有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R0CO (EDINETへの外部リンク)
株式会社淺沼組 研究開発活動 (2023年3月期)
当社グループは、創業理念である「和の精神」「誠意・熱意・創意」の下、「仕事が仕事を生む」の企業精神に則り、誠実なモノづくりに専心し、社会の安全・安心・快適の増進に寄与することを基本理念として、変化する社会やお客様のニーズに対応できる技術開発を、技術研究所を拠点に推進しております。
研究開発活動としては、免震及び制震技術などの高品質・高性能な構造物を実現する技術、ストック活用のためのリニューアル技術、ICTやIoTを活用した施工改善・生産性向上に資する技術の研究開発と商品化に注力しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は383百万円であります。
当連結会計年度の主要な研究開発活動は以下のとおりであります。なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
(建築及び土木)
[高品質・高性能な構造物を実現する技術]
(1) 柱RC梁Sハイブリッド構法の改良
柱RC梁Sハイブリッド構法は大型物流施設や商業施設に適した構法で、柱をRC(鉄筋コンクリート造)にすることで、柱・梁ともS(鉄骨造)にした一般的な構法に比べ価格が高騰している鉄骨の使用量を低減でき、建築費を抑制できる利点があります。当連結会計年度では、1物件採用されております。さらに当構法を改良すべく、適用する梁の鋼材強度の拡大および溶接仕様の合理化等について第三者機関による構造性能評価を取得いたしました。今後、本構法を広く展開し、物流施設を中心とした受注に繋げたいと考えております。
(2) 大型物流施設等を対象としたエネルギー法を用いた制振構造の設計手法
制振構造の設計に関する合理化手法として、エネルギー法への取り組みを進めております。エネルギー法は制振構造の設計期間を短縮可能な構造設計手法であり、設計期間の短縮によって、大型物流施設等への制振構造の採用が容易となり、制振構造により鉄骨量を削減できる効果が期待できます。当連結会計年度では、エネルギー法の実施に関する社内体制の整備を進め、設計ツールの開発および試設計による検証を行いました。翌連結会計年度では、試設計について任意評価を取得し、実物件への適用に向けての円滑化を図ります。
(3) 鉄骨造の合理化工法開発
物流施設をはじめとした建築物への鉄骨造の採用が拡大しており、その競争力の強化には鋼材量、加工量、特殊材料等の省力化が課題となっております。当連結会計年度では、「横座屈補剛工法」および「異幅柱接合部工法」の合理化工法の開発を行い、第三者機関による構造性能評価を取得いたしました。「横座屈補剛工法」は大梁の横補剛に床スラブの補剛効果を利用する工法で、「異幅柱接合部工法」は上下階で柱幅が異なる箇所の接合部に使用するダイアフラムに関する工法であります。当連結会計年度において、これらの工法が計3件採用されました。
(4) 鉄筋コンクリート造壁・床のひび割れ誘発目地工法「CCB工法」の展開
当社では、鉄筋コンクリート造の壁や床に不可避な乾燥収縮によるひび割れを壁や床に設けた目地内で確実に誘発させ、高品質な壁や床を築造する「CCB工法」を開発してまいりました。当連結会計年度では16物件に採用されております。また、当連結会計年度において、本工法を発展させた「PRS目地充填工法」については、一般財団法人日本建築総合試験所の建設材料技術性能証明を取得いたしました。翌連結会計年度では、実物件への適用をさらに拡大させるとともに、新たな合理化技術の開発に着手いたします。
(5) 環境配慮型コンクリートの開発と適用
環境配慮型コンクリートには、低炭素性と資源循環性の2種類があります。当社では、CO2排出量を最大70%程度まで削減した低炭素性のものと、高炉スラグ微粉末やフライアッシュを使用した資源循環性の両方の環境配慮型コンクリートを開発しており、当連結会計年度では3作業所にて、二酸化炭素排出量を約50%削減したJISマーク品質の環境配慮型コンクリート(BB+FA)を適用いたしました。今後も環境経営に資する取組みとして積極的に展開を図ってまいります。
さらに当連結会計年度から、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)グリーンイノベーション基金事業に当社も再委託先として参画し、二酸化炭素を吸収・固定するカーボンプールコンクリートの開発を進めております。
[ストック活用のためのリニューアル技術]
(6) 環境配慮型リニューアルReQualityの推進
「人間にも地球にも良い循環をつくる」を掲げ取組むリニューアル事業『ReQuality』のフラッグシップのプロジェクトである淺沼組名古屋支店改修プロジェクト(2021年9月完成)は、2022年度グッドデザイン・ベスト100(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)に選出されました。さらに一般財団法人住宅・建築SDGs推進センターが主催する2022年度の第1回SDGs建築賞(旧サステナブル建築賞)の大規模建築部門において準グランプリとなる「一般財団法人住宅・建築SDGs推進センター理事長賞」を受賞いたしました。翌連結会計年度では環境配慮型リニューアルReQualityに資する技術開発をさらに進化させ、リニューアル事業の受注拡大に繋げたいと考えております。
(7) 既存不適格鉄骨造建物の耐震診断・改修手法の開発
既存不適格の鉄骨造建物は耐震性能が極めて乏しいために、改修工事まで議論が進まず、放置された建物が数多く残されていることが社会的な課題となっております。当社では、本課題に対しリニューアル事業の一環として取組み、既存不適格の鉄骨造建物を対象とした耐震改修工法の開発を進めております。当連結会計年度では、低コストかつ省スペースの耐震改修工法として、制振技術を利用した新たな耐震改修工法を考案し、要素実験による検証を行いました。翌連結会計年度では、構造実験およびFEM解析による検討を進め、今後、第三者機関による構造性能評価の取得を目指してまいります。
(8) 鉄筋コンクリート構造物の劣化診断システムと寿命予測技術
仕上げをした鉄筋コンクリート構造物について、ダブルチャンバー法とドリル削孔法を併用した透気試験により、仕上げの劣化を加味した建物の余寿命・耐用年数を予測する独自の劣化診断システムを開発し、当連結会計年度から本格的に実装いたしました。コンクリート構造体に大きな傷をつけず、供用中でも建物の調査ができ、調査結果から建物の耐用年数を推定し、所有者の意向に応じて建物の寿命を伸ばすための最適な補修方法を提案することが可能です。当連結会計年度において4物件で調査診断を行いました。翌連結会計年度では、本技術について一般財団法人日本建築総合試験所の建設材料技術性能証明の取得を目指してまいります。
[施工改善・生産性向上に資する技術]
(9) ICTを用いた品質・生産性向上のための開発
開発をすすめているAI(人工知能)を利用した配筋自主検査システムについては、当連結会計年度において配筋自主検査システムの実用機が完成し、現場での実験検証を行いました。その結果、壁・床に関しては概ね検知精度の向上が確認できましたので、翌連結会計年度では本開発をさらに深化させ、柱・梁の検知精度を向上させることで、現場適用を目指してまいります。
また、建設現場での生産性・安全性の向上、コスト削減等を実現するため、ロボティクストランフォーメーション(ロボット変革)の推進を図るべく設立された建設RXコンソーシアムに当社も参画し、活動を進めております。当連結会計年度では自動搬送ロボットの現場試行を行い、生産性向上に向けた検討を開始いたしました。
一方、BIMモデルを活用した若手社員向けの体験型施工管理教育システム「現場トレーナー」を当連結会計年度において開発いたしました。翌連結会計年度では、サブスクリプションによる他社へのサービスを開始するとともに、当社内での活用をさらに深化させ、アップデートや新しいコンテンツの追加を目指す予定です。
また、「その他」の事業においては、研究開発活動は特段行われておりません。
研究開発活動としては、免震及び制震技術などの高品質・高性能な構造物を実現する技術、ストック活用のためのリニューアル技術、ICTやIoTを活用した施工改善・生産性向上に資する技術の研究開発と商品化に注力しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は383百万円であります。
当連結会計年度の主要な研究開発活動は以下のとおりであります。なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
(建築及び土木)
[高品質・高性能な構造物を実現する技術]
(1) 柱RC梁Sハイブリッド構法の改良
柱RC梁Sハイブリッド構法は大型物流施設や商業施設に適した構法で、柱をRC(鉄筋コンクリート造)にすることで、柱・梁ともS(鉄骨造)にした一般的な構法に比べ価格が高騰している鉄骨の使用量を低減でき、建築費を抑制できる利点があります。当連結会計年度では、1物件採用されております。さらに当構法を改良すべく、適用する梁の鋼材強度の拡大および溶接仕様の合理化等について第三者機関による構造性能評価を取得いたしました。今後、本構法を広く展開し、物流施設を中心とした受注に繋げたいと考えております。
(2) 大型物流施設等を対象としたエネルギー法を用いた制振構造の設計手法
制振構造の設計に関する合理化手法として、エネルギー法への取り組みを進めております。エネルギー法は制振構造の設計期間を短縮可能な構造設計手法であり、設計期間の短縮によって、大型物流施設等への制振構造の採用が容易となり、制振構造により鉄骨量を削減できる効果が期待できます。当連結会計年度では、エネルギー法の実施に関する社内体制の整備を進め、設計ツールの開発および試設計による検証を行いました。翌連結会計年度では、試設計について任意評価を取得し、実物件への適用に向けての円滑化を図ります。
(3) 鉄骨造の合理化工法開発
物流施設をはじめとした建築物への鉄骨造の採用が拡大しており、その競争力の強化には鋼材量、加工量、特殊材料等の省力化が課題となっております。当連結会計年度では、「横座屈補剛工法」および「異幅柱接合部工法」の合理化工法の開発を行い、第三者機関による構造性能評価を取得いたしました。「横座屈補剛工法」は大梁の横補剛に床スラブの補剛効果を利用する工法で、「異幅柱接合部工法」は上下階で柱幅が異なる箇所の接合部に使用するダイアフラムに関する工法であります。当連結会計年度において、これらの工法が計3件採用されました。
(4) 鉄筋コンクリート造壁・床のひび割れ誘発目地工法「CCB工法」の展開
当社では、鉄筋コンクリート造の壁や床に不可避な乾燥収縮によるひび割れを壁や床に設けた目地内で確実に誘発させ、高品質な壁や床を築造する「CCB工法」を開発してまいりました。当連結会計年度では16物件に採用されております。また、当連結会計年度において、本工法を発展させた「PRS目地充填工法」については、一般財団法人日本建築総合試験所の建設材料技術性能証明を取得いたしました。翌連結会計年度では、実物件への適用をさらに拡大させるとともに、新たな合理化技術の開発に着手いたします。
(5) 環境配慮型コンクリートの開発と適用
環境配慮型コンクリートには、低炭素性と資源循環性の2種類があります。当社では、CO2排出量を最大70%程度まで削減した低炭素性のものと、高炉スラグ微粉末やフライアッシュを使用した資源循環性の両方の環境配慮型コンクリートを開発しており、当連結会計年度では3作業所にて、二酸化炭素排出量を約50%削減したJISマーク品質の環境配慮型コンクリート(BB+FA)を適用いたしました。今後も環境経営に資する取組みとして積極的に展開を図ってまいります。
さらに当連結会計年度から、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)グリーンイノベーション基金事業に当社も再委託先として参画し、二酸化炭素を吸収・固定するカーボンプールコンクリートの開発を進めております。
[ストック活用のためのリニューアル技術]
(6) 環境配慮型リニューアルReQualityの推進
「人間にも地球にも良い循環をつくる」を掲げ取組むリニューアル事業『ReQuality』のフラッグシップのプロジェクトである淺沼組名古屋支店改修プロジェクト(2021年9月完成)は、2022年度グッドデザイン・ベスト100(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)に選出されました。さらに一般財団法人住宅・建築SDGs推進センターが主催する2022年度の第1回SDGs建築賞(旧サステナブル建築賞)の大規模建築部門において準グランプリとなる「一般財団法人住宅・建築SDGs推進センター理事長賞」を受賞いたしました。翌連結会計年度では環境配慮型リニューアルReQualityに資する技術開発をさらに進化させ、リニューアル事業の受注拡大に繋げたいと考えております。
(7) 既存不適格鉄骨造建物の耐震診断・改修手法の開発
既存不適格の鉄骨造建物は耐震性能が極めて乏しいために、改修工事まで議論が進まず、放置された建物が数多く残されていることが社会的な課題となっております。当社では、本課題に対しリニューアル事業の一環として取組み、既存不適格の鉄骨造建物を対象とした耐震改修工法の開発を進めております。当連結会計年度では、低コストかつ省スペースの耐震改修工法として、制振技術を利用した新たな耐震改修工法を考案し、要素実験による検証を行いました。翌連結会計年度では、構造実験およびFEM解析による検討を進め、今後、第三者機関による構造性能評価の取得を目指してまいります。
(8) 鉄筋コンクリート構造物の劣化診断システムと寿命予測技術
仕上げをした鉄筋コンクリート構造物について、ダブルチャンバー法とドリル削孔法を併用した透気試験により、仕上げの劣化を加味した建物の余寿命・耐用年数を予測する独自の劣化診断システムを開発し、当連結会計年度から本格的に実装いたしました。コンクリート構造体に大きな傷をつけず、供用中でも建物の調査ができ、調査結果から建物の耐用年数を推定し、所有者の意向に応じて建物の寿命を伸ばすための最適な補修方法を提案することが可能です。当連結会計年度において4物件で調査診断を行いました。翌連結会計年度では、本技術について一般財団法人日本建築総合試験所の建設材料技術性能証明の取得を目指してまいります。
[施工改善・生産性向上に資する技術]
(9) ICTを用いた品質・生産性向上のための開発
開発をすすめているAI(人工知能)を利用した配筋自主検査システムについては、当連結会計年度において配筋自主検査システムの実用機が完成し、現場での実験検証を行いました。その結果、壁・床に関しては概ね検知精度の向上が確認できましたので、翌連結会計年度では本開発をさらに深化させ、柱・梁の検知精度を向上させることで、現場適用を目指してまいります。
また、建設現場での生産性・安全性の向上、コスト削減等を実現するため、ロボティクストランフォーメーション(ロボット変革)の推進を図るべく設立された建設RXコンソーシアムに当社も参画し、活動を進めております。当連結会計年度では自動搬送ロボットの現場試行を行い、生産性向上に向けた検討を開始いたしました。
一方、BIMモデルを活用した若手社員向けの体験型施工管理教育システム「現場トレーナー」を当連結会計年度において開発いたしました。翌連結会計年度では、サブスクリプションによる他社へのサービスを開始するとともに、当社内での活用をさらに深化させ、アップデートや新しいコンテンツの追加を目指す予定です。
また、「その他」の事業においては、研究開発活動は特段行われておりません。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00120] S100R0CO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。