有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100NR0F (EDINETへの外部リンク)
ラクオリア創薬株式会社 研究開発活動 (2021年12月期)
当社グループの研究開発活動における当連結会計年度の研究開発費は、1,127百万円となりました。なお、当連結会計年度における主な研究開発の概況は、以下のとおりであります。
(1) 自社の研究開発及び共同研究
(探索段階)
① ナトリウムチャネル遮断薬プロジェクト
ナトリウムチャネル遮断薬のプロジェクトでは、特性評価の結果、RQ-00350215が選定され、2021年12月締結のライセンス契約に基づき久光製薬社に導出しました。これにより、本プロジェクトは探索段階から前臨床開発準備段階に移行することとなりました。
② 製薬企業等との共同研究
製薬企業等との共同研究については、以下のとおり実施しております。
③ アカデミアとの共同研究
新たな心不全治療薬の創出を目的として研究を進めているCRHR2拮抗薬プロジェクトでは、名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座循環器内科学(室原豊明教授・竹藤幹人講師)との共同研究として、RQ-00490721をはじめとする一連の化合物を用いて前臨床段階への移行を目指した研究活動を行っております。
このほか、長崎大学感染症共同研究拠点/熱帯医学研究所新興感染症学(安田二朗教授・櫻井康晃助教)及び岐阜薬科大学との間で、それぞれ、新型コロナウイルス感染症及び網膜静脈閉塞症を主な適応疾患とした創薬研究を実施しました。
(前臨床開発段階)
① TRPM8遮断薬(RQ-00434739)
本化合物は、神経障害性疼痛(化学療法起因性冷アロディニア)を目標適応症として開発中でありましたが、2021年9月締結のライセンス契約に基づきXgene社(香港)に導出され、Xgene社(香港)が前臨床試験に向けた準備を進めております。
② グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)
がんに伴う食欲不振/悪液質症候群及び脊椎損傷に伴う便秘を目標適応症として開発中の本化合物については、前臨床試験用の原薬製造を完了し、当第4四半期連結会計期間より前臨床試験を実施しております。
③ モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、術後イレウスを目標適応症として開発中の本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験を終了しております。導出活動を進めるほか、次段階の開発段階である第Ⅰ相臨床試験の実施に向けた検討を行っております。
(臨床開発段階)
① カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(GERD)(*)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国ならびに日本での第Ⅰ相臨床試験を実施済みであります。日本においては、HKイノエン社(韓国)との協力関係の築き方等を含め、早期の上市を目指した臨床開発の実施に向けたあらゆる可能性について検討を行っております。
② 5-HT4部分作動薬(RQ-00000010)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、慢性便秘等の消化管運動不全を目標適応症とする本化合物につきましても、導出活動を進めるほか、次段階の開発段階である第Ⅱ相臨床試験の実施に向けた検討を行っております。
③ 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)
下痢型過敏性腸症候群(IBS-D(*))を目標適応症として開発中の本化合物は、英国における第Ⅰ相臨床試験(健康成人及び患者を対象)を終了しております。本化合物についても他の消化器疾患プログラムと同様に、導出活動を進めるほか、次段階の開発段階である第Ⅱ相臨床試験の実施に向けた検討を行っております。
(2) 導出先の開発状況
① tegoprazan(韓国登録商標K-CAB®、開発コード:RQ-00000004/IN-12420)
HKイノエン社(韓国)により韓国で胃食道逆流症(*)等の治療薬として販売されている本化合物は、2021年11月に、韓国において胃潰瘍治療に対する健康保険給付の対象となりました。これはびらん性胃食道逆流症及び非びらん性胃食道逆流症に続く3番目の適用となります。このほか、HKイノエン社(韓国)は、びらん性胃食道逆流症が治癒した患者に対する維持療法の追加適応について韓国食品医薬品安全処(MFDS:Ministry of Food and Drug Safety)に申請することを計画しています。
中国においては、HKイノエン社(韓国)の中国のサブライセンス先であるLuoxin社(中国)が2020年に中国当局に行った新薬承認申請(NDA:New Drug Application)に基づき、中国当局による承認審査が進行中であります。
また、HKイノエン社(韓国)は、米国において第Ⅰ相臨床試験を開始したほか、2021年12月に、ブレインツリー社(米国)との間で米国及びカナダを対象地域としたサブライセンス契約を締結しました。
② EP4拮抗薬(GALLIPRANT®)
犬の疼痛治療薬としてエランコ社(米国)にて販売中の本化合物は、2017年1月の米国における販売開始以降、既に世界20カ国以上で上市されており、2020年10月からは日本においても販売されております。
③ グレリン受容体作動薬(ENTYCE®)
犬の食欲不振症治療薬としてエランコ社(米国)にて米国で販売中の本化合物につきましては、エランコ社(米国)が販売名ELURA®として、慢性腎疾患(CKD:chronic kidney disease)の猫の体重減少を管理する薬として米国で販売を開始いたしました。
④ セロトニン5-HT2A及びドパミンD2受容体遮断薬(ziprasidone)
統合失調症治療薬として導出した本化合物につきましては、Meiji Seikaファルマ株式会社において、今後の開発計画および開発戦略に関する検討が行われました。
⑤ EP4拮抗薬(RQ-00000007、AAT-007、grapiprant)
株式会社AskAt(以下「AskAt社」)のサブライセンス先であるIkena Oncology Inc.(米国)が、米国において、がん免疫治療薬として第Ⅰ相臨床試験を実施しております。
また、AskAt社のライセンス先である3D Medicines Co., Ltd.(中国、以下「3DM社(中国)」)が、中国において、疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を終了したほか、同じくAskAt社のライセンス先であるNingbo NewBay Medical Technology Development Co., Ltd.(中国)が、中国において、がん領域で第Ⅰ相臨床試験を実施しております。
⑥ シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076、AAT-076)
AskAt社のライセンス先である3DM社(中国)が、中国において、疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を実施しております。
⑦ CB2作動薬(RQ-00202730/AAT-730)
AskAt社のライセンス先であるOxford Cannabinoid Technologies Ltd.(英国)が、米国において、前臨床開発中です。
⑧ 特定のイオンチャネル(*)を標的とした開発候補化合物(*)(化合物コード非開示)
EAファーマ社との共同研究から創出された本化合物は、EAファーマ社において開発が進められております。
⑨ 選択的ナトリウムチャネル遮断薬(化合物コード非開示)
マルホ社に導出した本化合物は、マルホ社において本化合物を有効成分とする治療薬の開発が進められております。当連結会計年度においては、あらかじめ定めていた成果を達成いたしました。
⑩ P2X7受容体拮抗薬(RQ-00466479、AK1780)
旭化成ファーマ社との共同研究から創出された本化合物は、旭化成ファーマ社にて神経障害性疼痛を目標適応症として臨床第Ⅰ相臨床試験が終了いたしました。2021年1月に、旭化成ファーマ社とリリー社(米国)との間でサブライセンス契約が締結され、リリー社(米国)が今後のグローバル開発の実施に向けて第Ⅱ相臨床試験の開始に向けた準備を進めております。
⑪ レチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン、TM-411/SY-1425)
当社連結子会社のテムリックがシロス社(米国)に導出した本化合物は、シロス社(米国)がRARA陽性未治療高リスクMDS患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験、及びベネトクラクス、アザシチジンとの3剤併用療法のRARA陽性未治療Unfit AMLを対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国で実施しております。
(1) 自社の研究開発及び共同研究
(探索段階)
① ナトリウムチャネル遮断薬プロジェクト
ナトリウムチャネル遮断薬のプロジェクトでは、特性評価の結果、RQ-00350215が選定され、2021年12月締結のライセンス契約に基づき久光製薬社に導出しました。これにより、本プロジェクトは探索段階から前臨床開発準備段階に移行することとなりました。
② 製薬企業等との共同研究
製薬企業等との共同研究については、以下のとおり実施しております。
会社名 | 開始月 | 内容 |
インタープロテイン株式会社 | 2013年2月 | 疼痛領域における特定の蛋白質間相互作用を標的とした共同研究 |
あすか製薬株式会社 | 2019年7月 | 特定のイオンチャネル(*)を標的とした創薬研究に関する共同研究 |
株式会社 Epigeneron | 2019年9月 | 特発性小児ネフローゼ症候群治療薬の創出に向けた共同研究 |
③ アカデミアとの共同研究
新たな心不全治療薬の創出を目的として研究を進めているCRHR2拮抗薬プロジェクトでは、名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座循環器内科学(室原豊明教授・竹藤幹人講師)との共同研究として、RQ-00490721をはじめとする一連の化合物を用いて前臨床段階への移行を目指した研究活動を行っております。
このほか、長崎大学感染症共同研究拠点/熱帯医学研究所新興感染症学(安田二朗教授・櫻井康晃助教)及び岐阜薬科大学との間で、それぞれ、新型コロナウイルス感染症及び網膜静脈閉塞症を主な適応疾患とした創薬研究を実施しました。
(前臨床開発段階)
① TRPM8遮断薬(RQ-00434739)
本化合物は、神経障害性疼痛(化学療法起因性冷アロディニア)を目標適応症として開発中でありましたが、2021年9月締結のライセンス契約に基づきXgene社(香港)に導出され、Xgene社(香港)が前臨床試験に向けた準備を進めております。
② グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)
がんに伴う食欲不振/悪液質症候群及び脊椎損傷に伴う便秘を目標適応症として開発中の本化合物については、前臨床試験用の原薬製造を完了し、当第4四半期連結会計期間より前臨床試験を実施しております。
③ モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、術後イレウスを目標適応症として開発中の本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験を終了しております。導出活動を進めるほか、次段階の開発段階である第Ⅰ相臨床試験の実施に向けた検討を行っております。
(臨床開発段階)
① カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(GERD)(*)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国ならびに日本での第Ⅰ相臨床試験を実施済みであります。日本においては、HKイノエン社(韓国)との協力関係の築き方等を含め、早期の上市を目指した臨床開発の実施に向けたあらゆる可能性について検討を行っております。
② 5-HT4部分作動薬(RQ-00000010)
胃不全麻痺、機能性胃腸症(*)、慢性便秘等の消化管運動不全を目標適応症とする本化合物につきましても、導出活動を進めるほか、次段階の開発段階である第Ⅱ相臨床試験の実施に向けた検討を行っております。
③ 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)
下痢型過敏性腸症候群(IBS-D(*))を目標適応症として開発中の本化合物は、英国における第Ⅰ相臨床試験(健康成人及び患者を対象)を終了しております。本化合物についても他の消化器疾患プログラムと同様に、導出活動を進めるほか、次段階の開発段階である第Ⅱ相臨床試験の実施に向けた検討を行っております。
(2) 導出先の開発状況
① tegoprazan(韓国登録商標K-CAB®、開発コード:RQ-00000004/IN-12420)
HKイノエン社(韓国)により韓国で胃食道逆流症(*)等の治療薬として販売されている本化合物は、2021年11月に、韓国において胃潰瘍治療に対する健康保険給付の対象となりました。これはびらん性胃食道逆流症及び非びらん性胃食道逆流症に続く3番目の適用となります。このほか、HKイノエン社(韓国)は、びらん性胃食道逆流症が治癒した患者に対する維持療法の追加適応について韓国食品医薬品安全処(MFDS:Ministry of Food and Drug Safety)に申請することを計画しています。
中国においては、HKイノエン社(韓国)の中国のサブライセンス先であるLuoxin社(中国)が2020年に中国当局に行った新薬承認申請(NDA:New Drug Application)に基づき、中国当局による承認審査が進行中であります。
また、HKイノエン社(韓国)は、米国において第Ⅰ相臨床試験を開始したほか、2021年12月に、ブレインツリー社(米国)との間で米国及びカナダを対象地域としたサブライセンス契約を締結しました。
② EP4拮抗薬(GALLIPRANT®)
犬の疼痛治療薬としてエランコ社(米国)にて販売中の本化合物は、2017年1月の米国における販売開始以降、既に世界20カ国以上で上市されており、2020年10月からは日本においても販売されております。
③ グレリン受容体作動薬(ENTYCE®)
犬の食欲不振症治療薬としてエランコ社(米国)にて米国で販売中の本化合物につきましては、エランコ社(米国)が販売名ELURA®として、慢性腎疾患(CKD:chronic kidney disease)の猫の体重減少を管理する薬として米国で販売を開始いたしました。
④ セロトニン5-HT2A及びドパミンD2受容体遮断薬(ziprasidone)
統合失調症治療薬として導出した本化合物につきましては、Meiji Seikaファルマ株式会社において、今後の開発計画および開発戦略に関する検討が行われました。
⑤ EP4拮抗薬(RQ-00000007、AAT-007、grapiprant)
株式会社AskAt(以下「AskAt社」)のサブライセンス先であるIkena Oncology Inc.(米国)が、米国において、がん免疫治療薬として第Ⅰ相臨床試験を実施しております。
また、AskAt社のライセンス先である3D Medicines Co., Ltd.(中国、以下「3DM社(中国)」)が、中国において、疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を終了したほか、同じくAskAt社のライセンス先であるNingbo NewBay Medical Technology Development Co., Ltd.(中国)が、中国において、がん領域で第Ⅰ相臨床試験を実施しております。
⑥ シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076、AAT-076)
AskAt社のライセンス先である3DM社(中国)が、中国において、疼痛を適応症とする第Ⅰ相臨床試験を実施しております。
⑦ CB2作動薬(RQ-00202730/AAT-730)
AskAt社のライセンス先であるOxford Cannabinoid Technologies Ltd.(英国)が、米国において、前臨床開発中です。
⑧ 特定のイオンチャネル(*)を標的とした開発候補化合物(*)(化合物コード非開示)
EAファーマ社との共同研究から創出された本化合物は、EAファーマ社において開発が進められております。
⑨ 選択的ナトリウムチャネル遮断薬(化合物コード非開示)
マルホ社に導出した本化合物は、マルホ社において本化合物を有効成分とする治療薬の開発が進められております。当連結会計年度においては、あらかじめ定めていた成果を達成いたしました。
⑩ P2X7受容体拮抗薬(RQ-00466479、AK1780)
旭化成ファーマ社との共同研究から創出された本化合物は、旭化成ファーマ社にて神経障害性疼痛を目標適応症として臨床第Ⅰ相臨床試験が終了いたしました。2021年1月に、旭化成ファーマ社とリリー社(米国)との間でサブライセンス契約が締結され、リリー社(米国)が今後のグローバル開発の実施に向けて第Ⅱ相臨床試験の開始に向けた準備を進めております。
⑪ レチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン、TM-411/SY-1425)
当社連結子会社のテムリックがシロス社(米国)に導出した本化合物は、シロス社(米国)がRARA陽性未治療高リスクMDS患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験、及びベネトクラクス、アザシチジンとの3剤併用療法のRARA陽性未治療Unfit AMLを対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国で実施しております。
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