有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YDOU (EDINETへの外部リンク)
高砂熱学工業株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当連結会計年度の研究開発活動は、その活動テーマを「建物の環境を創る」、「地球の環境を守る」、「新たな環境に挑む」、「地域環境に貢献する」の3+αの柱を掲げ、建物環境のカーボントランジションおよび地球環境のカーボンニュートラルの実現に資する技術と商品の創出に注力してまいりました。
具体的には産業空調向け高性能・省エネ技術の開発、再生可能エネルギー・未利用エネルギー利活用技術の開発、資源循環利用技術の開発、高砂熱学イノベーションセンター導入技術の性能向上・検証等に取り組んでおります。特に脱炭素の推進への寄与が期待される水素エネルギー利用技術を重要開発課題と位置付け、関連する技術開発、事業開発を継続して推進しております。
資源循環利用技術においては、秋田県由利本荘市の公共施設における蓄熱活用システムを完成しました。民間工場で未利用の低温排熱を7km離れたスポーツ・レクリエーション施設へ運び、利活用します。官民連携し地域全体での熱利用を開始しました。
「新たな環境に挑む取り組み」の中では、JAXA 宇宙探査イノベーションハブの研究課題「月面用ヒートポンプシステムに関する研究」に採択され、宇宙の新たな熱制御技術の開発に着手しました。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、3,931百万円でありました。
セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。
(設備工事事業)
(1)水素エネルギー利用技術
これまで20年以上にわたり建築設備向け水素利用システム開発で培ってきた技術を基に上市しました小型の水素製造用水電解装置は、順次市場展開しております。当社製水電解装置と太陽光発電、二次電池、燃料電池を融合して構築した北海道石狩市の厚田地区マイクログリッドは、運用事業の開始から4年間順調に需要家に電源供給を行いました。引き続きグリッドのさらなる運用改善に取り組んでまいります。また、都市部や離島での水素利活用実証事業等への導入が検討されています。
水素社会実現の加速化に資する大型水電解装置(メガワット級)は、2025年度から市場投入を開始し、初号機をキリンビール北海道千歳工場に導入しました。現在、2026年6月の運用開始に向けて最終の試運転調整を進めております。加えて、商品競争力の向上を目的とした標準機の開発、商品の安定供給に向けたマルチベンダー化、導入後の装置保守体制の強化等を進めることで、将来の受注増に対応可能な装置製造・保守の体制整備等を進めております。
(2)高砂熱学イノベーションセンター
茨城県つくばみらい市に研究開発拠点として開設した「高砂熱学イノベーションセンター」は、運用開始から6年が経過しました。「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサステナブル建築」をコンセプトとし、再生可能エネルギーの積極的活用による「ZEB」の達成やワークスタイルの変革に対応した多様な執務空間や地域貢献の場の提供を継続して実現しております。
再生可能エネルギー利用として、太陽光発電200kWに加え、北関東圏産の木質チップを燃料としたバイオマスガス化発電80kWを継続して運用している他、大容量蓄電池やグリーン水素による小型燃料電池発電、自社開発のエネルギーマネジメントシステムにより、システムの最適運用を行っております。
研究開発の進捗により使用電力量は増加しておりますが、系統電力も水力発電由来のグリーン電力とすることによりカーボンフリーを継続して実現しております。また、地下水とバイオマスガス化発電の排熱を利用したデシカント外調機や天井放射空調パネル、個人端末で操作できるパーソナル空調機により、執務者の快適性向上を通じて知的生産性の向上を実現しております。
センターには、新たにドライルームや再生可能エネルギー利用に関する技術実証設備を増設し、技術開発やお客様への技術アピールの場としてさらに活用してまいります。
開設以来大変多くのお客様にご来場をいただき、当社の技術開発・独自技術にご理解とご興味を持っていただくとともに、貴重なご意見を研究開発・事業開発に活かさせて頂いております。導入技術は継続的な改善・検証を行い、その成果は関連学会での発表や市場投入に繋いでまいります。
(3)カーボンニュートラル事業開発部
当連結会計年度において、設置後4年目を迎えたカーボンニュートラル事業開発部の活動は、当社が保有する環境技術を活用して、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進める自治体・企業や先端技術を持つ学会・スタートアップ企業などと連携し、グリーン水素を軸にクリーンエネルギーを「つくる・ためる・つかう」領域とそれらを「ツナグ」ビジネスモデルの構築を目指しております。
新たな事業への取り組みとして、パートナー企業とともにキリンビール北海道千歳工場にて、2026年6月より同社が利用する化石燃料由来の都市ガスをグリーン水素へエネルギー転換する実証事業を開始する予定です。期間は10年間を予定しており、グリーン水素へのエネルギー転換によるGHG排出量削減効果や技術的な課題を検証する予定です。
また、パートナー企業とともに東京都が2024年度に採択した「MCH(メチルシクロヘキサン)を用いた都市部における汎用水素利用技術開発・実証事業」へ2026年4月より参画しています。MCHを用いた小型水素供給ユニットを開発し、同機器を用いた小規模サプライチェーンの実証等を通じて、安全かつ効率良くMCHを運搬する水素サプライチェーン構築とその運用を通じた課題や都心での小規模屋内飲食店での実稼働上での検証を行っていきます。
加えて、飛騨五木ホールディングス株式会社、株式会社井上工務店と戦略的事業提携に関する協定を締結し、小水力発電を活用した地産地消型のグリーン水素供給事業モデルの確立に向けて活動しております。この事業モデルは、各地域の水源を用いた小水力発電による電力を使用し水素製造装置を通じてグリーン水素を生成し、これを需要家へ供給するものです。現在事業化に向け協議を進めております。
新事業創造の推進力を更に強化するため、2026年度よりカーボンニュートラル事業開発部をカーボンニュートラル事業本部へ改組しました。カーボンニュートラル事業の実現に向けて活動していきます。
なお、当連結会計年度における研究開発費(設備工事事業関連)は、3,684百万円でありました。
(設備機器の製造・販売事業)
当社は、2022年度より、ビル空調システムを自社製品で総合的に提案できる体制の構築を目指し、新製品開発に注力しております。従来、他社製品に依存していた熱源機及び外気処理機の開発を推進するとともに、これらの機器及びポンプなどの周辺機器を統合的に監視・制御する監視盤システムを開発することで、当社の空調機と組み合わせたトータルソリューションを提供できる製品ラインナップの拡充を図っております。
2025年度に開発を進めてきた新製品は、熱源機1機種(空冷チラー型、冷却能力15kW)、外気処理機5機種(ファンコイルとヒートポンプを組み合わせたハイブリッド型、風量300CMH、600CMH、3000CMH、及び空気熱源型の床置き1000CMH、天吊り1000CMH)、空調機3機種(ハイブリッド型、冷房能力2.2kW、2.8kW、及び600mm角天井ボードに収まる小型ファンコイル型、冷房能力0.45kW、消費電力わずか10W)の合計9機種及び監視盤システムであります。このうち、外気処理機で主に体育館や工場向けである床置き型「フレッシュクール」(風量1000CMH)については、夏季の高温時でも十分な冷房性能を発揮できるよう性能を強化するとともに、外気のみを取り入れて冷暖房するオールフレッシュ方式を採用した新型機を2026年2月に発売いたしました。残る8機種及び監視盤システムについても、2026年度中の製品化を目標に開発を継続しております。
また、体育館やホールなどの大規模空間において、効率的な温度管理を可能とする空調制御機器「サーモパイルセンサー」を2025年7月に発売いたしました。同センサーは、当社及び他社の空調システムと組み合わせることも可能であり、当社のトータルソリューションによる空調システムを更に高度化する製品であります。
環境対応面では、既存製品について、地球温暖化への影響が少ない冷媒への転換を進めております。空冷式空調機(冷房能力3.2kW)及び水冷式空調機(冷房能力2.5kW、5kW)の3機種について、冷媒をR410A(GWP値2090)からR454B(GWP値465)へ変更する改良開発を実施し、2026年度上期に発売する予定であります。この冷媒転換により、地球温暖化係数を従来比で約78%削減いたします。今後も全機種において、低GWP冷媒への改良開発を推進してまいります。
なお、当連結会計年度における研究開発費(設備機器の製造・販売事業関連)は、246百万円でありました。
具体的には産業空調向け高性能・省エネ技術の開発、再生可能エネルギー・未利用エネルギー利活用技術の開発、資源循環利用技術の開発、高砂熱学イノベーションセンター導入技術の性能向上・検証等に取り組んでおります。特に脱炭素の推進への寄与が期待される水素エネルギー利用技術を重要開発課題と位置付け、関連する技術開発、事業開発を継続して推進しております。
資源循環利用技術においては、秋田県由利本荘市の公共施設における蓄熱活用システムを完成しました。民間工場で未利用の低温排熱を7km離れたスポーツ・レクリエーション施設へ運び、利活用します。官民連携し地域全体での熱利用を開始しました。
「新たな環境に挑む取り組み」の中では、JAXA 宇宙探査イノベーションハブの研究課題「月面用ヒートポンプシステムに関する研究」に採択され、宇宙の新たな熱制御技術の開発に着手しました。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、3,931百万円でありました。
セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。
(設備工事事業)
(1)水素エネルギー利用技術
これまで20年以上にわたり建築設備向け水素利用システム開発で培ってきた技術を基に上市しました小型の水素製造用水電解装置は、順次市場展開しております。当社製水電解装置と太陽光発電、二次電池、燃料電池を融合して構築した北海道石狩市の厚田地区マイクログリッドは、運用事業の開始から4年間順調に需要家に電源供給を行いました。引き続きグリッドのさらなる運用改善に取り組んでまいります。また、都市部や離島での水素利活用実証事業等への導入が検討されています。
水素社会実現の加速化に資する大型水電解装置(メガワット級)は、2025年度から市場投入を開始し、初号機をキリンビール北海道千歳工場に導入しました。現在、2026年6月の運用開始に向けて最終の試運転調整を進めております。加えて、商品競争力の向上を目的とした標準機の開発、商品の安定供給に向けたマルチベンダー化、導入後の装置保守体制の強化等を進めることで、将来の受注増に対応可能な装置製造・保守の体制整備等を進めております。
(2)高砂熱学イノベーションセンター
茨城県つくばみらい市に研究開発拠点として開設した「高砂熱学イノベーションセンター」は、運用開始から6年が経過しました。「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサステナブル建築」をコンセプトとし、再生可能エネルギーの積極的活用による「ZEB」の達成やワークスタイルの変革に対応した多様な執務空間や地域貢献の場の提供を継続して実現しております。
再生可能エネルギー利用として、太陽光発電200kWに加え、北関東圏産の木質チップを燃料としたバイオマスガス化発電80kWを継続して運用している他、大容量蓄電池やグリーン水素による小型燃料電池発電、自社開発のエネルギーマネジメントシステムにより、システムの最適運用を行っております。
研究開発の進捗により使用電力量は増加しておりますが、系統電力も水力発電由来のグリーン電力とすることによりカーボンフリーを継続して実現しております。また、地下水とバイオマスガス化発電の排熱を利用したデシカント外調機や天井放射空調パネル、個人端末で操作できるパーソナル空調機により、執務者の快適性向上を通じて知的生産性の向上を実現しております。
センターには、新たにドライルームや再生可能エネルギー利用に関する技術実証設備を増設し、技術開発やお客様への技術アピールの場としてさらに活用してまいります。
開設以来大変多くのお客様にご来場をいただき、当社の技術開発・独自技術にご理解とご興味を持っていただくとともに、貴重なご意見を研究開発・事業開発に活かさせて頂いております。導入技術は継続的な改善・検証を行い、その成果は関連学会での発表や市場投入に繋いでまいります。
(3)カーボンニュートラル事業開発部
当連結会計年度において、設置後4年目を迎えたカーボンニュートラル事業開発部の活動は、当社が保有する環境技術を活用して、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進める自治体・企業や先端技術を持つ学会・スタートアップ企業などと連携し、グリーン水素を軸にクリーンエネルギーを「つくる・ためる・つかう」領域とそれらを「ツナグ」ビジネスモデルの構築を目指しております。
新たな事業への取り組みとして、パートナー企業とともにキリンビール北海道千歳工場にて、2026年6月より同社が利用する化石燃料由来の都市ガスをグリーン水素へエネルギー転換する実証事業を開始する予定です。期間は10年間を予定しており、グリーン水素へのエネルギー転換によるGHG排出量削減効果や技術的な課題を検証する予定です。
また、パートナー企業とともに東京都が2024年度に採択した「MCH(メチルシクロヘキサン)を用いた都市部における汎用水素利用技術開発・実証事業」へ2026年4月より参画しています。MCHを用いた小型水素供給ユニットを開発し、同機器を用いた小規模サプライチェーンの実証等を通じて、安全かつ効率良くMCHを運搬する水素サプライチェーン構築とその運用を通じた課題や都心での小規模屋内飲食店での実稼働上での検証を行っていきます。
加えて、飛騨五木ホールディングス株式会社、株式会社井上工務店と戦略的事業提携に関する協定を締結し、小水力発電を活用した地産地消型のグリーン水素供給事業モデルの確立に向けて活動しております。この事業モデルは、各地域の水源を用いた小水力発電による電力を使用し水素製造装置を通じてグリーン水素を生成し、これを需要家へ供給するものです。現在事業化に向け協議を進めております。
新事業創造の推進力を更に強化するため、2026年度よりカーボンニュートラル事業開発部をカーボンニュートラル事業本部へ改組しました。カーボンニュートラル事業の実現に向けて活動していきます。
なお、当連結会計年度における研究開発費(設備工事事業関連)は、3,684百万円でありました。
(設備機器の製造・販売事業)
当社は、2022年度より、ビル空調システムを自社製品で総合的に提案できる体制の構築を目指し、新製品開発に注力しております。従来、他社製品に依存していた熱源機及び外気処理機の開発を推進するとともに、これらの機器及びポンプなどの周辺機器を統合的に監視・制御する監視盤システムを開発することで、当社の空調機と組み合わせたトータルソリューションを提供できる製品ラインナップの拡充を図っております。
2025年度に開発を進めてきた新製品は、熱源機1機種(空冷チラー型、冷却能力15kW)、外気処理機5機種(ファンコイルとヒートポンプを組み合わせたハイブリッド型、風量300CMH、600CMH、3000CMH、及び空気熱源型の床置き1000CMH、天吊り1000CMH)、空調機3機種(ハイブリッド型、冷房能力2.2kW、2.8kW、及び600mm角天井ボードに収まる小型ファンコイル型、冷房能力0.45kW、消費電力わずか10W)の合計9機種及び監視盤システムであります。このうち、外気処理機で主に体育館や工場向けである床置き型「フレッシュクール」(風量1000CMH)については、夏季の高温時でも十分な冷房性能を発揮できるよう性能を強化するとともに、外気のみを取り入れて冷暖房するオールフレッシュ方式を採用した新型機を2026年2月に発売いたしました。残る8機種及び監視盤システムについても、2026年度中の製品化を目標に開発を継続しております。
また、体育館やホールなどの大規模空間において、効率的な温度管理を可能とする空調制御機器「サーモパイルセンサー」を2025年7月に発売いたしました。同センサーは、当社及び他社の空調システムと組み合わせることも可能であり、当社のトータルソリューションによる空調システムを更に高度化する製品であります。
環境対応面では、既存製品について、地球温暖化への影響が少ない冷媒への転換を進めております。空冷式空調機(冷房能力3.2kW)及び水冷式空調機(冷房能力2.5kW、5kW)の3機種について、冷媒をR410A(GWP値2090)からR454B(GWP値465)へ変更する改良開発を実施し、2026年度上期に発売する予定であります。この冷媒転換により、地球温暖化係数を従来比で約78%削減いたします。今後も全機種において、低GWP冷媒への改良開発を推進してまいります。
なお、当連結会計年度における研究開発費(設備機器の製造・販売事業関連)は、246百万円でありました。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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