有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OE0D (EDINETへの外部リンク)
塩野義製薬株式会社 研究開発活動 (2022年3月期)
2021年度も研究開発への積極的な投資を行うとともに、COVID-19による環境変化に柔軟に対処することで、注力プロジェクトをほぼ予定どおり進捗させました。
(1)研究
COVID-19治療薬候補であるS-880008については、臨床試験入りを目指して今期は非臨床試験を進めました。本化合物はペプチドリーム社の技術を活用し創薬したペプチドであり、単日投与で、速やかなウイルス排除による症状改善効果が期待できます。また、COVID-19治療薬に関しては、S-217622の後続化合物の創薬に向けプロジェクトを進展させました。
ワクチン事業への取り組みについては、次世代のCOVID-19ワクチンとして、粘膜免疫を誘導する経鼻ワクチンの開発に向けた取り組みを進展させました。また、インフルエンザの経鼻ワクチンであるS-872600の非臨床試験を進展させました。
S-540956は核酸アジュバントであり、がん領域及びHIV感染症の機能的根治での適応を目指しています。2021年度は臨床試験入りを目指して非臨床試験を進展させました。
S-531011はがんを標的とする抗体で、現在のがん治療では満たされない患者さまのニーズに応えることを目指しています。2021年度は非臨床試験を完了し、第Ⅰb/Ⅱ相臨床試験を開始しました。
S-365598は長時間作用型(3ヵ月以上に1回投与)の抗HIV薬となることが期待される第3世代のインテグラーゼ阻害薬です。2021年度は非臨床試験を進め、ヴィーブ社に導出しました。
(2)開発
S-812217(zuranolone)については、米国Sage社から導入したうつ病・うつ状態治療薬候補であり、大うつ病を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験で良好な結果が確認でき、2021年度は国内第Ⅲ相臨床試験を開始しました。
シボピキサント(S-600918)については、難治性慢性咳嗽(せき)を対象としたグローバル第Ⅱb相臨床試験が進展し全被験者の観察が完了し、良好な安全性と複数の副次評価項目において効果の傾向を確認することができました。
S-005151(レダセムチドトリフルオロ酢酸塩)については、ステムリム社から導入した再生誘導医薬ペプチドであり、その作用機序から幅広い疾患への適応が期待されます。2021年度は急性期脳梗塞を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験が完了し、第Ⅲ相臨床試験開始のための準備を進めました。また、変形性膝関節症、慢性肝疾患に対する医師主導治験(第Ⅱ相)が進展しました。
BPN14770(zatolmilast)については、子会社のTetra社から導入した認知機能改善薬候補であり、2021年度は脆弱X症候群を対象とした米国での第Ⅱb/Ⅲ相臨床試験を開始しました。また、アルツハイマー型認知症を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験を開始しましたが、安全性の懸念が発生したため、試験を中止しました。なお、開発については今後も継続します。
S-637880については、神経障害性腰痛を適応症として開発を進めており、国内第Ⅱ相臨床試験を実施中でしたが、安全性の懸念が発生したため、神経障害性腰痛を適応とした開発を中止しました。
こうした活動の結果、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は72,996百万円となりました。
(3)COVID-19に対する研究開発の取り組み
パンデミックの早期終息に向け、感染症を重点疾患領域に掲げる製薬企業として、公的機関やアカデミア、パートナー企業と連携し、検知(流行予測)から予防、診断、治療そして重症化抑制とCOVID-19のトータルケアの観点で幅広い医療ソリューションの研究開発とサービスの提供に取り組んでいます。
開発品(2022年5月11日現在)
(1)研究
COVID-19治療薬候補であるS-880008については、臨床試験入りを目指して今期は非臨床試験を進めました。本化合物はペプチドリーム社の技術を活用し創薬したペプチドであり、単日投与で、速やかなウイルス排除による症状改善効果が期待できます。また、COVID-19治療薬に関しては、S-217622の後続化合物の創薬に向けプロジェクトを進展させました。
ワクチン事業への取り組みについては、次世代のCOVID-19ワクチンとして、粘膜免疫を誘導する経鼻ワクチンの開発に向けた取り組みを進展させました。また、インフルエンザの経鼻ワクチンであるS-872600の非臨床試験を進展させました。
S-540956は核酸アジュバントであり、がん領域及びHIV感染症の機能的根治での適応を目指しています。2021年度は臨床試験入りを目指して非臨床試験を進展させました。
S-531011はがんを標的とする抗体で、現在のがん治療では満たされない患者さまのニーズに応えることを目指しています。2021年度は非臨床試験を完了し、第Ⅰb/Ⅱ相臨床試験を開始しました。
S-365598は長時間作用型(3ヵ月以上に1回投与)の抗HIV薬となることが期待される第3世代のインテグラーゼ阻害薬です。2021年度は非臨床試験を進め、ヴィーブ社に導出しました。
(2)開発
S-812217(zuranolone)については、米国Sage社から導入したうつ病・うつ状態治療薬候補であり、大うつ病を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験で良好な結果が確認でき、2021年度は国内第Ⅲ相臨床試験を開始しました。
シボピキサント(S-600918)については、難治性慢性咳嗽(せき)を対象としたグローバル第Ⅱb相臨床試験が進展し全被験者の観察が完了し、良好な安全性と複数の副次評価項目において効果の傾向を確認することができました。
S-005151(レダセムチドトリフルオロ酢酸塩)については、ステムリム社から導入した再生誘導医薬ペプチドであり、その作用機序から幅広い疾患への適応が期待されます。2021年度は急性期脳梗塞を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験が完了し、第Ⅲ相臨床試験開始のための準備を進めました。また、変形性膝関節症、慢性肝疾患に対する医師主導治験(第Ⅱ相)が進展しました。
BPN14770(zatolmilast)については、子会社のTetra社から導入した認知機能改善薬候補であり、2021年度は脆弱X症候群を対象とした米国での第Ⅱb/Ⅲ相臨床試験を開始しました。また、アルツハイマー型認知症を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験を開始しましたが、安全性の懸念が発生したため、試験を中止しました。なお、開発については今後も継続します。
S-637880については、神経障害性腰痛を適応症として開発を進めており、国内第Ⅱ相臨床試験を実施中でしたが、安全性の懸念が発生したため、神経障害性腰痛を適応とした開発を中止しました。
こうした活動の結果、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は72,996百万円となりました。
(3)COVID-19に対する研究開発の取り組み
パンデミックの早期終息に向け、感染症を重点疾患領域に掲げる製薬企業として、公的機関やアカデミア、パートナー企業と連携し、検知(流行予測)から予防、診断、治療そして重症化抑制とCOVID-19のトータルケアの観点で幅広い医療ソリューションの研究開発とサービスの提供に取り組んでいます。
開発品(2022年5月11日現在)
領域 | 開発No. (一般名) [製品名] | 作用機序 (剤型) | 適応症 | ステージ | 起源 | 開発 |
感染症 | S-649266 (セフィデロコルトシル酸塩硫酸塩水和物) [米国:Fetroja®] [欧州:Fetcroja®] | 細胞壁合成阻害(注射) | 他の治療がない又は限定される腎盂腎炎を含む複雑性尿路感染症、院内肺炎 (米国) 治療が限定される好気性グラム陰性菌による感染症 (欧州) カルバペネム系抗菌薬に耐性が考えられるグラム陰性菌による各種感染症(日本) | グローバル:フェーズⅢ (小児) 日本:申請 (2022年3月) | 自社 | 自社 |
S-033188 (バロキサビル マルボキシル) [日本:ゾフルーザ®] | キャップエンドヌクレアーゼ阻害(経口・顆粒) | インフルエンザウイルス感染症 | 日本:申請 (体重20kg 未満)(2018年8月) | 自社 | 自社/Roche (スイス) | |
S-268019 | ワクチン(筋注) | 新型コロナウイルス感染症の予防 | 日本:フェーズⅢ グローバル:フェーズⅢ | 自社 | 自社 | |
S-268019 | ワクチン(筋注) | 新型コロナウイルス感染症の予防(青少年) | 日本:フェーズⅡ/Ⅲ | 自社 | 自社 | |
S-217622 (エンシトレルビル フマル酸) | 3CLプロテアーゼ阻害剤(経口) | 新型コロナウイルス感染症の治療 | 日本:申請(2022年2月)、フェーズⅡ/Ⅲ グローバル:フェーズⅢ | 自社 | 自社 | |
疼痛・神経 | S-297995 (ナルデメジントシル酸塩) [日本:スインプロイク®] [米国:Symproic®] [欧州:Rizmoic®] | 末梢性オピオイド受容体アンタゴニスト (経口・散剤) | オピオイド誘発性便秘症 (小児) | 欧州:フェーズⅠ/Ⅱ | 自社 | 自社 |
S-120083 | 未公表(経口) | 炎症性疼痛 | 日本:フェーズⅠ 米国:フェーズⅡ | 自社/Purdue (米国) | 自社/Purdue | |
S-010887 | 未公表(経口) | 神経障害性疼痛 | 日本:フェーズⅠ | 自社 | 自社 | |
S-117957 | 未公表(経口) | 不眠症 | 米国:フェーズⅠ | 自社/Purdue (米国) | 自社/Purdue | |
S-600918 (シボピキサント) | P2X3受容体アンタゴニスト(経口) | 神経障害性疼痛 | 日本:フェーズⅠ | 自社 | 自社 | |
S-600918 (シボピキサント) | P2X3受容体アンタゴニスト(経口) | 難治性・原因不明慢性咳嗽 | グローバル:フェーズⅡ | 自社 | 自社 | |
S-812217 (zuranolone) | GABAA受容体ポジティブアロステリックモジュレータ(経口) | うつ病・うつ状態 | 日本:フェーズⅢ | Sage(米国) | 自社/Sage | |
SDT-001 | 中枢作用に基づく、治療用デジタルアプリ | ADHD患者の不注意症状 (小児) | 日本:フェーズⅢ | Akili(米国) | 自社/Akili | |
BPN14770 (zatolmilast) | PDE4Dネガティブアロステリックモジュレータ (経口) | 脆弱X症候群 | 米国:フェーズⅡ/Ⅲ | Tetra(米国) | 自社/Tetra | |
BPN14770 (zatolmilast) | PDE4Dネガティブアロステリックモジュレータ (経口) | アルツハイマー型認知症 | 米国:フェーズⅡ 日本:フェーズⅡ | Tetra(米国) | 自社/Tetra | |
代謝疾患 | S-237648 | ニューロペプチド Y Y5受容体アンタゴニスト(経口) | 肥満症 | 日本:フェーズⅡ | 自社 | 自社 |
ADR-001 | ヒト他家脂肪組織由来の間葉系幹細胞 (注射) | 非代償性肝硬変 | 日本:フェーズⅠ/Ⅱ | ロート (日本) | 自社/ロート | |
S-723595 | アセチルCoAカルボキシラーゼ2阻害(経口) | 非アルコール性脂肪肝炎 | 日本:フェーズⅠ | 自社 | 自社 | |
S-309309 | モノアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2阻害剤(経口) | 肥満症 | 米国:フェーズⅠ | 自社 | 自社 |
領域 | 開発No. (一般名) [製品名] | 作用機序 (剤型) | 適応症 | ステージ | 起源 | 開発 |
フロンティア | S-588410 | がんペプチドワクチン (注射) | 食道がん | 日本:フェーズⅢ | オンコセラピー・サイエンス (日本) | 自社 |
S-588410 | がんペプチドワクチン (注射) | 膀胱がん | 日欧:フェーズⅡ | オンコセラピー・サイエンス (日本) | 自社 | |
S-488210 | がんペプチドワクチン (注射) | 頭頸部がん | 欧州:フェーズⅠ/Ⅱ | オンコセラピー・サイエンス (日本) | 自社 | |
S-588210 | がんペプチドワクチン (注射) | 固形がん | 英国:フェーズⅠ | オンコセラピー・サイエンス (日本) | 自社 | |
S-222611 (epertinib) | HER2/EGFRデュアル阻害薬(経口) | 悪性腫瘍 | 欧州:フェーズⅠ/Ⅱ | 自社 | 自社 | |
S-770108 | 抗線維化作用(吸入) | 特発性肺線維症 | 日本:フェーズⅠ | 自社 | 自社 | |
SR-0379 | 肉芽形成促進作用 (外用) | 皮膚潰瘍 (褥瘡、糖尿病性潰瘍) | 日本:フェーズⅢ | ファンぺップ (日本) | 自社/ファンペップ | |
S-005151 (レダセムチドトリフルオロ酢酸塩) | 間葉系幹細胞を末梢血に動員(注射) | 脳梗塞 | 日本:フェーズⅡ | ステムリム (日本) | 自社 | |
S-005151 (レダセムチドトリフルオロ酢酸塩) | 間葉系幹細胞を末梢血に動員(注射) | 表皮水疱症 | 日本:フェーズⅡ | ステムリム (日本) | 自社 | |
S-531011 | CCR8特異的モノクローナル抗体(注射) | 固形がん | 日本・米国:フェーズⅠb/Ⅱ | 自社 | 自社 |
開発No. (一般名) [製品名] | 作用機序 (剤型) | 適応症 | ステージ | 起源 | 開発 | |
S/GSK1265744 LAP*1 (cabotegravir) | インテグラーゼ阻害 (注射) | HIV感染症(治療及び予防) | (CAB*2 LAP、予防適応) グローバル:フェーズⅢ | Shionogi-ViiV Healthcare | 予防:ViiV、HPTN、NIAID、Gilead (米国) | |
S-0373 | 非ペプチド型TRHミメティック(経口) | 脊髄小脳変性症 | 日本:申請 (2021年12月) | 自社 | キッセイ薬品 (日本) | |
S-033188 (バロキサビルマルボキシル) [米国:XofluzaTM] | キャップエンドヌクレアーゼ阻害(経口) | インフルエンザウイルス感染症 | 米国:申請 (小児、1歳以上)(2020年3月) グローバル:フェーズⅢ (小児、1歳未満) グローバル:フェーズⅢ (伝播抑制) | 自社 | 自社/Roche (スイス) | |
S-555739 (asapiprant) | プロスタグランジンD2 DP1受容体拮抗(経口) | COVID-19の重症化抑制 | 米国:フェーズⅡ | 自社 | BioAge (米国) | |
*1 Long acting parenteral formulation、*2 Cabotegravir |
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