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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100RAGG (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本板硝子株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの製品とサービスの付加価値化を進め、新たな成長の柱を確立するためには、研究開発の強化が必要不可欠です。中期経営計画「リバイバル計画24(RP24)」は翌連結会計年度が計画期間の最終年度となることを見据え、実績の評価と今後の対応を検討すると同時に、事業戦略に基づき、以下の分野の研究開発活動に注力しています。

1)快適空間の創造:快適で安全・健康な「人にやさしい生活空間」を創造する
2)地球環境の保護:再生可能エネルギーの活用拡大や冷暖房負荷の軽減などを通して「地球にやさしい環境」を創造する
3)情報通信分野: 人々の暮らしをより便利にし、社会の進化をささえる情報通信関連分野に貢献する

研究開発部門は、NSGグループの将来の成長にとって重要となる多くの取り組みを主導しており、その中には、脱炭素化、製品開発、デジタル化などが含まれます。
各事業部門は、地域レベルやグローバルレベルで、研究開発プロジェクトの優先順位決定や計画策定に積極的に関与しています。さらに経営レビューというプロセスにおいて、経営会議や取締役会でも、当社グループにおける研究開発活動の貢献度をモニターし、方向性を決めています。
当連結会計年度において、日本の伊丹事業所に研究開発用の新棟を建設しました。各種試験設備の集約を図ることで研究メンバー同士の協働につながり、今後、イノベーションの一層の促進が期待できます。

当社グループにおける当連結会計年度の研究開発費は、91億円となりました。

セグメント別の研究開発費は下表の通りです。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
建築用ガラス事業2,843
自動車用ガラス事業2,677
高機能ガラス事業1,003
報告セグメント計6,523
その他2,570
合計9,093

(1)建築用ガラス事業
建築用ガラス事業では、住宅や商業用建物向けのガラス製品の拡充に引き続き努めています。顧客ニーズに応えるべく主要な分野で技術革新を行っており、例えば断熱ガラスやソーラーコントロール(遮熱)ガラス、内装用の装飾ガラスの品揃え強化や真空ガラス「スペーシア®」の改良があげられます。
また液体コーティングにおける長年の経験を活かし、防眩、指紋付着防止、抗菌、帯電防止など様々な特性を有するコーティングの新規開発を行っています。
欧州ではHomeComfort™という新規領域の事業を開始しました。当連結会計年度に発売したこの領域初の製品は、発熱する複層ガラスと装飾ガラスのユニットによる暖房ヒーターです。
太陽電池パネル用ガラス事業も建築用ガラス事業に含まれます。太陽光発電に使われるガラスの市場は、エネルギー市場の不確実性、気候変動、各国政府による奨励策などが後押しとなり、急速に伸びています。当社グループの製品は、Cd-Te太陽電池や急速に存在感を増しているペロブスカイト太陽電池、プラズモニック太陽電池などの薄膜太陽光発電技術を利用する顧客から高い評価を受けています。
研究開発部門は、既存顧客と共同で太陽光発電効率を向上させる新しい材料の開発を継続的に行うとともに、次世代の太陽光発電技術に取り組む開発者に広くアプローチしています。自社開発および世界有数の大学との共同研究を通じて、最新の材料探索技術を駆使し、新しい材料の特定を行っています。

以上により、建築用ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は28億円となりました。

(2)自動車用ガラス事業
当社グループは、競争優位の源泉であるコア技術に基づき、新製品の開発や核となる製造工程の継続的改善に重点を置いた研究開発を進めています。自動車産業界が求める、安全やセキュリティ、環境、快適さや利便性、スタイルといった領域で技術革新を進めています。「CASE」(Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))と呼ばれる新しい潮流により、新たなビジネスの機会が増えています。

当連結会計年度の継続的なテーマの中には以下のものがあります。
・ガラス上に光学センサーを装着した部位における透明性の向上
・PDLC(高分子分散型液晶)を搭載し、調光機能により車内温度の快適さを提供する大型複合ルーフライト
・進化を続けるヘッドアップディスプレイ技術における新モデルの立ち上げ段階での支援

既に公表された通り、当社グループは、中国国内の自動車用ガラス事業について、中国の大手自動車ガラスメーカーであり、当社の関連会社であるSYP Kangqiao Autoglass Co., Ltd.と統合しました。これにより、同社と協力して成長著しい同国内の自動車メーカーのニーズに対応した事業の強化をさらに進めていく方針です。また、当社グループの自動車用ガラス技術を中国市場に広めるとともに、中国の自動車メーカーとのより緊密な関係から新しい機会を得ることができます。

以上により、自動車用ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は27億円となりました。

(3)高機能ガラス事業
高機能ガラス事業では、光学設計、ガラスファイバー、ガラスフレーク等のガラス繊維製品など、当社のコア技術を活用した多くの成長分野で事業を行っています。
超情報化社会の到来により、データストレージや高速・大容量通信に関連する製品の需要が飛躍的に高まっています。
イメージセンシング技術を用いた産業用検査機や物流ロボット、ドローンなどへの応用は小型で高精度の光学部品へのニーズを拡大し、加速します。
高機能ガラス事業部門では、ICTを中心に、市場ニーズの変化に合わせた独自性の高い製品の開発・商品化を加速することを研究開発の方針としています。
当社グループは、顧客と緊密に連携しながら、新規の顧客基盤の構築のため積極的に活動しています。
研究開発部門は、顧客のニーズに合わせた新しいガラス組成の開発により、この活動を支えています。また、グループ内に蓄積されたノウハウを活かして、コンタクトイメージセンサーに広く使用されている当社のSELFOC®などの製品に応用できる新しい機能性ガラスコーティングも開発しています。

以上により、高機能ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は、10億円となりました。

(4)その他
研究開発部門は、各事業部門に特化した業務テーマに加え、すべての事業部門を横断する技術にも取り組んでいます。
当社グループは、「インキュベーター活動」にも取り組んでいます。基礎研究や新技術の調査を行うため、外部のパートナーとの協業も強化しています。協業の形態は、優れた大学との長期的な連携や、スタートアップ企業への当社グループ施設の提供など多岐にわたります。
当連結会計年度においては、リバプール大学と長期の契約を結びました。日本の大学とも長期的な契約に向けて検討を進めています。これらの大学は国際的に認知されている大学であり、当社グループのイギリスと日本の研究開発拠点にも近いため、共同開発活動の促進が期待されます。
脱炭素化研究開発チームは、2030年のCO2削減目標を達成するためのワークプログラムを開始しました。これにはAIの活用や、バイオ燃料、水素などの低炭素燃料の使用はもちろんのこと、電気溶融の活用も含まれます。翌連結会計年度において、当社グループは、フロートガラス製造では初とみているCO2回収設備を設置することを目指しています。
デジタル化については、いくつかのコアプロセスに機械学習を導入することに成功し、製品品質と工程管理を改善させています。

以上により、その他における当連結会計年度の研究開発費は26億円となりました。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01121] S100RAGG)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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