シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R4RQ (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 川崎重工業株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当連結会計年度は、「グループビジョン2030」で掲げた「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」の実現に向けて、事業部門と本社の社長直轄プロジェクト本部や技術開発本部、水素戦略本部、DX戦略本部が一体となって当社グループの持ち得る技術を結集し、技術のシナジーや最新のデジタル技術等を活用し、社外パートナーとも連携しながら、将来にわたる顧客への価値提供に向けた研究開発に取り組みました。
また、脱炭素化に向けてグリーンイノベーション基金などの政府支援も活用しながら、国際的な液化水素サプライチェーンの構築を目指した商用化実証への取組のほか、水素モビリティの実用化技術や水素エネルギーの普及に欠かせないインフラ機器、脱炭素電力供給のための機器やサービス、CO2分離回収・利用技術など、2050年までのカーボンニュートラルの実現に貢献する各開発に注力しています。
当連結会計年度における研究開発費は507億円であり、各事業セグメントごとの主な研究開発の内容及び費用は以下のとおりです。

航空宇宙システム事業
航空宇宙事業では、防衛力強化に向けた防衛省のニーズを汲み、固定翼機や回転翼機の近代化・派生型事業、先進的なAI技術を活かした無人化、自律化、知能化の研究開発に重点的に取り組んでいます。また、民間機開発事業や宇宙空間の利活用に向けた宇宙機器システム等の研究開発についても推進しています。
航空エンジン事業では、自社開発エンジンの防衛事業への展開実績を足掛かりとして、小型・軽量及び高出力型エンジンの実用化に向けた研究開発を推進しています。また、将来の航空エンジンに求められる環境性や効率化を踏まえた圧縮機・燃焼器技術、ギアシステム技術や革新的な生産技術に関する研究開発についても取り組んでいます。
更に、水素航空機のエンジン/燃料システム技術や燃料タンクに関する研究開発にグリーンイノベーション基金も活用しながら取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は49億円です。

車両事業
非電化鉄道でのカーボンニュートラルを目指すために、内燃機関を使用する車両に代わる次世代車両の開発や、水素を動力源とする車両システムの開発と実証に取り組んでいます。また、鉄道事業者の課題解決ニーズに応えるメンテナンス性向上や自動化・ロボット化による合理的生産技術の開発等に取り組んでいます。更に、ストック型ビジネスの拡大を目指して、各種センシング・デジタル技術を活用した車両・軌道の状態監視や診断による効率的なメンテナンスシステムの開発と実証を推進しています。
当事業に係る研究開発費は9億円です。

エネルギーソリューション&マリン事業
エネルギー事業では、ガスタービンの高効率化、ガスエンジンの次世代機、熱と電気の最適なエネルギー供給を実現する蓄電ハイブリッドシステムやエネルギー機器の信頼性向上に向けた技術開発に加え、事業所間での低炭素電力融通サービスの実現に向けた研究開発に取り組んでいます。
プラント事業では、生産年齢人口の減少や環境負荷の低減に対応するため、AIを活用した運転支援・遠隔監視システム「KEEPER」や、「Smart-ACC®」をはじめとした高度な燃焼制御技術、資源選別支援システム「K-Repros®」の研究開発に取り組んでいます。
舶用推進・船舶海洋事業では、大型化する船舶の更なる安全管理と人手不足が進む乗組員の負担軽減を目指し、推進機・係船機の連携制御、運動予測モデル、センシング技術を組み合わせた自動操船支援システムの開発や、海底パイプラインの自律型検査手法の開発に取り組んでいます。
更に、水素サプライチェーンの早期確立に向け、液化水素貯蔵・積荷基地・揚荷基地の技術実証を推進しているほか、液化水素運搬船の商用化に向けた大型運搬船のための船型やタンク・ボイラなどの研究開発、水素ガスタービンのラインナップ拡充、水素ガスエンジンや水素圧縮機の開発に取り組むとともに、CO2分離回収システムの実用化開発を実施しています。
当事業に係る研究開発費は57億円です。


精密機械・ロボット事業
精密機械事業では、ショベル分野における製品競争力の強化に加え、カーボンニュートラルや省人化などESGの視点から、電動化に向けた高速電動油圧ポンプユニット「K-Axle™」や、自動化/自律化に向けた将来建機油圧制御システムの開発に取り組んでいます。このほか、ショベル以外の建設機械分野や農業機械分野への拡販を見据え、小型軽量・高効率・高機能な油圧ポンプ・モータ、コントロール弁の開発並びにシリーズ展開も進めています。また、水素関連事業として燃料電池車用高圧水素ガス弁・産業車両/商用車用水素供給システム・水素ステーション用油圧式水素圧縮機等の開発に取り組んでいます。
ロボット事業では、人口減少社会における人手不足への対応のため、製造業向けの自動外観検査システムや、サービス業界向けプラットフォームロボット「Nyokkey」の開発を推進しています。また、将来市場の大きな伸びが期待される医療・ヘルスケア分野へ展開している手術支援ロボット「hinotori™」や、堅牢な体と柔軟な環境対応能力を兼ね備えたヒューマノイド、「TRanbo」・「Vambo」をはじめとする物流分野の自動化に向けたロボット等の研究開発にも取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は69億円です。

パワースポーツ&エンジン事業
Kawasakiのブランド力強化を目指して、トレイルアドベンチャーを家族や友人たちと一緒に楽しめる4シータータイプのスポーツ用オフロード向け四輪車「TERYX KRX4 1000」シリーズや、400ccクラスのラインナップでは唯一となる並列4気筒エンジンを搭載したフルカウルスーパースポーツモデル「Ninja ZX-4R」、更に、軽量・足つきのよい気軽な新型クルーザー「ELIMINATOR/ELIMINATOR SE」を追加する等の新機種開発を行いました。また、EVモーターサイクル、HEVモーターサイクル、水素エンジン、eフューエル及びバイオフューエルなどカーボンニュートラルへの対応に向け内燃機関エンジンを含めた多様な選択肢に挑戦しています。
当事業に係る研究開発費は193億円です。

本社部門・その他
本社社長直轄プロジェクト本部では、新型コロナウイルスの感染拡大や医療・物流・製造現場の労働力不足、激甚化する自然災害などの社会課題に対して、ロボットを活用した自動検査システム、無人VTOL機※1、配送ロボット、多用途UGV※2などを活用したソリューションの開発を進め、早期市場展開を目指しています。
本社技術開発本部では、当社グループの更なる企業価値向上を目指し、事業部門と一体となって「新製品・新事業」の開発に取り組むとともに、「グループビジョン2030」で掲げた注力フィールドを中心に、自律化、遠隔化、電動化、CCUS※3など、将来の社会課題解決の実現に必要な技術開発にも積極的に挑戦しています。また、TQM活動をベースにエンジニアリングチェーン、サプライチェーンの標準化を通して、製品品質の向上や、足元の収益向上にも取り組んでいます。更に、本社DX戦略本部では、AI活用やデジタルプラットフォームの構築によるデータ活用を通じて、ビジネスモデルの変革にも取り組んでいます。
本社水素戦略本部では、褐炭から製造した水素を液化水素運搬船で海上輸送・荷役する世界初の実証試験を完遂し、将来の商用水素サプライチェーンの実現に向けた大型化・高効率化技術の開発のほか、脱炭素化ソリューションに不可欠な水素関連製品や液化水素燃料供給システムなどの共通技術の開発を推進しています。また、差別化技術の知財化とともに市場創出に向けた標準化の取組にも注力しています。
これら本社部門に係る研究開発費は127億円です。
(※1 VTOL: Vertical Take-Off & Landing)
(※2 UGV: Unmanned Ground Vehicle)
(※3 CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02127] S100R4RQ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。