有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R670 (EDINETへの外部リンク)
株式会社三井E&S 研究開発活動 (2023年3月期)
当社グループは、舶用推進事業及び港湾物流事業を中核事業として、製品競争力強化と事業拡大につながる研究開発を積極的に推進しております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、1,762百万円であり、主な研究開発は以下のとおりであります。
なお、船舶は少額のため、海洋開発は持分法適用会社で構成され、その研究開発費は上記金額に含まれないため、エンジニアリングは研究開発を行っていないためそれぞれ記載を省略しております。
(1)機械
舶用エンジン関連では、燃焼時にCO2を排出しないアンモニアや水素燃料が注目されております。当社グループでは、アンモニア燃料船向けに、世界初号機となるアンモニア焚きエンジン及びその燃料供給装置など周辺機器の開発を進めております。燃料供給装置など一部の製品開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金の補助事業として採択されています。水素燃料船の開発について国土交通省の海事産業集約連携促進技術開発支援事業を活用し、水素焚きエンジン及び水素燃料供給システムに安全対策を施した装置設計・製作を行い、支援事業最終年度となる本年度の燃焼試験に向けた準備を進めております。
デジタルトランスフォーメーション(DX)関連技術開発の活用により、プロダクトライフサイクルコスト削減のための開発を進めております。電子制御エンジンの次世代電子制御基盤Triton用リアルタイムシミュレータを開発し、エンジンの試運転期間の短縮及び制御関連の不具合防止に活用を始めたほか、就航船に対するAIを活用したエンジンの異常検知、及びエンジン部品のメンテナンス時期を状態監視により決定するCBM(Condition Based Maintenance)用ソフト開発などを行っています。
産業機械関連では、従来、石油精製、石油化学市場向けを中心に事業展開してきましたが、近年の産業界の急速な脱炭素化への流れに対応し、当社の連結子会社である株式会社加地テックと協同で水素関連市場向け往復動圧縮機の開発に着手しました。これまで同関連市場のパイロット設備に多くの小容量圧縮機を供給してきた株式会社加地テックと連携することで同社が保有する高圧技術やノウハウを活用し、将来の高圧・大容量化の市場要求に応えるため、新型圧縮機フレームの開発も行い、商品ラインナップの拡充を進め、市場・顧客ニーズに適合した商品を継続的に提供してまいります。
運搬機システム関連では、水素燃料電池(FC)を搭載したラバータイヤ式門型クレーン(RTGC)の開発を進めています。この開発はNEDOの事業に採択されており、2022年に大分工場での実証実験を成功させました。今後は、NEDO事業の一環として、RTGCの実荷役環境下での稼働状態の安定性などを検証する実証事業を米国・ロサンゼルス港において実施します。また、コンテナターミナルの労働環境改善や安全性向上へのニーズに応え、遠隔操作が可能なRTGCの開発を完了し、大分工場内に整備したテスト用RTGCとヤード荷役テストエリアを活用して、システム検証や更なる荷役効率向上を進めております。
これらハード面の開発と並行して、コンテナ管理及び荷役作業の指示を効率的に行うシステムCTMS(Container Terminal Management System)などのソフトウェア製品に関しても、遠隔荷役機器との連携機能の開発やよりユーザフレンドリーなシステムとするための開発を進めています。
アフターサービス関連では、国土交通省港湾局が進めている荷役機械の予防保全的維持管理手法の高度化に合わせて、ビッグデータを活用するクラウド型遠隔監視システムCARMS(Crane Advanced Remote Monitoring System)を三井E&Sシステム技研株式会社と共同で製品化しました。4港湾に導入し、クレーンの動作情報を収集し、解析を開始しました。2023年以降は新造や改造でご発注頂いたお客様に、順次CARMSを搭載していく予定です。並行してクレーンの故障予防保全AI診断機能の開発を進め、診断機能を試験的にクレーンに搭載する予定です。収集したデータからAI分析を行い、点検業務を支援するサービスや、クレーン使用頻度から自動的にメンテナンス時期を算出する維持管理サービスなど、新たなサービスの開発を進めております。
また、従来目視で行っていた点検作業をドローンに置き換えるシステムを株式会社ゼンリンデータコムと共同開発しました。3Dモデル上での設定による自動飛行と撮影に加え、遠隔地からのリアルタイム操作を実現、さらにAIによる定量評価システムを構築し、CARMSと連携させて経年変化観察も実現できるものです。2023年中に、クレーンユーザ以外にも移動式クレーンや港湾岸壁、橋梁、大型構造物の自動点検システムとして提供する予定です。
当事業に係る研究開発費は、1,223百万円であります。
(2)その他
三井E&Sシステム技研株式会社の主力製品である勤怠管理システム「TIME-3X」の機能強化を継続的に進めております。また、三次元自動計測分野では、これまでの自動車業界向け車体三次元計測システムの機能強化に加え、新たな取り組みとしてX線CT装置と三次元解析ソフトウェアを用い、アルミ鋳造品の欠陥を非破壊で検査するシステムの開発に向けて、自動車部品を対象としPoC(Proof of Concept)を実施しました。
当事業に係る研究開発費は、518百万円であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、1,762百万円であり、主な研究開発は以下のとおりであります。
なお、船舶は少額のため、海洋開発は持分法適用会社で構成され、その研究開発費は上記金額に含まれないため、エンジニアリングは研究開発を行っていないためそれぞれ記載を省略しております。
(1)機械
舶用エンジン関連では、燃焼時にCO2を排出しないアンモニアや水素燃料が注目されております。当社グループでは、アンモニア燃料船向けに、世界初号機となるアンモニア焚きエンジン及びその燃料供給装置など周辺機器の開発を進めております。燃料供給装置など一部の製品開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金の補助事業として採択されています。水素燃料船の開発について国土交通省の海事産業集約連携促進技術開発支援事業を活用し、水素焚きエンジン及び水素燃料供給システムに安全対策を施した装置設計・製作を行い、支援事業最終年度となる本年度の燃焼試験に向けた準備を進めております。
デジタルトランスフォーメーション(DX)関連技術開発の活用により、プロダクトライフサイクルコスト削減のための開発を進めております。電子制御エンジンの次世代電子制御基盤Triton用リアルタイムシミュレータを開発し、エンジンの試運転期間の短縮及び制御関連の不具合防止に活用を始めたほか、就航船に対するAIを活用したエンジンの異常検知、及びエンジン部品のメンテナンス時期を状態監視により決定するCBM(Condition Based Maintenance)用ソフト開発などを行っています。
産業機械関連では、従来、石油精製、石油化学市場向けを中心に事業展開してきましたが、近年の産業界の急速な脱炭素化への流れに対応し、当社の連結子会社である株式会社加地テックと協同で水素関連市場向け往復動圧縮機の開発に着手しました。これまで同関連市場のパイロット設備に多くの小容量圧縮機を供給してきた株式会社加地テックと連携することで同社が保有する高圧技術やノウハウを活用し、将来の高圧・大容量化の市場要求に応えるため、新型圧縮機フレームの開発も行い、商品ラインナップの拡充を進め、市場・顧客ニーズに適合した商品を継続的に提供してまいります。
運搬機システム関連では、水素燃料電池(FC)を搭載したラバータイヤ式門型クレーン(RTGC)の開発を進めています。この開発はNEDOの事業に採択されており、2022年に大分工場での実証実験を成功させました。今後は、NEDO事業の一環として、RTGCの実荷役環境下での稼働状態の安定性などを検証する実証事業を米国・ロサンゼルス港において実施します。また、コンテナターミナルの労働環境改善や安全性向上へのニーズに応え、遠隔操作が可能なRTGCの開発を完了し、大分工場内に整備したテスト用RTGCとヤード荷役テストエリアを活用して、システム検証や更なる荷役効率向上を進めております。
これらハード面の開発と並行して、コンテナ管理及び荷役作業の指示を効率的に行うシステムCTMS(Container Terminal Management System)などのソフトウェア製品に関しても、遠隔荷役機器との連携機能の開発やよりユーザフレンドリーなシステムとするための開発を進めています。
アフターサービス関連では、国土交通省港湾局が進めている荷役機械の予防保全的維持管理手法の高度化に合わせて、ビッグデータを活用するクラウド型遠隔監視システムCARMS(Crane Advanced Remote Monitoring System)を三井E&Sシステム技研株式会社と共同で製品化しました。4港湾に導入し、クレーンの動作情報を収集し、解析を開始しました。2023年以降は新造や改造でご発注頂いたお客様に、順次CARMSを搭載していく予定です。並行してクレーンの故障予防保全AI診断機能の開発を進め、診断機能を試験的にクレーンに搭載する予定です。収集したデータからAI分析を行い、点検業務を支援するサービスや、クレーン使用頻度から自動的にメンテナンス時期を算出する維持管理サービスなど、新たなサービスの開発を進めております。
また、従来目視で行っていた点検作業をドローンに置き換えるシステムを株式会社ゼンリンデータコムと共同開発しました。3Dモデル上での設定による自動飛行と撮影に加え、遠隔地からのリアルタイム操作を実現、さらにAIによる定量評価システムを構築し、CARMSと連携させて経年変化観察も実現できるものです。2023年中に、クレーンユーザ以外にも移動式クレーンや港湾岸壁、橋梁、大型構造物の自動点検システムとして提供する予定です。
当事業に係る研究開発費は、1,223百万円であります。
(2)その他
三井E&Sシステム技研株式会社の主力製品である勤怠管理システム「TIME-3X」の機能強化を継続的に進めております。また、三次元自動計測分野では、これまでの自動車業界向け車体三次元計測システムの機能強化に加え、新たな取り組みとしてX線CT装置と三次元解析ソフトウェアを用い、アルミ鋳造品の欠陥を非破壊で検査するシステムの開発に向けて、自動車部品を対象としPoC(Proof of Concept)を実施しました。
当事業に係る研究開発費は、518百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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