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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QFJW (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社ブリヂストン 研究開発活動 (2022年12月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンの下、「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を道筋として、プレミアムタイヤ事業をコア事業としてソリューション事業との連携を深めることで、断トツ商品の価値を増幅することに挑戦し、化工品・多角化事業、探索事業においても、社会価値、顧客価値を創出するための様々な活動を推進しております。「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を実現するにあたって、当社の強みとして新たなコアコンピタンスとなるのが、技術イノベーションです。当社グループの技術イノベーションは、「ゴムを極める」「接地を極める」「モノづくりを極める」の3つの「極める」を軸に推進しております。この3つの「極める」を軸に、研究開発活動に取り組み、当社グループが現物現場で長年培ってきた強い「リアル」に「デジタル」を組み合わせて、イノベーションを加速させ、「断トツ商品」や「断トツソリューション」の開発につなげてまいります。
技術イノベーションを推進するため、技術開発拠点である東京・小平地区を再開発し、グローバルなイノベーション拠点として「Bridgestone Innovation Park(ブリヂストン イノベーション パーク)」を構築しております。2022年4月には様々なパートナーと新たな価値を創造しビジネスにつなげる“共創”の場であるイノベーションセンター「B-Innovation(ビーイノベーション)」とプロトタイプを実車ですぐに体感・検証できるテストコース「B-Mobility(ビーモビリティ)」の稼働を開始しております。様々なステークホルダーとの共創を通じてイノベーションから生まれる価値を最大化していくために、共創の場の整備を継続するとともに、従業員一人ひとりが自分自身で多様な働き方を自由にデザインできるABW(Activity Based Working(アクティビティ ベースド ワーキング))の考え方を取り入れた働き方変革など自主性を尊重する組織風土の変革にも取り組んでまいります。また、「B-Innovation(ビーイノベーション)」は2022年7月に、建築や都市環境の国際的な環境性能評価システムであるLEED(リード)(Leadership in Energy(リーダーシップ イン エナジー) & Environmental Design(エンバイロメンタル デザイン))においてGOLD(ゴールド)認証を取得しております。引き続き、持続可能な社会を実現し支えるための取り組みも継続して進めてまいります。
この「Bridgestone Innovation Park(ブリヂストン イノベーション パーク)」を中核として、欧州「Digital Garage(デジタル ガレージ)」、米国「Mobility Lab(モビリティ ラボ)」といった当社グループのイノベーション拠点それぞれが強みを活かして連携し、イノベーションを加速してまいります。
プレミアムタイヤ事業では、当社グループ独自の「新たなプレミアム」の創造を推進し、サステナビリティ、モビリティの進化等を見据えた「断トツ商品」を支える革新的なタイヤ基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」と「MASTERCORE(マスターコア)」を開発しております。
「ENLITEN(エンライトン)」技術を搭載したタイヤは、軽量化、転がり抵抗低減、摩耗ライフ向上などにより省資源化や環境負荷低減に貢献するとともに、従来はそれとトレードオフの関係にあった運動性能や耐久性などの諸性能との両立を可能にしております。「ENLITEN(エンライトン)」技術搭載商品は、乗用車用タイヤにおいてはEVの航続距離の延長などに寄与するため「EV時代の新たなプレミアム」として、トラック・バス用タイヤにおいてはリトレッドまで見据えた商品戦略・ソリューションと組み合わせ「循環ビジネス時代の新たなプレミアム」として、技術から商品、ビジネスモデルへと価値を拡大してまいります。また、鉱山車両用タイヤに適用される「MASTERCORE(マスターコア)」は、内製スチールコードをはじめとした素材・構造・製造技術を含む、当社独自の新技術を結集することにより、断トツの高耐久性能を実現すると共に、他性能を犠牲にせず、耐久性や車両スピード、許容荷重など、お客様の使用状況、鉱山レイアウトに合わせてカスタマイズした性能の向上を実現しております。
「ENLITEN(エンライトン)」と「MASTERCORE(マスターコア)」を「新たなプレミアム」の中核として、環境負荷の低減とビジネス成長といった二律背反の価値を同時に創出し、社会価値、顧客価値を両立することに取り組んでまいります。

さらに、「新たなプレミアム」を支える基盤技術であるBCMA(Bridgestone Commonality Modularity Architecture(ブリヂストン コモナリティ モジュラリティ アーキテクチャ))は、開発・生産過程において、タイヤの骨組みであるカーカス、補強帯のベルト、表面のトレッドの3つのモジュールに分け、モジュール1(カーカス)、モジュール2(ベルト)を異なる商品間で共有し、開発から生産・販売のバリューチェーンをシンプル化すると共に、モジュール3(トレッド)で性能をカスタマイズし商品を差別化するものです。お客様の使用条件に合わせた性能のカスタマイズを実現すると共に、開発や製造工程の効率化による生産性の向上とコスト最適化を実現してまいります。さらに、モジュールを共有することで各地域の市場環境や販売戦略に合わせたフレキシブルなタイヤ生産が可能となり、販売機会が最大化できると共に、在庫管理や物流費の効率化も可能となります。BCMAを推進することでバリューチェーン全体で収益に貢献し、顧客価値を最大化できるビジネスモデルを構築してまいります。
また、モノづくりにおいては、プレミアムタイヤを持続的かつ安定的に供給できるモノづくりへと進化させ、その実現にむけて工場のグリーン&スマート化を計画的に推進してまいります。開発・製造工程の効率化を含めてバリューチェーン全体で環境負荷を低減しつつ顧客価値の最大化を図ってまいります。
成長事業であるソリューション事業においては、トラック・バス用タイヤの「タイヤセントリックソリューション」向け技術の開発を推進しております。無線通信を用いて情報を非接触で読み書きする自動認識技術であるRFID(Radio Frequency Identification(ラジオ フリークエンシー アイデンティフィケーション))を利用した、新品タイヤからリトレッド、メンテナンスまでライフサイクルを通じた個体管理を欧州からグローバルに拡大するとともに、トッパンフォームズ株式会社との共創により、通信性能を最大化するタイヤ用次世代 RFIDの開発を開始しております。また、お客様に最適な状態でタイヤをお使いいただけるようデジタルタイヤモニタリングツール「Tirematics(タイヤマティクス)」を活用した「リアルタイムモニタリング」などのサービスを組み合わせ、さらなる安全運行とオペレーションコストの最適化に貢献するソリューションを提供してまいります。
スペシャリティタイヤ系事業においては、鉱山車両用タイヤの断トツ商品「Bridgestone MASTERCORE(ブリヂストン マスターコア)」と、車両とタイヤをモニタリングするデジタルツールを組み合わせ、鉱山事業者のオペレーションを最適化する鉱山ソリューションの開発へ力を入れております。
また、安心・安全な自動運転車両の開発及び運営に必要となるソリューションを提供する株式会社ティアフォーとの共創を通じて、自動運転の研究開発や実用化などモビリティの進化に貢献してまいります。
化工品・多角化、探索事業としては、リサイクル事業として、タイヤのリサイクルへ向けた共創を呼びかける「EVERTIRE INITIATIVE(エバータイヤ イニシアチブ)」を掲げ、日本・米国を中心に活動を推進しております。日本においては、「使用済タイヤのケミカルリサイクル」技術の社会実装に向けたENEOS株式会社との共同プロジェクトを開始しております。本プロジェクトでは、経済産業省により設置された「グリーンイノベーション基金事業」の支援を受け、企業とアカデミアの持つ知見や技術力を結集、共創により、タイヤ・ゴム産業および石油化学産業のバリューチェーンにおける資源循環性の向上とカーボンニュートラル化への貢献を目指しております。
また、ソフトロボティクス事業の事業化へ向けて、ソフトロボットハンドを用いた物流現場でのピースピッキング(品物を一つひとつ運び出す作業)の実証実験を開始しております。今後様々なパートナーとの共創により、ソフトロボティクス事業として次期中期事業計画(2024-2026)での小規模事業化を目指しております。
天然ゴムの持続可能な安定供給・生産性向上に向けては、高収量のゴム農園の実現に貢献することを目的に、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構統計数理研究所の学術指導を経て、ビッグデータを活用した「パラゴムノキ」の植林計画最適化システムを開発し、農園の作地面積を増やさずに天然ゴムの生産性を安定的に向上させる取り組みを進めております。また、天然ゴム供給源の多様化に向けて、乾燥した地域で栽培可能な植物「グアユール」由来の天然ゴム実用化にも取り組んでおります。米国においては、グアユール研究農園や研究施設を設立し、地域社会と共に、事業化へ向けた研究開発活動及び投資を実行してまいります。日本においても、キリンホールディングス株式会社との共同研究では、グアユールの優良品種の苗を効率的かつ安定的に増やすための技術開発に成功するなど、様々なパートナーとの共創により実用化へ向けて活動を推進してまいります。

共創をベースとして、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にも力を入れております。高度なAIやアルゴリズムの分析や開発を担当するデータサイエンティストなどのデジタル人財の育成、採用も進めております。国立大学法人東北大学の構内に「ブリヂストン×東北大学共創ラボ」を設置するなど、デジタル分野における幅広い交流を通じてデジタル人財を育成し、新たなパートナーとの連携も深めブリヂストン流のDXを推進してまいります。
さらに、米国のTeledyne Brown Engineering, Inc.との協業では、アメリカ航空宇宙局(NASA)が主導するアルテミス計画における有人月面探査車向けのタイヤ開発を推進しており、人類の夢を背負って過酷な月面環境に挑戦する国際宇宙探査ミッションに貢献してまいります。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は1,122億円であります。

(注) 当社グループの研究開発活動には、特定のセグメントに紐づかないものがあり、またその成果はセグメント横断的に効果があるため、セグメント別の状況及び金額の記載を省略しております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01086] S100QFJW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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