有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TP46 (EDINETへの外部リンク)
EIZO株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)
開発体制としましては、日本、ドイツ、米国及び中国に有する開発拠点各々が企画・製造・販売部門と連携しており、市場ニーズに合致した製品をタイムリーに投入できる体制を構築しております。
当連結会計年度の主な研究開発活動は、次のとおりです。
[B&P(Business & Plus)]
27型及び 31.5型液晶モニター「FlexScan EV2740X」「FlexScan EV3240X」を開発しました。USB Type-C接続でのドッキングステーション機能によりノートPCユースでの利便性向上を図ると共に、両モデルとも4K解像度の広いワークスペースを提供し、フリーアドレスやテレワーク、ハイブリッドワークなど近年の多様化した働き方それぞれに使いやすい製品としています。
また、筐体デザインを刷新し、スタンド形状を丸形からU字型に変更する事で机上を広々と使えるようにしました。さらに内部構造を見直す事で、筐体サイズを大きく変更せずスピーカー性能の向上を図り、Web会議等での利便性を向上させました。
[ヘルスケア]
8メガピクセル対応の30.5型医用画像表示カラーモニター「RadiForce MX317W」を開発しました。遠隔読影やホームリーディングの普及に期待が高まる中、当社医用モニターとして初めて、入力端子にUSB Type-Cを搭載し、ホームリーディング環境の構築を容易にしました。また、前機種より高いコントラスト比を実現し、白浮きを抑えた引き締まった黒色を表示可能としています。
[V&S(Vertical & Specific)]
産業市場向けに、ビデオカメラ、レーザー測定器など、さまざまな機器を搭載可能な屋内用の雲台「DuraVision PT-LAN51」を開発しました。自社で開発・生産・販売するEIZO初の遠隔から制御できるリモート雲台です。遠隔操作のニーズに応えるため、簡易機構の雲台では難しい高速・高精度操作を実現し、水平方向、垂直方向に広範囲な首振りを可能としました。
ソフトウェアでは「DuraVision 画像鮮明化ソフトウェア」を開発しました。EIZO独自の画像鮮明化技術を用いることによって見えにくい・判別しにくい動画・静止画ファイルから見やすく加工したファイルの生成が可能です。H.264、MPEG2、HEVCのファイルの入出力が可能で、フォーマット変換だけでなく、フレームレート変換、アスペクト変換などにも対応しました。
公益財団法人 日本財団が推進する無人運航船プロジェクトMEGURI2040における「無人運航船の社会実装に向けた技術開発助成プログラム」の第2ステージとなる、Designing the Future of Fully Autonomous Ships Plusコンソーシアム(DFFAS+)のメンバーとして参加しています。当社の撮影・伝送・記録・表示を担う製品群によって構成される「Imaging Chain」から、DFFAS+参加各社との共創活動を通じて、自律運航システムを実現する技術開発を推進し、社会実装に向けた実用化・製品化を目指します。
また、日立建機株式会社との協創で、3D映像表示技術を用いた建機の遠隔操作ソリューションを開発しました。ヘルスケア市場の内視鏡手術で求められる奥行き感と立体感を忠実に再現する3D映像技術に加え、独自のリアルタイム画像処理やカメラ映像のネットワーク伝送技術の開発など、建機の遠隔操作における多くの領域で当社技術が活用されています。本ソリューションは、自然災害時の早期復旧や建機操縦者不足などの社会課題への対応に貢献します。
[クリエイティブワーク]
映像制作市場向けの新機能「Pixel Inspection」を開発しました。モニター画面上で指定した座標の色情報を取得できる機能で、映像制作環境における接続ミスや設定ミスによる手戻り防止に貢献します。
また、カラーマネージメント液晶モニターColorEdge専用のカラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」において、「ColorNavigator API」を提供しました。これを活用することで、ユーザーは、外部ソフトウェアやシステムからColorNavigator 7の各種機能と連携し、ColorEdgeを制御するプログラムを開発することができます。これにより、クリエイターは、手間なく正しい設定で制作を進めることができ、さらに効率のよいカラーマネージメント環境の構築を実現できます。
[サステナビリティ]
環境に配慮した製品づくりのため脱プラスチックの取組強化として、中型製品にて実施していた梱包材への再生紙素材の採用を大型製品(RadiForce MX317W)にまで拡大しました。また、更なる環境負荷低減の取組として、FlexScan EVシリーズの11機種に対して、集合梱包仕様を展開しました。これにより、輸送時の積載効率の向上と使用する梱包材の削減が可能となり、より一層の環境負荷低減が可能となりました。製品での再生プラスチックの使用についても、FlexScanシリーズでの使用率を最大で82%に向上させました。
当連結会計年度の研究開発活動に要した費用は、前連結会計年度と比べ171百万円増加し、6,314百万円となりました。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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