有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ODNS (EDINETへの外部リンク)
日本調剤株式会社 事業等のリスク (2022年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクに対処するため、リスク管理体制を整備し、リスクの監視及び管理を行っておりますが、すべてのリスクを完全に回避するものではありません。また、以下に記載するリスクについては、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、重要性の観点から取上げたもので、すべてのリスクを網羅したものではありません。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。
1. 医療制度の変更に関するリスク
当社グループの主たる事業である調剤薬局事業の調剤売上高は、厚生労働省告示に定められた薬価基準に基づく薬剤収入と、同省告示に定められた調剤報酬点数に基づく調剤技術に係る収入との合計額であり、医薬品製造販売事業での製品価格は薬価基準に基づいております。当社グループでは医療制度の方向性や社会環境の変化をふまえた事業戦略を推進しておりますが、今後の薬価基準や調剤報酬の改定内容等によっては、当社グループの業績等が影響を受ける可能性があります。また、医療制度の大きな変更を受け、新たな競争の発生等により競争力を維持できない場合等には、当社グループの事業計画や業績等が影響を受ける可能性があります。
なお、調剤売上は消費税法により非課税となる一方で、医薬品等の仕入は同法により課税されております。調剤薬局事業において当社グループは消費税等の最終負担者となっており、当社グループが仕入先に支払った消費税等は、販売費及び一般管理費の区分に費用計上されております。今後、消費税率が改定され、薬価基準が消費税率の変動に連動しなかった場合には、当社グループの業績等が影響を受ける可能性があります。
2. のれん・固定資産に関するリスク
調剤薬局事業において、中小・中堅薬局における薬剤師不足、後継者不足、ICT化への対応力不足等を背景としてM&Aが活発化しております。当社グループにおいてもM&Aの活用を調剤薬局事業の業容拡大の有効な手段の一つとして位置付け、案件毎の採算性等に関する十分な精査・検討を前提としたうえで、積極的に取り組んでおります。また、昨今敷地内を中心に大型店舗の出店を行っており、一店舗当たりの投資額は増加傾向にあります。
M&Aにより取得したのれん・固定資産、及び出店により取得した固定資産においては、対象となる店舗の業績悪化等により、回収可能性が低下し減損損失の計上対象となった場合には、親会社株主に帰属する当期純利益等当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、調剤薬局事業におけるのれんの減損に関する重要な会計上の見積りの前提条件については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、医療制度や社会環境の変化に対応すべくデジタルトランスフォーメーションへの投資を拡大・推進しておりますが、医療制度改革や社会ニーズの変化の方向性と当社の戦略との間に差異が生じることで、追加での投資が必要となる場合、または、投資の回収可能性が低下することにより減損計上の対象となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
3. 調剤業務の安全性及び医薬品の品質・副作用に関するリスク
調剤薬局事業では、調剤過誤の防止を図るためさまざまな対策を講じております。医薬品安全使用のための業務手順書の順守、医療安全研修の実施、高度な薬学知識に対応すべく専門性の高い薬剤師の育成、医薬品自動チェックシステムの導入や危険性の高い薬剤の重点的な鑑査の実施等に取り組んでおります。また、2022年2月に品質管理部を新設し、薬局業務全般における医療安全・品質管理向上に向けた取組みを強化しております。加えて万一に備え、全店舗において「薬剤師賠償責任保険」に加入することにより、業績への影響を緩和する措置を講じております。しかしながら、調剤過誤が発生し、多額の賠償金の支払いや、それに伴う既存顧客の信用及び社会的信用の低下等があった場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。医薬品製造販売事業では、GMPに基づいた生産・品質管理体制の強化・拡充を進めております。製造販売を行うジェネリック医薬品は、先発医薬品でその有効性と安全性が長年にわたって確認され、再審査の後発売されるため、予期せぬ重篤な副作用が発生するリスクは小さいと考えられます。ただし、未知・重篤な副作用の発生や製品の品質上の重大な瑕疵により製品回収・販売中止等が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
4. 法令・規制に関するリスク
当社グループの事業の推進に関連する法令は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下「薬機法」といいます)、薬剤師法、労働者派遣法をはじめ、国内だけでなく、海外の法令・規制も含めて多岐にわたります。当社グループでは、法令及び関連する規制の遵守を極めて重要な企業の責務と認識し、経営の最優先事項の一つに位置付けて事業を推進しておりますが、法令改正や諸規制の変更に伴い、対応費用の発生、サービスの提供、製品の開発、製造、販売活動等に影響を与える可能性があります。例えば、調剤薬局事業においては、調剤薬局を開設し、運営するにあたり、必要とされる各都道府県等の許可・指定・登録・免許を受けることができない場合、更新及び登録・届出の手続きを怠った場合、関連する法令に違反した場合、または、これらの法令が改正された場合等において当社の出店計画及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。医薬品製造販売事業においては、薬機法関連法規等の規制を受け、各都道府県知事等による許可・指定・登録・免許及び届出を必要としております。その主なものは、「第1種医薬品製造販売業許可」・「第2種医薬品製造販売業許可」・医薬品の「卸売販売業許可」等であります。万一、違反等があった場合、監督官庁からの業務停止、許認可の取消等が行われ、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。また、当事業において開発・申請した製造販売品目ごとの承認は厚生労働大臣から取得しておりますが、これらの承認が計画どおりに得られない場合、当社グループの業績等が影響を受ける可能性があります。
5. 情報システム、情報セキュリティ、個人情報管理に関するリスク
当社グループは、重要な事業戦略としてDX戦略を策定・実行しており、事業運営における情報システムの重要性が増しています。また、調剤薬局事業及び医療従事者派遣・紹介事業において、患者さまの病歴及び薬歴、並びに派遣労働者の経歴等の個人情報を扱うとともに、全事業において営業上・技術上の機密情報を保有しています。これらの情報については厳重な管理を行っており、サイバー攻撃等による不正アクセス、改ざん、破壊、漏洩及び滅失等を防ぐため、情報セキュリティに関する規定等を整備、各種セキュリティ管理施策の実施と従業員への研修やモラル教育等によるサイバー攻撃や情報漏えい等の情報セキュリティインシデントの未然防止と共に、インシデント検知ならびに発生時の対応力強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等による機密情報や個人情報の漏洩、通信回線や機器のトラブル等による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、被害の規模によっては、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。万一個人情報の漏洩があった場合には、多額の賠償金の支払いや行政処分、それらに伴う既存顧客の信用及び社会的信用の低下等により当社グループの業績等が影響を受ける可能性があります。
6. 人材の確保に関するリスク
調剤薬局事業においては、薬剤師法第19条において薬剤師以外の調剤を原則として禁じていることや、薬機法及び厚生労働省令によって、薬局における薬剤師の配置のみならず、その配置人数においても厳しく規制されており、1日当たり40枚の受取処方箋に対して1人の薬剤師を配置する必要があります。このため、薬剤師の必要人員数が確保されない場合には、当社の出店計画及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの新規事業創出や事業拡大には、人材は重要な課題であると認識し、専門人材の確保や従業員の育成プログラムの整備を実施しておりますが、人材獲得競争の激化や人材の社外流出に伴う人材確保・人材不足の状況によっては、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
7. 重要な訴訟等に関するリスク、並びに特許及び知的財産に関するリスク
医薬品製造販売事業では、知的財産権及び不正競争防止法に十分に留意した製品開発を行っておりますが、ジェネリック医薬品の商品としての特性上、先発医薬品メーカーから特許訴訟を提起される場合があります。この他にも、当社グループの事業に関連して、訴訟等の当事者となる可能性があります。これらの訴訟等において、当社グループに不利な判断がなされた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。8. サプライチェーンに関するリスク
医薬品製造販売事業において、世界情勢の動向、感染症や自然災害、輸送途中の事故等の発生により、原材料及び商品の仕入の遅延・縮小、製品の製造及び供給が停止・縮小する可能性があります。また、薬機法に基づいた製造販売承認制度に則り、国の承認を得てジェネリック医薬品製造販売の製造部門を外部へ委託する形式、あるいは製造販売元の医薬品を自社販売する形式にて市場への製品供給を行っておりますが、製造委託先の諸事情により該当製品の契約終了、契約内容変更等により製品供給が行われなくなる可能性があります。これらの場合、当社グループの業績等へ影響を及ぼす可能性があります。
9. 金利の変動、原材料市況に関するリスク
当社グループでは、主として借入金により資金を調達することで調剤薬局事業における新規出店やM&A及び医薬品製造販売事業における設備投資等を行っております。現時点で、借入金の大半は固定金利となっており、金利の変動に関するリスクは小さいと認識しておりますが、金利上昇に伴い今後の新規借入金利が上昇し支払利息が増加する場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、世界情勢や気候変動等により、原材料市況が大きく変化し、原材料及び資材価格の変動が生じた場合には、ジェネリック医薬品の製造原価が増加する等、当社グループの事業計画や業績等が影響を受ける可能性があります。
10. 大規模災害、感染症の拡大に関するリスク
当社グループでは、気候変動等に伴う大規模な自然災害の発生、重篤な感染症の広域での流行等により事業運営が影響を受ける可能性があります。そのため、事業継続計画を策定する等の対策を講じております。例えば、医薬品製造販売事業においては生産拠点を茨城県つくば市と徳島県徳島市に分散し、物流拠点も全国3拠点に分散する等、災害等が発生した場合に備えた対応を行っております。ただし、当社グループの事業活動は広範な地域で行っており、事業のサプライチェーンも含めると、自然災害及び感染症の発生時には、その被害を完全に回避できるものではなく、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。例えば、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、患者さまによる医療機関受診回避や、医療機関による外来診療の抑制・処方日数の長期化・薬剤師の派遣紹介需要の減少等、今後も中長期にわたって当社グループの事業活動へ影響が発生することが想定されます。そのため、オンライン服薬指導や電子お薬手帳の活用等医療版DXへの積極的な取り組みを通じて、利便性と医療の品質を追求し、患者さまに安心してご利用いただける体制整備を行っております。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05422] S100ODNS)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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