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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YEDH (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 千代田化工建設株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社は、1951年に研究施設(現 子安オフィス・リサーチパーク)を設置後、70年以上にわたり、ミッションである「エネルギーと環境の調和」を目指し、高度なエンジニアリングの技術力を通じて、それぞれの時代、或いは、将来の社会・顧客課題の解決、それを通じたビジネスの発掘とともに付加価値の増大、技術優位性の確立等に寄与する新たな技術・商品の開発を進めてきました。
事業環境が急激に変化を遂げる中、当社は「社会の“かなえたい”を共創(エンジニアリング)する」を念頭に、エネルギーという枠を超えた領域での取組みをより一層加速させていきます。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は2,591百万円です。

(1) カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けた取組み
(水素サプライチェーン構築)
脱炭素社会の実現に向けた社会的要請に応えるべく、当社は様々な再生可能エネルギーに関連する取組みを
行っています。このうち、燃焼時にCO2が排出されない水素は、究極のクリーンエネルギーとしてその利用の
実現が期待されていますが、その普及には、取扱いに留意を要する水素を石油や天然ガスのように大規模に
貯蔵・輸送する技術の確立が社会的な課題となっています。
当社は、将来の水素エネルギーの普及拡大に向けて、有機ケミカルハイドライドを用いて水素をガソリンの主要成分であるトルエンに固定し、常温・常圧で取り扱いやすいメチルシクロヘキサンとして輸送/貯蔵するSPERA水素TM技術の開発を実施しています。昨年度までに様々な実証プログラムを完了し、現在は将来の水素の普及に向けた触媒性能の更なる改良や触媒製造コストの低減に関する検討を継続しています。
2024年2月にトヨタ自動車㈱と大規模水電解システムの共同開発及び戦略的パートナーシップの構築に係る協業基本合意書を締結し、トヨタ自動車㈱本社工場水素パーク内への水電解システムの導入と実証試験を進めると共に、商用案件の創出に取り組んでいます。

(アンモニア利用拡大)
水素と同様に、燃焼時にCO2が排出されないアンモニアは、石油や天然ガスのように大規模な貯蔵・輸送する技術が既に確立されていることから、今後、火力発電所や船舶等で化石燃料の代替としての利用拡大が期待されています。
当社は、東京電力ホールディングス㈱、㈱JERAと共同で、既存の触媒より高い活性を持つ新触媒をコアと
する国産技術の開発と、製造コストの低減を実現するため、複雑な製造設備を要さない低温・低圧環境でのアンモニア製造プロセスの技術実証をNEDOのグリーンイノベーション基金事業を活用して実施しました。
また、早期の水素社会実現のためにアンモニアから水素を取り出すアンモニア分解技術の高効率化・低コスト化が求められています。当社は、水素キャリアとしてのアンモニア利用拡大に向け、㈱JERA、㈱日本触媒と共同で既存の技術より競争力のあるアンモニア分解技術の開発を進めており、NEDOの技術開発事業に採択されています。当社では、㈱日本触媒の開発する触媒の特徴を活かせるプロセスの開発を進めています。

(CCS/CCU関連)
火力発電などから排出されるCO2の削減は、地球温暖化対策として炭素循環社会を実現するために重要であり、CO2を資源として捉えて、回収・貯蔵し、有効利用するCCS/CCUの拡大が社会から求められています。しかし、燃焼効率の高い天然ガスを使用する火力発電所から排出されるCO2は濃度が低く、既存の技術では大型・高コストな分離・回収設備が必要なことから、本格的な社会普及を実現するには、設備の小型化・低コスト化を
実現する技術の開発が必要です。
当社は、㈱JERA、公益財団法人地球環境産業技術研究機構と共に、CO2吸収技術開発に関して、NEDOから
グリーンイノベーション基金事業の採択を受け、天然ガス火力発電所のガスタービンから排出されるCO2の
分離・回収を小面積・低コストで実現するための固体吸収材をコアとする国産技術の開発を行っております。
本開発では、子安オフィス・リサーチパークにおいて、現在ベンチスケール装置を用いたテストフェーズに移行し、装置性能の評価及び将来的なスケールアップに必要なエンジニアリングデータの取得を進めています。事業期間を通じて、革新的なCO2分離・回収技術の確立を目指します。
CO2の有効利用の方法として、NEDOのムーンショット型研究開発事業では、国立研究開発法人理化学研究所、古河電気工業㈱、UBE㈱、清水建設㈱、マクセル㈱、㈱カーリット、日本化薬㈱、国立大学法人東京大学及び国立大学法人大阪大学と共に回収したCO2を、電解還元してオレフィンやアルコールに転換する技術開発を進めています。

(触媒・脱硫装置関連)
大気汚染への対応が世界的な課題となる中、ガソリン及び軽油中の硫黄分の削減は、大気汚染物質の排出抑制に繋がり、環境負荷の低減に大きな役割を果たします。当社が開発した、水素化脱硫触媒(CT-HBT®)は、灯油・軽油の精製時に、原料油に含まれる硫黄酸化物(大気汚染や酸性雨の原因物質)を大幅に削減するものです。
当製品は国内の商業装置へ7件の納入実績を有し、顧客からも高い評価をいただいています。加えて、本触媒の担体は高機能素材として触媒以外への適用の可能性も見込まれるため、用途の検討を進めています。
また、石炭・重油燃焼ボイラーなどの排煙から少ない消費電力で二酸化硫黄成分(SO2)を吸収することが
できるCT-121排煙脱硫プロセスは、石炭火力発電所向けに多く導入され、海外でも広くライセンスを展開して
おり、2016年にはインドの大手重工メーカーであるLarsen&Toubro社と技術供与契約を締結しました。経済成長に伴う大気汚染が深刻化し、火力発電所等から排出される硫黄酸化物の除去が社会要請となっている同地に
おいて、10件超の案件を受注しており、更なる拡大を目指しています。

(2) バイオ・医薬・ライフサイエンス分野に係る取組み
ヒト細胞に培養等の加工を施して用いる細胞医薬品は、これまで有効な手段がなかった様々な疾患に対する効果が期待されている一方で、普及のためには、産業利用可能な規模での実用化に向け、製造の安定性向上やコストの低減が必要となっています。
当社は、これらの課題に対応するため、子安オフィス・リサーチパーク内にラボを設置し、iPS細胞等幹細胞の品質評価・製造プロセスに関する技術開発を進めています。また、国立大学法人筑波大学と特別共同研究事業を実施しており、2020年11月には、同大学内に「つくば幹細胞ラボ(TSL)」を開設し、当分野における最先端の技術を当社事業に導入できる体制を構築しています。そして、2024年9月に同大学との共同研究の一環として同大学付属病院内に細胞培養加工施設(Cell Processing Facility)名称:「TACT(Tsukuba Advanced Cell Therapy Facility)」を設置完了しました。当社は、当該細胞培養加工施設に加え、TSL、子安オフィス・
リサーチパークの合わせて3拠点で、基礎研究から製造開発支援までアカデミア・医療機関・企業と共同で、再生医療等製品の製造工程の条件や細胞の特性評価系の構築に向けた開発を進めており、さらには治験製造レベルの製造実証に至るまでの「伴走型技術コンサルテーション」サービスの拡大を進めていきます。
上記活動の一環で、2025年10月に、当社、㈱クラレ、㈱サイフューズ、ZACROS㈱の4社による再生医療の産業化・社会実装に向けた協創を目的とした共同研究活動を開始いたしました。本取組みでは、細胞大量培養の主軸である3D培養法に着目し、4社がそれぞれの要素技術を融合させます。当社は分析評価技術及びCFD・AI技術を駆使し、ラボスケールでの培養状態を実際の細胞解析データ、CFDによる流体可視化技術、さらにAI解析を組み合わせてデジタルツイン化することで、商用規模での細胞培養状態を正確に把握し、培養結果を予測可能とするシミュレーションソフトを駆使した大量培養プロセス開発に取り組んでいます。
同じくiPS細胞等の幹細胞に関わる技術開発として、MPS(Micro Physiological System, 生体模倣システム)の開発を実施すべく、2025年9月に同大学が主導するAMED MPS2 事業に参画いたしました。iPS細胞等の再生医療技術を応用し、創薬支援ツールとしてのMPSシステムを開発し、創薬の期間短縮や動物実験の低減などに貢献すべく、企業及びアカデミアと連携して早期事業化を目指しています。
また、化石資源に依存せず、植物や微生物の生体機能を利用して有用な物質の生産を行う、バイオものづくり産業の更なる発展に貢献するため、以下2件に取り組んでおります。
1つ目は、㈱ニッピ、国立研究開発法人産業技術総合研究所、国立大学法人大阪大学と共同で、植物による高度修飾タンパク質の大量生産技術の開発に取り組み、一定の成果を得ることができました。本件は、NEDOの助成事業である「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」に採択され、従来、動物素材からの抽出が必要であった機能性タンパク質を、植物を用いてヒト生体適合型に改変したうえで、大量かつ安価に生産する技術とシステムを開発したものです。子安オフィス・リサーチパーク内に2025年1月末に完工した実証デモプラントにて、実証運転を2025年5月まで実施し、2025年6月末で予定通りNEDO助成事業期間を終了しました。その後は、植物バイオ実証棟を建設し、植物によるバイオものづくりの実証基盤「植物バイオファウンドリ」として、様々な受託サービスを展開すべく、事業化を進めています。
2つ目は、微生物バイオものづくり分野において、実際の培養運転から得られたデータの解析と流体解析の技術を統合した「培養デジタルツイン」を開発中です。微生物を用いた物質生産のスケールアップと、商用設備における安定生産及び省力化に資するシステムツールとして、顧客の社会実装を支援するサービスに展開することを目指しています。
さらに、当社は、ガス・石油・環境分野で培った触媒開発・スケールアップの知見を活かし、低分子医薬品原薬・中間体開発のスピードアップと生産時の品質や作業安全性を向上とする連続生産技術の開発を行っています。また、この技術の早期社会実装を目指し、製薬企業やCDMO企業(医薬品開発製造受託機関)との委託開発事業も実施していきます。

(3) DX促進等による業務効率改善に向けた取組み
(最適設計技術、安全設計技術)
プラント建設において様々なプロセスを設計・改良するうえで、シミュレーションや解析技術は極めて重要な技術として位置付けられています。
当社は、設計の各段階で、3次元解析(FEM解析、熱流動解析等)やプラントの起動・停止・異常時の挙動を再現するダイナミック・シミュレーションの技術を活用して、精度の高い設計を進めるほか、プラント運転の最適化、定量・定性リスク評価による安全設計、最適保全計画の策定などを行っています。

(プラント設備最適配置と空間自動設計技術)
㈱PlantStreamが開発した空間設計システム「PlantStream®」により、プラント計画時にプラント設備や機器装置の最適配置を検討し、配管や配線の配置を効率的に設計しています。これにより設計や調達の手戻りを解消し、プロジェクト全体の遂行リスクを軽減します。さらに電気、計装品や小口径配管などへ自動設計技術を適用し材料の早期拾い出しを行い、購入量の最適化や輸送コストの軽減に寄与しています。

(プロジェクト遂行技術)
プラント建設における工事業務の円滑な遂行を管理する手段として、各業務を管理可能な単位で分割(パッケージ化)したうえで遂行スケジュールを策定し、各業務に必要な図面、資機材、人員等のリソースを計画・管理する手法であるAWP(Advanced Work Packaging)が一般的になりつつあります。当社は、このAWPの手法にプラントエンジニアリングの専門知識、これまでのプロジェクト遂行で得た知見及び複数のデジタルソリューションを組み込み、建設工事の上流段階である設計・調達業務を含めて図面、資機材、人員等のリソースを包括的に計画・管理する手法「Chiyoda AWP」をプラント建設の現場で実践しています。
これにより、プロジェクトの進捗状況を含む膨大なデータの可視化を実現し、工事の待機時間を減少させるとともに、不測の事態に対する工事計画の修正を早期に行うことを可能にし、サブコントラクターとの透明性のある情報共有により作業効率が明らかに向上しています。今後は「Chiyoda AWP」を規模の比較的小さいプロジェクトのマネジメントに適用できるよう手順を確立していく計画です。

(4) O&M(Operation & Maintenance)事業の革新に係る取組み
(耐震診断・補強対策・老巧化対応技術)
3次元解析やダイナミック・シミュレーションを中心とした運転最適化と設備保全技術を活かし、国内製油所・油槽所を中心とするプラント設備や燃料供給基地において、国土強靭化基本法に沿った耐震診断、補強対策検討、老朽化対応等を実施しています。今後も我が国の要となるエネルギー供給設備の強化事業に参画していきます。

(EFEXIS®開発)
解析・診断技術等、当社がこれまでに培ったプラントエンジニアリングの専門知識や知見と最新のクラウド技術、IoT技術を融合させたEFEXIS®ソリューションは、国内外の顧客プラントで導入が進んでおり、従来、熟練した操作員の知見や感覚に頼ることが多かった部分の自動化・効率化による操業中プラントの収益性向上に貢献しています。EFEXIS®FCC最適運転AIシステム(FCC AI Optimizer®)を導入した太陽石油㈱四国事業所では、重油を高温下で触媒と反応させガソリンや軽油を製造する残油流動接触分解装置(RFCC装置)の運転最適化が実現し、安定操業に寄与するなど大きな導入効果が出ています。
また、西部石油㈱と共同で実施している、装置監視AIを活用した運転支援システム構築事業は、一般社団法人社会実装推進センターの2020年度補正産業保安高度化推進事業費補助金に採択されており、EFEXIS®の更なる展開・効果検証を推進しています。

(5) その他の取組み
(宇宙関連)
当社はエンジニアリングの技術や知見を宇宙利用の拡大に活かすことを視野に入れ、1990年代から国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)向けに、画像処理・通信装置、細胞培養実験・植物生育実験に用いる科学機器といった国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に搭載する機器設備の開発を中心に取組みを継続してきました。2025年3月に納入した、2026年以降にアメリカ、カナダ、欧州及び日本の宇宙開発機関の協働での組立が予定されている月周回有人拠点(月探査ゲートウェイ)に設置するCO2除去装置の実証装置は、2025年10月に新型宇宙ステーション補給機 HTV-XでISSへ打ち上げられました。
現在、JAXAとインド宇宙開発機関との国際共同ミッションとして、2028年に打ち上げを予定している月極域探査ミッションで使用する月探査ローバに搭載される水資源分析計の設計・製作を担当しています。2025年5月にはSpace BD㈱と業務提携基本合意書を締結しました。宇宙商業利用分野で日本の国際競争力向上への貢献を目指し、宇宙環境利用の普及拡大を目的としており、宇宙開発分野における国際競争力強化と新たな事業機会の創出を目指します。また、日本国内のみならず、国際的な宇宙開発プロジェクトにも積極的に関与し、グローバルな宇宙市場の成長に貢献していきます。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01569] S100YEDH)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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