シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007QW2

有価証券報告書抜粋 ソニーグループ株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

ソニーは、2014年5月の経営方針説明会にて、デバイス技術及び情報処理技術のそれぞれの領域で、ソニーが強みをもっている技術を一層強化し、エレクトロニクスのコア事業の差異化を実現するとともに、ホーム及びモバイルの領域で、「ライフスタイルを変える」「人々の生活をより豊かにする」新規製品・サービスの創造を行っていくことを発表しました。
具体的には、デバイス技術については、イメージセンサー、バッテリー及び低消費電力技術に、情報処理技術については認識、ナチュラルUI及び信号処理技術に注力し、これらの技術をもとに家庭などの空間で自由に映像や音楽を楽しみ、必要な情報にアクセスできる「Life Space UX(ライフ スペース ユーエックス)」と、モバイル領域における「ウェアラブル」の開発を進めていきます。

デバイス技術及び情報処理技術の開発加速を目的に、2014年4月1日付の機構改革において、ソニー本社が直轄する研究開発組織である、R&D プラットフォーム及びソフトウェア設計本部を統合してRDS プラットフォームに再編し、デバイス&マテリアル研究開発本部、システム研究開発本部を新設しました。
RDS プラットフォームは、人々に感動をもたらすためにクリエイティビティを発揮して、イノベーションを引き起こすことをミッションとし、最先端技術を追求しそれらを統合することで、新しい顧客価値を創造します。

2015年度の研究開発費は、前年同期に比べ39億円(0.8%)増加の4,682億円となりました。金融分野を除く売上高に対する比率は前年同期の6.5%から6.7%になりました。この増加は、主に、成長領域であるデバイス分野におけるイメージセンサー事業の拡大にともない、デバイス分野の研究開発費が増加したことによるものです。
一方、安定収益領域及び事業変動リスクコントロール領域に位置づけられる、MC分野、IP&S分野及びHE&S分野では、規模を追わず収益性を重視する経営方針への転換により、コスト削減への取り組みが加速し研究開発費は減少しました。

研究開発費の主な内訳は次のとおりです。
項目2014年度
(億円)
2015年度
(億円)
増減率
(%)
MC910781△14.2
G&NS891919+3.1
IP&S673641△4.8
HE&S493448△9.1
デバイス1,0481,310+25.0
コーポレートR&D381325△14.7

なお、2015年度の主な研究開発活動及び成果には、以下のものがあげられます。

ソニーは、解像・感度・フォーカス性能の三要素を高いレベルで実現したレンズ交換式デジタル一眼カメラα7シリーズ『α7R II』を発売しました。
『α7R II』は、世界初の35mmフルサイズ裏面照射型 Exmor R®(エクスモア アール)CMOSイメージセンサーを搭載し、ギャップレスオンチップレンズや反射を低減するARコーティング付きシールガラスと組み合わることで、集光率を大幅に向上しました。これにより、有効約4240万画素という高解像度ながら、高感度・低ノイズ性能と広いダイナミックレンジを実現し、常用ISO100~25600、拡張ISO50~102400 の広い感度域をカバーしつつ、ノイズの少ない高精細な撮影が可能です。また読み出し回路を大幅に強化し、伝送速度の速い銅配線を採用したことで、従来機比約3.5倍の高速読み出しを実現しました。
『α7R II』は世界最多399点像面位相差AFセンサーによるファストハイブリットAF、 最高4.5段分の補正効果を実現する光学式5軸ボディ内手ブレ補正機能、画素加算のない全画素読み出しによる高解像度4K動画の本体内記録機能などを搭載することで、あらゆるシーンで高解像性能を引き出すことができます。

ソニーは、最大960fpsのスーパースローモーション機能を搭載し、プロフェッショナルの映像体験を可能にするデジタルスチルカメラ サイバーショット®『RX100 IV』と『RX10 II』の2機種を発売しました。
両機に搭載されている、メモリー一体1.0型積層型CMOSイメージセンサー Exmor RS®は、高速信号処理回路部に画素部を重ね合わせた積層構造を1.0型で採用し、1.0型のサイズを生かして高速信号処理回路部の面積を大幅に増やしたことで信号処理のスピードが飛躍的に向上しました。さらにメモリー(DRAM)を搭載したことで従来の裏面照射型CMOSイメージセンサーと比べて約5倍以上のデータ読み出し速度を達成しています。
両機はこの新開発イメージセンサーの搭載により、コンパクトデジタルカメラでありながら、わずか2秒間(960fps)の動きを80秒(40倍)ものスローモーション映像で記録・再生できるため、肉眼では捉えきれない動きの激しいスポーツシーンや鳥が飛び立つ瞬間を、スーパースローモーション機能で捉えるといった、新しい映像体験を手軽に楽しむことができます。
ソニーは業務用ビデオカメラで培ったイメージング技術をコンパクトなボディに凝縮し、スーパースローモーションなどの映像体験を提供する次世代カメラで、高速・高画質撮影の楽しみをより多くのお客様に提供していきます。

ソニーは、スポーツ中継やスタジオ番組制作に最適な、4K/HD対応システムカメラ『HDC-4300』を発売しました。
『HDC-4300』は、世界初となる2/3型3板式4Kイメージセンサーを搭載し、1920×1080のフルHD映像を、最大479.52/400fpsのフレームレートで撮影可能で、マルチポートAVストレージユニットで記録することにより、8倍速のスーパースローモーション映像を再生できます。イメージセンサーブロックは、4K CMOSイメージセンサーと、新規開発のプリズムを含む光学システムに3枚の4Kイメージセンサーを正確に貼り合わせる超高精度な独自の固着技術をもって実現しました。
このプリズムを搭載した『HDC-4300』は、次世代放送の映像制作規格(ITU-R BT.2020)に対応し、高精細で幅の広い色域での色再現が可能です。被写界深度が求められるスポーツなどの映像を隅々までとらえることができ、奥行きのある競技場では、画面中央の選手だけでなく、その後方にいる選手達の動きも鮮明に映し出します。
ソニーは、スポーツ中継など4Kライブ制作に適した『HDC-4300』の導入を通じ、4K制作環境の拡大を推し進めながら、さらなる4K関連機器の市場での普及・拡大に取り組んでいきます。

ソニーは、透明感のある音色で空間を満たし、リラックス空間を創出するグラスサウンドスピーカー『LSPX-S1』を発売しました。
『LSPX-S1』は、ソニー独自のスピーカー駆動技術を進化させたアドバンスド バーティカル ドライブ テクノロジーを搭載し、より透明感のある音色と小型化を同時に実現しています。低歪み、高応答性を実現した新開発の加振器で有機ガラス管の端面を加振することにより、人の細かな息遣いや楽器の音色の質感描写に優れ、まるで誰かが目の前で歌い演奏しているような新しい体験を生み出します。また、有機ガラス全体が円筒状の音源となり、離れた場所でも音の減衰が少なく、部屋中どこからでも上質な音楽が楽しめる新しい音楽空間を作り出します。
『LSPX-S1』は、高音質なワイヤレス再生が可能なLDAC®(エルダック)に対応し、Bluetooth経由で従来の技術に比べ最大約3倍の情報量を伝送可能です。また、高音質デジタルアンプ技術のS-Master®、圧縮音源の高音域補完技術のDSEE®を搭載し、かつClearAudio+®によるソニー独自の様々なデジタル信号処理技術を用いて、アドバンスド バーティカル ドライブ テクノロジーの特長を最大限伸ばすように最適化しています。
『LSPX-S1』は空間そのものを活用して、新しい体験を創出するコンセプト「Life Space UX」の商品群のひとつで、リビングルームや書斎、寝室など住空間に溶け込むデザインで、包み込むような温かい光とともに、新しい音体験を提供します。

ソニーは、「2016 International CES」(国際家電ショー:2016年1月6日~1月9日、米国ネバダ州ラスベガス) において、4K/HDR(ハイダイナミックレンジ)コンテンツの魅力を引き出す新開発の独自の薄型バックライト技術Slim Backlight Drive™を搭載した4K液晶テレビ ブラビア®「X93Dシリーズ」を発表しました。
従来、直下型LEDバックライトでしか実現できなかった格子状の高精度部分駆動をソニー独自のバックライトシステム構造により可能としました。また、高コントラスト技術 X-tended Dynamic Range® PROと広色域技術TRILUMINOS® Displayを合わせることで、高輝度・高コントラスト性能と高い色再現性を実現します。
また、ブラビア「X93Dシリーズ」は4K/HDRコンテンツの高画質化とデザインの薄型化を高度に両立しており、壁掛け時には壁から映像だけが浮かび上がるような一体感を生み出します。さらに、見たいコンテンツに素早くアクセスできるソニー独自のUIや音声検索により、多様なコンテンツを直感的に楽しめる新たな視聴体験を提案します。
ソニーは、これまで培ってきた4Kテレビの高画質技術と、高輝度・高コントラストで色調豊かな映像を表現するHDR技術を融合することで、臨場感あふれるリアルな映像表現をさらに追求していきます。

ソニーは、携帯通信関連・国際展示会「Mobile World Congress 2016」(2016年2月27日~3月2日、スペイン、バルセロナ)において、リアルタイムでユーザーの行動を把握することで好みや行動を理解し、有益な情報を提供する「Xperia®スマートプロダクツ」の商品発表及び参考展示を行いました。
「Xperia Ear」は、耳に装着し、Bluetooth又はNFC(Near Field Communication)でスマートフォンと接続してハンズフリーで使用する、新しいコミュニケーションの形を提案する商品です。ソニーのボイステクノロジーと近接センサーを組み合わせ、音声で指示を出すことにより、通話、インターネット検索、メッセージの読み上げ、ナビゲーションなどをハンズフリーで行うことができます。
参考展示された「Xperia Eye」は、首から下げたり、衣服に装着したりすることで、ハンズフリーで撮影を楽しめるコンパクトカメラです。ソニーの持つカメラ技術及びセンシング技術を最小の形状にまとめ、360°球面レンズの搭載により日常の自然な雰囲気を撮影できます。また、顔や声で撮影タイミングを検知するインテリジェントシャッターで、撮影タイミングを意識せずに写真を撮ることができます。
「Xperia Projector」は、プロジェクターで映し出したスクリーンに直接触れたり、声やジェスチャーで操作したりすることで、家族全員が一緒に楽しみながらコミュニケーションをとれる空間を提供します。直観的に操作できるユーザーインターフェースを用いて、家族にフォーカスした新しいコミュニケーションスタイルを提案します。
「Xperia Agent」は、ユーザーの声に反応し、人々の日常を声としぐさでアシストします。ユーザーに合った情報を提供したり、通話やSNSなどのコミュニケーションをアシストしたり、家電をコントロールすることで、生活を便利にすることをめざします。
ソニーはこれらのコミュニケーションデバイスを、よりパーソナライズされ、より高い知能と機能を備えた、ユーザーの持つ能力を拡張させるツールへと進化させていきます。

ソニーは、「プレイステーション 4」(PS4®)の魅力を高め、ゲーム体験をさらに豊かにするバーチャルリアリティ(VR)システム「PlayStation®VR(プレイステーション ヴィーアール)」(以下、PS VR)を2016年10月より発売する予定です。
PS VRは、本体のVRヘッドセットを頭部に被ると、迫力のある3D空間がプレイヤーを取り囲み、頭部の動きや位置にあわせて映像が360度全方向にリアルタイムに変化しつつ、ソニー独自開発の3Dオーディオ技術により、仮想空間内の音響も連動して変化します。
さらに、ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK®4)やPlayStation®Moveモーションコントローラーを用いることにより、仮想空間内を探検する、仮想キャラクターと交流を図るなど、自らアクションを起こしゲームの世界の中に自身が存在しているかのような感覚を楽しむことができます。
PS VRは仮想空間内の大迫力のスクリーンにて、PS4®用ソフトウエアタイトルはもちろん、映像コンテンツ、シェアプレイやLive from PlayStationといったソーシャル機能など、PS4®の様々なコンテンツや機能が楽しめるシネマティックモードも搭載しています。
さらに、PS VRでは全天球カメラなどで撮影された360度全方向を見渡せる写真や動画も楽しむ事ができます。VRヘッドセットを装着してこれらのコンテンツをPS4®のメディアプレーヤーで再生すると、あたかもその空間に自分が存在しているかのような体験が手軽に味わえます。
ソニーは、ソフトウエアラインアップの拡充を通してPS VRの魅力を高め、VR市場の創造に貢献していきます。

ソニー、オリンパス株式会社(以下「オリンパス」)、ソニーとオリンパスの医療事業合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社(以下「ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ」)の3社は、2013年より4K外科手術用内視鏡システムを連携して開発・商品化し、「VISERA 4K UHD」のブランド名で、オリンパスより発売しました。本製品は、光源部分、内視鏡からモニターまで、最先端の4K技術と各種ノウハウが組み込まれた、これまでにない外科手術用内視鏡システムです。
ソニーは、最先端のデジタルイメージング技術及び4K映像関連の各種技術・ノウハウなどの提供に加え、医療用4Kモニター及び4Kレコーダーの製品開発を担当しました。4Kカメラヘッドにはソニー製の4K Exmor R CMOSイメージセンサーや画像・信号処理技術、小型化技術などが組み込まれ、高精細な映像と高い機能性を実現しています。さらに、ソニーの4K映像伝送技術は、内視鏡とモニター間でほぼ遅延のない4K映像伝送を実現することにも寄与しています。
オリンパスは、内視鏡のトータルカンパニーとして、外科手術に対応した各種内視鏡製品を開発し、提供しました。本製品では、オリンパスの有する高度な光学技術が、主に高解像硬性腹腔・胸腔鏡や4K高輝度光源装置に活かされています。
ソニー・オリンパスメディカルソリューションズは、ソニーとオリンパスが有するコア技術やノウハウを融合し、内視鏡システムの目に相当する4Kカメラヘッドや、撮影した映像を制御する4Kカメラコントロールユニット等、本システムの主幹となる製品の基礎的な技術開発を担当しました。
ソニー、オリンパス及びソニー・オリンパスメディカルソリューションズは、次世代の外科手術用内視鏡分野において、今後も各社の有する技術やノウハウを融合し、シナジー効果を最大限に発揮させることで、世界の医療の発展に貢献していきます。

ソニーは技術・研究開発を起点に社会とコミュニケーションをとりながらオープンな環境で、技術にもとづく新たなコンセプトを核として未来のライフスタイルや価値をユーザーと共創していくプログラム、「Future Lab Program™(フューチャー・ラボ・プログラム)」を新たに開始しました。
このプログラムは従来の技術・研究開発を進展させたソニーとして初めて取り入れる新たな手法で、社内で開発中のコンセプトプロトタイプをユーザーの皆様に紹介し、フィードバックやインスピレーションを反映しながら進化させるものです。
世界最大のクリエイティブ・ビジネス・フェスティバル「SXSW(サウス バイ サウスウエスト)Interactive 2016」(2016年3月11日~3月15日、米国テキサス州オースティン)に特設会場 (Sony’s Future Lab Program at SXSW)を設け、Future Lab Programのコンセプトプロトタイプを紹介しました。
ソニーは新たな技術・研究開発の取り組みとなるFuture Lab Programを通じて、未来のライフスタイルの共創や変革をめざしていきます。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01777] S1007QW2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。