有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R6S7 (EDINETへの外部リンク)
シキボウ株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)
当社グループでは、中期経営計画「ACTION22-24」の基本方針の中で、「新中核事業に続く新たな成長の芽の育成と研究開発の推進」、「地球環境に配慮した製品や社会課題を解決する製品のさらなる開発と販売強化」を掲げており、既存事業の発展と新規事業の育成を推進すべく、研究開発活動に積極的に取り組んでおります。
当社グループの研究開発活動は、繊維セグメントでは、紡績糸の開発は富山工場で行い、織・編・加工並びに各種繊維製品の研究・開発は㈱シキボウ江南内にある当社開発技術部で行っております。
産業材セグメントでは、産業資材部門の研究開発は敷島カンバス㈱の研究開発部で行い、機能材料部門の化成品事業については㈱シキボウ堺において、複合材料事業は東近江市にある当社中央研究所を拠点に開発を行っております。
(繊維セグメント)
抗ウイルス加工「フルテクト®」については、“あなたの暮らしに寄り添う”素材として、多くの引き合いを頂いており、様々な用途の繊維製品に対応した加工開発を進めております。また、連結子会社である、株式会社シキボウ江南が、「独立行政法人製品評価技術基盤機構」〔NITE(ナイト)〕から抗ウイルス性試験を行う試験事業所として認定されたことにより、公的なJNLA標章を付した試験証明書を発行することが可能になりました。皆さまの更なる安心に繋げていただければと思っております。消臭剤「デオマジック®」については、畜産現場や産業廃棄物処理場、大手製紙工場などで採用され好評です。特に産業廃棄物処理場やバイオマス発電所での採用が増加しております。産業臭対策用途や介護用途への販促に力を入れ、環境展などの展示会にも出展し、拡販を進めております。また大手製薬会社から「デオマジック®」を使用したコラボ商品として介護用途に消臭スプレー・熱蒸散タイプ消臭剤・ポータブルトイレ用消臭剤が好評発売中ですが、新たにトイレ用消臭剤としてタンクに置くタイプの消臭剤も発売され好評を得ております。
消臭加工では、尿もれ臭対策消臭加工「スーパーアニエール®P」、ストレス臭対策消臭加工「スーパーアニエール®S」を新たに開発しました。アフターコロナでマスクを外すと身の回りのニオイに対し敏感になることが予想されます。皆さまの生活環境中での気になるニオイ対策としてお役に立てればと思っております。
また、環境配慮型素材としては燃焼時のCO2排出量を削減するポリエステル「オフコナノ®」の展開を進めておりますが、新たに生分解性ポリエステル「ビオグランデ®」を開発し、販売を開始いたしました。ユニフォーム、シャツ、スポーツウエア、寝装品など繊維全般に向けて提案を進めてまいります。「ビオグランデ®」は微生物が存在する環境下で分解されるため、マイクロプラスチックによる海洋環境汚染の軽減を目指しております。
また、女性従業員で構成するフェムテックプロジェクトチームと協力し、女性の快適性を追求して開発した経血対応の防臭加工「フェミュー®」、経血対応の防汚加工「ノアード®」も好評を得ております。機能性を確認するための試験方法についても、JIS化提案に向けて、一般社団法人ボーケン品質評価機構と共同で取り組んでまいります。更なる快適性を追求し開発を進めてまいります。
繊維セグメントの当連結会計年度の研究開発費は、170百万円であります。
(産業材セグメント)
産業資材部門では、製造業各社からのニーズに応えるべく、既存製品の改良・新製品の開発に努めております。ドライヤーカンバス事業では、抄紙機への普及が進むカンバス洗浄装置との組合せにより紙の欠点となる古紙由来の汚れが容易に除去できるドライヤーカンバスを開発、サンプル試験を経て抄紙機でのテストへと進めてまいります。
コルゲーターベルト分野では、海外販売に特化した新商品「N-Dry8」を海外段ボールメーカーに紹介、一部で採用に向けた商談を進めております。
フィルタークロス事業では、微粒子捕集効率を向上させた加圧脱水機用緻密クロスの販売強化、シワが入りにくく且つ軽量な広幅対応水平ベルト用クロスの開発・販売に取り組んでまいります。
空気清浄機事業では、開発済みの新製品である小型オイルミスト除去装置や防虫フィルターの販売を強化してまいります。
今後は、繊維セグメントが有する繊維加工技術の産業材への応用も検討していく予定で、特にサステナビリティに繋がる機能の強化と製品開発に取り組んでまいります。
機能材料部門では、化成品事業においては、食品用増粘安定剤の用途拡大を図るべく研究開発を進めております。ローカストビーンガムやグァーガムなどの増粘多糖類については、原料由来の臭気を低減した脱臭品を開発し、臭気低減ニーズのある冷菓や健康飲料用途等での提案活動及び販売拡大に取り組んでおります。また食物繊維素材として利用されるサイリウムシードガムについては、アレルゲン物質を含まないゲル化剤として、嚥下剤やとろみ調整剤等の用途で使用できるように開発を進めております。
複合材料事業では、中央研究所において、航空・宇宙、エネルギーインフラ用途を主体に繊維強化複合材料の研究開発を行っております。航空機分野では、当年度まで国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に参画し、現在使用されている合金素材以上に高温耐熱特性があるセラミック繊維を用いた複合材料(CMC)の研究開発を進めてまいりました。助成事業は終了しますが、航空機エンジンの熱効率向上と軽量化に向けて、技術開発を引き続き進めてまいります。また、電気絶縁性能や高強度軽量化を求める、エネルギーインフラ用途の分野では、新たな成形・加工方法の開発を行うとともに、海外のユーザー企業、大学や研究機関との連携も強めながら、各用途に最適な材料の開発に取組みを進めてまいります。
産業材セグメントの当連結会計年度の研究開発費は202百万円であります。
以上の結果、当連結会計年度の研究開発費は372百万円であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00530] S100R6S7)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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