有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ODZN (EDINETへの外部リンク)
株式会社クレハ 事業等のリスク (2022年3月期)
当社グループでは、経営に悪影響を及ぼすリスクを全社的に把握し、その顕在化を未然に防止し、また、リスクが顕在化した場合の影響を軽減して許容範囲に収めるよう、必要な対応策を予め講じ備えておくことをリスク・マネジメント基本方針としております。当社では「リスク・マネジメント規程」を定め、リスク・マネジメントの推進・統括のために、リスク・マネジメント委員会を設置し、リスク・マネジメントの仕組みを構築、維持することおよびリスクの特定、分析・評価、対応策の検討・実施の各プロセスの検証を行うこと、加えて経営視点から重要リスク認識の抜け・漏れを防ぐことをその役割としております。
当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項および記載したリスクは、提出日現在において判断したものです。
① 各事業セグメントにおける事業環境の変化
当社グループの事業分野は、PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品、フッ化ビニリデン樹脂、PPS樹脂等を中心とする「機能製品事業」、医薬品、農薬、工業薬品等を中心とする「化学製品事業」、家庭用品、食品包装材を中心とする「樹脂製品事業」、建設、エンジニアリングを中心とする「建設関連事業」、環境関連事業や物流等の事業を含む「その他関連事業」と多岐にわたっており、地域的にもグローバルに事業展開しております。当社グループの事業は、市場や顧客の動向、あるいは競合他社との競争激化といった事業環境の影響を受ける可能性があり、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社の各事業部は事業環境の変化の兆候の把握に努めるとともに、各事業セグメントにおける事業環境の変化の有無および対応策について経営会議で議論、定期的に取締役会等に報告しております。
当期のわが国を含む世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が緩和し、持ち直しの動きがみられました。今後、感染拡大の防止策等を講じての経済社会活動の継続により持ち直しの動きが続くことが期待されますが、同感染症の影響が未だに残っていることに加え、原燃料価格の高騰、半導体の供給不足、ウクライナ情勢の動向等による影響が懸念され、先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況に対し、当社グループでは、事業活動への影響を注視の上、安全で衛生的な労働環境の確保や適切な製品価格への転嫁等、適宜対策の立案およびその実行に努めてまいります。
機能製品事業
PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品:原油およびガス価格やコロナ禍からの経済回復による需要動向等を受けた主要顧客である米国シェールオイル・ガス掘削事業会社の操業度変動や、カーボンニュートラルに向けた動きの広がりによる顧客の投資計画の変更、当社の新製品開発状況等により事業活動への影響が生じる可能性があります。
フッ化ビニリデン樹脂:リチウムイオン二次電池用バインダー用途向けに需要が拡大しておりますが、原材料価格の変動、主要生産拠点における地政学的リスクや新型コロナウイルス感染症政策等により事業活動への影響が生じる可能性があります。
炭素製品:高温炉用断熱材向けの炭素繊維を製造・販売しておりますが、主要生産拠点における地政学的リスクや新型コロナウイルス感染症政策等により事業活動への影響が生じる可能性があります。
上記製品を含め機能製品事業は、主に自動車、電気・電子分野での用途へ展開しているため、これらの分野での顧客の生産活動動向の影響を受け、事業活動への影響が生じる可能性があります。
化学製品事業
工業薬品:販売先の事業分野の裾野が広く、国内外の経済活動の停滞による需要減退、市況等の影響を受ける可能性があります。
農薬:外部委託生産に依っているため、委託先の操業リスクの影響を受ける可能性があります。
樹脂製品事業
業務用食品包装材事業:主要顧客が欧州地域に多く、当該地域の業務用食肉加工関連の生産・流通活動の動向やウクライナ情勢を受けたロシアへの経済制裁の影響等により、販売に影響が生じる可能性があります。
建設・その他関連事業
建設事業:国内の経済活動停滞に起因して民間建設工事件数減少による影響を受ける可能性があります。
環境事業:産業廃棄物処理事業において廃棄物の排出量が減少することによる影響を受ける可能性があります。
病院事業:新型コロナウイルス感染症の状況により、感染症への対応が必要となること、来院患者数が減少すること、医師・看護師確保困難等による地域医療維持におけるコスト負担の影響を受ける可能性があります。
② 原燃料等の市況・調達
当社グループが使用する原燃料は市況の影響を受けるため、価格変動時に当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。また、希少原料や海外調達原料等については、供給元の状況や物流状況等の影響による調達リスクにより、当該原料を使用する製品生産に影響が出る可能性があります。原燃料価格の変動については適切な製品価格への転嫁や高付加価値製品の拡販により、調達面では、購買先の複数化推進等により、影響の低減に努めております。
③ 製造物責任・製品品質
当社グループの生産品に重大な品質問題が発生した場合等には、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、品質マネジメントシステムの運用により製造物および製造行為に係るリスクを抽出・認識して継続的な改善を図っており、また、製造物責任(PL)保険の付保によりリスクの軽減を図っております。④ 海外事業展開リスク
当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、事業活動を行う各国・地域における政治・経済・社会情勢の悪化、法規制の変更、自然災害等の不測の事態が発生した場合等には、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。また、海外グループ会社の財務諸表の換算、各種外貨取引について、為替相場変動の影響を受け、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、海外動向に係る情報収集に努め、為替変動については、為替予約等によるリスクの低減に努めております。⑤ 自然災害・事故等の発生
当社グループは、大規模地震や台風等の自然災害、火災や事故等により生産設備が損害を受けた場合、また、新型コロナウイルス感染症等のパンデミック発生等により事業活動が甚大な影響を受けた場合には、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、事業継続計画(BCP)の整備、防火・防災訓練実施や生産設備の保全、更新等安全の確保に継続的に取り組んでおります。⑥ 新技術の登場と開発リスク
当社グループは、各事業分野において積極的な研究開発を展開しております。特に機能製品事業においては、対象市場での技術革新の進展のスピードが著しく、市場の変化が想定の範囲を超え新製品の開発・市場投入ができない場合や他社での画期的な技術革新により当社製品・技術の一部が陳腐化する等の事象により、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社の研究開発部門では、事業部門との協働を図り、研究開発方針に基づく研究テーマの改廃・見直し、研究資源の配分の見直し、産学連携活動等を通じて新製品の開発を積極的に進めております。⑦ 情報セキュリティリスク
当社グループは、事業運営に係る営業・技術、顧客を含む個人情報等の重要情報を有しており、事業活動においては基幹システム・プラント制御システム等を活用し、IoT・AI等のデジタル技術の導入にも取り組んでおります。これらの重要情報の漏洩、各種業務システムの大規模障害およびサイバー攻撃・コンピューターウィルスの感染等により事業活動に影響が出た場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当社は、情報セキュリティ委員会を設置しており、情報セキュリティ基本方針および情報セキュリティ管理規程を運用し、当社グループとしての管理体制を整備しています。その下で、外部リソースを適宜活用しつつ、当社グループ従業員に対する情報セキュリティ教育、情報セキュリティ対策の遵守状況のモニタリング、各種システム機器の更新等によるリスク軽減を図っております。⑧ 環境リスク
当社グループは、気候変動問題や循環型経済への関心が高まる中、当社グループ事業活動による環境負荷軽減の対策を実施しておりますが、環境に係る新たな規制等の導入や当社事業活動が環境に対して重大な負荷を発生させた場合、これらへの対応のために当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、不断に事業活動での環境負荷低減に努めるとともに、CSR委員会を中心に、環境関連情報を収集し諸規制の状況を監視し、事業部門・生産部門・研究開発部門と対応策を立案しリスク軽減を図っております。⑨ コンプライアンスリスク
当社グループは、「クレハグループ倫理憲章」、「コンプライアンス行動基準」および「コンプライアンス規程」を策定し、当社グループ各社における教育・研修等の取り組みを通じて、法令および社会的規範の理解と遵守の徹底を図っております。しかしながら、当社グループの事業は多岐に亘っており、国内外の関連法令等が頻繁に改正される等の理由からコンプライアンスリスクを完全には回避できない可能性があります。法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、課徴金の支払い等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
⑩ 訴訟等の発生
当社グループは、国内外事業に関連して、知的財産、製造物責任、環境、労務等に関する訴訟を受けるリスクがあり、重要な訴訟等が提起された場合、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、法務や知的財産等に関する教育・研修を通じた予防措置を講じるとともに、弁護士等の専門家と連携を適宜図ることでリスクの低減を図っております。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00761] S100ODZN)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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