有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100Q0Z9 (EDINETへの外部リンク)
ギグワークス株式会社 事業等のリスク (2022年10月期)
以下においては、当社グループの事業展開及びその他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上あるいは当社グループの事業を理解するうえで、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
なお、下記事項には、将来に係るリスク要因が含まれておりますが、これらの事項は本有価証券報告書提出日現在における判断を基にしております。
また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。
(1) 事業展開における市場の動向と競合の状況について
当社グループは、『日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす』をビジョンに掲げ、単なる仕事の仲介だけに留まらない「ギグ・エコノミーのプラットフォーマー」として更なる飛躍を目指しております。当社グループでは正社員、契約社員、時短勤務はもちろんのこと、ショートタイムでの副業(複業)、フリーランスやテレワークなど多種多様な働き方を選択できる環境があり、働く方々の生活に合った多様なワークスタイルを提供しております。当社グループの事業内容としては、オンデマンドエコノミー事業、システムソリューション事業、シェアリングエコノミー事業の3セグメントがあります。
オンデマンドエコノミー事業は、ライフスタイルや人生のステージに合わせて「必要な時に必要なだけ働ける」をテーマとしたプラットフォームを提供することで、労働市場に新しい価値を生み出しております。創業以来、多様な働き方を提供し続けている当社グループには、「雇用関係だけによらない働き方」・「多様かつ柔軟な働き方(副業・在宅等)」を希望する個人事業主、フリーランスが数多く登録しており、このようなギグワーカー(登録スタッフ)の活躍によりクライアントからの幅広いニーズに対して日本全国で応えられる体制を構築しております。
具体的には、企業と個人を繋げるオンデマンドサービス(セールスプロモーション、コールセンター、フィールドエンジニア、コンストラクション)があります。
セールスプロモーション部門においては、IT関連の知識が豊富なギグワーカー(登録スタッフ)を多数擁することを強みとし、IT業界を中心としたお客様に、企画から販売、マーケット報告に至る一連のプロセスについてのサポートを提供させていただいております。しかしながら、IT業界においてはスマートデバイスをはじめテクノロジー変化の速度は早く、ギグワーカーへの教育・研修費や新規の採用コストの増加、また、マーケットの単価競争等の競争激化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、同部門の中には対面営業、サポートが避けられないケースもあり、コロナが収束しない環境下においては、マイナスの影響が当面継続する可能性もあります。
コールセンター部門では、広範な商品・サービスに対応したコールセンターをカスタマイズして提供できる体制とノウハウを強みとしており、当社他部門と連携した一気通貫型のサービス提供を強みとしております。当社グループのサービス別売上では最大の構成比を占めている部門であり、毎期着実に伸長している部門ではありますが、当社グループよりも大規模なコールセンター設備でサービスを展開している企業は既に複数社存在しており、こうした企業による寡占化や、大手派遣企業や新たな事業者等の参入の可能性は常にあります。競合他社との競争がさらに激化した場合には、優秀な人材獲得のための募集費等が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
フィールドエンジニア部門では、IT機器の購入者に対するオンサイトサポート(訪問・駆けつけサービス)を全国規模で提供できることを強みにIT関連のお客様のパートナーとして営業基盤を拡大しております。またIT技術者ギグワーカーを全国に擁することを強みとし、企業や官公庁等を対象としたITインフラ整備、ネットワークの構築や保守・管理サービス等の提供にも事業領域を拡大しております。日本全国で短期間に大規模なサービス展開を行える事、他の支援サービスとの複合的なサービス提供によって競争優位性を確保しており、各学校に1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワーク環境などを整備する「GIGA(ギガ)スクール構想」ではその強みを発揮いたしました。しかしながら、今後は「GIGA(ギガ)スクール構想」の反動による国内パソコン出荷台数の減少に伴う受託業務の減少、最終消費者市場におけるユーザーのITリテラシー向上に伴う市場の縮小、社会構造の変化による受注機会の減少、官公庁における予算配分の遅れや半導体不足を原因とするIT機器の納品遅延、競争激化に伴う受注単価の減少等が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
システムソリューション事業は、自社開発商品のCRMシステム「デコールCC.CRM3」への評価は高いものの、新型コロナウィルス感染症の再拡大に伴う対面営業の制約や開発延期の影響を受けております。コロナ禍においても、ITエンジニアに対するニーズは底堅く、稼働状況も底堅く推移しておりますが、コロナ禍での投資抑制を背景とした開発案件の停止や中断が発生する可能性もあり、今後もコロナ禍における受注環境の悪化が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
シェアリングエコノミー事業は、主に起業家や個人事業主支援を目的にスペースシェアを主体としてシェアリングサービスの提供を展開しております。運営するシェアオフィスは、首都圏を中心に84拠点で展開しており、「必要な時に、必要な分だけ使う(借りる)」をテーマに、利用者に対して低コストで高品質な働く場を提供しております。また、働き方改革やコロナ禍での急速なリモートワークの導入を背景にオフィス分散化、オフィス削減、通勤時間の短縮や生産性向上等、一変した環境に対応する働き方を導入する企業も増えたことに伴い、サテライトオフィスの需要は着実に拡大しております。社会的な認知度が向上したこともあり、利用企業数及び稼働率とも比較的高い水準を維持しておりますが、市場の拡大とともに、新規参入企業も増加してきており、当社グループの優位性に影響を及ぼす可能性があります。
また、前連結会計年度より、更なる事業拡大と他社との差別化を目的にマルチロケーションで利用できるサテライトオフィス「Smart Office」の開設を始めております。前期同様、当連結会計年度においても、主にこの新サービスの運営費用や、利用会員獲得に向けた広告宣伝の影響及び新型コロナウィルス拡大の影響等により新規会員数の伸びが当初の計画を下回ったことが影響し、セグメント損失となっております。今後は、直営店の契約条件の見直し、広告宣伝活動の促進やブランド価値の再構築、他業種との業務提携の促進を引き続き積極的に行う事で、早期の収益化を図ってまいりますが、想定以上に損失が継続した場合には、運営拠点の減損リスクや撤退に伴う損失が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
新規出店に関しては収益性の高い「直営拠点」の出店を基本に業容拡大を目指しておりますが、候補物件の競合激化等による不動産市況の高騰や内装コストの上昇等により、計画通りの出店ができない場合には、当社グループの業績、成長に影響を与える可能性もあります。
(2) 法的規制等について
①労働に関する法律
2018年4月1日から改正労働契約法、改正労働者派遣法の適用が本格化しております。当社グループでは、組織(個人)単位の期間制限抵触日が2018年9月30日に到来したことを受け、派遣先での直接雇用推進若しくは派遣元での無期雇用化などの対策を進めております。また、育児・介護休業法の改正や年次有給休暇取得の義務化、2020年4月からは「労働者派遣法やパートタイム・有期雇用労働法の改正(所謂、同一労働同一賃金の適用)」が施行されるなど、労働環境に係わる法改正が目まぐるしく行われております。当社としては、速やかに対応できるよう情報収集に努めると同時に、引き続き、従業員が安心して働くことができる労働環境を構築してまいりますが、今後の法改正等により求められる具体的内容によっては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
②個人情報保護に関する法律
当社グループは、多数のギグワーカー、クライアント及びエンドユーザーの機密情報・個人情報を保有しております。当社グループにおきましては、情報セキュリティ管理システムの認証制度、ISO/IEC27001(JISQ27001)の認証を取得し、機密情報・個人情報の保護体制を強化、今後もセキュリティポリシーに基づいた管理体制を強化するとともに、適切に運用してまいります。しかしながら、こうした当社グループの取組みにもかかわらず、従業員等の故意又は過失、不測の事態等により個人情報及び機密情報が外部に漏洩した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を与える可能性があります。
③下請代金支払遅延等防止法
当社グループと業務委託契約を締結しているギグワーカー及び資本金1,000万円もしくは5,000万円以下の外注法人におきましては、下請代金支払遅延等防止法が適用されます。当社グループは、法令に遵守した事業運営に努め、買いたたき・支払遅延等に対し細心の注意を払い、適切に契約を締結しております。しかしながら、これらの施策にも関わらず、今後、所轄官庁の判断、法令とその解釈の変更及び新たな判例に基づく判断等が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④特許法
業務で従業員が発明した特許を、原始的に企業の帰属とすることを可能にした改正特許法が2015年7月3日に成立いたしました。当社グループでは、従来から発明考案取扱規程を制定し、発明した社員に対し相当の金銭若しくはその他の経済上の利益を受ける権利を付与することを定めております。また、この施策に加え、当社顧客との契約において、当該特許権等を顧客に譲渡する場合には、該当社員に対して付与する相当の金銭若しくはその他の経済上利益相当分を顧客が負担することを定めた条項を制定するなど、従業員、当社グループともに不利益が発生しないよう対策を実施し、従業員の発明に対する意欲の向上を図っております。しかしながら、これらの施策にも関わらず、今後、所轄官庁の判断、法令とその解釈の変更及び新たな判例に基づく判断等が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) ギグワーカーに係る業務上の災害及び取引上のトラブルについて
当社グループと雇用関係にあるギグワーカーが、業務遂行に際してまたは業務に起因して、死亡、負傷等した場合、または、疾病にかかった場合には、労働基準法及び労働者災害補償保険法その他の関係法令上、使用者である当社グループに災害補償義務が課せられる場合があります。当社グループは、安全衛生研修を実施し、定期的に安全衛生委員会を開催するなど、ギグワーカーに対する安全衛生管理体制の向上を推進しております。しかしながら、万一労働災害が発生した場合、労働契約上の安全配慮違反や不法行為責任等を理由に、当社グループが損害賠償責務を負う可能性があります。また、ギグワーカーによる業務遂行に際して、ギグワーカーの過誤による事故や顧客企業との契約違反またはギグワーカーの不法行為により訴訟の提訴またはその他の請求を受ける可能性があります。当社グループは、法務担当者を配して法的危機管理に対処する体制を整えておりますが、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) ギグワーカーシステムについて
当社グループは人材供給型のサービスの提供に関して、独自に構築しているギグワーカーシステムを強みとしており、優秀なギグワーカーを集めるための採用活動、登録者に対しては定期的な教育・自己研鑽支援等を実施するなど、ギグワーカーに対する満足度を高めるよう努力しております。また、当社グループの独自求人サイトを開設することで、ギグワーカー1人ひとりのニーズに合致する就業情報の提供も可能となっております。
しかしながら、当社グループの受注業務に対し、ギグワーカーのニーズが合致せずに応募が不足する場合やスキルを有するギグワーカーが不足する場合には、需給バランスが崩れ、売上機会の喪失や原価率の上昇等ギグワーカーシステムの強みが十分に機能しない場合が想定されます。これらの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 業務システムについて
当社グループの業務は、業務システムを使用して、ギグワーカーの配置・作業の進捗管理・代金の請求及び売上管理等の業務管理を行っております。随時業務システムのバージョンアップを進めておりますが、プログラムの作成過程で潜在的なバグが発生していた場合や、陳腐化した場合、マルウェアやランサムウェア等の不正なプログラムの侵入、自然災害や事故等により、システムや通信回線が不通となり復旧が遅れた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入及び料率改定の影響について
社会保険適用事務所が社員を雇用する場合、健康保険法及び厚生年金保険法により、社員を社会保険に加入させる義務があります。これにより、現場業務を担当するギグワーカーを含めた当社の雇用する労働者で社会保険適用該当者については、社会保険への加入を徹底しておりますが、2016年10月1日より従業員501人以上の企業で、週20時間以上働く方など短時間労働者も社会保険の加入対象となりました。年金制度改革により、毎年引き上げられていた厚生年金保険料の会社負担の料率は2017年9月分以降、9.15%で固定されましたが、社会保険制度の改正による保険料率や被保険者の範囲等に変更がある場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 企業買収(M&A)について
当社グループは、事業拡大を図る有効な手段として、積極的にM&Aを検討、活用しており、当社グループの成長の柱の1つになっております。M&A自体は2017年10月を最後に実施しておりませんでしたが、当事業年度の2022年7月に、通販事業を展開する株式会社悠遊生活(現日本直販株式会社)と日本直販株式会社の2社を買収、グループ化致しました。当社グループでは株式取得後、カタログや広告宣伝、仕入れの共通化等によるコスト削減施策を進めると共に、500万人を超える両社の顧客向けのサービスを強化しております。M&A検討時のデューデリジェンスについては、社外取締役からのアドバイス及び外部評価会社からの意見等も取り入れた上で常に決定スピードとのバランスを取りながら、慎重に検討しておりますが、M&Aの実行に伴い、多額の資金需要及びのれんの償却等が発生する可能性もあります。また、M&Aにあたっては市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の業績及び財政状況などを考慮し進めておりますが、これらの買収が必ずしも当社グループの見込みどおりの収益貢献やシナジー効果を生むとは限らず、経営環境や事業の状況の著しい変化等によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合もあります。その場合、のれんの減損損失や株式の評価損が生じる等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 保有資産の減損リスクについて
有形固定資産及び無形資産については、四半期ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能額に基づく減損テストを実施しており、かかる減損テストの結果、
資産の帳簿価額が回収可能額を超過する場合には、その帳簿価額を回収可能額まで減額し、減損損失を認識い
たします。減損テストの結果、多額の減損損失を認識した場合には、当社グループの財政状況及び業績に大きな
影響を及ぼす可能性があります。
(9) 自然災害及びそれに伴うシステム障害等について
当社グループは全国にグループ会社及び営業拠点を有しており、地震や水害など大規模な自然災害、パンデミック、事件事故、その他企業存続を脅かす事象が発生した場合に備えて、従業員及び登録スタッフの安否を確認し、安全を確保するための対策を危機管理マニュアルに定めております。また、事業継続のための施策として事業拠点や情報システムの機能分散なども講じており、危機発生時は迅速かつ適切な対応が取れる体制を整えております。しかしながら、想定を大きく上回る規模で自然災害等が発生した場合、当社グループの事業運営、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があり、何らかの原因によって大規模なシステム障害や通信ネットワーク障害が発生した場合には、当社グループの事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。(10) 新型コロナウイルス感染症の影響について
当社グループでは新型コロナウイルス感染症に関する情報収集及び同感染症の感染拡大に伴う影響を最小限に抑えるための対応を常に検討、実行しております。
同時に従業員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆様の安全確保を最優先に考えており、従業員においても2020年3月下旬から原則在宅勤務体制に移行し、オンライン会議システムを活用するなど現在も出勤を最小限に留めております。出勤部署においてもマスク着用や衛生関連品の利用を徹底するなど同感染症防止のための対策を講じており、感染拡大防止については、一定の成果を上げているものと考えております。
その一方で、新型コロナウイルス感染症の収束には引き続き、時間を要すると思われることから、今後については、受注環境の大幅な悪化等、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性もございます。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05356] S100Q0Z9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。