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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QHH7 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 住友林業株式会社 事業等のリスク (2022年12月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動


有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響については具体的な内容を見積もることは困難であるため、記載しておりません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)国内外の住宅・不動産市場の動向に関するリスク
当社グループの業績は、国内外における住宅・不動産市場の動向に大きく依存しております。
国内外の経済状況の低迷や景気の見通しの後退、それらに起因する雇用環境の悪化、インフレ圧力の増大、及び個人消費の落ち込みは、お客様の住宅・不動産購買意欲を減退させる可能性があります。また、各国の金利政策や住宅関連政策の変更、地価の変動、木材等の資材価格の変動による建築コストの変動等も、お客様の住宅・不動産購買意欲に大きな影響を与えるため、これらの顧客ニーズの変化が住宅・不動産市況やコスト構造を悪化させ、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
上記リスクに対して、国内の住宅・建築事業では、次のような対策により、当社の独自性を強調し、住宅・不動産市場における優位性の確保を図っております。

①戸建注文住宅事業では、当社独自の商品や技術力・設計力を活かした提案を強化し、お客様の様々な要望にお応えすることで、受注拡大に努めております。具体的には、環境配慮型商品の受注に注力するとともに、天井高、床材・建具の種類やデザインに豊富な選択肢を用意し、お客様の要望に沿って様々な室内空間を実現する提案等を行っております。

②その他の住宅・建築事業に関して、賃貸住宅事業では、多様化する入居者のライフスタイルに対応して、賃貸住宅に求められる性能を的確に把握し、より快適な住環境を提供することに努めております。リフォーム事業では、高い技術力を活かした耐震リフォームや旧家再生リフォームに注力し、中大規模木造建築事業では、建築物の木造化・木質化を推進しております。

また、上記リスクに対して、海外住宅・不動産事業では、次のような対策により、参入する市場を分散し、収益基盤の多様化と事業の多角化を図っております。

①米国では、人口・雇用成長の著しい都市圏に事業を展開し、各社が地域で事業を推進すると同時に、住友林業グループとして住宅・不動産の販売戸数を拡大することにより、Local BuilderとNational Builderの双方の利点を活かすことができるポジションで事業成長を追求しております。また、不動産開発事業や宅地開発等その他の新規事業の取り組みを加速し、事業の多角化を進めることで、事業環境変化への体制を強化しております。

②豪州では、米国に次ぐ海外木造住宅市場、かつ、注文住宅が多い市場という環境の中で、資産保有リスクを抑えた事業展開を行っております。注文住宅と分譲住宅、一次取得者向けから高級住宅まで、幅広いニーズに対応しております。

③アジアは、中長期で成長が期待されるエリアであり、短期の市場変動による業績への影響を避け、中長期の成長を取り込む収益構造を構築しております。日本国内で培った高い設計力、施工管理、環境性能向上等のノウハウの活用により、中低層マンション、戸建、マスタープラン等を中心に事業を展開しております。

④上記の各エリアにおける海外住宅・不動産事業の投資実行においては、不動産投資リスクに関する社内ルールの運用を徹底し、事業規模拡大に伴う不動産投資残高の増加に対して、各国の住宅マーケットの的確な把握とモニタリング、適正な在庫管理の徹底を図るなど、投資リスクの低減に努めております。

(2)原材料、木材・建材等の調達・販売に関するリスク
感染症の流行や地政学リスク等の顕在化により、原材料や木材・建材等の商品の調達が困難になった場合に、取引先への商品の納入や住宅・不動産の施工が遅延する可能性があります。また、調達価格が高騰し、価格上昇分を販売価格に転嫁できない場合は、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクを最小化するために、当社では以下の対策をとっております。

①木材・建材等の流通事業では、当社グループの国内外での調達力を活かし、主要な原材料や木材・建材等の商品について、複数の産地からの仕入れ、仕入拠点の拡充、新たな樹種の用途開発等に取り組むことで、安定供給の維持及び調達価格の適正化に努め、サプライチェーンの強靭化を図っております。

②住宅・建築事業では、資材調達の遅延リスクの対策として、各サプライヤーとの生産情報の共有、国産材の取り扱い拡大、複数社からの購買、資材調達先に対して定期的にサプライヤー評価を実施するなど、資材の安定調達の体制強化を図っております。また、調達価格高騰に対しては、仕様の変更や施工の合理化によるコストダウン等により、コスト上昇の抑制に取り組んでおります。

(3)法的規制等に関するリスク
当社グループは、国内外において、木材建材事業や住宅・不動産事業をはじめ人々の生活に関する様々な事業を行っております。各事業を取り巻く法規制は多岐にわたり、建築基準法、建設業法、建築士法、宅地建物取引業法、住宅品質確保促進法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、金融商品取引法、介護保険法等に加え、会社法、労働基準法、労働安全衛生法、個人情報保護法、公益通報者保護法など、多くの法規制に従う必要があります。また、海外においてはそれぞれの国・地域の法律や規制の適用を受けます。当社グループでは次のような対策によりこれら法規制の遵守に努めておりますが、これらの法規制に適合しない事態が発生した場合、罰金や、行政処分による事業の制約によって社会的信用が低下し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

①執行役員を委員とする「リスク管理委員会」を設置し、各部署選定の全リスク項目から抽出した「重点管理リスク」の顕在化事例や、リスク回避のための対応の実効性について、定期的に確認と協議を行っております。

②親会社総務部のリスク管理・コンプライアンスグループでは、国内関係会社に対して、各種法令の遵守状況について一斉点検を実施しております。実施後には、点検で見つかった指摘事項について、各関係会社にフィードバックを実施し、各社が体制の強化や是正に取り組むよう指導しております。

③各事業本部管理部門による、支店や建築現場に対する監査や実査を実施しております。

④海外事業については、各事業本部主管部門及び各エリアに設置した統括会社による海外関係会社に対するガバナンス体制を構築し、コンプライアンスの強化やリスクマネジメントを推進しております。

⑤上記の点検や監査は、事業に応じて取得しているISO規格に基づいて実施するなど、実効性のあるマネジメント体制を構築しております。

(4)為替に関するリスク
当社グループは、海外関係会社を通じて海外での事業活動を展開しているほか、木材・建材の外貨建ての輸出入取引や三国間取引を行っております。海外での事業活動及び外貨建ての取引では、為替変動により外貨建ての収益及び費用の円換算額が増減したり、為替換算調整勘定を通じて純資産が増減したりするリスクが存在します。これらのリスクに対応するため、当社グループでは為替予約を行うなどの対策を取っておりますが、急激な為替変動は、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。


(5)品質保証に関するリスク
当社グループは、国内外で取扱商品・サービス及び住宅等の品質管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態や人為的ミスによる重大な品質問題等が発生することを、完全に回避することはできません。具体的には、品質保証責任を問われる住宅等の重大な欠陥、有料老人ホーム運営事業等における高齢者向け事業特有の事故等が発生する場合があります。また、特に海外においては、品質不良を原因とするクラスアクション等の訴訟により、高額の賠償責任や対応費用が生じるリスクがあります。さらには、合法性や持続可能性に疑義のある木材の調達により、政府によるペナルティや環境保護団体等からの批判を受けるリスクがあります。これらのリスクに備え、当社グループでは「住友林業グループ品質方針」を定め、当社グループから生み出される全ての商品やサービス は品質そのものであるという認識のもと、全員参加による「ZERO DEFECTS(ゼロディフェクト)」を追求し、次のような対策を通した品質の向上に取り組んでおりますが、多額の損害賠償や社会的信用の失墜が発生した場合 には、こうしたリスクの顕在化が、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

①法規制に適合する部材の使用、有資格者の適切な配置、適切な施工体制の整備を徹底しております。

②戸建住宅事業において、長期保証制度を設け、きめ細やかなアフターサービスを提供しております。

③有料老人ホーム事業においては、オペレーションミスによる事故を回避するため、サービス提供手順のマニュアルを作成し、周知を徹底しております。施設内でインフルエンザ等の感染症が蔓延するのを防止するため、従業員に予防接種を義務付けるなど感染症対策にも努めております。

④木材の調達に関しては、調達部門及びサステナビリティ推進部門による「木材調達委員会」を定期開催し、合法性と持続可能性の確認及び勉強会などを含む情報共有を実施しております。

(6)取引先への信用供与に関するリスク
当社グループは取引先に対する売上債権等の信用供与を行っており、信用リスクの顕在化を防ぐために適切な限度額を設定するなど、与信管理を徹底しておりますが、それでもなおリスクが顕在化する可能性を完全に回避することは困難です。また、信用リスクが顕在化した場合の損失に備えるため、一定の見積りに基づいて貸倒引当金を設定しておりますが、実際に発生する損失がこれを超過する可能性があります。このため、取引先の支払い不能等の信用リスクの顕在化は、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

(7)海外での事業活動に関するリスク
当社グループは、海外で事業活動を展開しているほか、海外商品の取扱い等、海外の取引先と多くの商取引を行っております。各国の政治・経済・社会情勢の変化を注視し、現地の法規制等の遵守、慣習による贈収賄の横行や従業員による着服の防止、重大労災の発生防止等に努めておりますが、特に、当社グループの木材の調達先及び製造拠点の一部であり、大規模植林事業も展開しているパプアニューギニアやインドネシアなどの新興国においては、これらのリスクが顕在化する可能性を完全に回避することは困難です。社内管理の不備により、法規制への違反や不法行為などのコンプライアンス違反が発生し、高額の金銭の流出事件が発生したり、現地政府からペナルティを受けたり、死亡労災等を防げずに被災者遺族から多額の損害賠償請求を受けたりした場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。こうしたリスクを最小化するために、当社では次のような対策をとっております。

①「住友林業グループ労働安全衛生方針」に定める「SAFETY FIRST(セーフティファースト)」という基本的な考えのもと、海外の各製造拠点においても、労働安全衛生体制の整備に努め、使用する重機の安全装置や作業者の安全装備を充実させるとともに、積極的な従業員教育に取り組んでおります。

②社内監査、会計監査、税務調査などで発覚した指摘事項を関係会社各社で共有し、より効果的な管理体制の構築に努めております。

③海外関係会社各社に、贈収賄防止規程を整備しております。

④海外出張者・海外駐在員に対し、渡航前に安全教育や危機管理研修を実施しております。

(8)保有・管理する山林や植林事業地に関するリスク
当社グループは、国内社有林で計画的な森林経営を展開するほか、海外でも広大な植林地を管理し、生物多様性の保全や地域社会の発展に貢献するための活動を実施しております。国内外で所有・管理する山林・植林地では、以下のような取り組みやリスク対策を実施しておりますが、大規模な山林火災や病害虫による植林木の損失、誤った伐採量の試算による過剰伐採、地域住民からの反発、環境保護団体からの批判活動が長期間続いた場合には、これらのリスクの顕在化が、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

①国内外の社有林及び植林事業地で、植林・育林・収穫を計画的かつ継続的に実施する保続林業の考え方を基本に、持続可能な木材生産に努めております。過剰に木材を伐採することがないよう、施業計画の立案とこれに沿った 森林経営を実施しております。

②山林火災防止のため、火災リスクの高い時期における関係者以外の管理地への立ち入り規制や、数値化した火災リスクに応じた現場オペレーションの制定・遵守等を実施しております。また、火の見櫓から煙の発生を監視したり、パトロールを実施したりするなど、早期の火災発見体制も整備しております。

③植林木の育成が阻害されないよう、計画的な間伐や下草等の刈払いなどの植林事業地全体の日常的な管理を徹底しております。また、適時生育状況をモニターすることにより病虫害を防止するとともに、獣害防止にも努めております。

④国内外の社有林及び植林事業地を取り巻く地域社会への貢献に努め、地域社会の発展に寄与する事業を展開しております。特に大規模植林事業を展開するインドネシアやパプアニューギニアでは、地域の雇用創出、ライフライン設備の建設、環境教育等の活動を地道に展開し、地域に根差した活動を目指しております。

⑤国内外における森林資源の管理・活用拡大にあたっては、気候変動対策や生物多様性保全に配慮した取り組みを実施しております。具体的には、植林計画立案時の、地形や地質、生息する希少動物の把握に至るまでの詳細な調査実施などに努めております。

(9)情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、国内外の住宅・不動産事業等においてお客様に関する膨大な個人情報を保有しており、筑波研究所等の研究機関においては長年の研究成果等の大量の機密情報を保有しております。重要な情報の管理には万全を期しておりますが、個人情報等を含む書類・社給端末の盗難、従業員及び委託先等の人為的ミスなどの内部要因による情報漏洩、及び悪意ある第三者からの攻撃などの外部要因による情報漏洩を完全に回避することは困難です。個人情報が外部に流出した場合には、お客様及びマーケット等からの社会的信用の失墜や被害にあわれたお客様からの損害賠償請求を招く可能性や、会社の機密情報が流出した場合には、市場における競争力の低下や共同研究先からの損害賠償請求等を招く可能性があり、これらの情報セキュリティリスクの顕在化は、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。なお、このようなリスクを低減するために、当社では次のような対策をとっております。

①全従業員を対象に、個人情報や機密情報の取り扱いに関する研修を定期的に実施しております。

②個人情報や機密情報の電子化と、一定基準のセキュリティ設定をした社給端末への集約を推進し、書類の紛失による情報流出リスクに対応しております。

③ハードディスクを暗号化したモバイルパソコン、仮想ネットワーク等を導入し、業務内容や働きかたに合わせたIT環境を整備することで、端末紛失時の情報流出リスクに対応しております。

④研究・開発に関する機密情報等、企業秘密を取り扱う案件では、必ず関係先と秘密保持契約を締結しております。

⑤内部からの情報漏洩と外部からの侵入の両方に対するセキュリティ強化のため、多層防御システムを構築しております。また、システム担当者による情報漏洩を防ぐため、社内システム部門の承認手順を多重化するなどの対策を実施しております。

⑥サイバー攻撃全体への対応として、セキュリティ専門組織であるCSIRT(Computer Security Incident Response Team)・SOC(Security Operation Center)を設置して、有事の際に適切な対応を実現する体制を構築しております。また、有事対応の実効性を高めるため、CSIRT・SOC及び広報などの関連部署を対象にサイバーセキュリティ演習を実施しています。

(10)退職給付会計に関するリスク
当社グループは、退職給付会計に係る数理計算上の差異について、発生年度に一括して費用処理する方法を採用しております。期初時点での想定よりも年金資産の運用環境が悪化した場合や、退職給付債務の計算に用いる割引率が低下した場合、数理計算上の差異の償却費用が発生し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。このような数理計算上の差異の発生に伴う損益変動リスクに対応するため、確定給付型と確定拠出型を組み合わせた退職給付制度を導入しているほか、年金資産の運用において安全性と収益性を考慮した適切な投資配分などを行っております。

(11)気候変動をはじめとする環境に関するリスク
気候変動によって生じる異常気象や、生物多様性の損失など自然の変化等は、当社グループの企業努力だけでは回避することが困難であり、地球環境や世界経済に重大な影響を与えるおそれがあると同時に、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
物理的リスクとしては、自然災害の激甚化等が、住宅建設等の工期の遅れや被災した工事中建物の復旧活動等による建築コストの増加を招く可能性があります。また、異常気象の発生等が、生物資源である樹木の植生や成長に影響を与える可能性があるほか、管理する植林地、森林等が毀損される可能性があります。
移行リスクとしては、各国の森林保護政策や伐採規制等の変更・強化が、木材調達コストの増加を招く可能性があります。また、当社グループでは、建材製造事業や都市型及び山間地型のバイオマス発電事業を展開しているほか、研究技術開発構想「W350計画」に代表される、研究開発・技術革新活動に取り組んでおりますが、これらの設備や技術、エネルギー利用や温室効果ガス排出に関連する法規制等が変更された場合、操業コストの増加や、対応のための追加コストの発生を招く可能性があります。
持続可能で豊かな社会の実現に貢献することを経営理念とする当社グループでは、持続可能性の観点から気候変動に関するリスクを主要なリスクと捉え、次のような取り組みを実施しております。

①グループ全体の事業活動から生じる温室効果ガス排出量を削減するための科学的根拠に基づいた目標※1を策定し、中期経営計画等に織り込んで目標実現に向けて取り組んでおります。

②2018年に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)※2の提言内容への賛同を表明しました。同年からTCFDの提言に基づくシナリオ分析を実施し、投資家に向けた気候関連の財務情報開示に努めております。

③2020年3月から国際的イニシアティブ「RE100」※3に加盟し、2040年までに、自社グループの事業活動で使用する電力と発電事業における発電燃料を100%再生可能エネルギーにすることを目指し、取り組みを推進しております。

※1 当社グループは、2018年4月に温室効果ガス長期削減目標を策定し、同年7月に科学的根拠に基づいた目標(SBT:Science Based Targets)として認定されました。認定は、SBTイニシアティブ(SBTi)によるものです。SBTiは、2015年に国連グローバル・コンパクト、CDP(機関投資家と協働して、企業が環境影響について情報開示と管理をすることを促す英国のNGO)、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金) の4団体が、産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えるための科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標を推進するために設立されたイニシアティブです。2018年10月に、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)から、世界の平均気温の上昇幅の1.5℃と2℃との間には生じる影響に大きな違いがあることが報告され、2019年9月の国連気候行動サミットで1.5℃目標への流れが決定的になると、SBTiも1.5℃基準の承認基準へ移行しました。これを受け、当社グループも目標を1.5℃基準に見直し、中期経営計画において取り組みを進めています。

※2 FSB(金融安定理事会)の指示により2015年に設置されたタスクフォースです。企業が任意で行う気候関連のリスク・機会に関する情報開示のフレームワークが示されています。

※3 国際的な環境NGOであるThe Climate GroupとCDPが連携して運営する国際イニシアティブです。

(12)自然災害等による緊急事態の発生に関するリスク
大規模な地震や風水害等の自然災害、戦争、火災、テロ、新型インフルエンザ等を含む重篤な感染症、暴動などの危機事象が発生し、従業員の生命に危機が生じるような緊急事態に陥った場合、事業継続が困難となる可能性があります。当社グループでは、そうした事態に備え、全社的な事業継続マネジメント(BCM)を推進しております。具体的には、緊急事態の発生に伴う事業中断による業績への影響の最小化を目的に、平時における活動と緊急事態発生時の対応方針等の基本事項を定める「BCM規程」を制定し、事象別の事業継続計画(BCP)を策定しております。個別のBCPを実現させるため、データ保存の二重化、安否確認システムの導入、帰宅困難対策、防災訓練、必要物資の備蓄等を実施しているほか、本社機能喪失を想定した代替拠点の整備や、平常時からのテレワーク環境の整備等によるリスクの分散に取り組んでおります。しかし、危機事象の多くは発生を予測することが困難であり、このような対策をもってしてもすべての被害や影響を回避できるとは限りません。
また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、今後感染状況がどのように収束するか、経済や社会にどのような影響を及ぼすか、先行きが不透明な状況が続いております。当社グループでは、日本国内及び事業を展開する諸外国における感染拡大状況に応じて様々な対策を実施しておりますが、世界的な移動制限や外出制限などの感染拡大防止策が当社グループの事業活動を制限し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。


従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00011] S100QHH7)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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