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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IZC3 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社図研 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動は、日本及び欧州の各セグメントにおいて行っております。エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業の分野を中心にモノづくり企業における設計・製造の効率化に関するソリューションを研究開発対象としており、保有する技術を相互補完することにより研究開発の成果増大に効果をあげております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は4,041百万円となっております。

(1) 日本
日本における主要な研究開発活動は以下のとおりであり、研究開発費は2,568百万円であります。
電子機器設計支援における新規分野として、今期も引き続きMBSE(モデルベース・システムズエンジニアリング)領域並びにMBD(モデルベースデベロップメント)領域への参入に向けた研究開発に取り組みました。MBSEツール「GENESYS」を「CR-8000」や「DS-CR」、「DS-E3」と連携する取り組みを加速させています。また、HILS(ハードウエアインザループシミュレーション)環境を活用して詳細設計内容をモデル化し、実機試作前の動作検証を可能とするMBDの新手法にも取り組んでいます。第3世代のAI(人工知能)エンジンを活用した基板配置配線の効率化と自動化、ナレッジデータベースとAIを組合せた設計支援、AIを活用したノイズ対策や設計ルールチェック機能など様々なプロジェクトにも継続して取り組みました。電子機器設計支援における既存の分野においても、複雑化や大型化にともない高難易度、高コストになる試作による検証を低減するために、シミュレーションを活用して設計品質を上げる環境の提供など、各種の取り組みを行いました。
回路・基板を中心とした電子機器設計支援EDA分野における研究開発活動としては、システムレベルマルチボード設計環境「CR-8000 Design Force」において、配置配線設計を効率化する部品の押し退け機能や、高速回路設計の機能強化するバックドリル設計機能を開発しました。また、エレメカ連携ではシステムレベルの設計、検証向上をするためにフレキ基板の曲げや展開機能にも対応しました。さらに、ANSYS社の複数物理ドメインの解析ツールを「CR-8000」とダイレクトに連携させ、解析結果を「Design Force」上に直接表示させる等、マルチフィジックス解析環境を実現しました。
システムレベル回路設計環境「CR-8000 Design Gateway」では、Windows10に準拠した操作画面のユーザインターフェイスを一新するためにLook&Feelの改善や、64bit環境へのネイティブ対応によるパフォーマンスアップなど、操作環境の快適化を図りました。コンストレインツドリブン設計のための機能強化としては、クリアランスクラス、トポロジーテンプレート及び、ルールスタックのバックアノテーションに対応しました。モジュラーデザインや階層設計の設計効率アップに向けた取り組みとしては、回路ブロック使用時のチェック機能を拡充しました。
システムレベル構想設計環境「CR-8000 System Planner」では、MBSEとの連携を実現するモジュラーデザインのフロントエンドツールとしての取り組みをおこないました。具体的にはブロック図で製品全体のバリエーション情報の検討・設計を可能とする「バリアント設計モジュール」を新規リリースするなど、ブロック設計機能やレイアウト設計機能を強化し、より簡易なモジュラーデザインと精度の高いフロアプランの両立に向けた開発を行いました。
基板製造設計支援システム「CR-8000 DFM Center」では、部門間連携の効率化や脱属人化への取り組みを行ないました。具体的にはメタルマスク開口形状のパラメトリック入力対応など実装関連機能の強化や、ICT設計機能の強化としてテストポイントをリスト上で絞り込み表示できるようにしました。また、64bit対応により大規模データに対してストレス無くチェックを行えるよう高速化を実現しました。
回路・基板統合設計環境「CR-5000 System Designer」及び、「CR-5000 Board Designer」では、部品入力パネルの検索結果と連動する属性値ハイライト表示などの作業性向上や、「任意バージョンへのデータ変換」など運用性向上に取り組みました。「CR-5000 System Designer」においては、2023年のEnd of Supportに向けてシステムレベル回路設計環境「CR-8000 Design Gateway」へのスムーズな環境移行のためのマイグレーションツールの拡充や移行促進のためのセミナー「Design Gateway エクスペリエンス」の開催などの取り組みも行っています。
ワイヤハーネス分野では、「Cabling Designer」と「E3.series」を統合した「E3.series infinite」を開発し、一部製品のパイロットリリースを行いました。自動車等に代表される大規模・複雑なシステムズ製品向けの次世代システムとしてMBSEのシステムモデルからワイヤハーネスの物理配線自動設計と製造までの製品ポートフォリオの拡充と設計情報の有機的な連携を実現しました。
「E3.series infinite」に含まれるワイヤハーネス製品設計環境「E3.formboard Advance」においては、膨大な回路数や部品使い分け数でも高速に処理し、従来比1/3の処理速度を実現しました。また、AI技術を用いて設計者の操作傾向に基づいた次操作リコメンド機能等を開発しました。また、電気CAD「ACAD-DENKI」のオプションとして、銅帯や太線の配策設計を3Dで行う「キュービクルプラン3D」を新たに開発し、受配電盤の設計・製造効率向上を実現しました。
エンジニアリングPLMプラットホーム「DS-2」における回路基板設計領域に対応する「DS-CR」ではシステムレベル設計/解析/検証プラットホームとして「CR-8000」との連携強化やモジュラーデザイン対応の深耕を行いました。具体的には、Unicode対応やWebブラウザから容易にアクセスできる「DS-CR」の新たなWebクライアントの開発を行いました。併せてAI技術を活用したナレッジ検索の開発についても取り組みも進めております。ワイヤハーネス設計領域に対応する「DS-E3」では「E3.series」の各種データ管理機能の強化や大規模データのパフォーマンス改善を行っております。「DS-OP」ではPLM/CAEベンダー各社とのアライアンスによる、各種PLM/CAE製品の混在した環境に適応させる対応も行いました。大手エンタープライズPLMソリューション各社とのアライアンスの成立により、各社PLMとの標準インターフェースを開発し、「DS-2」の電気設計EDMとしてのデファクト化にも取り組んでいます。
エンタープライズPLM分野では、既存製品である「visual BOM」において、個別受注型製造業に特化したBOMの作成を支援する機能を開発しました。これにより、受注毎にオプション選択が異なる同一製品の個別受注BOMの作成の手間を大幅に軽減することが可能になりました。また、ナレッジマネージメント分野では、既存製品である「Knowledge Explorer」において、搭載されている人工知能(AI)の精度向上に向けた開発をしました。これにより、必要となるドキュメントが提示される精度が格段に向上し、さらなるドキュメントの有効活用が可能になりました。
ミドルウェア分野では、「Ze-PRO RTP」を補完するセキュリティ・プロファイル製品として「Ze-PRO SRTP」を開発し、製品化いたしました。また、スマートファクトリー化を大きく加速させる新通信技術を効率よく実装可能にするリモート局製品「Ze-PRO CC-Link IE TSN (Remote)」及びマスター局製品「Ze-PRO CC-Link IE TSN(Master)」を開発し、製品化いたしました。
米国シリコンバレー「Zuken SOZO(創造)Center」においては、米国を拠点とするグローバルユーザの要望を受けた製品開発を推進し、日本と欧州の開発拠点と協力して「CR-8000 Design Force」の半導体/パッケージ/基板のコデザイン機能開発、図研の「CR-8000」や他社CADで作成した設計データの製造製検証環境として「DFM Center/ADM」の機能強化を行いました。
熱設計分野では、電子機器設計のデジタルトランスフォーメーション対応のため、電子機器の物理設計に必要な機能モデルを研究し、熱設計に必要な「筐体モデル」や「液冷モデル」、「モータモデル」等を開発しました。また、熱解析におけるパラメトリックスタディ効率化のための、1D-3D連成解析手法を構築し、実製品における効果測定を行いました。

(2) 欧州
欧州における主要な研究開発活動は以下のとおりであり、研究開発費は1,438百万円であります。
電子回路・基板設計分野では、「CR-8000 Design Force」における自動配線の効率化のためのAI(人工知能)エンジンの研究開発に取り組んでいます。配置配線機能の強化としてレングセンパターンの設定強化などのインテリジェント配置配線の機能改善や、設計時間の大半を占める配置配線作業を「DRAGON EX」の操作性改善により効率化しました。SI/PI/EMI解析モジュールにおいては、解析モデルライブラリのパフォーマンス改善やコンフィグレーションエディタの編集機能の拡張、SI解析結果の波形特性の一覧表示、PI/EMC解析の解析結果ビュワーのインピーダンスマスク対応などの機能開発を行いました。

(3) 米国
米国における主要な研究開発活動は以下のとおりであり、研究開発費は34百万円であります。
システムズ・エンジニアリング分野では、「GENESYS」のダイアグラム可視化やデバック機能のバージョンアップを行い、生産性、ユーザビリティ、当社製品との統合性が向上しました。

(4) アジア
該当事項はありません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01966] S100IZC3)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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