有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TRFN (EDINETへの外部リンク)
レイズネクスト株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)
当社グループの研究開発活動は、当社が顧客に提供するソリューション・サービスに係る技術力の強化を目指して取り組んでいるものであります。
当連結会計年度は第2次中期経営計画の3年目として、「メンテナンス事業の強化」をキーワードに活動を展開しました。具体的には、作業の非熟練化、軽労化、作業の機械化および現場業務のIT化を踏まえ、DX(Digital Transformation)の推進を目指し、各種先進技術の活用・導入を図ってまいりました。
なお、当期の研究開発費の総額は77百万円であり、主な取り組み内容は次のとおりです。
(1)メンテナンス作業の機械化
既存技術の付加価値向上に加え、作業員の非熟練化、軽労化および安全性の向上を目的とした作業の機械化に取り組みました。
①熱交換器チューブバンドルのリチュービング作業に関連する技術
技術者不足の懸念がある熱交換機チューブバンドルのリチュービング作業への取組みを行いました。当期においては、抜管用機材であるMAUS社製GRIPPULに対する当社保有訓練施設を活用した評価を行うとともに、リチュービングの付帯作業の1つであるシール溶接を自動で行う溶接機を導入し、同様に評価を実施しました。また、ロボットアームによる自動拡管機を当社千葉工場に設置し、次期に評価を行う計画です。次期ではこれらの活動を継続しつつ、既存製品を活用した現場作業の効率化を計画しており、当社オリジナル製品の開発も含めてリチュービング作業に適した機材のパッケージング化を行う事で、安定した品質の確保を目的に活動を進めてまいります。
②熱交換器内面洗浄の自動化検証
作業者の高齢化が顕著な高圧水を使用した洗浄作業において、当期は熱交換器の内面洗浄の自動化の検証を行いました。前期末に導入した自動洗浄機は事前に熱交換器のチューブ配列の寸法を入力する事で、半自動的に洗浄作業を行えるもので、アジア圏で初導入になるものです。今期はこれらの現場適用を行い、改良点の抽出や、優位性について評価を実施しました。次期では上記自動洗浄機の導入・普及を中心に、3Dスキャニング技術を活用し、さらに進んだ自動化技術について検証を進め、機械による安全で高品質な洗浄作業の普及を目指してまいります。
③配管切断技術
以前より活動を実施しているウォータージェットを利用した切断機に関して、配管の外径に限定されていた工具をフレキシブルに対応すべく専用機材の設計を行い、現在改善と検証を行っております。すでに機材が安定的に稼働し、適用実績も増えてきたことから、当社関連会社の港南通商株式会社へ移管を行い、コールドカッティング技術による切断作業の普及を図ってまいります。
④タンク工事に向けた自動溶接の適用範囲拡大
当期においてはタンク側板自動溶接の適用範囲を縦継手まで拡大すべく、溶接条件の検討並びに実験を行ってまいりました。板厚による溶接条件の確立や安定した溶接の品質確保を目標に今後も継続して取り組む計画です。また、需要が高まる低温タンクへの適用についても、同技術を生かして、取り組みを進めております。
(2)現場業務のIT化
現場で必要となる情報の一元化、情報取得の省力化等により、現場管理業務を効率化するとともに業務品質を向上させることを目指して、ITツールの開発とその活用法に取り組みました。
①プロット情報共有システム
当社が自社開発した通行止め情報等を共有する、プロット情報共有システム(SKY-Ai)は、多くの定期修理工事現場において、取引先に活用いただいております。当該システムの開発、運用から7年が経過したことから、今期、最新のITを活用してこれまで以上にユーザーフレンドリーなシステムにすべく抜本的に見直しに取組み、新たにSKY-AiRとしてリリースしました。次期の2024年度においては、試験運用を進め段階的に現場への導入と適用拡大を図り、試験運用にて得た課題等について、継続的に改修、機能追加を行ってまいります。また、同じく当社が自社開発した工事情報共有システム(SPIRIT)や、その他の社内システムと連携を見据えたシステムとする事で、社内業務の効率化を図ってまいります。
②プロジェクト可視化に向けたシステム開発
現在、工事のプロジェクト情報は、Excel等で個別に管理されているケースがほとんどであり、全体的に確認する方法がありません。また、各プロジェクトに付随する、監督者数や協力会社の動員計画人数および実績人数等は、膨大なデータ量であり、それらの確認や比較に非常に手間と時間を要しております。そこでプロジェクト情報を一元的に可視化することで、社内全体のプロジェクト状況を容易に把握できるようにし、データを俯瞰して分析することで、工事の状況把握を行い、トラブルの予測や原因究明、対策立案にいち早く対処できるようなシステムを構築すべく、ダッシュボード機能を有する既存システムを活用し、導入効果の検証に着手いたしました。
③画像認識技術の活用に向けた基礎研究
近年、現場で優先されるべき安全品質に関してトラブルが増加傾向にあり、それらの対応策の1つとして、現場管理の「目を増やす」ことを目的とし、クラウド型携帯カメラsafie等のカメラ導入を進めてまいりました。しかし、カメラのみでは監視や記録がメインとなり、リアルタイムでトラブルを防止することが難しいことから、画像認識技術を用いて、安全品質の向上を目指すべく、既存製品の調査検証に着手いたしました。
④溶接施工管理分野へのICT導入
重大な溶接施工品質トラブルを未然に防止するため、多くの管理項目や書類作成業務を抱える溶接検査業務にICTを導入し、品質保証並びに品質確保を行うべく、実業務の洗い出しと課題を抽出し、その結果から理想とする姿を描き、実現に向けたロードマップの作成と既存技術調査並びにシステム開発に向けた検証作業に着手しました。次期はシステムの本開発やDB構築に向けた検討を行い、溶接検査業務の効率化を図ってまいります。
当社グループの主要顧客である石油業界や石油化学業界においては、既存プラント設備の老朽化が進み、安全・安定操業に対するニーズの高まりや経年劣化による事故・トラブルの未然防止への取組みに加え、先進技術を活用したスマート保安の動きが広がりを見せるなど、プラントメンテナンスの重要性がますます高まっております。このような事業環境において、当社のようなメンテナンス請負企業に対する労働安全、品質管理への要求が厳しくなっていることに加え、先進技術の活用による生産性向上に対する要求も強まってきています。さらに社内においては時間外労働時間の削減が重要課題となっており、業務効率化を含めた働き方改革が早急に求められております。
当社グループはこれからも、こうした顧客ニーズや事業環境の変化に対応するため、研究開発活動を実施してまいります。研究開発のテーマ選定にあたっては、これまでどおり国内のみならず欧州や米国等における技術および市場調査の成果を有効に活用するほか、第2次中期経営計画に掲げたDXの推進に向けて、他部署との連携を強化し、デジタル技術や先進技術を活用したテーマを積極的に推進してまいります。
当連結会計年度は第2次中期経営計画の3年目として、「メンテナンス事業の強化」をキーワードに活動を展開しました。具体的には、作業の非熟練化、軽労化、作業の機械化および現場業務のIT化を踏まえ、DX(Digital Transformation)の推進を目指し、各種先進技術の活用・導入を図ってまいりました。
なお、当期の研究開発費の総額は77百万円であり、主な取り組み内容は次のとおりです。
(1)メンテナンス作業の機械化
既存技術の付加価値向上に加え、作業員の非熟練化、軽労化および安全性の向上を目的とした作業の機械化に取り組みました。
①熱交換器チューブバンドルのリチュービング作業に関連する技術
技術者不足の懸念がある熱交換機チューブバンドルのリチュービング作業への取組みを行いました。当期においては、抜管用機材であるMAUS社製GRIPPULに対する当社保有訓練施設を活用した評価を行うとともに、リチュービングの付帯作業の1つであるシール溶接を自動で行う溶接機を導入し、同様に評価を実施しました。また、ロボットアームによる自動拡管機を当社千葉工場に設置し、次期に評価を行う計画です。次期ではこれらの活動を継続しつつ、既存製品を活用した現場作業の効率化を計画しており、当社オリジナル製品の開発も含めてリチュービング作業に適した機材のパッケージング化を行う事で、安定した品質の確保を目的に活動を進めてまいります。
②熱交換器内面洗浄の自動化検証
作業者の高齢化が顕著な高圧水を使用した洗浄作業において、当期は熱交換器の内面洗浄の自動化の検証を行いました。前期末に導入した自動洗浄機は事前に熱交換器のチューブ配列の寸法を入力する事で、半自動的に洗浄作業を行えるもので、アジア圏で初導入になるものです。今期はこれらの現場適用を行い、改良点の抽出や、優位性について評価を実施しました。次期では上記自動洗浄機の導入・普及を中心に、3Dスキャニング技術を活用し、さらに進んだ自動化技術について検証を進め、機械による安全で高品質な洗浄作業の普及を目指してまいります。
③配管切断技術
以前より活動を実施しているウォータージェットを利用した切断機に関して、配管の外径に限定されていた工具をフレキシブルに対応すべく専用機材の設計を行い、現在改善と検証を行っております。すでに機材が安定的に稼働し、適用実績も増えてきたことから、当社関連会社の港南通商株式会社へ移管を行い、コールドカッティング技術による切断作業の普及を図ってまいります。
④タンク工事に向けた自動溶接の適用範囲拡大
当期においてはタンク側板自動溶接の適用範囲を縦継手まで拡大すべく、溶接条件の検討並びに実験を行ってまいりました。板厚による溶接条件の確立や安定した溶接の品質確保を目標に今後も継続して取り組む計画です。また、需要が高まる低温タンクへの適用についても、同技術を生かして、取り組みを進めております。
(2)現場業務のIT化
現場で必要となる情報の一元化、情報取得の省力化等により、現場管理業務を効率化するとともに業務品質を向上させることを目指して、ITツールの開発とその活用法に取り組みました。
①プロット情報共有システム
当社が自社開発した通行止め情報等を共有する、プロット情報共有システム(SKY-Ai)は、多くの定期修理工事現場において、取引先に活用いただいております。当該システムの開発、運用から7年が経過したことから、今期、最新のITを活用してこれまで以上にユーザーフレンドリーなシステムにすべく抜本的に見直しに取組み、新たにSKY-AiRとしてリリースしました。次期の2024年度においては、試験運用を進め段階的に現場への導入と適用拡大を図り、試験運用にて得た課題等について、継続的に改修、機能追加を行ってまいります。また、同じく当社が自社開発した工事情報共有システム(SPIRIT)や、その他の社内システムと連携を見据えたシステムとする事で、社内業務の効率化を図ってまいります。
②プロジェクト可視化に向けたシステム開発
現在、工事のプロジェクト情報は、Excel等で個別に管理されているケースがほとんどであり、全体的に確認する方法がありません。また、各プロジェクトに付随する、監督者数や協力会社の動員計画人数および実績人数等は、膨大なデータ量であり、それらの確認や比較に非常に手間と時間を要しております。そこでプロジェクト情報を一元的に可視化することで、社内全体のプロジェクト状況を容易に把握できるようにし、データを俯瞰して分析することで、工事の状況把握を行い、トラブルの予測や原因究明、対策立案にいち早く対処できるようなシステムを構築すべく、ダッシュボード機能を有する既存システムを活用し、導入効果の検証に着手いたしました。
③画像認識技術の活用に向けた基礎研究
近年、現場で優先されるべき安全品質に関してトラブルが増加傾向にあり、それらの対応策の1つとして、現場管理の「目を増やす」ことを目的とし、クラウド型携帯カメラsafie等のカメラ導入を進めてまいりました。しかし、カメラのみでは監視や記録がメインとなり、リアルタイムでトラブルを防止することが難しいことから、画像認識技術を用いて、安全品質の向上を目指すべく、既存製品の調査検証に着手いたしました。
④溶接施工管理分野へのICT導入
重大な溶接施工品質トラブルを未然に防止するため、多くの管理項目や書類作成業務を抱える溶接検査業務にICTを導入し、品質保証並びに品質確保を行うべく、実業務の洗い出しと課題を抽出し、その結果から理想とする姿を描き、実現に向けたロードマップの作成と既存技術調査並びにシステム開発に向けた検証作業に着手しました。次期はシステムの本開発やDB構築に向けた検討を行い、溶接検査業務の効率化を図ってまいります。
当社グループの主要顧客である石油業界や石油化学業界においては、既存プラント設備の老朽化が進み、安全・安定操業に対するニーズの高まりや経年劣化による事故・トラブルの未然防止への取組みに加え、先進技術を活用したスマート保安の動きが広がりを見せるなど、プラントメンテナンスの重要性がますます高まっております。このような事業環境において、当社のようなメンテナンス請負企業に対する労働安全、品質管理への要求が厳しくなっていることに加え、先進技術の活用による生産性向上に対する要求も強まってきています。さらに社内においては時間外労働時間の削減が重要課題となっており、業務効率化を含めた働き方改革が早急に求められております。
当社グループはこれからも、こうした顧客ニーズや事業環境の変化に対応するため、研究開発活動を実施してまいります。研究開発のテーマ選定にあたっては、これまでどおり国内のみならず欧州や米国等における技術および市場調査の成果を有効に活用するほか、第2次中期経営計画に掲げたDXの推進に向けて、他部署との連携を強化し、デジタル技術や先進技術を活用したテーマを積極的に推進してまいります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01577] S100TRFN)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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