山一電機株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2016年3月期)

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2013年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(1)財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計につきましては、26,080百万円(前期末比1,026百万円減)となりました。
流動資産は、売上債権の回収及び投資有価証券の売却などがあったものの、有形固定資産の取得、自己株式の取得、配当金の支払い及び関係会社の整理に伴う特別退職金の支払いなどがあったことにより現金及び預金が減少したことなどから430百万円減少し、13,598百万円となりました。
有形固定資産は、テストソリューション事業において切削加工機械の取得、コネクタソリューション事業においてYFLEX生産設備の取得及びプライコンマイクロエレクトロニクスINC.において工場の改装工事を行ったことなどから382百万円増加し、10,009百万円となりました。
投資その他の資産は、投資有価証券の売却及び評価額の減少があったことなどから987百万円減少し、2,341百万円となりました。
負債合計につきましては、8,888百万円(前期末比1,433百万円減)となりました。
流動負債は、短期借入金及びリース債務が減少したことなどから1,030百万円減少し、7,565百万円となりました。
固定負債は、投資有価証券の評価額の減少に伴い繰延税金負債が減少したことなどから402百万円減少し、1,322百万円となりました。
純資産合計につきましては、17,191百万円(前期末比406百万円増)となりました。
株主資本は、期末配当の実施及び自己株式の取得により減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことから589百万円増加し、17,515百万円となりました。

(2)経営成績の状況
①売上高及び営業利益
売上高は、前連結会計年度に比べ1,354百万円増加し、26,819百万円となりました。これは主に、テストソリューション事業において、メモリ半導体検査用バーンインソケット製品及びロジック半導体検査用テストソケット製品が好調であったことや、コネクタソリューション事業において、ネットワーク関連機器向けコネクタ製品が好調であったことによるものであります。
売上原価は、前連結会計年度に比べ632百万円増加し、17,699百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度より1.0%改善し、66.0%となりました。これは主に、固定費削減等の「事業構造改革」の取り組みによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ178百万円増加し、6,207百万円となりました。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ543百万円増加し、2,913百万円となりました。
②営業外損益及び経常利益
営業外損益は、前連結会計年度に比べ476百万円損失が増加し、314百万円の損失(純額)となりました。これは主に、為替差損が656百万円増加したことによるものであります。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ66百万円増加し、2,598百万円となりました。
③特別損益及び税金等調整前当期純利益
特別損益は、前連結会計年度に比べ636百万円損失が増加し、659百万円の損失(純額)となりました。これは主に、投資有価証券売却益365百万円があったものの、山一電子(深圳)有限公司の解散及び清算手続きの開始に伴う関係会社清算損1,025百万円があったことによるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ570百万円減少し、1,938百万円となりました。
④法人税等
法人税等は、前連結会計年度に比べ551百万円増加し、501百万円となりました。これは主に、当社及びヤマイチエレクトロニクスドイッチェランドGmbHにおいて課税所得が増加したことによるものであります。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1,120百万円減少し、1,439百万円となりました。1株当たり当期純利益は47円95銭減少し、61円95銭となりました。

(3)キャッシュ・フローの状況
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,100百万円取得が増加し、3,520百万円の取得となりました。
これは主に、売上債権の回収が進んだことによるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ214百万円支出が増加し、1,843百万円の支出となりました。
これは主に、投資有価証券の売却による収入が増加したものの、当社においてYFLEX生産設備の取得及びプライコンマイクロエレクトロニクスINC.において工場の改装工事などの設備投資を行い、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ618百万円支出が増加し、1,907百万円の支出となりました。
これは主に、配当金の支払額が増加したこと及び自己株式の取得による支出があったことによるものであります。
④現金及び現金同等物の期末残高
現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ418百万円減少し、4,199百万円となりました。