有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QFOX (EDINETへの外部リンク)
アース製薬株式会社 研究開発活動 (2022年12月期)
当社グループは「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」を経営理念に、めまぐるしく変わる国内外の市場環境や消費者志向に対応すべく、常に「お客様目線」に立ってニーズを発掘する姿勢、提供のタイミングを逃さない開発スピードを念頭におき、クオリティの高い安全な高付加価値製品を創造しております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は3,217百万円でありました。
報告セグメント別の研究開発活動は以下のとおりであります。
(1) 家庭用品事業
① 基本方針
当事業では、お客様の生活空間の質向上を目的に、基礎的な研究を充実させ、お客様目線を第一に、独創的で高品質な製品を他社に先駆けて、提供することを目指しております。この方針のもと、お客様や小売店様からの要望、国内外の市場動向、技術動向などに関する情報の入手・調査・分析を行い、スピーディに、新製品開発および既存製品の改良に取り組んでおります。
② 虫ケア用品にかかる研究
ハエ・蚊・ゴキブリ・ダニ・ノミ・マダニ・シラミなど健康被害を及ぼす衛生害虫や、アリ・ハチ・ムカデなどの不快害虫の駆除あるいは忌避を目的とした虫ケア用品の研究開発を行っております。近年の傾向として、特定害虫専用の駆除剤、忌避・予防製品、殺虫成分を含まない製品、さらには使用時の不快感を取り除くため、香りを重視した製品の需要が高まっており、これら特定製品のニーズの高まりにも応えるべく取り組んでおります。当連結会計年度の主な研究成果は以下のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、「おうち時間」が増えるとともに、屋内にすでにいる虫を駆除するのではなく、外からの虫の侵入を防ぐことがこれからの虫ケア用品に求められることであるととらえ、部屋丸ごと予防できる『マモルーム蚊用』『マモルームダニ用』を発売いたしました。特に『マモルームダニ用』は、スイッチ一つでダニを無力化し、アレル物質(ダニの糞)を生み出しにくい空間を作り出す日本初の製品となります。また、三井化学アグロ㈱開発の「テネベナール®」を有効成分とした新しい虫ケア用品である『イヤな虫 ゼロデナイト6~8畳用』『イヤな虫 ゼロデナイト 1プッシュ式 スプレー 60回分』を発売いたしました。1度使用するだけで1年間効果が持続し、従来では効果が表れにくい虫にも効果が期待できるというもので、これも予防の新たなアプローチとして注目される製品となります。
③ 日用品にかかる研究
お客様の健康や、居間・浴室・トイレ・キッチンなどの居住空間の質向上に役立つ製品の提供を目指し、口腔衛生用品、入浴剤、消臭芳香剤、防虫剤、住居関連用品、ネズミ用駆除剤、脱臭・消臭剤、育毛剤、ペット用品などの研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果は以下のとおりであります。
入浴剤関連では、新型コロナウイルス感染拡大を契機に「おうち時間」のQOLを高める一つとして入浴剤、特に子ども向け入浴剤ニーズの高まりに着目し、昨年発売した『温泡Kids』シリーズを拡充するとともに、新たに『遊べる入浴 あわっぴー』を発売し、親子でワクワクするお風呂時間を提供しております。
消臭芳香剤においては、家で過ごす時間が増え、外の空気を吸えないという精神的な疲労を感じているお客様が増えていること、また生活空間の香りに対する関心が高まっているという調査結果から、森を感じるナチュラルな香りで、且つ持続時間が長く、最後まで香りが弱くならない『Sukki-ri! CORK+STICK -Puriture-』を発売いたしました。香りだけでなくインテリアとしてもスタイリッシュでお部屋を上品な空間にする製品です。
㈱バスクリンからは、香りがはじけて広がり、全身で香りを楽しめる入浴料『バスクリンアロマスパークリング』シリーズを拡充いたしました。“リラックス気分”、“リフレッシュ気分”それぞれを極めた2タイプのアソート製品『バスクリンアロマスパークリングリラックスセレクト』『バスクリンアロマスパークリングリフレッシュセレクト』を発売、「おうち時間」の充実に一役買っております。
白元アース㈱からは、日常的にマスクを着用することが増え、マスク姿を美しく見せたいという方が増えていること、さらにベージュ系を好まれる傾向があることから『ビースタイル ミルクティーベージュ 5枚入』『ビースタイル プリーツタイプ ミルクティーベージュ 5枚入』を発売いたしました。
アース・ペット㈱からは、愛猫とのかけがえのないひと時を過ごすために、夢中で遊んでしまう愛猫用おもちゃ『ねこモテシリーズ』を発売いたしました。
④ 園芸用品にかかる研究
虫ケア用品で培ってきた技術やノウハウを活かし、“安全”、“優れた効果”、“使いやすい”、“わかりやすい”を基本理念に、園芸愛好家の方から初心者の方まで幅広くご使用いただける園芸用品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な研究成果は以下のとおりであります。
家庭園芸において、お客様がそのまま使用できるAL剤(applicable liquid)のニーズが高まってきております。その中で、花を栽培する消費者が多い一方で、これまでのAL剤では、花に使用してよいのかがわかりにくいというお客様の声が多いこともわかりました。そこで、花の虫や病気に適した4種の有効成分を配合し、且つパッケージも花用であることをわかりやすく伝えた『アースガーデン花いとし1000mℓ』を発売いたしました。また、野菜を育てたいというお客様に向けては適用病害虫と適用作物の種類が広く、対象植物が初心者でもわかりやすいAL剤である『アースガーデン野菜うまし1000mℓ』を発売することでさらに家庭園芸市場を活性化させております。
当連結会計年度における家庭用品事業の研究開発費は3,049百万円となりました。
(2) 総合環境衛生事業
① 検査・検定にかかる研究
当事業では、契約先からの各種検査・分析や異物検定要請に正確かつ迅速に対処するために、彩都総合研究所内の分析センター西日本ラボ(大阪府茨木市)と分析センター東日本ラボ(千葉県鎌ヶ谷市)、および晴海分室を設置しております。それぞれの分析センターでは、契約先の製造環境(施設・設備、機械・器具、空調、使用水、作業員)や原料・製品などの微生物検査、混入異物(動・植物性異物、有機化合物、無機化合物)の目視検定、機器(FT-IR、蛍光X線分析装置)による化学的分析、比較検査を併用した同定、遺伝子を用いた昆虫・微生物の同定、昆虫の加熱履歴判別を行う凍結切片法(カタラーゼ代替)へのAI技術の導入、微生物検査報告をスピードアップするための迅速検査法の本格導入を行っております。また、契約先の品質管理担当者や検査員を対象とした教育訓練、お客様ごとにオリジナルプロトコールを作成した上での異物混入・微生物汚染に関する受託試験も行っております。
② 調査・施工等にかかる研究
調査技術・調査機器・施工技術などの研究開発は、研究開発センター、分析センター(彩都総合研究所)、学術部、技術部が相互に連携を取りながら行っております。捕虫、殺虫、調査装置についての新技術の開発、ホルマリン代替法としての各種殺菌・消毒に関する技術構築、MA-Tを活用した除菌システムの確立に取り組んでおります。また、社内のみならず、公的機関及び大学、民間企業など社外との共同研究開発にも積極的に取り組んでおります。
③ 今後の方針
各企業では衛生管理への積極的な取り組みが行われているものの、依然として製品への異物混入や微生物による汚染は起こっており、検査や同定の依頼や対策のニーズは増しております。契約先の顧客満足度を向上させるためには、検査精度の充実及び危害物質による汚染や異物混入を防止するための技術開発が重要と考え、ISO17025(試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項を規定した国際標準規格)の維持と更なる精度管理の強化、産官学との連携の強化及び分析機器や社内システムのレベルアップについて更なる推進を図ってまいります。また、彩都総合研究所では既存技術の改良やニュービジネス及び新技術の確立、科学的根拠に繋がる基礎データの蓄積と解析評価の実現に加え、時代に合わせた教育支援のニーズにも応えられるよう、独自性の高い研修サービスを拡充してまいります。
当連結会計年度における総合環境衛生事業の研究開発費は167百万円となりました。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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