有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YFML (EDINETへの外部リンク)
トーカロ株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
中期経営計画のビジョンに沿い、当社は75期も「人と自然の豊かな未来に貢献するコーティング技術開発」を研究開発活動の理念として掲げ、表面改質技術を軸に新たなビジネスモデルの確立を目指しました。先進的コーティングの開発、環境負荷の低減、モノづくりの高度化、そして人材育成を活動の基本とし、独創的な研究開発を進めております。多様化する顧客のニーズに対応するため、様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術を核とした顧客満足度の高い総合的なソリューションを徹底的に追求し、その実現に尽力いたします。
当社の研究開発活動は、将来を見据えた先行的な基礎研究と、顧客のニーズに迅速に対応する商品開発という2つの柱で推進し、以下の3点を重点的な研究開発領域としております。
① 溶射技術開発(一般的な産業機械・装置の部材開発、溶射プロセスの開発)
② 半導体製造用部品への表面処理技術開発(溶射技術を中心とした半導体・液晶パネル製造装置部品などの開発)
③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、TD、ZAC、有機コーティング)
当社グループの研究開発活動は、主に溶射技術開発研究所が中心となり推進しております。当研究所では、顧客ニーズに対応した機能性皮膜の開発を行うため、近い将来の技術動向の調査・検討、新たな機能性皮膜の創出、知的財産の取得推進、学術・業界団体への参加や発表、そして技術情報の収集を通じて研究開発レベルの向上を図っております。一方で、多様化する顧客ニーズへの対応が求められる次世代商品の開発や生産技術上の課題については、各工場や事業所の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が緊密に連携しながら、迅速な対応を進めております。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しては、連結子会社である日本コーティングセンター株式会社と協力しながら研究開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,751百万円であり、セグメントごとの主な内容は以下のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。
(1) 溶射加工(単体)
75期では、当社の中期経営計画および研究開発活動の方針にあわせ、「半導体製造装置」および「航空機」分野の用途拡大を重点テーマとして、表面改質技術の適用開発による高機能部材の提供を推し進めて参りました。半導体分野におきましては、製造装置メーカ向けにメモリICやロジックICの製造装置を構成するチャンバー部品や静電チャックへのコーティング開発を継続しております。特にプラズマエッチング装置部品においては、ナノレベルの配線幅を持つ集積回路の増産にも対応できる高性能なコーティングを実現すべく、皮膜組織の緻密化を目的とした成膜プロセスの開発、部材の温度制御に係る溶射ヒータや測温技術開発、計算科学を用いた皮膜構造設計ならびに成膜条件の最適化、製品展開における生産技術開発、またこれらの開発に必要となる評価機器設備の導入や評価技術の高度化など、様々な技術開発を進めております 。航空機分野におきましては、従来からのガスタービンエンジンなどを対象とした熱遮蔽皮膜の高度化だけでなく、将来の燃料変更による既存皮膜への負荷を想定し、対策皮膜の検討を進めております。この課題は、産業用発電用ガスタービンにも共通するものであり、水素、アンモニア燃焼に耐える溶射皮膜の開発も継続的に進めております。また、事業活動における環境負荷低減策として、溶射施工時に発生する二酸化炭素の排出を抑制するためのバイオ燃料や水素を熱源とした溶射の検討や、成膜時の歩留まり向上、溶射時に発生する粉塵の廃材のリサイクルにも積極的に取り組んでおります。(2) 国内子会社
国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主に自動車産業向けの切削工具や歯切り工具、プレス金型、機械部品への表面処理の受託加工をPVDやDLCで幅広く展開しています。昨年度は、半導体装置向けに、耐プラズマエッチング性、耐熱性を備えたPVD膜のELIPシリーズ、均一なDLC薄膜のスリックnanoシリーズ、ESD対策用DLC膜のTHORスリックの開発を顧客のニーズに合わせて進めました。また、半導体関連部品を対象とした耐プラズマ性、耐熱性、絶縁性に優れた「Equinox」シリーズの研究開発を行い処理を開始しました。その他、自動車のEV化に伴う各種部品や船舶、エネルギー関連皮膜の開発を行いました。(3) 海外子会社
海外子会社である台湾の漢泰国際電子股份有限公司は、主に半導体、FPD製造装置部品の再コーティングを行っております。最先端の半導体製造技術が集積する台湾市場において、同社は最新の皮膜分析装置を導入し、顧客の高度な要求に応えるための皮膜開発および製造技術の確立に注力しております。当事業年度に竣工いたしました安南新工場におきましては、薄膜コーティング需要の伸長に着目し、新たにPVD成膜装置を導入いたしました。翌事業年度より本格的な営業運転を開始する予定であり、高付加価値な製品および技術の提供を通じて、顧客ニーズへの対応力を強化してまいります。また、中国の東華隆(広州)表面改質技術有限公司では、鉄鋼、石油関係を主としながら、多岐に渡る業種の製品・部品へのコーティングを行っております。昨今は、化学業界やエネルギー業界の案件に積極的に取り組み、販売拡大を目指しております。当事業年度においては、鉄鋼分野にてAl-Siめっき鋼板の皮膜開発を行い、客先での正式採用を獲得しました。また、エネルギー分野では中国内で使用可能なОRV用封孔剤の開発を進めました。今後も時代のニーズに合わせた皮膜開発や提案を続け、顧客要求に応えるべく努めてまいります。
(4) その他
当社は溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理等の肉盛り加工など、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうちZACコーティング加工の部門では、PFAS規制に対応したフッ素化合物不使用の非粘着性や防汚性にすぐれた皮膜開発を進めています。その他、レーザ技術の応用開発におきましては、LMD(レーザクラッディング)施工時の基材ひずみを制御するべく、計算科学を用いたシミュレーション技術の研究を進めました。また、LMDよりも皮膜の残留応力が小さいEALA(ハイスピードレーザクラッディング)皮膜の基礎評価や、実機製品に対する適用開発を積極的に進めました。(5) 特許出願状況等
当社グループは積極的な特許出願によって、開発した技術および皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願37件、特許登録29件であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01443] S100YFML)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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