損失の危険(本項において「リスク」)に対して、経営会議の下部機関である投融資委員会や安全運航対策委員会等において関連するリスクの把握、分析及び評価を行い、その結果を取締役会及び経営会議における意思決定に反映する。
(b) 当社及び当社グループ会社が保有する資産について、その価値変動リスクを統計的に分析し、数値化したもの(本項において「アセットリスクコントロール」)を定期的に取締役会に報告する。取締役会をはじめとする意思決定機関は報告されたアセットリスクコントロールが当社連結自己資本の範囲内にあるかどうか等を評価、分析した上で、投資判断を行い、当社グループの事業全体のリスクコントロールを図る。
(c) 当社は、重大海難事故を含む海難事故、地震・感染症やテロ等の災害、及び重大ICTインシデントが生じた場合には、それぞれ「重大海難対策本部規程」、「海外安全管理本部規程」、「災害感染症対策本部規程」、及び「重大ICTインシデント対策本部規程」に基づき、事業継続を含む早期復旧・再開を図るための組織として、各対策本部を設置し、適切に対処する。上記の重大な事故・災害・危機等に該当しない事象に対しては、各種社内マニュアルに基づき、これらに対処する。また、これらの各対策本部の枠組みにとどまらない、当社又は当社グループ全体の事業活動を阻害するような甚大な影響を及ぼしうる事故・事象・状況の発生時(本項において「クライシス」)においては、「クライシス対策本部規程」に基づき、事業継続と企業価値維持を図るべく、社会的インパクトを考慮しつつ当社グループ一丸となってクライシス対策を講じる組織として、社長を本部長とするクライシス対策本部を設置し、適切且つ迅速に対応する。
ホ.当社グループの取締役及び執行役員の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a)取締役会は年間10回程度、適切な間隔を置いて開催するほか、必要に応じて随時開催する。取締役会に付議すべき重要な事項は、取締役会規程に定め、原則として経営会議においてあらかじめ審議する。また、経営環境の変化に対応し、取締役会の効率化を図るため、指名・報酬諮問委員会、及びコーポレート・ガバナンス審議会での議論を通じた運営体制の改善に努める。
(b)取締役会は経営会議を設置し、同会議は取締役会が決定した最高方針に基づき、社長執行役員が経営の基本計画及び業務の執行に関する重要案件を決裁するための審議を行なう。経営会議は社長執行役員が指名し取締役会が承認するメンバーにより構成され、経営会議規程により原則として週1回開催するほか、必要に応じて随時開催する。また、経営会議は必要に応じ、下部機関として委員会を設け、必要事項につき諮問する。
(c)執行役員は取締役会で選任され、執行役員規程により代表取締役から権限の委譲を受け、組織規程が定める組織の業務分掌及び職位の職務権限に基づき、取締役会の決定した会社経営全般の最高方針に従い、業務執行を行なう。
(d)当社グループの取締役及び執行役員の職務の執行が効率的に行われることを確保するため、当社における決議・決裁、コンプライアンス遵守、組織管理、及び職務責任権限に係る各種規程を定め、当社の経営管理責任者を通じた子会社での準用を推奨する。また、当社の取締役会、及び経営会議において、当社グループの取締役、及び執行役員の職務の執行状況を監督するとともに、年2回程度開催するグループ経営会議において当社グループの経営方針や子会社の経営状況に関する議論・情報共有を行う。
へ.財務報告の信頼性を確保するための体制
(a)適正な会計処理を確保し、財務報告の信頼性を向上させるため、経理規程を定めるとともに、財務報告に関わる内部統制の体制整備と有効性向上を図る。
(b)経営監査部は、財務報告に関わる内部統制の有効性を評価する。評価を受けた部署は、是正、改善の必要があるときには、その対策を講ずる。
ト.当社グループにおける子会社の取締役等の職務執行の報告に関する体制その他業務の適正を確保するための体制
(a)グループ会社における業務の適正を確保するため、グループ会社全てに適用する価値観・行動規範(MOL CHARTS)を掲げ、これを基礎として定める当社の各種規程に準じて、グループ各社はその子会社の管理を含む諸規程を定める。
(b)各グループ会社の事業内容によって経営管理担当部・ユニットを定め、当社グループ全体の経営計画及び年度予算に基づき、各社における業務の執行状況を管理するとともに、内部統制に係る責任を負う。経営管理担当部長・ユニット長は経営管理責任者として、グループ会社経営管理規程に基づき、グループ会社の取締役等から適時必要な報告を受け、経営状態及び事業リスクを適切に把握するとともに、重要経営事項については、グループ会社ごとに当社の事前承認や報告を要する事項を取り決め、これを実行するよう求める。また、原則として、取締役、及び監査役を各グループ会社へ派遣の上、職務の執行が効率的に行われるよう必要な経営資源を適時適切に配分し、かつ業務の適正を確保する。また、一部海外グループ会社については米州、欧州・アフリカ、東アジア・東南アジア・大洋州、及び南アジア・中東の各地域を統括する総代表が経営管理担当部長・ユニット長に代わりこれを行う。
(c)組織規程に基づき、本社組織の一部と位置付けられるグループ会社については経営管理責任者として営業本部長・管掌役員(本項において「責任者」)を定め、経営管理担当部・ユニットは置かず、責任者が直接的に経営管理と内部統制の責任を負う。また、当該グループ会社の執行責任者(社長)は、当社のグループ執行役員がその任に就く。さらに、責任者に対する実務的な支援を担う組織としてアドミニストレーション担当部・ユニットを定め、責任者の指揮の下、客観的な立場から当該グループ会社に対する管理実務を行う。
(d)グループ会社におけるコンプライアンスを確保するため、当社の行動基準を含むコンプライアンス規程に則してグループ各社で諸規程を定める。当社のコンプライアンス相談窓口はグループ会社役職員からの相談も受け付け、グループ全体としてコンプライアンスの徹底を図る。当社はグループ会社に対し、当社グループの役職員によるコンプライアンス違反行為に関する報告・相談についての秘密を厳守するとともに、当該報告・相談をしたことを理由に不利益な処遇がなされないことを保証することを求める。
(e)グループ会社の監査については、各社が適切に内部監査体制を構築すると共に、当社の経営監査部は、内部監査規程に基づき定期及び随時に国内外のグループ会社の内部監査を行う。
チ.監査役の職務を補助する専任スタッフ(本項において「補助使用人」)とその独立性に関する事項及び補助使用人に対する監査役の指示の実効性の確保に関する事項
(a)監査役の職務を補助するため、当社の従業員から監査役補助者を任命する。
(b)監査役補助者の人事評価は監査役が行い、監査役補助者の人事異動は監査役会の同意を得て決定する。
(c)監査役補助者は原則として業務の執行に係る役職を兼務しない。
(d)監査役は、以下の事項の明確化など、補助使用人の独立性及び補助使用人に対する指示の実効性の確保に必要な事項を検討する。
①補助使用人の権限(調査権限・情報収集権限のほか、必要に応じて監査役の指示に基づき会議へ出席する権限等を含む。)
②監査役の補助使用人に対する指揮命令権
③補助使用人の活動に関する費用の確保
④内部監査部門等の補助使用人に対する協力体制
リ.当社グループの取締役、執行役員及び従業員が当社の監査役に報告をするための体制、その他の監査役への報告に関する体制及び監査役の監査が実効的に行なわれることを確保するための体制
(a)取締役、執行役員、及び従業員が監査役に報告すべき事項についての規程を定め、当該規程に基づき、取締役、執行役員及び従業員は当社の業務又は業績に影響を与える重要な項目について監査役に報告する。グループ会社の取締役、監査役、執行役員、及び従業員は、当社及び当社グループの業務又は業績に影響を与える重要な事項について当社の監査役に報告できるものとする。
(b)コンプライアンス規程に基づく報告・相談システムの適切な運用を維持することにより、法令違反その他のコンプライアンス上の問題について監査役への適切な報告体制を確保する。当社グループの役職員によるコンプライアンス違反行為に関する監査役への報告・相談については秘密を厳守するとともに、当該報告・相談をしたことを理由に不利益な処遇がなされないことを保証する。
(c)代表取締役は監査役と定期的に会合を持つよう努める。
(d)経営監査部は監査役と連絡・調整を行い、監査役の監査の実効的な実施に協力する。
(e)監査役がその職務の執行について、会社法第388条に基づく費用の前払い等の請求をした時は、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、当該費用または債務を処理する。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04236] S100OAA8)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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