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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100WL4U (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 カネコ種苗株式会社 研究開発活動 (2025年5月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

研究開発に関しましては、常に高付加価値で新規性のあるオリジナル商品の開発をグローバルな視点で取り組んでおり、野菜類・花き類で海外への普及が伸長しております。
種苗事業では「野菜類及び飼料作物類」と「カンショ(サツマイモ)などの栄養繁殖性野菜類」の品種開発、花き事業では「ユーストマ・カーネーションなどの花き類」と「ホームユース向け花き類・野菜類」の品種開発、また施設材事業では「養液栽培プラントや植物工場及び温室関連設備」の研究・開発を行っております。また、SDGsに関連した取組みとして、廃プラスチックを原燃料した温室暖房設備の実証試験を行っております。
これらの研究部門が連携をとりながら、持続可能な社会を支える農業システムを構築すべく研究開発活動を行っております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、942,404千円となっております。
セグメント別研究開発の状況は次のとおりであります。

(1)種苗事業
くにさだ育種農場では、野菜類及び飼料作物類の品種開発を行っております。
当期は、一般社団法人日本種苗協会主催の第75回及び第76回全日本野菜品種審査会におきまして、キャベツ、タマネギ、ハクサイで5点が入賞いたしました。そのうち2024年7月26日に岩手県農業研究センターにて開催されました第75回全日本野菜品種審査会(タマネギ秋まき晩生)におきまして“イエロードロップ”が1等特別賞を獲得し農林水産省輸出・国際局長賞を受賞いたしました。また10月15日に長野県野菜花き試験場にて開催されました第75回全日本野菜品種審査会(ハクサイ秋どり)におきまして“黄郷(キキョウ)”が1等特別賞を獲得し農林水産省輸出・国際局長賞を受賞いたしました。東京都種苗会主催の第66回及び67回野菜・花き種苗改善審査会におきましてコマツナ、エダマメ、キャベツ、ホウレンソウ4点が入賞いたしました。特に2024年11月21日に東京都農林総合研究センター江戸川分場にて開催されました審査会でコマツナ“必閃007(ひっせん007)”が1位を獲得し農林水産大臣賞を受賞いたしました。入賞いたしましたタマネギ“イエロードロップ”やキャベツ“冬そだち”、エダマメ“陽恵”につきましては各地で好評いただいており、審査会においても品種の優秀性が認められました。その他入賞した品種については今後の新商品として期待できます。
野菜類につきましては、エダマメ“鈴だるま”は需要の多い8月を中心に収穫する中生品種で、多収性と食味の良さが特徴です。ダイコン“YR夏ゆたか”は、暑さに強く安定生産が魅力の品種です。コマツナ“必閃(ひっせん)”は、特に春まきで特性を発揮します。収穫時期が近づくと生育が緩やかになる性質があるため収穫適期が長く、近年の温度上昇下でも収穫時期を逃さず安心して作付けができます。スイートコーン“わくわくコーンTM86スーパー”は、気候変動に比較的強く秀品率の高い品種です。
飼料作物類では、特に、緑肥用麦類のアウェナストリゴサ“ダブルバスター”につきましては、栽培することで土壌中の有害センチュウ(キタネグサレセンチュウ)の密度を低減する効果に加え、サツマイモネコブセンチュウに対しても同様の効果を有するため優位性が期待でき、農林水産省が掲げる「みどりの食料システム戦略」の環境にやさしい農業に役立つ品種です。また、子実のみを利用する飼料用トウモロコシ“KD100エポワス”、“KD105リコッタ”、“KD110ラングル”は、子実収量性に優れ国内自給飼料の向上に貢献できる商品として順調に作付けが伸長しております。
引続き新規性のある品種の開発を国内外に向け積極的に行ってまいります。
波志江研究所ではバイオテクノロジー技術を利用して、栄養繁殖性作物(サツマイモ、ヤマノイモ、イチゴ)の品種開発と組織培養の応用研究を行っております。2023年に品種登録されたサツマイモ“栗かぐや®”はややホクホク系の肉質で、食味や貯蔵性に優れ、秀品率が高く、今期も安定した結果を示し、普及が更に進んでおります。一方、サツマイモ産地では温暖化により生理障害の問題が多くの品種で指摘されているため、生理障害に強い品種の育成を最重点に進めております。
なお、当事業に係る研究開発費の金額は、745,560千円であります。

(2)花き事業
花き育種研究室では、営利栽培農家向け花き類とホームユース向けの花き類及び野菜類の開発を行っております。一般社団法人日本種苗協会主催の第70回と第71回全日本花卉品種審査会に、ユーストマ、デルフィニウム、キンギョソウ、スターチス・シヌアータ、ヒマワリを出品し、ユーストマ2点、キンギョソウ2点、デルフィニウム 1点が入賞いたしました。そのうち、2024年7月29日に福島県農業総合センターで開催されました第70回全日本花卉品種審査会(ユーストマ季咲き作型)におきまして“エグゼ3型ルージュ”と2024年11月26日に宮崎県総合農業試験場で開催されました第70回全日本花卉品種審査会(デルフィニウム年内出し)におきまして“クルーズブルー”が 1等特別賞を獲得し農林水産省輸出・国際局長賞を受賞いたしました。また、新品種のコンテストであるジャパンフラワーセレクションにおきまして、カーネーション“テルミ”が最高賞であるフラワー・オブ・ザ・イヤー(2024年度)を受賞いたしました。
当年度は、営利栽培農家向けとして6品目で合計21品種を新発売といたしました。ユーストマでは3品種を新発売し、「ジュリアス」シリーズに“ジュリアス2型ライトピンク”と「エグゼ」シリーズに“エグゼ3型ルージュ”を追加しました。この2品種はシリーズの中では開花が遅い品種で、それにより同シリーズの作付け時期に拡がりを持たせることができました。カーネーションではスプレー系6品種、スタンダード系5品種を新発売し、その中で“アーベント”はオレンジ色で花色、花型、草姿に優れ、日本のみならず海外でも高い評価を得ており、今後が大いに期待される品種です。スターチス・シヌアータでは暖地向けの“オランジェット”を新発売いたしました。当社では初めてのオレンジ色の品種になります。また、新品目としてカンパニュラ「ミンスター」シリーズ4品種を新発売し、販売品目の充実を図りました。近年、ユーストマ、デルフィニウム、カーネーションの海外での売上が増加してきております。海外向け品種の開発により一層注力してまいります。
ホームユース向けでは国内外から花き類と野菜類の品種を多数導入し、花き類で10品目13品種、野菜類で5品目7品種を新発売し、既存品種の改良と新品目の追加を行いました。オリジナル商品の自社開発も着実に進んでおります。
なお、当事業に係る研究開発費の金額は、121,717千円であります。

(3)施設材事業
システム開発部では、種苗会社の中で長年培われた栽培技術を生かし、養液栽培プラント及び植物工場におきまして、他社にはないプラントの開発・普及を行っております。栽培する品目に適したプラントを開発し、これまでも好評を得ております。レタス“マルチリーフ®”、小ネギ、ミツバなどの葉菜類を栽培する“EK式ハイドロポニック®”、トマトやキュウリなどの果菜類を栽培する“スプレーポニック®”、イチゴを栽培する“ココベリーファーム®”など、環境にやさしく省力化が図れ、生産者のニーズに合った養液栽培プラントを提供しております。
当年度は、これからの需要開拓を促すため、「気軽に始められる養液栽培」をテーマにした簡易型養液栽培“カスタムFarm®”を上市しました。多種多様な園芸作物への汎用性を示すため、適宜、栽培品目拡大を目指した試験的な栽培も行っております。従来の栽培作物専用のシステムと異なり、汎用性を持たせた簡易型ユニットとして、施設園芸の裾野を広げ、新たな需要を開拓することを目指します。
なお、当事業に係る研究開発費の金額は、75,125千円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00004] S100WL4U)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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