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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TQ78 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社 長谷工コーポレーション 研究開発活動 (2024年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社の研究開発活動は、集合住宅におけるフローとストックの両分野に軸足を置き、長谷工版BIMをはじめとするデジタル技術を積極的に採用しながら、安全・安心、快適・健康、品質・性能、生産性向上等のテーマに取り組むとともに受注の拡大や利益の向上、及び、将来的な事業分野の拡大に寄与する研究・技術開発を目指しております。
活動にあたっては、研究・技術開発のスピードアップと採用促進を図るため、東京都多摩市の技術研究所を拠点としながら、大学・研究機関等との共同研究・開発を進めるとともに、当社技術推進部門・設計部門・建設部門・価値創生部門等社内各部門及び当社グループ各社との連携・強化に努めております。
活動内容としては、①生産技術開発、②商品開発、③気候変動対応、④そのために必要な基礎的な研究開発、以上の4つに重点を置きながら、特に工業化対応、木質化や省CO2材料等の環境対応、ストック改修対応など、社会環境や顧客ニーズの変化に即した集合住宅関連技術の開発・商品化に注力しております。
当連結会計年度における研究開発費は、3,820百万円であり、主な研究・技術開発の成果は次のとおりであります。なお、当該費用につきましては、セグメントに共通する費用を区分することが困難であるため、総額のみを記載しております。

(建設関連事業)

(1) 中高層及び超高層RC造集合住宅を対象とした技術の開発

建設技能労働者の高齢化と労働者不足、2024年問題の懸念に対し、中高層及び超高層の集合住宅等を対象に、生産性向上や品質向上を目的とした工業化・ICT活用等の技術開発を推進しております。特に、単純作業など、ロボット等に置き換えることが可能な作業について、機械化施工の検討を行っています。具体的には“集合住宅に特化した清掃ロボット”を開発しました。この清掃ロボットは、複数台を用いての実運用を見据えた現場実証を行い、他社へのリースも見据えた本格運用に向けて準備中です。また、気候変動に対応した脱炭素に関する技術開発にも注力しております。
① 中高層RC造集合住宅:
生産技術開発分野として、業務及び生産プロセスの合理化に向けたBIMの導入・活用検討において、長谷工独自のBIMツールの開発や業務ワークフロー改善等による、設計・施工まで一貫した「長谷工版BIM」の環境整備を強力に推進しています。各種施工図の自動作成、根伐土量算出、コンクリート数量算出、仮設足場材自動拾いなどを実現しております。また、BIM連携による鉄筋、型枠加工図の効率化、各種製作図の効率化を行っております。
CO2の排出量を抑制する長谷工式環境配慮型コンクリートの「H-BAコンクリート」では、国土交通大臣による特別評価方法認定を取得することで住宅性能表示を適用するマンションをはじめ広く採用をしています。また、H-BAコンクリートの考え方は日本産業規格(JIS)に取り入れられ、先導する気候変動対応技術として位置づけられています。 東京では「ザ・ケンジントンレジデンス上池台」(東京都大田区、地上5階、42戸)、関西では「ルネ江坂 江の木町」(大阪府吹田市、地上11階、149戸)において主要構造部を含む全てのコンクリート(上池台は、基礎部分を除く)に採用しました。また、再生可能エネルギーに関しては、「サステナブランシェ本行徳」(千葉県市川市、地上5階、36戸)において、集合住宅の屋上部分のみならず壁面や手摺等に設置可能な太陽光発電システムの検証を行い、更に、水素を燃料とする純水素型燃料電池利用の実証実験を行ってまいります。
商品開発分野として、住宅としての基本的で本質的な性能確保といった根幹は踏襲しつつ、住まいを最適な空間に“Fit”させることが可能な「Be-Fit」を、「ルネ松戸みのり台」(千葉県松戸市、地上12階、173戸)、「ブランシエラ川崎大島」(川崎市川崎区、地上6階、104戸)の2物件に先行して導入いたします。

② 超高層RC造集合住宅:
現在、「ドレッセタワー武蔵小杉」(川崎市中原区、地上23階、免振、160戸)、「(仮称)港区港南3丁目計画」(東京都港区、地上28階/地下1階、耐震、458戸)、「グランドメゾンThe池下ガーデンタワー」(名古屋市千種区、地上39階/地下1階、制振、200戸)、「シティタワー千住大橋」(東京都足立区、地上42階、制振、462戸)、他5物件を建設中であります。
また、2024年3月期は、「NAGOYA the TOWER」(名古屋市中村区、地上42階/地下1階、制振、435戸)、「エクセレント ザ タワー」(千葉市中央区、地上31階、制振、397戸)、「Brillia Tower 浜離宮」(東京都港区、地上32階/地下1階、免振、420戸)、「ローレルタワー堺筋本町」(大阪市中央区、地上44階/地下1階、制振、511戸)が竣工いたしました。
更なる技術のレベルアップとして、Fc150級プレキャスト部材や鋼繊維補強高強度コンクリートの活用研究、超高層に対応したパーティション等の各種外装部材の開発に取り組んでおります。

(2) 非住宅を対象とした技術の開発

競争と連携のネットワークを構築するため、多様な研究機関、企業等の幅広い結集を図り、研究開発の共通基盤(プラットフォーム)の確立を目指している「建築研究開発コンソーシアム」などに継続参画し、物流・データセンター等の鉄骨構造関連技術の開発に取り組んでおります。
現在、「(仮称)羽村市緑ヶ丘物流施設」(東京都羽村市、地上4階)、「LOGIBASE柏」(物流施設、千葉県柏市、地上4階)等を建設中です。
また、2024年3月期は、「CBRE IM 千葉北Ⅳ」(物流施設、千葉市稲毛区、地上4階)等が竣工いたしました。

(3) 研究開発の新分野への展開

木造関連技術に関しては、当社研究施設「長谷工テクニカルセンター」の敷地内に建設した音響実験棟において、現在建設中の「(仮称)目黒区中央町一丁目計画」(東京都目黒区、地上7階、101戸、下層RC造+上層4階木造構造)で採用予定である木造の界壁・外壁の遮音性能試験、並びに、軸組床の衝撃音性能試験等を実施し、遮音性能を満足する仕様を開発しました。

(4) 建設産業廃棄物削減対応

これまで当社では、段ボール古紙や木くずにおける循環型マテリアルリサイクルシステムの構築、また、廃プラスチック類のサーマルリサイクルシステムの構築をしてまいりました。
当社作業所から発生した木質系廃棄物をバイオマス燃料として再利用し、発電施設で発電された再生可能エネルギーを作業所の仮設電力として使用する取り組みを進めております。今後も、更に環境に配慮した循環型社会の実現に向けた取り組みを推進してまいります。

(5) ICT・IoT等のデジタル技術や先端技術の積極活用

「住まい情報と暮らし情報のプラットフォーム」(HASEKO BIM & LIM Cloud)の構築に向け、各種パートナー企業、大学や研究機関と連携し、顔認証システム、センサー、AIやロボットなどICT活用に本格的に取り組んでおります。2024年3月末までに新築賃貸マンション8物件、シニア施設2物件、リノベーション賃貸マンション1物件にICTを導入、稼働しております。加えて、既存分譲マンション「サウスオールシティ」(堺市西区、総戸数791戸、2009年竣工)における大規模修繕時のICT化を進めながら、同時に分譲マンションでははじめて居住者向けICT導入を行っております。ご入居者様のご利用状況・ご意見等を参考にしながら改善を図り、集合住宅の提供価値向上を継続検討いたします。その他、コンピューターOSの権威であられる東洋大学INIADの坂村学部長と共創した実験住戸の制作や、シニア施設に導入しているオリジナル健康増進アプリの有効性を東京大学との共同研究成果として学会発表するなど、外部機関・企業との協業も含め多岐にわたる取組みを行っております。


(サービス関連事業)
(1) 既築集合住宅を対象とした技術の開発
拡大する国内ストック市場における既築集合住宅向け「ストックビジネス」の技術基盤づくりを目指しております。共用部では「建物の延命化・耐震化の工法」、「居住者の負担を軽減できる工法」、「騒音・振動を低減する工法」の開発等、専有部では「住まいの機能の維持やグレードアップの提案」を進める等、継続的にストック・リフォーム分野における研究・技術開発を行っております。
また、今後増加が見込まれる大規模修繕工事適齢期超高層案件において、居住者の負担を軽減するため、工期を短縮する工法などの検討を進めております。

(2) ICT技術を活用した顧客サービス開発

「グループIT投資戦略プロジェクト(名称:FITプロジェクト)」において、初期検討顧客層の新築マンション探しをサポートするサービス「マンションFit(フィット)」では、提案される物件のAIレコメンド機能の向上を行いました。この他、マンション管理における管理組合向けの新たな運営サービスの社会実証を開始したほか、マンション入居者向けに立地周辺のサービス事業者との連携を促すWebサービス実現のための開発と社会実証に取り組みました。
また、当社グループ内の各種システムやデータを横断的に連携・分析・外部連携するための「グループ情報連携基盤」について、機能拡張を含めた各種開発に取り組み、運用を開始しました。
この他、竣工後のマンション管理業務の効率化や大規模修繕時の作業効率化、生産性向上にも取り組んでおります。

なお、子会社においては、研究開発活動は行われておりません。
建設関連事業及びサービス関連事業以外の事業においては、研究開発活動は行われておりません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00090] S100TQ78)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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