有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QIHD (EDINETへの外部リンク)
ペプチドリーム株式会社 研究開発活動 (2022年12月期)
当社グループの研究開発は、創薬開発事業においては当社独自のPDPSを活用することによる自社創薬及び世界中の特別な技術を有する創薬企業、バイオベンチャー企業、アカデミア等と戦略的な提携を組むことで、放射性医薬品事業においては海外製品の導入や当社グループの自社品又はパートナーとの共同開発品の国内開発・商業化等により自社のパイプライン拡充を図っております。
(1) 創薬開発事業
当社がAmolyt Pharma(Amolyt社)にライセンス・アウトしたGhRアンタゴニストについてAmolyt社は2022年5月の欧州内分泌学会(ECE)と2022年6月の米国内分泌学会(ENDO)において同様に成長ホルモン受容体拮抗薬であるPfizer社のペグビソマントと比較して血中IGF-1濃度のコントロールに優れているという動物実験の結果を発表いたしました。Amolyt社は、IND準備試験を開始しており、2023年中の臨床入りを目標にしています。当社関連会社であるペプチエイド株式会社(以下、ペプチエイド)で新型コロナウイルス感染症治療薬として開発を進めているPA-001について2022年2月より実施していた臨床研究法に基づく早期探索的臨床研究において健常人における良好な安全性プロファイルが確認されたことを2022年8月に発表いたしました。
また、2022年12月、当社とRayzeBio社の戦略的提携プログラムから一つ目となる、ペプチド-放射性核種複合体(RI-PDC)の開発候補化合物を選定いたしました。
自社/戦略的提携プログラムについての主な進捗は下表のとおりです。
ターゲット/作用機序 | 適応症 | モダリティ | 主な進捗 |
CD38 | 多発性骨髄腫 | MPC | ・Biohaven社との戦略的提携プログラム ・2021/10より自家NK細胞との同時投与による第1a/1b相臨床試験を実施中 |
S2 Protein antagonist | COVID-19 | Peptide | ・当社関連会社であるペプチエイドによる自社プログラム ・2022/8に臨床研究を完了し、良好な安全性・薬物動態プロファイルを確認 |
GhR antagonist | 先端巨大症/ 神経内分泌腫瘍 | Peptide | ・Amolyt社との戦略的提携プログラム ・2021/9に当社からAmolyt社にライセンス、2023年中の臨床試験入りを目指す |
Myostatin antagonist | デュシェンヌ型 筋ジストロフィー/ 脊椎性筋萎縮症など | Peptide | ・川崎医科大学との共同研究を実施する自社プログラム ・臨床候補化合物の選定中、臨床開発プラン/パートナリングの検討 |
Glypican-3 | 肝臓がん | RI-PDC | ・RayzeBio社との戦略的提携プログラム ・臨床候補化合物の選定完了(2023年3月) ・GLP安全性試験-INDステージ |
非開示 | がん | RI-PDC | ・RayzeBio社との戦略的提携プログラム ・臨床候補化合物の選定完了(2022年12月) ・GLP安全性試験-INDステージ |
c-Kit antagonist | アレルギー性疾患 | 低分子 | ・モジュラス社との戦略的提携プログラム ・キナーゼに対する選択的低分子阻害剤を当社のPDPS技術で得られたヒットペプチドの活用により開発 ・パートナリング協議中 |
HA Protein antagonist | インフルエンザ | Peptide | ・自社プログラム ・グローバルな市場環境の変化を見据えたパートナリング検討中 |
TfR binder | 中枢神経系疾患 神経筋疾患 | PDC | ・JCRファーマとの共同研究において創製 ・2021/7に武田薬品工業とCNS疾患における複数のターゲットに対する提携を実施、その他パートナー候補との交渉を継続中 ・2020/12に武田薬品工業と神経筋疾患における包括的な提携を実施 |
ターゲット/作用機序 | 適応症 | モダリティ | 主な進捗 |
PAR2 antagonist | 炎症性腸疾患 | Peptide | ・Sosei Heptaresとの戦略的提携プログラム ・2021/5に経口投与に適した新規ペプチドの創製に成功、炎症性腸疾患等の消化器疾患における炎症 ・疼痛に対する経口治療薬として前臨床試験を進めるとともに、様々なパートナリングや導出の可能性を積極的に協議 |
IL17 | 自己免疫疾患 | Peptide/MPC | ・自社プログラム ・他のサイトカイン阻害ペプチドと結合させ、多機能ペプチド複合体の開発を目指す |
(2) 放射性医薬品事業
2022年11月、PDRファーマはLilly社との間で、アルツハイマー型認知症のPET診断薬であるflortaucipir(18F)(米国での商品名:Tauvid®)の日本における共同開発契約を締結いたしました。PDRファーマは、これまでにLilly社との間で脳内アミロイドβプラーク可視化を行うPET診断薬であるアミヴィッド®静注の日本における共同開発・商業化に関して提携関係を構築してまいりました。アミヴィッド®(18F)は2016年に日本での承認を取得し、現在、PDRファーマが販売しております。Flortaucipir(18F)は、PETを用いて脳内の異常蓄積タウタンパク質による神経原線維変化(NFTs)を可視化する放射性診断薬です。タウタンパク質は、アルツハイマー型認知症等において神経細胞死よりも先行して凝集・蓄積がみられることから神経変性疾患の進行に大きく関わると考えられております。Flortaucipir(18F)は、2020年5月に米国で承認されており、日本での承認取得後はPDRファーマが製造及び販売を実施する予定です。PDRファーマは、これまでフルデオキシグルコース(18F)及びアミヴィッド®(18F)に関してPET診断薬の開発・製造・販売の実績を有しており、今後さらにFlortaucipir(18F)が承認されることでアルツハイマー型認知症領域におけるPET診断薬の活用範囲がより一層拡大していくことを期待しております。放射性医薬品事業においては下表の4つの臨床開発プログラムを実施しております。こうした活動の結果、当連結会計年度における研究開発費は2,915,118千円、売上高研究開発費比率は10.9%となりました。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E27486] S100QIHD)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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