有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D5JW
株式会社メガチップス 研究開発活動 (2018年3月期)
当社グループは、「独自のアナログ/デジタル/MEMS技術を駆使したシステムLSI及び当該製品を利用したソリューションを提供すること」を方針として掲げ、研究開発を積極的に進めております。
技術革新の著しい成長機器市場において、競争優位性を確保し維持するため、この分野におけるLSI開発の知識とアプリケーションの知識を併せ持つ技術者が顧客やマーケットの要求をいち早く的確に把握し、独創的なアルゴリズム(データの処理手順あるいは手続きや処理方法)やアーキテクチャ(アルゴリズムを実現するためのソフトウェアやハードウェア構成)を開発することにより、製品の競争力と独自性の確保を図っております。
また、経営戦略上、特許権等の工業所有権による知的所有権の保護を重視しております。当連結会計年度末における工業所有権の所有状況並びに工業所有権のうち特許権の国別の所有状況は、次のとおりであります。
工業所有権所有状況 | 2018年3月31日現在 | |||
特許権 | 商標権 | 回路配置利用権 | 合計 | |
取得済み件数 | 1,347 | 35 | 2 | 1,384 |
出願中件数 | 364 | - | - | 364 |
合計 | 1,711 | 35 | 2 | 1,748 |
特許権地域別所有状況 | 2018年3月31日現在 | |||||
日本 | 北米 | アジア (日本を除く) | EU | その他 | 合計 | |
取得済み件数 | 900 | 359 | 74 | 14 | - | 1,347 |
出願中件数 | 256 | 58 | 26 | 19 | 5 | 364 |
合計 | 1,156 | 417 | 100 | 33 | 5 | 1,711 |
当社グループでは従業員の過半数が研究開発に従事しており、当社の開発部門において、LSI製品、その他製品に関連する以下の課題を中心に研究開発を進めております。
・基礎技術の研究開発:画像圧縮伸張、画像処理・通信に関するアルゴリズム、アーキテクチャ開発、各プロセス世代におけるLSI製品のデジタル設計プラットフォーム、ミックスド・シグナルIPの開発
・LSI製品の開発 :ゲーム機等エンターテインメント機器向けLSI、オーディオ・ビジュアル機器向けLSI、デジタルカメラ向け等画像処理用LSI、画像処理システムLSI用IP、液晶パネル向けタイミングコントローラLSI、光通信向けデータ処理LSI、有線通信向けLSI、アナログフロントエンドLSI、Smart Connectivity LSI(DisplayPort)、MEMSタイミングデバイスの開発
・その他製品の開発 :デジタル映像記録システム、デジタル映像伝送サーバ、セキュリティ用カメラ、セキュリティシステムの開発
当連結会計年度における研究開発費は総額62億5千3百万円となりました。製品種類別の研究開発の目的、主要課題、研究開発成果については次のとおりであります。
なお、当社は単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(1)LSI製品の開発
当社では研究開発に経営資源を集中し、他社製品との差別化を実現するアナログ/デジタル/MEMS技術を駆使したシステムLSI、システムLSI向けIP(設計資産)などの研究開発を実施しております。
当連結会計年度のLSI製品の主要な研究開発成果は、以下のとおりであります。
① 任天堂㈱製ゲーム機向けゲームソフトウェア格納用LSI
任天堂㈱製ゲーム機向けの、大容量、低消費電力を実現したゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)を、引き続き多品種開発いたしました。
② 液晶パネル向けタイミングコントローラLSIの開発
当社独自のIT分野向けHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)技術を搭載したタイミングコントローラLSI(TCON)を開発中です。その画質については顧客から既に高い評価を頂いております。また、高集積、低消費電力を実現する、次世代40nmプロセスを用いた最初の製品試作を完了し、評価作業を開始いたしました。今後量産に向けた開発を続けてまいります。
③ 光通信向けIP、LSIの開発
光通信ネットワークのアクセス方式で、5G等次世代無線網でも重要な役割が期待されているPON(Passive Optical Network)の次世代システムに向け、最新の低消費電力16nmプロセスを採用した10Gbps(毎秒100億ビット)超高速SerDes(Serializer/Deserializer)IPを開発中です。今後、本IPを集積した次世代高性能PONシステム向けASIC製品の受注に向け取り組んでまいります。
④ アナログフロントエンドLSIの開発
ホーム・ネットワーク及びアクセス・ネットワーク分野において、1Gbps(毎秒10億ビット)以上のデータ転送を実現する次世代国際標準規格向けLSI製品のプロトタイプ・シリコンの評価を開始いたしました。今後、さらに低消費電力、高性能および低価格化を進め、世界トップクラスのアナログフロントエンド製品として、有線通信分野でのシェア拡大を目指してまいります。
⑤ 有線(同軸線、電源線)マルチホップ通信向けLSIの開発
スマートシティやビルディング・オートメーションなどで幅広く採用されている国際標準通信規格、LonWorksの新規通信方式として、本マルチホップ通信向けLSIが採用され、標準化団体において審査が開始されております。引き続き、BACnetやKNXといったその他の国際標準通信規格への参入を目指し、応用領域の拡大に取り組んでまいります。
⑥ Smart Connectivity LSI(DisplayPort)の開発
当社独自のプロトコル変換、A/Vレンダリング、色忠実度の最適化、低消費電力設計、高度なセキュリティ機能、不正改ざん防止機能、高性能な高速信号処理のためのミックスド・シグナル技術などを駆使し、最新のDisplayPort/USB/HDMIに対応した多種多様なコンバーターICを、パソコン、モバイル端末、モニター製品、AV機器など様々な機器向けに開発しております。
今年度においては、4K60Hz HDRビデオに対応し、HDCP2.2で保護されているコンテンツを滑らかに処理することができる、DisplayPortからHDMI2.0b規格に準拠した業界最先端のオーディオビデオ・コンバーターを開発、量産化いたしました。また、USB Type-Cに対応した製品のサンプル提供を開始いたしました。
⑦ MEMSタイミングデバイスの開発
SiTime Corporation独自のMEMS振動子と周波数逓倍回路や位相同期(PLL)回路、温度補正回路を集積したCMOSチップを一体化パッケージすることで、水晶製品を凌駕する性能・小型化と信頼性、大幅なリードタイムの短縮を実現したタイミングデバイスを開発しております。
今年度においては、インダストリアルIoTアプリケーション向けに最適な、小型化、低消費電力、高精度化を実現したMEMSリファレンスクロック、また、産業及び民生用の幅広いアプリケーション向けに設計された、電磁干渉(EMI)の低減に貢献できるスプレッド・スペクトラム拡散発振器の量産を開始いたしました。また、先進運転支援システム(ADAS)搭載の車載ネットワーク向けに、優れた耐衝撃性能で高信頼性を実現した低ジッタ差動発振器のサンプル提供を開始いたしました。
(2)その他製品の開発
当社では上記の他、LSIにおける基礎技術をベースとした、主にセキュリティ・モニタリング分野における技術及び製品開発を実施しております。当連結会計年度における主要な研究開発成果は、以下のとおりであります。
① フルデジタル映像記録・伝送システムの機能拡張及びカスタム開発
デジタル画像処理技術とブロードバンド通信技術を駆使し、集中監視・記録が可能なフルデジタルの次世代映像監視システムの、セキュリティ用途の様々なソリューションに対応させるための機能拡張開発及び特定顧客向けカスタマイズ開発を行いました。
② セキュリティ用カメラシステムのラインナップ追加開発
セキュリティ用途の様々なソリューションに対応させるため、カメラのラインナップ追加開発を行いました。当社のLSI技術を活用し、デジタル画像処理技術とブロードバンド通信技術を搭載した、セキュリティ用途向けのカメラシステムのラインナップ強化を更に進めております。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02042] S100D5JW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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