有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100T4C2 (EDINETへの外部リンク)
荏原実業株式会社 研究開発活動 (2023年12月期)
(1) 方針及び目的
当社グループの研究開発は、「豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する」という経営理念に基づき、脱炭素、水、空気、エネルギーなど環境に関わる様々な社会課題の解決と、当社の持続的な成長に向けて、計測、省エネ・創エネ、脱臭、水処理プラント、医療など、主としてメーカー事業(環境関連)に属する分野において、製品及びシステムの開発を行っております。
研究開発体制については、当社の研究開発委員会において、全ての研究開発活動の妥当性、方向性、方法、工程、予算及び市場性について審議し、適確、迅速かつ経済的に研究開発活動を遂行できる体制を構築しております。
また、研究開発活動の実施については、次の各拠点において、関連部門が連携しながら取り組んでおります。
中央研究所では、脱臭、脱硫、水処理、バイオマス等の環境関連製品に向けた研究開発、及び他部門における製品開発への協力業務を行っております。
環境計測技術センターでは、オゾン濃度測定を中心とした測定器・装置及び除菌・脱臭などの環境整備に役立つオゾン応用製品の研究開発を進めております。加えて、オゾンの用途拡大や有効利用が期待される医療・福祉分野に向けた製品の開発にも取り組んでおります。これらの拠点では、大学など外部研究機関との共同研究も積極的に推進しております。
かずさ生産技術センターでは、高効率のターボブロワを中心とする送風機の改良・開発を行っております。
かずさ開発センター及び荏原実業パワー㈱では、マルチモード空調機や蓄電システムなど、ZEB・ZEH関連製品の開発を進めております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は732百万円であります。
(2) 主な研究開発の成果
以下は、全てメーカー事業(環境関連)に係る研究開発の成果であります。
計測分野
① テーマ名:アンモニア性窒素濃度測定装置
概要:従来のイオン電極式とは異なる新技術を採用し、安定した連続測定が可能なアンモニア性窒素濃度測定装置を開発し、東京都下水道局との共同研究を実施し研究目標を達成いたしました。流入水のアンモニア性窒素濃度の把握は、ばっ気風量の最適化や処理水質の安定化に寄与し、下水処理の省エネルギー化を実現いたします。順次、市場展開を進めてまいります。
期間:2021年1月~2023年12月
② テーマ名:プラズマ・オゾン・UVによる複合表面処理技術・装置
概要:オゾン/UV、大気圧プラズマを活用した表面処理技術の確立と実証装置の製作を、大学等研究機関と共同で進めております。この表面処理技術開発では、化粧品原料等に使用される粉体材料への機能付加のための基礎技術を確立いたしました。現在、機能性評価試験を継続実施しております。また、細胞培養基材に対する表面処理では、培養時に使用する薬剤の使用量を更に低減するための処理条件の確立・検証を行っております。
期間:2018年1月~2023年12月 (現在継続中)
③ テーマ名:着色排水検知器の開発
概要:工場及び事業所から着色した排水が河川に流出する事故を防止するため、放流槽等の水の色を測定して異常を検知する装置の開発を実施いたしました。着色した排水に含まれる物質による生態系への悪影響や環境負荷の低減に向けて市場展開を進めてまいります。
期間:2022年1月~2023年12月
省エネ・創エネ分野
① テーマ名:水素添加型メタン生成プロセスの共同研究
概要:バイオメタネーションは、微生物の働きで炭酸ガスを水素との反応によりメタンガスに転換する技術です。当社は大学等と共同で、このバイオメタネーションシステムの適正化の研究開発を行っております。脱炭素社会の実現に向けて本技術の実用化を進めております。
期間:2021年6月~2023年12月 (現在継続中)
② テーマ名:デシカント除湿機(天吊り・縦型)の改良
概要:スーパーマーケット等の施設のゼロエネルギービル(ZEB)化に採用されるシステムにおいて、エネルギーの使用状況を可視化するとともに、設備機器の稼働を制御してエネルギー運用を最適化する「EMS」に対応可能な制御盤を開発いたしました。省エネと環境改善を進めるシステムとなっております。
期間:2023年1月~2023年12月
③ テーマ名:省エネ空調機に使用するデシカント技術の改良
概要:セントラル空調方式に採用される高効率な空調機の主要部であるローターの大型化と分割化構造の採用により、大風量の空調機本体のコストダウン、現場搬入時の輸送問題及びメンテナンス時の搬入経路への対応等を可能といたしました。快適性とビル空調のCO2削減に貢献してまいります。
期間:2023年1月~2023年12月
④ テーマ名:停電時マンホールポンプ起動支援システム
概要:風水災害等による停電に伴うマンホールポンプの稼働停止に対する問題解決のため、自然エネルギーである太陽光発電や可搬式蓄電池、電気自動車を組み合わせた災害に強いシステムであります。公益財団法人日本下水道新技術機構他2社との共同研究が2022年12月に完了し、2023年3月に技術マニュアルが発刊されました。
期間:2021年8月~2023年12月
⑤ テーマ名:蓄電池による水門駆動システム
概要:洪水・高潮・津波等による浸水被害から住民の生命及び財産を守るため、迅速かつ確実な水門(樋門等を含む。)の開閉操作システムを開発及び事業化することを目的とし、公益財団法人日本下水道新技術機構他2社と蓄電池を用いた樋門の電動化及び遠隔化技術に関する共同研究をしております。
期間:2023年6月~2023年12月 (現在継続中)
脱臭分野
テーマ名:脱臭設備最適化システム
概要:公共下水道設備や民間工場に設置されている脱臭設備において、設備の運転状況をコントロールするシステムの開発を実施しており、2024年1月より開発を再開いたします。脱臭設備を省エネ化し、C02削減に貢献してまいります。
期間:2021年7月~2023年12月 (開発中断中→2024年1月より開発再開)
水処理プラント分野
① テーマ名:能力増強型水処理システム
概要:国内の下水処理方式として広く普及している標準活性汚泥法について、既存施設を活用しながら処理能力を1.5倍程度へ増強することが可能な新たなシステムを地方共同法人日本下水道事業団と共同開発しております。
期間:2019年1月~2023年12月 (現在継続中)
② テーマ名:新規接触材の開発
概要:公共下水道設備や民間排水処理設備のばっ気槽に充填し、表面に高密度の微生物を付着させることにより効率よく浄化を促進させる接触材を開発し、販売を開始いたしました。ばっ気槽の省スペース化やばっ気量の削減による省エネ効果(CO2削減)を訴求ポイントとし、脱炭素ニーズに貢献してまいります。
期間:2022年1月~2023年12月
③ テーマ名:無機排水に対する膜処理の適用
概要:化学工場等から排出される重金属を含む無機排水に対して、高強度の膜を用いた固液分離技術の開発を進めております。現在最もよく使用されている「凝集沈殿処理」に比べ、省スペース化や処理水質の安定化が図れる水処理プラントの提供を目指してまいります。
期間:2022年1月~2023年12月 (現在継続中)
当社グループの研究開発は、「豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する」という経営理念に基づき、脱炭素、水、空気、エネルギーなど環境に関わる様々な社会課題の解決と、当社の持続的な成長に向けて、計測、省エネ・創エネ、脱臭、水処理プラント、医療など、主としてメーカー事業(環境関連)に属する分野において、製品及びシステムの開発を行っております。
研究開発体制については、当社の研究開発委員会において、全ての研究開発活動の妥当性、方向性、方法、工程、予算及び市場性について審議し、適確、迅速かつ経済的に研究開発活動を遂行できる体制を構築しております。
また、研究開発活動の実施については、次の各拠点において、関連部門が連携しながら取り組んでおります。
中央研究所では、脱臭、脱硫、水処理、バイオマス等の環境関連製品に向けた研究開発、及び他部門における製品開発への協力業務を行っております。
環境計測技術センターでは、オゾン濃度測定を中心とした測定器・装置及び除菌・脱臭などの環境整備に役立つオゾン応用製品の研究開発を進めております。加えて、オゾンの用途拡大や有効利用が期待される医療・福祉分野に向けた製品の開発にも取り組んでおります。これらの拠点では、大学など外部研究機関との共同研究も積極的に推進しております。
かずさ生産技術センターでは、高効率のターボブロワを中心とする送風機の改良・開発を行っております。
かずさ開発センター及び荏原実業パワー㈱では、マルチモード空調機や蓄電システムなど、ZEB・ZEH関連製品の開発を進めております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は732百万円であります。
(2) 主な研究開発の成果
以下は、全てメーカー事業(環境関連)に係る研究開発の成果であります。
計測分野
① テーマ名:アンモニア性窒素濃度測定装置
概要:従来のイオン電極式とは異なる新技術を採用し、安定した連続測定が可能なアンモニア性窒素濃度測定装置を開発し、東京都下水道局との共同研究を実施し研究目標を達成いたしました。流入水のアンモニア性窒素濃度の把握は、ばっ気風量の最適化や処理水質の安定化に寄与し、下水処理の省エネルギー化を実現いたします。順次、市場展開を進めてまいります。
期間:2021年1月~2023年12月
② テーマ名:プラズマ・オゾン・UVによる複合表面処理技術・装置
概要:オゾン/UV、大気圧プラズマを活用した表面処理技術の確立と実証装置の製作を、大学等研究機関と共同で進めております。この表面処理技術開発では、化粧品原料等に使用される粉体材料への機能付加のための基礎技術を確立いたしました。現在、機能性評価試験を継続実施しております。また、細胞培養基材に対する表面処理では、培養時に使用する薬剤の使用量を更に低減するための処理条件の確立・検証を行っております。
期間:2018年1月~2023年12月 (現在継続中)
③ テーマ名:着色排水検知器の開発
概要:工場及び事業所から着色した排水が河川に流出する事故を防止するため、放流槽等の水の色を測定して異常を検知する装置の開発を実施いたしました。着色した排水に含まれる物質による生態系への悪影響や環境負荷の低減に向けて市場展開を進めてまいります。
期間:2022年1月~2023年12月
省エネ・創エネ分野
① テーマ名:水素添加型メタン生成プロセスの共同研究
概要:バイオメタネーションは、微生物の働きで炭酸ガスを水素との反応によりメタンガスに転換する技術です。当社は大学等と共同で、このバイオメタネーションシステムの適正化の研究開発を行っております。脱炭素社会の実現に向けて本技術の実用化を進めております。
期間:2021年6月~2023年12月 (現在継続中)
② テーマ名:デシカント除湿機(天吊り・縦型)の改良
概要:スーパーマーケット等の施設のゼロエネルギービル(ZEB)化に採用されるシステムにおいて、エネルギーの使用状況を可視化するとともに、設備機器の稼働を制御してエネルギー運用を最適化する「EMS」に対応可能な制御盤を開発いたしました。省エネと環境改善を進めるシステムとなっております。
期間:2023年1月~2023年12月
③ テーマ名:省エネ空調機に使用するデシカント技術の改良
概要:セントラル空調方式に採用される高効率な空調機の主要部であるローターの大型化と分割化構造の採用により、大風量の空調機本体のコストダウン、現場搬入時の輸送問題及びメンテナンス時の搬入経路への対応等を可能といたしました。快適性とビル空調のCO2削減に貢献してまいります。
期間:2023年1月~2023年12月
④ テーマ名:停電時マンホールポンプ起動支援システム
概要:風水災害等による停電に伴うマンホールポンプの稼働停止に対する問題解決のため、自然エネルギーである太陽光発電や可搬式蓄電池、電気自動車を組み合わせた災害に強いシステムであります。公益財団法人日本下水道新技術機構他2社との共同研究が2022年12月に完了し、2023年3月に技術マニュアルが発刊されました。
期間:2021年8月~2023年12月
⑤ テーマ名:蓄電池による水門駆動システム
概要:洪水・高潮・津波等による浸水被害から住民の生命及び財産を守るため、迅速かつ確実な水門(樋門等を含む。)の開閉操作システムを開発及び事業化することを目的とし、公益財団法人日本下水道新技術機構他2社と蓄電池を用いた樋門の電動化及び遠隔化技術に関する共同研究をしております。
期間:2023年6月~2023年12月 (現在継続中)
脱臭分野
テーマ名:脱臭設備最適化システム
概要:公共下水道設備や民間工場に設置されている脱臭設備において、設備の運転状況をコントロールするシステムの開発を実施しており、2024年1月より開発を再開いたします。脱臭設備を省エネ化し、C02削減に貢献してまいります。
期間:2021年7月~2023年12月 (開発中断中→2024年1月より開発再開)
水処理プラント分野
① テーマ名:能力増強型水処理システム
概要:国内の下水処理方式として広く普及している標準活性汚泥法について、既存施設を活用しながら処理能力を1.5倍程度へ増強することが可能な新たなシステムを地方共同法人日本下水道事業団と共同開発しております。
期間:2019年1月~2023年12月 (現在継続中)
② テーマ名:新規接触材の開発
概要:公共下水道設備や民間排水処理設備のばっ気槽に充填し、表面に高密度の微生物を付着させることにより効率よく浄化を促進させる接触材を開発し、販売を開始いたしました。ばっ気槽の省スペース化やばっ気量の削減による省エネ効果(CO2削減)を訴求ポイントとし、脱炭素ニーズに貢献してまいります。
期間:2022年1月~2023年12月
③ テーマ名:無機排水に対する膜処理の適用
概要:化学工場等から排出される重金属を含む無機排水に対して、高強度の膜を用いた固液分離技術の開発を進めております。現在最もよく使用されている「凝集沈殿処理」に比べ、省スペース化や処理水質の安定化が図れる水処理プラントの提供を目指してまいります。
期間:2022年1月~2023年12月 (現在継続中)
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01714] S100T4C2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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