有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R3AW (EDINETへの外部リンク)
大同メタル工業株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)
当連結会計年度の研究開発活動は、SDGs(持続可能な開発目標)で掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを意識し、事業戦略を推進する上で重要な研究開発活動及び軸受性能に関する解析技術や性能評価技術向上、長期的な成長基盤となる基礎的研究及び新規事業の創出活動を実施しております。なお、当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は2,205百万円であります。
主な研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
・世界的なカーボンニュートラルへの対応、CO2排出量規制強化に伴うエンジン熱効率向上に対応するため、さらなる摩擦損失低減を目指し、従来とは異なるコンセプトで低摩擦特性を向上させた樹脂オーバレイ(オーバレイ:表面処理)を開発、提供しております。
・水素エンジンなどカーボンニュートラルに向けた技術開発に貢献するための軸受を提供し、各種代替燃料使用時における軸受への影響について、調査、研究を実施しております。
・排出ガス規制強化に対応するため、トラック用エンジンなど、高面圧化、高温環境、長寿命などの厳しい要求に耐え得る新しい鉛フリーオーバレイを開発し、実機評価で良好な結果を得ております。同様に、新しい銅合金系ブシュ材料を開発、提供しております。
・F1レース、NASCAR、INDYCAR、MotoGPなど4輪、2輪各種レースのような高速、高面圧で使用される高性能軸受 を開発、継続的に納入し、軸受技術の向上に寄与しております。
・世界各国の自動車顧客からの厳しい品質要求に対応し、生産性向上するため、各種生産設備へのIoT技術の導入および検査設備の自動化を進め、導入しております。
・継続的に理論解析技術、単体評価技術の向上を図り、開発期間の短縮に努めております。
・自動車、オートバイのショックアブソーバー用軸受における乗り心地(操舵安定性、振動吸収性など)向上要求に対応するための鉛フリー樹脂系軸受材料について更なる性能向上を図るべく、顧客評価結果と相関がとれるように単体評価試験機の改良を進め、継続して材料開発を進めております。
・一般産業用部品において、従来よりも樹脂層の厚い新しい樹脂系軸受材料を開発し、量産に向けて顧客評価が進んでおります。
・電動化に対応した新たな自動車用部品への要求するため、樹脂系材料の開発、評価を進めております。
・バイオマス材料を使用するなど、環境を意識した、新しい鉛フリー樹脂系ソリッド軸受の開発も取り組んでおります。
・中高速ディーゼルエンジン用の高面圧化に対応する新しい鉛フリーオーバレイを開発・提供し、実機評価が進み、良好な評価を継続的に得ております。さらに、ガスエンジンなどの特殊環境下に対応可能な鉛フリー銅合金 を開発し、実機評価に向けて提供しております。
・低速および中高速ディーゼルエンジンともに、アンモニア、水素、e-fuelなど代替燃料使用時における軸受への影響について、調査、研究を実施し、一部顧客と意見交換をはじめております。
・再生可能エネルギーの需要の高まりを受け、風力発電ニーズの高い欧州での風力発電用の特殊軸受を提供、量産に向けて、良好な評価を得ております。さらに同市場に適用可能な各種特殊軸受の技術研究を推進しており、NEDOグリーンイノベーション基金事業(洋上風力発電の低コスト化プロジェクト)に基づき、各種軸受評価試験機の導入準備を進めております。
・従来の電極シート製造技術をベースに、その特性を活かした各種応用製品の研究、開発に取り組んでおり、サンプル提供を実施しております。
持続的発展のために、CASE対応に加え、カーボンニュートラル社会への貢献を目指し、当社固有技術を活かした新規事業の創出、育成活動を積極的に取り組んでおり、以下の様な研究開発活動を行っております。
・電気二重層キャパシタ用電極シートを応用した水処理装置の研究、開発(各種展示会に出展済)
・異種金属材料を接合するクラッド技術を応用した積層材料の用途開発
・吸音性、吸水性、放熱性などの機能と金属の強度、耐熱性を併せ持つ金属多孔質体の用途開発
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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