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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R44M (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 パナソニックホールディングス株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、成長戦略に基づき、将来を担う新技術や新製品の開発に注力しました。加えて、一人ひとりのくらしや社会の持続可能(サステナブル)な発展とともに心身が豊かな状態(ウェルビーイング)を目指した技術開発にも、積極的に取り組みました。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、4,698億円となりました。主な内訳は、「くらし事業」1,398億円、「オートモーティブ」999億円、「コネクト」1,088億円、「インダストリー」606億円、「エナジー」251億円です。

各報告セグメント及びその他の事業、部門の主な成果は、以下のとおりです。
(1) くらし事業
主に「くらし」領域において、家電、空調、照明、電気設備や業務用機器など、家庭から店舗、オフィス、街にいたる様々な空間に対応した商品・サービスの研究開発を行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・自然冷媒(R290)に対応したヒートポンプ技術を開発
フロン類に比べて、はるかに温室効果の低い冷媒であるR290(プロパンガス)を用いた冷凍サイクルを開発するとともに、冷媒が可燃性であることを考慮し、冷媒自体を室外に配置することで、万が一冷媒が漏れた場合でも、お客様のいる室内への被害を発生させず、室外機中の電気部品に冷媒が接触しない密閉構造により、室外での発火リスクも最小限にしたヒートポンプシステムを新たに開発しました。
熱を運ぶ役割を担う冷媒は、これまで地球温暖化やオゾン層破壊への影響が大きいことが指摘されてきましたが、本技術により、低環境負荷な自然冷媒への切り替えが可能となりました。
今後も、技術開発を通じて地球温暖化対策に貢献してまいります。
・電気自動車と蓄電池の連携で、より多くの太陽光発電を家庭内で有効活用できる住宅用V2H(自動車から家へ)蓄電システムを開発
業界初となる電気自動車と蓄電池による同時充放電を実現し、より多くの太陽光発電の電気を家庭内で自家消費することが可能な技術を開発しました。家庭内のさまざまな家電や住宅設備機器をつなぐHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)と連携すれば、日々の電力使用量と翌日の日射量予報を元に余剰電力量を予測し、蓄電池の充放電を自動制御することで、自家消費効果を従来の約50%から約90%に大きく向上させ、CO2排出量では年間1.0トンの削減向上に貢献します。また、停電発生時でも業界トップクラスの自立出力6kVAに対応することで、温かい食事や快適な空調環境で普段に近いくらしをご提供します。
今後も、エネルギーソリューションの提供を通して、快適で豊かなくらしの実現に貢献してまいります。

(2) オートモーティブ
主に車載向けのコックピットシステム、HUD(ヘッドアップディスプレイ)、先進運転支援システム(ADAS)などの研究開発を行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・車の次世代コックピットシステム向け仮想化セキュリティソリューションを開発
家電・モバイルなどで培ったセキュリティ組み込み技術を車の領域に展開し、次世代コックピットシステムへのサイバー攻撃に対抗する仮想化セキュリティソリューションを開発しました。次世代コックピットシステムでは、複数ECU(電子制御ユニット)の搭載機能を一つのECUへ集約、車両制御機能なども統合され、新たなセキュリティリスクが生まれます。高い堅牢性と拡張性を有する本ソリューションを、仮想化プラットフォームへ適用し、プラットフォーム上の機能間の通信を監視することで、不正アクセスやサイバー攻撃へのセキュリティ対策を可能にします。
日米欧の特許分析の結果、当社は、この領域の技術力において圧倒的な優位性が示されており、今後も業界のセキュリティレベルの強化に貢献するとともに、安全・安心なモビリティ社会の発展に寄与してまいります。
・コックピットHPC(ハイパフォーマンス・コンピュータ)プラットフォームを開発
車のSDV(ソフトウェア定義型自動車)化におけるソフトウエアシステムアーキテクチャの革新に向け、当社は車の電子プラットフォームの進化に重要な仮想化技術を確立しました。次世代CDC(コックピット・ドメイン・コントローラー)/統合システム(HPC)のプラットフォームを実現するとともに、その技術進化を支えるエコシステム構築のための標準化活動で業界を牽引しています。また、SDV化によるヒューマンインターフェースの革新に向け、シニア層への運転支援機能や、画像・音を適切な状態でドライバーへ提供する機能も開発しました。このような技術を用いて、よりエンドユーザに寄り添った安全でわかりやすい豊かなUX(ユーザエクスペリエンス)開発を進めます。
今後も、車室空間の進化に必要となる基盤技術を確立し、SDV化の進展に貢献してまいります。

(3) コネクト
主に「サプライチェーン」「公共サービス」「生活インフラ」「エンターテインメント」分野での企業・法人向けのハードを含むソリューションの研究開発を行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・小売店の「ロボットフレンドリーな環境」の実現に向けた新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の商品情報データベースの研究開発に参画
NEDOが実施する、ロボットが人工知能を活用して効率的に商品画像を認識し、小売店における入荷検品・棚卸しや商品の陳列、決済などを自動化するための商品情報データベースを構築する技術開発事業に参画しました。事業内容は入荷検品などに必要な学習用の商品画像データの他、ロボットが形状などに応じて商品を適切に把持するために必要な動作支援用の画像データを、重量などの商品の各種基礎データとひもづけて、小売店やメーカー、卸業者などの各事業者で共有するための仕組み作りになります。この中で、当社は商品画像・データを生成する撮像・計測装置試作開発、関連ソフトウェア・データベースの構築、またそれらを活用した実証実験を進め、各事業者における現場課題解決に取り組みます。
今後も、食品や日用品などを対象としたデータベースを整備し、継続的に更新・運用する仕組みを構築することで、ロボットの活用を早期に実現することを目指してまいります。
・米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証ベンチマークテストで世界1位の評価を獲得
Vision Transformerと呼ばれる最新のディープラーニングに独自改良を加え、経年変化・顔の向き・照明変動といった厳しい環境下で高精度に顔認証できる技術を開発しました。これにより、NISTが実施する顔認証ベンチマークテスト(NIST FRVT 1:1)において、経年変化を含む評価データで本人認証時のエラー率(本人拒否率)0.206%を達成し、世界1位の評価を獲得しました。また、顔の向き・照明変動を含む評価データにおいても世界最高水準の評価を得ました。これにより、当社の顔認証技術は本人確認で求められる厳格性と入退管理で求められるユーザビリティとを兼ね備えた現場に強い技術であることが認められました。
今後は、カメラ画像利活用におけるプライバシー配慮や個人情報保護の知見を生かしながら、より安全・安心な技術を開発し、お客様やパートナー企業との共創で、社会の課題解決や新しい価値創造に貢献してまいります。

(4) インダストリー
主に電子部品、FA・産業デバイス、電子材料などのBtoB事業を中心とした幅広いソリューションの研究開発を行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・人工嗅覚センサ-を用いた呼気による個人認証技術の原理実証を産学官連携で成功
開発中の人工嗅覚センサ-を用いて人間の呼気をセンシングし、得られたデータ-を人工知能で分析することにより、被験者20人に対する個人認証技術の原理実証に正答率97%の高い精度で成功しました。本研究成果は東京大学、九州大学、名古屋大学との共同研究で、科学技術振興機構が支援したものです。
この方法は、種類が膨大で、かつ本人以外に再現困難な呼気分子群の化学情報を利用するため、偽造やなりすましが極めて困難な生体認証技術の実現に繋がると期待されています。
・アルミニウム比270分の1の超軽量電磁波遮蔽材料の共同研究を産学官連携で開始
航空宇宙分野における人工衛星・探査機などの宇宙機やドローン・eVTOL(電動垂直離着陸機)などの電動航空機の軽量化と電磁波策の両立が求められる中、カーボンナノチューブを用いた超軽量材料と、当社が保有する熱硬化性樹脂の配合設計の組合せにより、一般的な電磁波遮蔽材料の中でも軽量なアルミニウムの270分の1の軽さ(かさ密度0.01g/cm3レベル)を実現しながら同等の電磁波遮蔽性能を有する「超軽量電磁波遮蔽材料」技術の開発を開始しました。この新材料は材料組成を変更することで遮蔽電磁波の周波数帯域設定も可能で、今後、航空宇宙分野や次世代高速通信分野などに使用される様々な機器への採用が期待されており、2024年の実用化を目指しています。
なお、本研究は名古屋大学、山形大学、秋田大学とともに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で実施しています。

(5) エナジー
主に乾電池、二次電池、産業用電池、車載用電池の研究開発を行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・コバルトフリー電極材料やリサイクル材料の利活用技術で環境負荷低減と高性能・高信頼性を両立させるリチウムイオン電池を開発
材料インフォマティクスを最大活用し、レアメタルであるコバルトを使用しない正極材料としたコバルトフリー電池を開発しました。レアメタルは鉱物中に含まれる量が少ないため、精製の際により多くのCO2を排出します。このためレアメタル使用の削減は、レアメタルそのものの省資源化に加え、CO2削減にも大きく寄与します。
また、正極材や銅箔にはリサイクル材料の活用で原料精製時のCO2を削減、加えて工場のカーボンニュートラル化にも取り組み、脱炭素社会の実現に大きく貢献してまいります。

(6) その他
エンターテインメント&コミュニケーション
主に有機ELテレビなどのAV機器、デジタルカメラ、ヘッドホン、電話機などのコミュニケーション機器等の映像・音響・通信関連の商品・サービスに関する研究開発を行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・石膏ボードの壁にもスッキリ掛けられるウォールフィットテレビの開発
これまでのテレビの構造を見直す事で、ディスプレイ部の薄型化と軽量化を実現するデザインに進化させるとともに、石膏ボードの壁に細いピンで固定可能な専用金具を新たに開発。当社独自の4K放送無線伝送技術を活用し、ディスプレイ部とチューナー部を分離し、部屋内のアンテナ取り出し口の位置に縛られることなく、壁とディスプレイが一体となったスタイリッシュな壁掛け設置が可能なテレビを実現しました。
今後も、映像・音響・通信の技術で、人々に新しい「感動と安らぎ」を提供してまいります。

ハウジングシステム
主に住宅設備・建材や技術を活かしたデバイス・ソリューションの研究開発を行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・業界初の植物油脂由来塗料を採用したリサイクル木材活用の床材「サステナブルフロアーTM」を開発
近年、ウッドショックや国際情勢による基材の入手困難、森林破壊などさまざまな課題を抱えている中、家屋解体の際に出る廃材や森林の未利用材などをリサイクル材として再利用し、2007年より業界に先駆けて床材に採用してきました。今回、施工性向上のための床材構造技術を新たに開発。塗料メーカーとも協業し、バイオマスマークを取得した植物油脂由来の塗料を業界で初めて床材表面に採用しました。この床材で1坪当たり約38kgの炭素を貯蔵(CO2換算)できます。
今後も、こうした環境配慮型製品を市場に投入してまいります。

技術部門
主に技術・モノづくりに関わる全社戦略の統括、中長期視点での先端技術開発、生産技術・要素技術開発などを行っています。
主な成果としては、以下のとおりです。
・完全生分解性のセルロースファイバー成形材料を開発
植物由来のポリ乳酸を含む複数の生分解性樹脂を適正な添加剤を加えブレンド、これにセルロースファイバーを高濃度添加することで、1mmの薄肉成形と高弾性率を両立する完全生分解性成形材料を開発しました。また、着色自由性が高い白色の樹脂ペレット化にも成功、素材そのものを褐色化させることで、木目調のようなデザイン性の高い表現も可能です。
今後も、本成形材料の特徴である高強度とデザイン性を活かし、さまざまな商品の外装・部材などへの展開を進め、持続可能社会の実現に貢献してまいります。
・AI・ロボティクス分野のトップカンファレンスに最先端の研究開発成果が採択
当社では、くらしや社会課題の解決を目指し開発した、先進AI技術の研究成果について、分野発展への貢献とともに、技術を客観的に評価するため、積極的に学会・論文誌へ投稿しています。昨年度は、AI・コンピュータ-ビジョンのトップ国際会議 ECCV(European Conference on Computer Vision)2022、およびロボティクスのトップ国際会議 IROS(International Conference on Intelligent Robots and Systems)2022に、5つの研究開発成果をはじめ多くのテーマが採択されました。
今後も、こうした対外発表や、製品やサービスへの技術適用を通じて、お客様の幸せに貢献してまいります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01772] S100R44M)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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