有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OEOF (EDINETへの外部リンク)
綜合警備保障株式会社 事業等のリスク (2022年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)資源等価格高騰、部品等供給不足、金融市場等の変動に関するリスク
ロシアによるウクライナ侵攻の長期化などの影響により円安・原油等原材料価格の高騰、賃上げ等生産コスト上昇が今後も続く場合、継続的なサービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社は、パートナーシップ構築宣言企業として、取引先との共存共栄を引き続き目指すとともに、取引先を含めたマルチステークホルダーに配意した取組みを行っております。
また、サプライチェーンを巡る課題となっている半導体等部品の供給不足により、当社が使用する機器の調達に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループでは、影響を最小限にするため、需給予測に基づいた適正な在庫管理、調達先の拡大、リユースの推進などを進め対応しております。
(2)感染症の流行に関するリスク
当社グループは、社会の安全・安心に関するサービス(セキュリティサービス事業、綜合管理・防災事業、介護等高齢者生活支援事業)を行う事業者として、適切にサービスを提供し、事業を継続してまいります。
仮に、重要な施設等を警備する社員や、当社グループが運営する介護施設等において集団感染が発生した場合、継続的なサービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループでは、感染拡大防止に向けた対応として、本社内に「対策本部」を設置し、安定した各種サービスの提供に努めているところであり、感染拡大防止に向けた取り組みとして、下記の対応を行うとともに、継続的なサービス提供が維持できるようコンティンジェンシープランを策定しております。
(感染拡大防止に向けた取り組み)
・日頃からの体調管理はもとより、勤務前の検温(サーモグラフィーによる検温チェック等)、マスクの着用、頻繁な手指の消毒等を徹底するとともに、職域接種等のワクチン接種を推奨しております。
・当社グループの各施設においては、とりわけ介護施設等においては、マスクの着用等を徹底し、感染拡大防止のための入館規制を行うとともに、施設内清掃を徹底しております。
今後とも当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策に係る国の基本的対処方針、自治体による事業者向けガイドライン等に基づき、感染症拡大防止及び事業継続に適切に取り組んでいくとともに、お客様と社会の安全・安心ニーズに的確に応えてまいります。
(3)事業環境に関するリスク
重要インフラ・サプライチェーン等へのサイバー攻撃リスクの増加、高齢者、女性、子ども等の社会的弱者を狙った身近な犯罪や事故の増加、相次ぐ自然災害やインフラ老朽化などに対する当社グループへの期待に応えられない場合、お客様の信頼を失い、業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、警備業務・ファシリティマネジメント業務等で培った社内外インフラを強化しつつ、サイバーセキュリティ対策、お客様個々人の安全・安心を見守るサービス、BCPソリューション等の自然災害リスクに対応するサービス、各種アウトソースニーズへの対応、建物設備やインフラに対する包括的な管理サービス等、多様なサービス機能を組み合わせた新たなソリューションを、外部とのアライアンスも活用しながら拡充しております。
(4)大規模災害等の発生に関するリスク
大規模災害等の発生により、当社グループの社員や、当社グループが運営する施設等が被災した場合、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、これら大規模災害の発生に備え、経験等によって培ったノウハウを活かし、事業継続計画及び災害対策規程に基づく対応マニュアルの整備、対策品の備蓄、全国規模による機動的な対応体制、定期的な教育訓練の実施などの対策を講じております。
また、大規模災害やそれに伴う長期間にわたる停電等の発生により、当社グループが構築しているネットワーク等の機能が停止した場合、サービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、重要システムのバックアップ環境として東日本と西日本の2拠点にデータセンターを設置し、大規模災害等の発生に備えて相互監視を行っております。
(5)人材の確保・育成に関するリスク
当社グループは、幅広い業務領域(セキュリティ事業、設備・工事を含めた綜合管理・防災事業、介護等高齢者生活支援事業)で事業を展開しており、国内の生産年齢人口減少が続く状況下において、質の高い人材の確保が困難となった場合、各事業の運営を担う人材及びそれらをマネジメントする経営人材が不足し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対応するため、当社グループは、9年連続でのベースアップ実施、多様な人材の採用並びに多様な働き方の提供、資格取得支援等による能力開発、有給休暇の取得推進など個々の働き手が持てる能力を最大限に発揮できる制度、環境を整備し、エンゲージメントを高めながら、グループ内の働き方改革、働き手の処遇向上を一層推進しております。
なお、組織の活性化と社員の能力育成を目的としたグループ全体での人事交流の促進、女性社員の配置先の拡大、マルチタスクの強化等により柔軟な人事管理を実施し、適材適所配置の強化を図っています。
加えて、豊富な実務経験や専門的な能力を有する定年退職者が、グループ内で定年後も長期間活躍可能な仕組みを取り入れるなど、質の高い労働力の確保や、デジタル化とデータ活用を進めるなど、社内のフロント部門やバックオフィス部門におけるオペレーションの効率化・省人化による生産性向上にも努めております。
(6)技術環境の変化に関するリスク
当社グループがお客様と社会の安全・安心ニーズに的確に応えていくためには、実用化段階に入っているAI、5G、IoT技術等を活用した新たな商品・サービス開発が不可欠となっております。そのような状況において、こうした技術環境の変化に適切に対応できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、最新の技術動向を把握するとともに、AI、5G、IoT技術等を積極的に活用し、デジタルトランスフォーメーションを推進することで、リスク回避に努めております。
(7)システム開発、運用に関するリスク
当社グループは、新商品・サービスや基幹システム等の開発において、社外のベンダーへ開発業務を委託することがあります。そのような状況において、当社や委託先の開発業務の進捗の遅れが生じ、計画通りにリリースされなかった場合、当社グループの業績や経営計画に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループは、開発業務の進捗管理に関しては、委託先と緊密に連携し、両社の責任者が詳細な進捗確認を行うことで、早期に適切な対応を講じ、遅延防止を図っております。あわせて、リスクを軽減するためシステム移行を機能別に段階的に進めることも選択肢としているほか、受入試験や導入後の改修・改良等についても適切に内部統制を構築して対応しております。さらに、プロジェクトマネジメントスキル等の高度な専門知識を持った人材の確保・育成を強化することで、委託先の進捗や品質をより適切にコントロールしてまいります。
また、当社が使用する基幹システム等の開発において、導入後にシステムトラブル等が発生した場合、当社グループの業績や内部統制に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループは、システムトラブル等が発生した場合、社外のベンダーとトラブルに対応する体制を構築できるよう準備しているほか、適切な内部統制を整備しております。
そのほか、商品・サービスの提供に関わるシステムや基幹システム等の運用において、通信障害やシステムトラブル等が発生した場合、サービスの提供等に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループは、各拠点においてネットワーク機器を多重化するほか、遠隔地に各種バックアップサーバーを確保するなど、バックアップ体制を整えたうえで、システム障害を想定した訓練等を実施するなどして、安定的な運用に努めております。
(8)情報管理に関するリスク
当社グループは、多くの個人情報や機密情報を取り扱っております。これら情報資産に対して、悪意を持った第三者による攻撃や、社員や業務委託先といった当社グループ関係者の不注意又は故意による流出等が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、全社的な情報セキュリティ確保の礎として「情報セキュリティ基本方針」を定め、この基本方針を、役員を含む全社員、保有する全ての情報資産に適用しております。また、情報資産管理規則に基づき、全社的な情報資産管理体制の構築及び推進、重大な情報資産事故に関する訓練等を実施しております。なお、重大な情報資産事故が発生した場合には、ALSOK-CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置することとしており、事故対応から再発防止策の検討・実行まで適切に対応する体制を整えております。
(9)レピュテーションに関するリスク
当社グループでは、商品・サービスの提供に当たって、複数の会社で共通のコーポレートブランドを使用しております。このような状況において、当社若しくは関係会社において不備・不祥事案が発生した場合、入札停止は勿論のこと、当社グループのブランドイメージが低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、グループガバナンスの強化の観点から、関係会社管理のための専管部署を設置し、職務の執行に係る事項の報告及び関係会社の損失の危険に係る重要な情報の報告を適時受け、当社と関係会社が連携してリスク対応を行うこととしているほか、当社から取締役又は監査役を派遣するなどして厳正な指導、監督を行っております。
また監査部では、「内部監査規程」に基づき、関係会社に対して経営活動の全般にわたる管理、運営の制度及び業務の改善を重視しての指導、助言、勧告を実施するなど、グループ全体のコンプライアンス遵守に取り組んでいます。
なお、当社の内部統制システムの整備の状況や、監査役監査及び内部監査の状況等については、有価証券報告書内「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。
(10)環境問題に関するリスク
近年、世界各地で熱波や豪雨、干ばつなどの極端な気象現象(異常気象)が頻発しています。我が国でも1時間に100mmを超える豪雨や、40℃を超える猛暑などの異常気象が各地で観測され、当社グループだけではなく、広く企業活動や市民生活に大きな影響を与えています。
当社グループでは、このような気候変動等への対応として、気候変動の緩和・適応策、水・海洋・森林資源の保全、循環型社会形成への対応、汚染防止と廃棄物管理、生物多様性の保全といった課題に関し、リスクと機会の両面から、さまざまな取り組みや商品・サービス提供を行い、課題の解決と持続可能な社会の実現を目指しています。また、その他の活動として、自社所有施設の照明のLEDへの切替や、電気自動車やハイブリッド車への積極的な入れ替えを推進することによる地球環境対策としてのCO2排出量削減(GX)の取組みを行なっている他、気候変動に関する国内イニシアティブ(JCI気候変動イニシアティブ)にも賛同・加盟しています。2020年1月より、地球環境問題の解決と持続可能な開発に貢献することを目的として発足したNGOである地球環境行動会議(GEA:Global Environmental Action)に会員企業として加盟し、事業活動費を寄付しています。さらに、2022年2月には、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同の署名を行うなど、多方面から積極的に取り組んでおります。なお、これらの取り組みについては、当社ホームページや、毎年発行しているALSOKレポート(統合レポート)等を通じて発信しています。
(11)法的規制に関するリスク
当社グループは、セキュリティ事業等のサービスを提供するに当たり、各種の法的規制を受けており、主なものは次の表に記載のとおりであります。
今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社グループでは、各業務主管部及び関係会社にて、それぞれが主管する業務に関係する法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられていないかについて確認、対応することとしており、そのリスク情報については定期的に当社法務室へ報告することとしております。今後も、関係当局の動向を注視し、法的規制の変更に伴う業績変化を回避すべく、適時適切に対応してまいります。
(12)のれん等の減損に関するリスク
当社グループは、警備事業を起点とした周辺分野への事業領域拡大等のため、会社を買収することがあります。このような中で、買収した会社の業績が買収決定時の事業計画と大きく乖離した場合や合併等の組織再編を行った場合、のれんや顧客関連資産などの無形固定資産、その他有形固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社では、買収した会社の業績については、常時管理する体制を構築しており、定期的に取締役会に報告しております。なお、買収決定時の事業計画と実績の乖離が認められた場合には、速やかに関係部署において対応策を策定・実行することとしております。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)資源等価格高騰、部品等供給不足、金融市場等の変動に関するリスク
ロシアによるウクライナ侵攻の長期化などの影響により円安・原油等原材料価格の高騰、賃上げ等生産コスト上昇が今後も続く場合、継続的なサービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社は、パートナーシップ構築宣言企業として、取引先との共存共栄を引き続き目指すとともに、取引先を含めたマルチステークホルダーに配意した取組みを行っております。
また、サプライチェーンを巡る課題となっている半導体等部品の供給不足により、当社が使用する機器の調達に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループでは、影響を最小限にするため、需給予測に基づいた適正な在庫管理、調達先の拡大、リユースの推進などを進め対応しております。
(2)感染症の流行に関するリスク
当社グループは、社会の安全・安心に関するサービス(セキュリティサービス事業、綜合管理・防災事業、介護等高齢者生活支援事業)を行う事業者として、適切にサービスを提供し、事業を継続してまいります。
仮に、重要な施設等を警備する社員や、当社グループが運営する介護施設等において集団感染が発生した場合、継続的なサービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループでは、感染拡大防止に向けた対応として、本社内に「対策本部」を設置し、安定した各種サービスの提供に努めているところであり、感染拡大防止に向けた取り組みとして、下記の対応を行うとともに、継続的なサービス提供が維持できるようコンティンジェンシープランを策定しております。
(感染拡大防止に向けた取り組み)
・日頃からの体調管理はもとより、勤務前の検温(サーモグラフィーによる検温チェック等)、マスクの着用、頻繁な手指の消毒等を徹底するとともに、職域接種等のワクチン接種を推奨しております。
・当社グループの各施設においては、とりわけ介護施設等においては、マスクの着用等を徹底し、感染拡大防止のための入館規制を行うとともに、施設内清掃を徹底しております。
今後とも当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策に係る国の基本的対処方針、自治体による事業者向けガイドライン等に基づき、感染症拡大防止及び事業継続に適切に取り組んでいくとともに、お客様と社会の安全・安心ニーズに的確に応えてまいります。
(3)事業環境に関するリスク
重要インフラ・サプライチェーン等へのサイバー攻撃リスクの増加、高齢者、女性、子ども等の社会的弱者を狙った身近な犯罪や事故の増加、相次ぐ自然災害やインフラ老朽化などに対する当社グループへの期待に応えられない場合、お客様の信頼を失い、業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、警備業務・ファシリティマネジメント業務等で培った社内外インフラを強化しつつ、サイバーセキュリティ対策、お客様個々人の安全・安心を見守るサービス、BCPソリューション等の自然災害リスクに対応するサービス、各種アウトソースニーズへの対応、建物設備やインフラに対する包括的な管理サービス等、多様なサービス機能を組み合わせた新たなソリューションを、外部とのアライアンスも活用しながら拡充しております。
(4)大規模災害等の発生に関するリスク
大規模災害等の発生により、当社グループの社員や、当社グループが運営する施設等が被災した場合、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、これら大規模災害の発生に備え、経験等によって培ったノウハウを活かし、事業継続計画及び災害対策規程に基づく対応マニュアルの整備、対策品の備蓄、全国規模による機動的な対応体制、定期的な教育訓練の実施などの対策を講じております。
また、大規模災害やそれに伴う長期間にわたる停電等の発生により、当社グループが構築しているネットワーク等の機能が停止した場合、サービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、重要システムのバックアップ環境として東日本と西日本の2拠点にデータセンターを設置し、大規模災害等の発生に備えて相互監視を行っております。
(5)人材の確保・育成に関するリスク
当社グループは、幅広い業務領域(セキュリティ事業、設備・工事を含めた綜合管理・防災事業、介護等高齢者生活支援事業)で事業を展開しており、国内の生産年齢人口減少が続く状況下において、質の高い人材の確保が困難となった場合、各事業の運営を担う人材及びそれらをマネジメントする経営人材が不足し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対応するため、当社グループは、9年連続でのベースアップ実施、多様な人材の採用並びに多様な働き方の提供、資格取得支援等による能力開発、有給休暇の取得推進など個々の働き手が持てる能力を最大限に発揮できる制度、環境を整備し、エンゲージメントを高めながら、グループ内の働き方改革、働き手の処遇向上を一層推進しております。
なお、組織の活性化と社員の能力育成を目的としたグループ全体での人事交流の促進、女性社員の配置先の拡大、マルチタスクの強化等により柔軟な人事管理を実施し、適材適所配置の強化を図っています。
加えて、豊富な実務経験や専門的な能力を有する定年退職者が、グループ内で定年後も長期間活躍可能な仕組みを取り入れるなど、質の高い労働力の確保や、デジタル化とデータ活用を進めるなど、社内のフロント部門やバックオフィス部門におけるオペレーションの効率化・省人化による生産性向上にも努めております。
(6)技術環境の変化に関するリスク
当社グループがお客様と社会の安全・安心ニーズに的確に応えていくためには、実用化段階に入っているAI、5G、IoT技術等を活用した新たな商品・サービス開発が不可欠となっております。そのような状況において、こうした技術環境の変化に適切に対応できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、最新の技術動向を把握するとともに、AI、5G、IoT技術等を積極的に活用し、デジタルトランスフォーメーションを推進することで、リスク回避に努めております。
(7)システム開発、運用に関するリスク
当社グループは、新商品・サービスや基幹システム等の開発において、社外のベンダーへ開発業務を委託することがあります。そのような状況において、当社や委託先の開発業務の進捗の遅れが生じ、計画通りにリリースされなかった場合、当社グループの業績や経営計画に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループは、開発業務の進捗管理に関しては、委託先と緊密に連携し、両社の責任者が詳細な進捗確認を行うことで、早期に適切な対応を講じ、遅延防止を図っております。あわせて、リスクを軽減するためシステム移行を機能別に段階的に進めることも選択肢としているほか、受入試験や導入後の改修・改良等についても適切に内部統制を構築して対応しております。さらに、プロジェクトマネジメントスキル等の高度な専門知識を持った人材の確保・育成を強化することで、委託先の進捗や品質をより適切にコントロールしてまいります。
また、当社が使用する基幹システム等の開発において、導入後にシステムトラブル等が発生した場合、当社グループの業績や内部統制に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループは、システムトラブル等が発生した場合、社外のベンダーとトラブルに対応する体制を構築できるよう準備しているほか、適切な内部統制を整備しております。
そのほか、商品・サービスの提供に関わるシステムや基幹システム等の運用において、通信障害やシステムトラブル等が発生した場合、サービスの提供等に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループは、各拠点においてネットワーク機器を多重化するほか、遠隔地に各種バックアップサーバーを確保するなど、バックアップ体制を整えたうえで、システム障害を想定した訓練等を実施するなどして、安定的な運用に努めております。
(8)情報管理に関するリスク
当社グループは、多くの個人情報や機密情報を取り扱っております。これら情報資産に対して、悪意を持った第三者による攻撃や、社員や業務委託先といった当社グループ関係者の不注意又は故意による流出等が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社グループは、全社的な情報セキュリティ確保の礎として「情報セキュリティ基本方針」を定め、この基本方針を、役員を含む全社員、保有する全ての情報資産に適用しております。また、情報資産管理規則に基づき、全社的な情報資産管理体制の構築及び推進、重大な情報資産事故に関する訓練等を実施しております。なお、重大な情報資産事故が発生した場合には、ALSOK-CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置することとしており、事故対応から再発防止策の検討・実行まで適切に対応する体制を整えております。
(9)レピュテーションに関するリスク
当社グループでは、商品・サービスの提供に当たって、複数の会社で共通のコーポレートブランドを使用しております。このような状況において、当社若しくは関係会社において不備・不祥事案が発生した場合、入札停止は勿論のこと、当社グループのブランドイメージが低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、グループガバナンスの強化の観点から、関係会社管理のための専管部署を設置し、職務の執行に係る事項の報告及び関係会社の損失の危険に係る重要な情報の報告を適時受け、当社と関係会社が連携してリスク対応を行うこととしているほか、当社から取締役又は監査役を派遣するなどして厳正な指導、監督を行っております。
また監査部では、「内部監査規程」に基づき、関係会社に対して経営活動の全般にわたる管理、運営の制度及び業務の改善を重視しての指導、助言、勧告を実施するなど、グループ全体のコンプライアンス遵守に取り組んでいます。
なお、当社の内部統制システムの整備の状況や、監査役監査及び内部監査の状況等については、有価証券報告書内「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。
(10)環境問題に関するリスク
近年、世界各地で熱波や豪雨、干ばつなどの極端な気象現象(異常気象)が頻発しています。我が国でも1時間に100mmを超える豪雨や、40℃を超える猛暑などの異常気象が各地で観測され、当社グループだけではなく、広く企業活動や市民生活に大きな影響を与えています。
当社グループでは、このような気候変動等への対応として、気候変動の緩和・適応策、水・海洋・森林資源の保全、循環型社会形成への対応、汚染防止と廃棄物管理、生物多様性の保全といった課題に関し、リスクと機会の両面から、さまざまな取り組みや商品・サービス提供を行い、課題の解決と持続可能な社会の実現を目指しています。また、その他の活動として、自社所有施設の照明のLEDへの切替や、電気自動車やハイブリッド車への積極的な入れ替えを推進することによる地球環境対策としてのCO2排出量削減(GX)の取組みを行なっている他、気候変動に関する国内イニシアティブ(JCI気候変動イニシアティブ)にも賛同・加盟しています。2020年1月より、地球環境問題の解決と持続可能な開発に貢献することを目的として発足したNGOである地球環境行動会議(GEA:Global Environmental Action)に会員企業として加盟し、事業活動費を寄付しています。さらに、2022年2月には、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同の署名を行うなど、多方面から積極的に取り組んでおります。なお、これらの取り組みについては、当社ホームページや、毎年発行しているALSOKレポート(統合レポート)等を通じて発信しています。
(11)法的規制に関するリスク
当社グループは、セキュリティ事業等のサービスを提供するに当たり、各種の法的規制を受けており、主なものは次の表に記載のとおりであります。
今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社グループでは、各業務主管部及び関係会社にて、それぞれが主管する業務に関係する法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられていないかについて確認、対応することとしており、そのリスク情報については定期的に当社法務室へ報告することとしております。今後も、関係当局の動向を注視し、法的規制の変更に伴う業績変化を回避すべく、適時適切に対応してまいります。
関係する主な法律又は条例 | 監督官庁等 | |
セキュリティ事業 | 警備業法 | 国家公安委員会(警察庁) |
道路交通法 | ||
電気通信事業法 | 総務省 | |
電波法 | ||
電気工事業の業務の適正化に関する法律 | 経済産業省 | |
電気用品安全法 | ||
特定商取引法 | 経済産業省、消費者庁 | |
消費者契約法 | 消費者庁 | |
建設業法 | 国土交通省 | |
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 | ||
貨物自動車運送事業法 | ||
貨物利用運送事業法 | ||
道路運送車両法 | ||
倉庫業法 | ||
構造改革特別区域法 | 内閣府 | |
下請代金支払遅延等防止法 | 公正取引委員会、中小企業庁 | |
刑事収容施設法 | 法務省 | |
綜合管理・防災事業 | 建設業法 | 国土交通省 |
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 | ||
宅建業法 | ||
建築士法 | ||
マンション管理適正化法 | ||
医薬品医療機器等法 | 厚生労働省 | |
建築物衛生法 | ||
廃棄物処理法 | 環境省 | |
大気汚染防止法 | ||
電気事業法 | 経済産業省 | |
電気工事業の業務の適正化に関する法律 | ||
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 | ||
消防法 | 総務省 | |
火災予防条例 | 市町村 | |
介護事業 | 介護保険法 | 厚生労働省、都道府県、市町村 |
老人福祉法 | ||
あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律 |
関係する主な法律又は条例 | 監督官庁等 | |
その他 | 信書便法 | 総務省 |
労働者派遣法 | 厚生労働省 | |
職業安定法 | ||
保険業法 | 金融庁 | |
金融商品の販売等に関する法律 | ||
犯罪による収益の移転防止に関する法律 | 国家公安委員会(警察庁) | |
探偵業の業務の適正化に関する法律 | ||
古物営業法 | ||
個人情報保護法 | 個人情報保護委員会 | |
消費税転嫁対策特別措置法 | 公正取引委員会、中小企業庁、消費者庁 | |
景品表示法 | 消費者庁 | |
新型インフルエンザ等対策特別措置法 | 厚生労働省 | |
建築物における衛生的環境の確保に関する法律 | ||
食品衛生法 | ||
放射性物質汚染対処特措法 | 環境省 | |
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 | 公正取引委員会 |
(12)のれん等の減損に関するリスク
当社グループは、警備事業を起点とした周辺分野への事業領域拡大等のため、会社を買収することがあります。このような中で、買収した会社の業績が買収決定時の事業計画と大きく乖離した場合や合併等の組織再編を行った場合、のれんや顧客関連資産などの無形固定資産、その他有形固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため当社では、買収した会社の業績については、常時管理する体制を構築しており、定期的に取締役会に報告しております。なお、買収決定時の事業計画と実績の乖離が認められた場合には、速やかに関係部署において対応策を策定・実行することとしております。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05309] S100OEOF)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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