有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100RAU7 (EDINETへの外部リンク)
長野計器株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)
当社グループの研究開発活動には、新規事業を目指した新規技術開発及び製品開発と、既存分野における製品開発及び改良・改善業務があります。
当社の研究開発及び新規技術開発を伴う製品開発は開発センターが担当し、新型圧力センサ素子、各種産業向圧力センサとその応用製品、圧力計、システム製品などの製品開発は、技術本部内の各部門が担当しました。また、車載用圧力センサ開発は車載センサ技術部が担当しました。
子会社においては、圧力計、圧力センサ、圧力制御機器、計測制御機器の研究開発活動を推進しました。
当社グループにおける研究開発、技術スタッフは206名(内、子会社90名)で、当連結会計年度の研究開発費は1,366百万円となりました。
「新たな事業領域の拡大」として、
極低温、超高温、超高圧から極微圧などの極限環境下での計測を可能とする計測システムの実用化開発として、カーボンニュートラル実現に向けて成長が期待される水素関連事業向けに光干渉技術を用いた液化水素(−235℃)計測用圧力センサの開発を進めました。
また、グリーンイノベーション戦略に呼応した省人化、省エネ化につながるロボット産業の高度化に貢献できるトルクセンサの開発および、計測制御機器のシステム化も当社の「成長戦略」に位置付けて売上拡大分野として製品開発を進めました。
高付加価値サービスの提供を目的とする新たなモニタリングシステムの実用化では、鉄道橋梁桁の定期検査を自動化する装置を大手鉄道事業者様、大手情報関連機器メーカー様と共同開発を進めました。
海上輸送の分野では、加速する船舶のDX化(デジタルトランスフォーメーション)に必要となる船体構造応答モニタリングシステムの開発を大学や造船会社などと連携して実用化開発を進めました。
「既存事業の競争力拡大施策」の主な内容として、
産業計測分野では、2050カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー政策として掲げられている水素・アンモニア利用に関わる圧力計測製品のラインアップ拡充として、船舶規格であるNK認証取得製品を開発し発売を開始しました。
半導体装置産業分野では、装置のデジタル化対応としてIO-Link対応デジタル微差圧計に新たにデジタル表示機能を追加した拡充製品を開発し発売を開始しました。
IoT(internet of things)を考慮したワイヤレス型圧力センサ・圧力計では、顧客ニーズの探索を行い、機種拡充やシステム化開発を進めました。
圧力センサ、圧力計に関する研究・基礎開発においては、市場のニーズや成長分野の予測を基に、コアとなるセンサ素子の性能向上やレンジ拡大のためのプロセス開発を推進し、200℃以上の高温下でも計測可能な圧力センサ素子や、医薬・製薬向けとして小口径(ISO 15Aヘルール)接続可能なフラッシュタイプの圧力センサ素子を開発しました。
車載分野では、大手自動車会社向けの第3世代燃料電池(FC)システム用圧力センサの技術検証を大手自動車会社と共同で推進しました。
また、大手ティア1との協業で開発をした次世代ガソリン直噴エンジン用圧力センサの量産を開始しました。本製品はプラグインハイブリッドに組合せされる高燃費・高出力の新型直噴エンジンに適用されることから、従来よりも高圧で、高精度・高安定性を実現しました。
計測制御機器分野では、自動運転や安全機能に欠かせない各種センサ用、更には電子部品や電子製品の気密性試験用の機器・装置の製品開発を推進しました。
また水素社会に向けた漏れ検査およびEV化に伴ってより厳しい漏れ検査要求に対応する高感度ポータブル水素リークディテクタの製品化、2次電池対応や半導体製造装置搭載用の高性能電空レギュレータや接液・接ガス部を銅・亜鉛フリー化した半導体薬液製品漏れ検査用のエアリークテスタの製品開発を推進しました。
医薬包装関連では、ワクチンなどを充填するバイアル瓶の漏れ検査装置の製品開発を推進しました。
「グローバル戦略の強化」として、
圧力センサの地産地消を促進させるため、当社製センサ素子を利用して米国でのニーズを考慮した(多品種・少量を実現できる)新規圧力センサの開発を進めました。
欧州自動車産業市場においては、ドイツ自動車会社のBEV(バッテリー電動車)搭載のヒートポンプ式エアコン用圧力センサ半製品の量産をドイツ子会社のJADEと連携し開始しました。
この期間の開発成果として、以下の新製品他を発売し出荷を開始しました。
(EJ15・KJ91 船舶規格:NK認証取得)
EJ15,KJ91は、次世代エネルギーである水素・アンモニア計測に対応した圧力センサです。各国防爆規格に加え、新たに燃料輸送船や大型船舶用エンジン用途として、船舶規格のNK認証取得と製品拡充を行いました。
(ZT17 高温用圧力センサ (200℃対応) 仕様拡充)
最先端の半導体プロセスに適合可能な仕様として、プロセスガスの滞留を最小限に抑制した構造、特殊表面処理技術、溶接技術、新たに開発した200℃対応の圧力センサ素子の搭載など、高温圧力計測用途に対応した半導体産業用高温用圧力センサを発売しました。
(GC02 高精度デジタル微差圧計)
当社SCセンサ素子(シリコン・キャパシタンスセンサ)を用い、精度±0.25%F.S.でかつ多彩な信号形態を切替出力可能とし、視認性の高い大画面LCDディスプレイを搭載した製品であり、さまざまな用途での採用が期待できる製品として発売しました。
(EK30 IO-Link対応デジタル微差圧計 仕様拡充)
IO-Link対応により工場設備のIoT化推進、省力化に貢献できるデジタル対応製品として、昨年発売開始したEK30(IO-Link対応デジタル微差圧計)に続き、新たにカラーLCD搭載デジタル表示機能を追加した拡充製品を発売しました。
(SU75 小口径サニタリ圧力トランスミッタ)
顧客要求の小口径(ISO 15Aヘルール)接続および高圧レンジ対応のため、新規圧力センサ素子を開発搭載し、封入液を使用しない乾式圧力トランスミッタとしてSU75の製品仕様拡充を行い、医薬・製薬向けをターゲットとして発売しました。
(ポータブル水素リークディテクタHDA-0100)
1×10-6 Pa・m3/sの微少な漏えい水素を検出するポータブル水素リークディテクタです。充電式バッテリー搭載で使い勝手がよく、水素を使用した機器のメンテナンスから、希釈水素を使用した汎用の漏れ検査まで幅広く使用可能な検出器として発売しました。
(ステンレス仕様エアリークテスタFLS-0100)
接ガス部の主材料をステンレス、フッ素ゴム、テフロンとしたエアリークテスタで、半導体製造装置、薬液を使用する装置などで使用する漏れ検査用として発売しました。
(卓上式グロスリークテスト装置MSA-0101)
イメージセンサーなど大型の電子部品に対応し、従来のフルオロカーボン液を使わずドライ試験が可能な卓上グロスリークテスト装置として発売しました。
(密封品リークテスト装置MSZ-0701)
防水規格IPX7,IPX8相当が必要とされるウェアラブル端末や屋外使用電子機器において、ドライ試験可能な卓上密封品エアリークテスト装置として発売しました。
(汎用圧力計 「8009 S」/海外実施)
外枠を取り外しが可能なバヨネット式として、指針の調整が可能な圧力計を発売しました。目盛径63mmと100mmの大きさで各種取り付け形状に対応しており、隔膜と組み合わせて使用することができます。従来製品と同等の機能で、低価格対応が可能です。
(汎用圧力センサ「S1」/海外実施)
当社製圧力センサ素子を応用した汎用圧力センサS1を開発し、当社グループのメキシコ・ケレタロ工場での生産を開始しました。圧力センサ素子と圧力導入継手とを接合する技術を採用したことにより、継手材質の選択幅が広がり、アルミ、黄銅、軟鋼、ステンレス鋼から用途に応じて最適な材質を選択できる製品です。
このような研究開発活動を進める一方、現製品の改良・改善業務に技術要員を割り当て、既存製品に対するユーザーからの要求に対応して、性能向上とコストの改良改善を進めました。
当社グループは以上のような開発体制を形成しており、生産技術を含む全技術スタッフは247名、全従業員の11.0%となっております。
当社の研究開発及び新規技術開発を伴う製品開発は開発センターが担当し、新型圧力センサ素子、各種産業向圧力センサとその応用製品、圧力計、システム製品などの製品開発は、技術本部内の各部門が担当しました。また、車載用圧力センサ開発は車載センサ技術部が担当しました。
子会社においては、圧力計、圧力センサ、圧力制御機器、計測制御機器の研究開発活動を推進しました。
当社グループにおける研究開発、技術スタッフは206名(内、子会社90名)で、当連結会計年度の研究開発費は1,366百万円となりました。
「新たな事業領域の拡大」として、
極低温、超高温、超高圧から極微圧などの極限環境下での計測を可能とする計測システムの実用化開発として、カーボンニュートラル実現に向けて成長が期待される水素関連事業向けに光干渉技術を用いた液化水素(−235℃)計測用圧力センサの開発を進めました。
また、グリーンイノベーション戦略に呼応した省人化、省エネ化につながるロボット産業の高度化に貢献できるトルクセンサの開発および、計測制御機器のシステム化も当社の「成長戦略」に位置付けて売上拡大分野として製品開発を進めました。
高付加価値サービスの提供を目的とする新たなモニタリングシステムの実用化では、鉄道橋梁桁の定期検査を自動化する装置を大手鉄道事業者様、大手情報関連機器メーカー様と共同開発を進めました。
海上輸送の分野では、加速する船舶のDX化(デジタルトランスフォーメーション)に必要となる船体構造応答モニタリングシステムの開発を大学や造船会社などと連携して実用化開発を進めました。
「既存事業の競争力拡大施策」の主な内容として、
産業計測分野では、2050カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー政策として掲げられている水素・アンモニア利用に関わる圧力計測製品のラインアップ拡充として、船舶規格であるNK認証取得製品を開発し発売を開始しました。
半導体装置産業分野では、装置のデジタル化対応としてIO-Link対応デジタル微差圧計に新たにデジタル表示機能を追加した拡充製品を開発し発売を開始しました。
IoT(internet of things)を考慮したワイヤレス型圧力センサ・圧力計では、顧客ニーズの探索を行い、機種拡充やシステム化開発を進めました。
圧力センサ、圧力計に関する研究・基礎開発においては、市場のニーズや成長分野の予測を基に、コアとなるセンサ素子の性能向上やレンジ拡大のためのプロセス開発を推進し、200℃以上の高温下でも計測可能な圧力センサ素子や、医薬・製薬向けとして小口径(ISO 15Aヘルール)接続可能なフラッシュタイプの圧力センサ素子を開発しました。
車載分野では、大手自動車会社向けの第3世代燃料電池(FC)システム用圧力センサの技術検証を大手自動車会社と共同で推進しました。
また、大手ティア1との協業で開発をした次世代ガソリン直噴エンジン用圧力センサの量産を開始しました。本製品はプラグインハイブリッドに組合せされる高燃費・高出力の新型直噴エンジンに適用されることから、従来よりも高圧で、高精度・高安定性を実現しました。
計測制御機器分野では、自動運転や安全機能に欠かせない各種センサ用、更には電子部品や電子製品の気密性試験用の機器・装置の製品開発を推進しました。
また水素社会に向けた漏れ検査およびEV化に伴ってより厳しい漏れ検査要求に対応する高感度ポータブル水素リークディテクタの製品化、2次電池対応や半導体製造装置搭載用の高性能電空レギュレータや接液・接ガス部を銅・亜鉛フリー化した半導体薬液製品漏れ検査用のエアリークテスタの製品開発を推進しました。
医薬包装関連では、ワクチンなどを充填するバイアル瓶の漏れ検査装置の製品開発を推進しました。
「グローバル戦略の強化」として、
圧力センサの地産地消を促進させるため、当社製センサ素子を利用して米国でのニーズを考慮した(多品種・少量を実現できる)新規圧力センサの開発を進めました。
欧州自動車産業市場においては、ドイツ自動車会社のBEV(バッテリー電動車)搭載のヒートポンプ式エアコン用圧力センサ半製品の量産をドイツ子会社のJADEと連携し開始しました。
この期間の開発成果として、以下の新製品他を発売し出荷を開始しました。
(EJ15・KJ91 船舶規格:NK認証取得)
EJ15,KJ91は、次世代エネルギーである水素・アンモニア計測に対応した圧力センサです。各国防爆規格に加え、新たに燃料輸送船や大型船舶用エンジン用途として、船舶規格のNK認証取得と製品拡充を行いました。
(ZT17 高温用圧力センサ (200℃対応) 仕様拡充)
最先端の半導体プロセスに適合可能な仕様として、プロセスガスの滞留を最小限に抑制した構造、特殊表面処理技術、溶接技術、新たに開発した200℃対応の圧力センサ素子の搭載など、高温圧力計測用途に対応した半導体産業用高温用圧力センサを発売しました。
(GC02 高精度デジタル微差圧計)
当社SCセンサ素子(シリコン・キャパシタンスセンサ)を用い、精度±0.25%F.S.でかつ多彩な信号形態を切替出力可能とし、視認性の高い大画面LCDディスプレイを搭載した製品であり、さまざまな用途での採用が期待できる製品として発売しました。
(EK30 IO-Link対応デジタル微差圧計 仕様拡充)
IO-Link対応により工場設備のIoT化推進、省力化に貢献できるデジタル対応製品として、昨年発売開始したEK30(IO-Link対応デジタル微差圧計)に続き、新たにカラーLCD搭載デジタル表示機能を追加した拡充製品を発売しました。
(SU75 小口径サニタリ圧力トランスミッタ)
顧客要求の小口径(ISO 15Aヘルール)接続および高圧レンジ対応のため、新規圧力センサ素子を開発搭載し、封入液を使用しない乾式圧力トランスミッタとしてSU75の製品仕様拡充を行い、医薬・製薬向けをターゲットとして発売しました。
(ポータブル水素リークディテクタHDA-0100)
1×10-6 Pa・m3/sの微少な漏えい水素を検出するポータブル水素リークディテクタです。充電式バッテリー搭載で使い勝手がよく、水素を使用した機器のメンテナンスから、希釈水素を使用した汎用の漏れ検査まで幅広く使用可能な検出器として発売しました。
(ステンレス仕様エアリークテスタFLS-0100)
接ガス部の主材料をステンレス、フッ素ゴム、テフロンとしたエアリークテスタで、半導体製造装置、薬液を使用する装置などで使用する漏れ検査用として発売しました。
(卓上式グロスリークテスト装置MSA-0101)
イメージセンサーなど大型の電子部品に対応し、従来のフルオロカーボン液を使わずドライ試験が可能な卓上グロスリークテスト装置として発売しました。
(密封品リークテスト装置MSZ-0701)
防水規格IPX7,IPX8相当が必要とされるウェアラブル端末や屋外使用電子機器において、ドライ試験可能な卓上密封品エアリークテスト装置として発売しました。
(汎用圧力計 「8009 S」/海外実施)
外枠を取り外しが可能なバヨネット式として、指針の調整が可能な圧力計を発売しました。目盛径63mmと100mmの大きさで各種取り付け形状に対応しており、隔膜と組み合わせて使用することができます。従来製品と同等の機能で、低価格対応が可能です。
(汎用圧力センサ「S1」/海外実施)
当社製圧力センサ素子を応用した汎用圧力センサS1を開発し、当社グループのメキシコ・ケレタロ工場での生産を開始しました。圧力センサ素子と圧力導入継手とを接合する技術を採用したことにより、継手材質の選択幅が広がり、アルミ、黄銅、軟鋼、ステンレス鋼から用途に応じて最適な材質を選択できる製品です。
このような研究開発活動を進める一方、現製品の改良・改善業務に技術要員を割り当て、既存製品に対するユーザーからの要求に対応して、性能向上とコストの改良改善を進めました。
当社グループは以上のような開発体制を形成しており、生産技術を含む全技術スタッフは247名、全従業員の11.0%となっております。
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