有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100VGMR (EDINETへの外部リンク)
株式会社タダノ 研究開発活動 (2024年12月期)
当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の大半は、当社の商品開発本部及び技術開発本部で行われており、両本部では国内及び海外の市場ニーズに即したクレーン車、高所作業車及びそれらの応用製品、新技術・先端技術の研究開発活動を行っております。商品開発本部では近年、国内外での次期排ガス規制対応と脱炭素化に向けた研究・開発に取り組んでおります。一方、技術開発本部では大学や他企業との共同研究等を通じ、AI等の最新ICT技術を活用して、作業容易化、自動化、省力化等に関する技術開発に取り組むことで、より安全で迅速、効率的な作業の実現を目指しております。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動に要した金額は、研究材料費、人件費等、総額10,156百万円であります。
当連結会計年度における各セグメント別の主な研究開発活動は、次のとおりであります。
(1)日本
①技術開発本部の取り組み
技術開発本部は、当社製品が使われる建設現場でのより安全な作業環境確保の要請や、少子高齢化による生産年齢人口の減少を背景に、建設施工の安全性と生産性の向上を目指し、未来を見据えた新技術開発に取り組んでおります。その取り組みの一部として、移動式クレーン遠隔操作システムの現地実証実験を開始しました。移動式クレーンの運転席とその周囲に位置する複数台のカメラによって撮影された映像を、インターネットを経由して離れた場所にあるコックピットエリアの専用モニターへリアルタイムに送信することで、コックピットでは実際の運転席の環境が忠実に再現され、実際の移動式クレーンの運転席と遜色がない作業環境でクレーン操作が可能となります。実用化が進めば、現場への移動時間や現場での待機時間の短縮、熟練オペレーターが複数の現場を連続して担当することも可能となり、効率性や生産性の向上が期待できます。
大学との共同研究においては、包括連携共同研究を行っている京都大学との間で、新たな分野の共同研究を開始し、文系理系の枠にとらわれず、広く応用可能な研究・学術的視点を包括連携で得て研究を推進しております。また、ベンチャーを含め民間企業との共同開発も活発化させ、オープンイノベーションへも積極的に取り組んでおります。
②北米市場向け100st吊りフル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-1000XLL-1」の開発、発売
・特長
1)最大吊上げ性能100st、最大作業半径57.9m、最大地上揚程68.3m、最高速度18km/h。従来エンジン機のタダノビューシステムや車両後方クリアランスソナーを搭載。
2)走行及びクレーン作業時の騒音が大きく改善
3)走行用に高出力電動モータを搭載。ギア変速時のショックがなく、スムーズな走行が可能。
4)バッテリ容量226kWhのリチウムイオン電池を搭載。満充電で平均的な1日のクレーン作業と走行が可能。
5)CCS1急速充電方式と三相交流480Vの普通充電方式を採用
6)従来機にはないLift Visualizerを標準装備。吊り荷監視カメラ映像にクレーン情報を重ねて表示し、作業効率と安全性を向上。
③日本市場向けオールテレーンクレーンAC 7.450-1の開発、発売
・特長
1)現在、世界で最も厳しい排ガス規制のひとつである欧州排ガス規制EU Stage V対応エンジンを搭載。また、クレーン部とキャリヤ部共通のシングルエンジン方式を採用し、定期メンテナンスの負担を低減。
2)7軸でありながら、キャリヤ全長は15.99mとコンパクト。公道走行時はクレーン旋回台付き登録スタイルで、現場での着脱作業時間を短縮。
3)400t吊りクラス最長の79.9mロングブームを採用し、高揚程の作業とパワフルな吊上げ機能を両立
4)ブーム背面にV字型新機構アタッチメントSSL(Sideways Super Lift)を装着し、より高い吊上げ性能を実現
④日本市場向けオールテレーンクレーンAC 5.120-1の開発、発売
・特長
1)従来のATF-120N-5.1の高い搬送性、クレーン性能、ジブ仕様、作業の効率と快適性、安全性はそのままに、新モデルとして開発
2)現在、世界で最も厳しい排ガス規制のひとつである欧州排ガス規制EU Stage V対応エンジンを搭載
3)公道走行時に60mブームを付けたままの移動が可能で、現場での着脱作業時間と手間を最小化
4)テレマティクスWeb情報サービス「HELLO-NET」を標準装備。「HELLO-NET」は携帯通信によるクレーンの稼働状況の掌握と、GPSによる位置情報確認、さらに保守管理のための情報をウェブサイトでサポート。
⑤日本、欧州市場に向け自走式高所作業車NUS21-7、23TCの開発、発売
・特長
1)当社子会社の㈱タダノユーティリティが開発した高所作業車の新モデル
2)クローラ式伸縮ブーム型自走式高所作業車。最大作業床高さ20.9m。
3)バスケット搭載定格荷重が250㎏時と450㎏時のそれぞれに対応した作動が可能
4)日本市場はJIS規格準拠、欧州市場はCE認定、EN280規格準拠
5)安全装置の二重化による作業安全を提供
当事業セグメントに係る研究開発費は5,543百万円であります。
(2)欧州
海外市場向けオールテレーンクレーンAC 5.250-2の開発、発売
・特長
1)新型の5軸、250t吊りオールテレーンクレーン
2)現在、世界で最も厳しい排ガス規制のひとつである欧州排ガス規制EU Stage V対応エンジンを搭載。また、クレーン部とキャリヤ部共通のシングルエンジン方式を採用し、定期メンテナンスの負担を低減。
3)最長70mのブームに最長42mのジブ装置が可能
4)合計80tのカウンタウエイトは分割してトレーラ等で搬送。分割方法を工夫し、80tは3回に分け自力で吊上げが可能。
当事業セグメントに係る研究開発費は4,368百万円であります。
(3)米州
当連結会計年度において新たな製品の発売はありませんが、テレスコピックブームクローラクレーンの開発を継続して行っております。
当事業セグメントに係る研究開発費は243百万円であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01613] S100VGMR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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