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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100PUSI (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社アビスト 事業等のリスク (2022年9月期)


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当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性をもった主な事項を開示し、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載いたします。また、当社グループとして必ずしもリスク要因とは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社グループはこれらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避・分散及び発生した場合の対応に最大限努力する方針であります。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。
なお、文中における将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において判断しております。

(1)法的規制について
当社グループの主力事業である設計開発アウトソーシング事業のうち労働者派遣業務は労働者派遣法により規制されております。2015年9月30日に厚生労働省より施行された労働者派遣法改正法では、施行日以降、特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の区別は廃止され、すべての労働者派遣事業は新たな許可基準に基づく許可制となりました。従来の特定労働者派遣事業者は新たに許可証取得が必要となったため、当社は2016年3月1日付にて厚生労働省より労働者派遣事業許可証[許可番号:派13-306330]を取得いたしました。
設計開発アウトソーシング事業のうち、請負業務については受託者である当社が、委託者である顧客企業から請負契約に基づいて業務委託され、当社の管理と責任のもとで仕事を完成し、成果物を納品するものであり、民法第632条に規制されております。
また、子会社の株式会社アビストH&Fは、水素水の製造及び個人向けの通信販売等を行っており、食品衛生法、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法等により規制されております。
当社グループでは関連法令の遵守を徹底しておりますが、仮に関連法令に違反するような事態が生じた場合には、事業の継続に支障が生じる可能性があります。
なお、関係諸法令は、情勢の変化等に伴い、継続的な見直しが行われています。その結果、関係諸法令の改正内容が当社グループの事業に重大な影響を及ぼす場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)競合について
労働者派遣業界、特に設計開発アウトソーシング業界内での競合状況が、市場の縮小や周辺業界からの新規参入等により激化した場合には、派遣技術者数の減少や単価の下落、設計請負金額の減少など、業績の悪化要因が生じることとなります。当社といたしましては、過度な価格競争等には巻き込まれないように、設計技術者集団を目指し、優秀な技術者の確保及び社員教育に力を入れていく考えでありますが、競合状況の悪化が急激かつ深刻なものである場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3)社会保険料率の上昇について
当社では、請負業務はもとより、派遣業務におきましても、全ての社員が常用雇用者となり社会保険に加入いたします。そのため、当社グループが主力事業とする設計開発アウトソーシング事業では、売上原価の90%以上が労務費で構成され、年金制度や健康保険制度などの改正により社会保険料率が上昇しますと、原価比率の増加につながり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)人材の確保について
当社は機械・機械部品・電子等の設計開発、システム・ソフトウエア設計開発等の技術を提供する設計開発アウトソーシング事業を展開しているため、技術者は重要な経営資源であり、技術者の確保は事業拡大のための重要な要素であります。
技術者の確保につきましては、各事業所に採用担当者を設置し、技術系社員の新卒採用と中途採用を実施しております。全国の理工系大学、高等専門学校への学校訪問・学内セミナー・インターンシップへの積極的な取り組み等を実施し、求人ウェブ、ホームページ等ネット媒体の活用及びハローワークを中心に積極的に技術者の採用活動を行っております。
しかしながら、万が一当社がこれらの技術者の確保を充分にできなかった場合や、技術者の退職数が当社の予想を大きく超えた場合には、取引先企業からの技術者の要望に対応できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5)請負業務における瑕疵担保責任及び製造物責任について
当社の設計開発アウトソーシング事業のうち請負業務は、顧客企業から業務を請負い、その業務の指示や設計技術者の労務管理等について当社が一切の責任を負い、業務の遂行・完成を約し、その成果物を納品するものであり、その業務の成果に対し対価を受け取る形態になっています。当社はこの請負業務の売上構成比率を高め、安定的な事業の柱とすることを目指しております。
今後、請負業務が拡大成長していきますと、成果物に対する瑕疵担保責任や製造物責任等の追及を受けるリスクが増加し、それによる賠償責任による費用が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6)情報の取り扱いについて
当社グループは、顧客企業に関する情報を大量に取り扱っておりますが、情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC 27001、登録組織:本社・東京支店(受託型請負業務に限る)、登録活動範囲:顧客要求に基づいた三次元CADによる設計業務)を認証取得したことで、万全の情報セキュリティ体制を確立するとともに、万が一の場合に備え、IT業務賠償責任保険にも加入しております。
しかしながら、特に請負業務における顧客企業の製品開発等の機密性の高い情報、ノウハウが何らかの原因により外部に漏洩した場合、当社の社会的信用を失墜させるだけでなく、損害賠償につながるリスクが現実化し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7)自動車関連分野への依存について
当社では、設計開発アウトソーシング事業に占める自動車関連の売上高構成比率が69.4%(2022年9月期連結)と高くなっており、自動車関連企業の業績の影響を受けやすい状況にあります。そのため、EV普及やモジュール化による、自動車部品点数の減少の影響を受けにくい、自動車ランプや内装等をコア技術領域として技術者シフトを行い、環境変化への対応力の向上を図っています。また、顧客企業の動向を把握し、その変化に対応できるよう十分注意して営業活動を行っています。
しかしながら、当社の想定を超えて、依存度の高い顧客企業の業績不振や設計・開発部門への投資の減少、また当該部門の海外へのシフト等が起きた場合には、当社技術者の稼働率が低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8)特定取引先への依存について
当社の主たる取引先業界は自動車・輸送機器分野であり、なかでもトヨタ自動車株式会社向け売上高は、当社の全売上高の23.8%(2022年9月期連結)を占めております。
当社といたしましては、同社及び関連部品メーカーの設計業務において欠かすことのできない存在となるべく、これまで以上に設計技術者の技術力向上に注力していくとともに、当社の技術力を生かせる新たな分野、新たな取引先への売上拡大にも積極的に取り組んでいく方針です。しかしながら、同社及び関連部品メーカー向けの売上高が大きく減少した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9)稼働率について
当社の設計開発アウトソーシング事業では、全ての社員が常用雇用者となり、顧客企業に派遣していない期間や請負業務に配属していない期間でも技術者に対する労務費(原価)は発生いたします。そのため、技術者の稼働率が低下した場合は、売上高が減少する一方で、原価率が上昇し、利益率の低下を余儀なくされます。当社では、技術者の研修を充実してスキルアップを図り、顧客企業の需要・ニーズ・信頼に応え、高い稼動率を確保できるよう努めております。また大規模地震などの災害時に備え、事業継続・早期復旧を図るための事業継続計画を定めておりますが、経済環境の変化や顧客企業の動向、他社との競合の激化、大災害等により稼働率が低下した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10)システム障害について
システム障害によるリスクを十分に認識した事業継続計画を定め、サーバの安定的運用環境の確保や通信回線の冗長化等の施策を施しておりますが、自然災害・コンピューターウイルスあるいはサイバーテロ等によりITインフラが停止・破損した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11)新規事業への進出について
当社グループは、中長期的な企業発展を目指し、既存事業と関係の少ない新規事業にも積極的に取り組んでまいりますが、新規事業は、その遂行過程において事業環境の急激な変化や、事後的に顕在化する予測困難な問題等によりリスクが発生する可能性は否定できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、3Dプリント事業では、量産品の受注が計画通り進まない結果、黒字転換が遅れる可能性があります。

(12)美容・健康商品製造販売事業について
当社グループでは、美容・健康商品製造販売事業において、水素水などの飲料製造販売に取り組んでおります。飲料業界は比較的に景気の波に左右されにくいものと考えておりますが、個人向け通信販売あるいは企業向けOEM販売が計画通りに進まない場合には、工場建設等に係る投資資金を回収できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、同事業では、飲料水等に関する製造も行っているため、製造、保管、運搬、販売の各過程において、衛生面の管理には万全を期しておりますが、万が一、お客様の健康被害等が生じるような事故が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(13)感染症拡大及び自然災害発生等について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症などの感染症拡大や自然災害等が発生した場合に備えて、取引先、従業員及びその家族の安全及び健康の確保を最優先として、リモートワークの実施等による勤務形態の見直しやWeb会議の促進、オフィスの消毒徹底など事業活動を継続しつつ感染拡大防止のための措置を講じております。新型コロナウイルス感染症の影響については、徐々に回復傾向にあるものと想定しておりますが、今後更なる感染拡大が顧客企業の活動に影響を及ぼすことや、技術社員が業務に従事することができない状況が発生した場合に、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(14)TCFD提言に沿った情報開示
TCFD提言は「ガバナンス」・「戦略」・「リスク管理」・「指標と目標」の4つの項目に基づいて開示することを推奨しており、当社は、TCFD提言の4つの開示項目に沿って、当社の主力事業である設計開発アウトソーシング事業における気候変動関連情報を開示します。


気候変動への対応に係る事案は、常務取締役が委員長を務めるサステナビリティ委員会で審議されます。
サステナビリティ委員会では、気候変動が事業に与える影響について、リスク・機会観点で検証、抽出された課題を評価・審議し、バリュー定例会議へ報告します。バリュー定例会議では、取り組みに対する議論が行われた後、代表取締役が意思決定し、取締役会に報告します。決定事項は、取締役会監督の下、バリュー定例会議より各部署に伝達され、それぞれの事業計画・運営に反映されます。
また、特定した気候変動に関する影響について、必要に応じてリスク管理委員会へ報告を行い、全社リスクとしての統合管理を図ります。





現在、「カーボンニュートラル」に向けた施策促進は多くの企業にとって大きな課題となっています。当社は、取引先のパートナー企業として、お客様が取り組みを進めるEV車や省エネ製品開発をさらに推し進め、脱炭素社会の実現を目指しています。将来の気候変動が当社へもたらす影響について、TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、2030年時点の外部環境変化を予測の上、分析を行いました。

(1)シナリオ分析の前提
シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照の上、気候変動対策が進む「2℃シナリオ」「1.5℃シナリオ」と、温暖化対策が従来の延長線上に留まる「4℃シナリオ」の2つの世界を想定し、分析を行いました。
選定シナリオ分析時間軸出所
2℃ / 1.5℃RCP2.6

RCP1.9
2030年IPCC「AR5」
SDS(Sustainable Development Scenario)

NZE( Net Zero
Emissions by2050 )
IEA「World Energy Outlook 2021」
4℃RCP8.5IPCC「AR5」
SSP5Kriegle et al. (2017), Fossil-fueled development (SSP5): an emission, energy and resource intensive reference scenario for the 21st century. Glob. Environ. Change


(2)気候変動に関するリスク・機会の識別
シナリオ分析の結果、当社の事業及び財務へのリスク・機会に関する定性情報を下表のとおり、整理しました。

リスク・機会事業及び財務への
影響有無
2℃/1.5℃
シナリオ
4℃
シナリオ
移行リスク・機会市場・技術重要商品の
需要変化

再エネ・省エネ技術の普及
機会自動車業界における低炭素技術の進展に伴い、開発プロジェクト内での人材及び技術面の需要が増加

●EV化に伴うソフトウェア・電子部品開発の需要

●軽量化設計技術(素材、薄肉化等)の需要

●環境配慮設計技術(リサイクル、廃棄物管理等)の需要
-
人材採用活動環境の変化リスク環境対応スキル・経験を有する人材の採用市場が激化-
人材の維持・保持リスク環境対応スキルを有する人材の需要拡大により該当人材の退職リスクが増大-

なお、事業及び財務へのリスク・機会については、影響の定量化に向け、継続的な分析・検討を進めて参ります。

(3)シナリオ分析に基づく対応策の検討
気候変動によるリスク・機会に対し、下表のとおり、新たに5つの施策を策定しました。

対象とするリスク・機会施策
重要商品の
需要変化

再エネ・省エネ技術の普及
機会自動車業界における低炭素技術の進展に伴い、開発プロジェクト内での人材及び技術面の需要が増加

●EV化に伴うソフトウェア・電子部品開発の需要

●軽量化設計技術(素材、薄肉化等)の需要

●環境配慮設計技術(リサイクル、廃棄物管理等)の需要
◎人材育成及び採用の強化
⇒環境対応スキルを有する技術者の育成(研修・勉強会の実施)及び経験者採用の強化

◎デジタルソリューション提供体制の強化
⇒低炭素技術に関する業界・顧客ニーズに対するデジタルソリューション提供体制の強化
採用活動環境の変化リスク環境対応スキル・経験を有する人材の採用市場が激化◎PRの強化
⇒学生及び経験者に対して低炭素領域に関する当社実績の発信

◎採用手法の強化
⇒人材紹介、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用などの活性化
人材の維持・保持リスク環境対応スキルを有する人材の需要拡大により該当人材の退職リスクが増大◎従業員エンゲージメント向上への取組み
⇒企業理念・ビジョンへの共感、キャリアビジョンの明確化、コミュニケーションの強化、働き方改革(テレワーク推進等)、社外活動(サークル等)など




当社では、気候変動関連リスクを最も注意すべきリスクの一つと認識しており、サステナビリティ委員会にて一元的に管理が行われています。
サステナビリティ委員会は、定期的に気候変動の影響と対応について審議を行い、評価します。リスクの評価については、少なくとも年1回以上、また必要に応じて取締役会に報告されます。
リスク管理委員会は、気候変動の影響についての報告・提言があった場合は、全社的なリスク管理の観点から適切な対応を決定します。
取締役会はサステナビリティ委員会とリスク管理委員会から気候変動に関するリスク管理の状況と対応について報告を受け、気候変動に関する取り組みを監督します。


(1)CO2排出量実績(Scope1・2・3)
当社は2022年度より、CO2排出量の算定に取り組んでおり、以下に結果を開示します。
(CO2排出量実績)
Scopeカテゴリ排出量(t-CO2)
2022年9月期
実績
Scope1-36.2
Scope2-193.6
Scope3カテゴリ1::購入した製品・サービス49.4
カテゴリ2:資本財(非該当)
カテゴリ3:Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動35.6
カテゴリ4:輸送、配送(上流)0.0
カテゴリ5:事業から出る廃棄物0.7
カテゴリ6:出張38.5
カテゴリ7:雇用者の通勤540.5
カテゴリ8:リース資産(上流)(非該当)
カテゴリ9:輸送、配送(下流)(非該当)
カテゴリ10:販売した製品の加工(非該当)
カテゴリ11:販売した製品の使用(非該当)
カテゴリ12:販売した製品の廃棄(非該当)
カテゴリ13:リース資産(下流)(非該当)
カテゴリ14:フランチャイズ(非該当)
カテゴリ15:投資(非該当)
Scope3 合計664.6
Scope1+2 合計229.8
Scope1+2+3 合計894.4

(2)CO2排出量の削減目標
当社の設計開発アウトソーシング事業においては、元々CO2排出量は少ない状況にあります。しかしながら、昨今の地球温暖化、その原因となっている温室効果ガスについて、当社を含めた社会全体で積極的な削減を目指すべき状況であると認識しております。当社では、削減目標の定量化に向けて、CO2排出量の削減施策の分析・検証を進めて参ります。

従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E27043] S100PUSI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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