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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R915 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 研究開発活動 (2023年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、自動車電池、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池、その他の事業について、基盤技術から製品・製造技術に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
自動車電池の研究開発は、国内においては、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、㈱GSユアサ エナジーの技術開発部門などがそれぞれ実施しております。また、海外においては、海外生産拠点の技術開発部門、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、GS Yuasa Asia Technical Center Ltd.などがそれぞれ実施しております。産業電池電源の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、産業電池生産本部技術部、電源システム開発本部、電源システム生産本部技術部、㈱GSユアサ ライティングサービス、㈱ユアサメンブレンシステムの技術生産部などがそれぞれ実施しております。車載用リチウムイオン電池の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱ブルーエナジーの技術開発部などがそれぞれ実施しております。その他事業の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱ジーエス・ユアサ テクノロジーの技術部などがそれぞれ実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は12,622百万円であります。
当連結会計年度における各事業別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
(1)自動車電池
自動車電池においては、国内、海外における自動車用鉛蓄電池、二輪車用鉛蓄電池に関する研究開発を実施しております。
国内自動車用鉛蓄電池の分野では、補修市場向けのEN電池シリーズにおいて、水の電気分解で発生した水素と酸素を再結合させる触媒によって、更なる減液抑制を達成できる技術を開発し、補水メンテナンスの軽減と耐久性向上を実現した電池を2023年6月から販売しております。
国内二輪車用鉛蓄電池の分野では、レジャー用バイク、一般生活用のコミューターバイクなど、各車両用途に適応した新技術の開発を進めております。二輪車においてもアイドリングストップ車やハイブリッド車などの環境対応車両への関心が高まってきており、当社グループの高い耐久性能と充電受入性能を実現した二輪車用鉛蓄電池が採用されております。また、これら環境対応車両に求められる特性を更に強化した二輪車用鉛蓄電池の開発は、海外拠点と協調して開発を進めております。
海外自動車用鉛蓄電池の分野では、海外で生産及び使用される充電制御車、アイドリングストップ車や電動車化に対応する鉛蓄電池の製品・製造技術の開発を推進しております。トルコのInci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiにおいて、欧州市場向けの高性能始動用鉛蓄電池「YBX5000」シリーズ、アイドリングストップ車用鉛蓄電池「YBX7000」シリーズに加えて、AGM「YBX9000」シリーズのLN系5品種についても販売を開始しました。
海外二輪車用鉛蓄電池の分野では、欧州市場において自動車用補機電池(12V電源用途)が拡大しており、GYAUXシリーズとして品種拡大/市場投入を推進しております。今後も大きな成長が見込まれるインド市場向けには、アイドリングストップ車用に加えて、ハイブリッド車用の制御弁式鉛蓄電池を開発し、品種の拡大と新車提案を進めています。更に、性能面で選ばれるGY電池という市場イメージに加えて、原材料費変動に強く生産効率にも優れた、コスト競争力のある製品開発についても推進しております。
この分野に係る研究開発費は、1,860百万円であります。

(2)産業電池電源
産業電池及び電源装置事業では、産業用鉛蓄電池、電源装置、太陽光発電用パワーコンディショナ、産業用リチウムイオン電池、照明、環境関連機器に関する研究開発を実施しております。
産業用鉛蓄電池の分野では、データセンタ用途や5G基地局用途向けに、短時間バックアップ性能を大幅に向上させた製品の開発、および高温耐久性向上による蓄電池設備の空調節電を可能とする環境配慮型製品の開発に取り組んでおります。現在、量産化に向けた試作および評価を進めており、今後、製品ラインナップの拡充を計画していきます。また、サイクル性能を向上させた製品を展開し、停電が多いアジア・アフリカ地域の通信や発電機・太陽光併設の新エネ向け需要に対して、更なる顧客獲得を目指しております。
電気車用鉛蓄電池の分野では、バッテリー式フォークリフトの需要が増加しているASEAN地域への拡販を目指して、タイ工場において、新規の技術・部材活用による市場ニーズに適した製品開発に取り組んでおります。現在、量産化に向けた試作および評価を進めており、今後、フォークリフト用鉛蓄電池の製品ラインナップの拡充を計画していきます。
日本国内では、フォークリフト用鉛蓄電池において、保守作業時の補水性能などを従来品より大幅に向上させた新型の一括補水装置を開発し、海外工場への展開とあわせて、今年度より販売を開始しております。
電源装置分野では、単相系統連系システム「単相ラインバックαⅤ」を開発しました。太陽光発電用単相PCSとして業界最高効率となる96.0%を達成し,完全冷却ファンレス設計を実現しました。また、防水・防塵性能として、IP66を達成し、業界最高峰の耐環境性能を実現しました。さらに、通信プロトコルにエネルギーマネジメントプロトコルを実装し、JET認証およびAIF認証を取得しました。これにより、柔軟な電力制御が可能となり、系統安定化やVPPといったエネマネ市場にも適用可能となります。昨年度の「三相ラインバックαⅤ」に続いてラインアップを拡充することにより三相・単相どちらの電力系統にも連系できるようになり、カーボンニュートラルを実現するための重要アイテムである「再エネ」を最大限に利用することが可能となります。
昨年度に開発した当社製蓄電池併設型太陽光PCS「ラインバックマイスター」とEV充放電器「VOXSTAR」を組み合わせたV2X(Vehicle to Everything)エネルギーソリューション「EVOXシステム」に新たに連系時EV放電機能を追加しました。従来のピークデマンドの削減用途やBCP用途に加え、パワーコンディショナー(PCS)のエネルギーマネジメントプロトコルを活用することにより、EVのバッテリーを系統安定化に利用することが可能になりました。
加えて電源装置分野では、中長期を見据え「小型化・高効率」をテーマに研究開発を行っております。回路技術では変換効率99%の電力変換器の開発、制御技術では電力会社との共同研究を実施しています。また、カーボンニュートラルの観点から環境負荷を減らすため開発効率の向上と共通部材の使用率の向上をするために、最新のシミュレーション技術を導入しフロントローディング設計やモジュラー設計に取り組んでいます。以上のような技術を取り入れた製品として2022年度はユニット並列冗長方式UPS、MLUシリーズ(10kVA~50kVA)、高効率48V-25Aモジュールとそれを使用した25A、50A整流器ユニットを発売しました。
産業用リチウムイオン電池分野では、従来セルよりエネルギー容量を15%、寿命性能を8%改善した新セル「LEPS-2」を採用した「コンテナ式LEPS-2蓄電システム」を開発しました。少量危険物範囲内で2.1MWh容量を達成し、高い安全性を確保しています。また、弊社独自の遠隔監視による解析・診断、保守・保全、容量保証の各種サービスを取り揃えた「STARELINK®サービス」にも対応し、モノ・コト両面でユーザー便益を最大化します。太陽光や風力発電の変電吸収など系統安定化需要に加え、各種電力取引市場に対する需要にも備え、拡販体制を整えていきます。
照明分野では、「省エネ」+「省資源」をキーワードに独自性のある研究開発を進めております。2022年度は隧道向けにユニット交換方式を採用したLED照明器具の販売を開始しました。市場にて高い評価を頂いており、今後もバリエーションの拡大を計画しています。
この分野に係る研究開発費は、2,594百万円であります。

(3)車載用リチウムイオン電池
車載用リチウムイオン電池事業では、㈱ブルーエナジーで生産を行うHEV(ハイブリッド車)用リチウムイオン電池、㈱リチウムエナジージャパンで生産を行うEV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)用リチウムイオン電池の開発を実施しております。さらに車載用12Vリチウムイオン電池に関しても積極的な開発を進めております。
HEV用リチウムイオン電池においては、ブルーエナジーの第2工場が昨年稼働開始し、年間5,000万セルの生産能力まで拡大しました。2020年代後半に向けては、年間7,000万セルまで拡大させる予定で、2030年頃までは伸びると予測されているHEV用リチウムイオン電池の需要に対応する体制を整えていきます。
BEV用リチウムイオン電池においては、2023年5月に公表のとおり、本田技研工業株式会社(以下「Honda」)と高容量・高出力なリチウムイオンバッテリーに関する協業に向けた新会社設立に関する、合弁契約を締結しました。また、Honda、当社およびブルーエナジー3社は、高容量・高出力なリチウムイオン電池の開発・量産にむけた「蓄電池に係る供給計画」において、経済産業省の認定を受けました。今後拡大が見込まれる国内でのバッテリー需要に対応するとともに、産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換するグリーントランスフォーメーションに貢献してまいります。
将来の事業に向けたポストリチウムイオン電池の研究開発については、昨年4月よりNEDOグリーンイノベーション基金事業「次世代蓄電池の開発プロジェクト」に採択され、独自開発の高性能固体電解質を活用した全固体電池の実用化に向けて開発に取り組んでおります。昨年9月には、大阪公立大学との共同研究開発を開始し、より一層の開発加速を図っております。研究開発成果の対外発表として、「SiO負極を備える300 Wh kg-1級高エネルギー密度リチウムイオン電池の開発」を6月発行のGSユアサテクニカルレポートに掲載しました。
この分野に係る研究開発費は、7,738百万円であります。

(4)その他
その他事業では、航空宇宙用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。
航空用途では、米国ボーイング社787型機に搭載されるリチウムイオン電池を納入中です。宇宙用途では、液体燃料ロケット「H-ⅡA」および「H3」に当社のロケット用リチウムイオン電池を納入しております。また、衛星用途では、宇宙ステーションのバックアップ電源をはじめとし、準天頂衛星システム「みちびき」など、数多くの衛星に搭載されております。当社の電池は現在までに200機以上の人工衛星や宇宙ステーション補給機などの宇宙機に搭載されており、軌道投入容量で世界トップクラスを維持しています。
2019年から継続実施しているNEDO航空機用先進システム実用化プロジェクトにおける軽量なリチウム硫黄電池の研究開発については、計画どおりに開発を進めております。
環境関連機器の分野では、膜分離システムの小型化に取り組んでおり、これまで環境への関心が低かった小規模工場や農業用途に向けた小型膜分離ユニットの実証試験を進めています。拡大する環境負荷低減市場に対応した新規膜製品の拡充を進めております。
この分野に係る研究開発費は、428百万円であります。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02089] S100R915)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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