有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100Y99Z (EDINETへの外部リンク)
川崎重工業株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当連結会計年度は、「グループビジョン2030」で描いた成長シナリオの着実な実現のために、「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」の注力フィールドを軸とした社会課題解決に向けた研究開発に取り組みました。
特に、労働力不足や移動・物流・インフラの高度化へのニーズ拡大、並びにエネルギー構造の転換といった社会・市場の変化を的確に捉え、各事業部門において競争力を強化するとともに、モノづくりを中心として培ってきた技術力や知見と先端技術などを融合させることで、フィジカルAIなどの新たな技術領域にも挑戦し、当社グループが有する多様な事業領域を活用しながら、将来にわたる顧客への提供価値を高めるべく技術開発に取り組んでいます。また、将来のカーボンニュートラルに向けて、グリーンイノベーション基金などの政府支援も活用しながら、液化水素サプライチェーンの構築を目指した商用化実証など、水素社会の実現を目指した取組にも注力しています。
当連結会計年度における研究開発費は568億円であり、各事業セグメントの主な研究開発の内容及び費用は以下のとおりです。
航空宇宙システム事業
防衛航空事業では防衛省による抜本的な防衛力強化の方針を受け、固定翼機や回転翼機の近代化・派生型事業や次期練習機を含む新教育訓練システム、新SSM等の先進的なAI技術を活用した無人化・自律化システムの研究開発に重点的に取り組むことで、装備の取得から運用・維持に至るライフサイクル全体で、防衛省・自衛隊の即応性と持続性向上に貢献する事業基盤の構築を目指します。民間航空機事業では次期航空機開発等支援事業の採択を受け、ロボット活用等の先進生産技術開発を更に加速するほか、宇宙事業では有人・探査分野や小型衛星の研究開発を推進しています。また、MBSEなどデジタル技術を活用した航空機設計・製造プロセス高度化へ向けた研究開発も重点的に取り組んでいます。
航空エンジン事業では、自社開発した小型・軽量エンジンの防衛事業への展開実績を足掛かりとして、より高出力なエンジンの実用化に向けた研究開発を推進しています。また、堅調な成長が見込まれる民間航空エンジン整備事業に必要な各種研究開発、更に航空エンジンの高効率化・環境性能向上に貢献する圧縮機・燃焼器・ギアシステム技術や革新的な生産技術に関する研究開発についても取り組んでいます。
水素航空機のエンジン/燃焼システム技術や燃料タンクに関する研究開発では、グリーンイノベーション基金を活用しながら取り組み、2025年度で要素開発を終えて2028年度末でのサブシステムの実証完了を目指した機能試験に進んでいます。
当事業に係る研究開発費は73億円です。
車両事業
鉄道保守関連ビジネスの拡大を目指して、各種センシング・デジタル技術を活用した車両・軌道の状態監視や診断による効率的なメンテナンスシステムの開発と実証を推進しています。また、鉄道事業者の課題解決ニーズに応えるメンテナンス性向上、自動化・ロボット化による合理的生産技術等の開発に取り組んでいます。更に、将来の水素駆動への発展性を見据えた電気式気動車「GreenDEC®」や、鉄道による液化水素輸送を可能にする「鉄道輸送用液化水素タンクコンテナ」などカーボンニュートラル実現に向けた研究開発に取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は14億円です。
エネルギーソリューション&マリン事業
エネルギー事業では、エネルギートランジションへの対応に向けガスタービンやガスエンジンの水素混焼・専燃対応のための技術開発や、水素液化プラント向けとしては世界初の遠心式水素圧縮機の実証に取り組んでいます。更に、工場内に独自のCO2分離回収技術(KCC※1)を適用した商用ベースの実証設備を設け、KCC技術の高度化と大規模展開に向けた技術実証を進めています。
プラント事業では、地上用大型液化水素タンクなど液化水素の出荷/受入基地向け機器の研究開発や、ごみ処理施設におけるCCUS※2の導入の促進、AI技術を活用した資源選別支援システム、ごみ処理施設の自動運転システムなどの研究開発に取り組んでいます。
舶用推進・船舶海洋事業では、液化水素運搬船の輸送効率向上のための船型や新形式タンク・燃料供給システムなどの研究開発に取り組むとともに、舶用エンジンにおいてはNEDOの委託事業を通じて水素燃焼で運転できることを確認しました。また、大型化する船舶の更なる安全管理と人手不足解消に向けた省力化・省スキル化を実現する港湾内操船及び離着岸操船の自動化に向けた研究開発にも取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は67億円です。
精密機械・ロボット事業
精密機械事業では、ショベル分野においては電動化に向けた高速電動油圧ポンプユニットや、自動化/自律化に向けた将来建機油圧制御システムの開発に取り組んでいます。このほか、ショベル以外の建設機械分野や農業機械分野、一般産業機械分野への拡販に向けた油圧機器の開発・シリーズ展開も進めています。また、水素関連事業として産業車両/商用車を含む燃料電池車用高圧水素ガス弁や建設機械を含むモビリティ向け燃料電池システム、水素ステーション用油圧ブースター式水素圧縮機等の開発に取り組んでいます。
ロボット事業では、産業分野に向けた半導体製造用ロボットや物流業界向けロボットなどの開発に加えて、ロボットの社会実装を加速させるロボットデジタルプラットフォーム「ROBO CROSS」や、汎用性・拡張性を飛躍的に高める「次世代コントローラ」を開発し、他社とも幅広い技術との連携を可能にする共創プラットフォームの構築にも取り組んでいます。また、医療・ソーシャル分野に向けては当社では海外初となるR&Dイノベーションセンターをフランスに設立し、手術支援ロボット「hinotori™」、自律走行サービスロボット「Nyokkey」、屋内配送ロボット「FORRO」、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki™」などの製品と、AI・遠隔技術を組み合わせたワンストップソリューションの創出に向けた開発も推進しています。
当事業に係る研究開発費は64億円です。
パワースポーツ&エンジン事業
Kawasakiのブランド力強化を目指して、二輪事業では、 市街地・ツーリング走行に加えて未舗装路走行も楽しめるアドベンチャーモデル「KLE500」や電子制御スロットルバルブ採用の当社スーパーネイキッドの中で最大排気量を誇る「Z1100」及び「Z1100 SE」を、四輪事業では、当社初のスーパーチャージドエンジン搭載のオフロード四輪「TERYX4 H2」「TERYX4 H2 DELUXE」及び「TERYX5 H2 DELUXE」を、パーソナルウォータークラフト事業では、パワフルなJET SKI ULTRA 160をベースとした「JET SKI ULTRA 160LX-S ANGLER」等の新機種開発を行いました。また、デジタル技術の活用による開発期間の短縮と効率化を推進しています。更に、EVやHEVにとどまらず、水素エンジンなどの内燃機関エンジンを含めカーボンニュートラル社会の実現に向けた多様な選択肢に挑戦しています。
当事業に係る研究開発費は192億円です。
本社部門・その他
本社部門では「グループビジョン2030」で示した社会課題解決に向けて、社長直轄プロジェクトを中心に医療・介護・物流・製造現場等の労働力不足などに対して、無人ヘリコプター「K-RACER」や配送ロボット、ソーシャルロボットなどの事業化の加速を、ソーシャルイノベーション共創拠点「KAWARUBA」なども活用しながら、社外のパートナーとともに取り組んでいます。また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で「移動本能」をコンセプトとした各種展示を行い、新感覚オフロードパーソナルモビリティ「CORLEO(コルレオ)」の製品化に向けた開発にも着手したほか、新たな事業への挑戦を推進するためイノベーションセンターを設立し、食料安全保障への貢献を目指した取組においては水処理・流体制御などの保有技術を活用した安全安心な養殖システムを開発し、神戸港海域でのトラウトサーモン育成試験に成功しました。
更に、持続的な成長のため技術開発本部、水素戦略本部、DX戦略本部が連携を強化し、世界初の商用規模の液化水素基地を着工するなど水素エネルギーの着実な社会実装に向けた研究開発を推進しています。また、培ってきた基盤技術とAIなどの最新技術を融合させ、実世界と仮想世界を高度に連動するフィジカルAIの実現を目指した研究開発などにも取り組んでいます。これらの研究活動を支える基盤として全社の技術系人財の育成強化も推進しています。
これら本社部門に係る研究開発費は156億円です。
(※1 KCC:Kawasaki CO2 Capture)
(※2 CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)
特に、労働力不足や移動・物流・インフラの高度化へのニーズ拡大、並びにエネルギー構造の転換といった社会・市場の変化を的確に捉え、各事業部門において競争力を強化するとともに、モノづくりを中心として培ってきた技術力や知見と先端技術などを融合させることで、フィジカルAIなどの新たな技術領域にも挑戦し、当社グループが有する多様な事業領域を活用しながら、将来にわたる顧客への提供価値を高めるべく技術開発に取り組んでいます。また、将来のカーボンニュートラルに向けて、グリーンイノベーション基金などの政府支援も活用しながら、液化水素サプライチェーンの構築を目指した商用化実証など、水素社会の実現を目指した取組にも注力しています。
当連結会計年度における研究開発費は568億円であり、各事業セグメントの主な研究開発の内容及び費用は以下のとおりです。
航空宇宙システム事業
防衛航空事業では防衛省による抜本的な防衛力強化の方針を受け、固定翼機や回転翼機の近代化・派生型事業や次期練習機を含む新教育訓練システム、新SSM等の先進的なAI技術を活用した無人化・自律化システムの研究開発に重点的に取り組むことで、装備の取得から運用・維持に至るライフサイクル全体で、防衛省・自衛隊の即応性と持続性向上に貢献する事業基盤の構築を目指します。民間航空機事業では次期航空機開発等支援事業の採択を受け、ロボット活用等の先進生産技術開発を更に加速するほか、宇宙事業では有人・探査分野や小型衛星の研究開発を推進しています。また、MBSEなどデジタル技術を活用した航空機設計・製造プロセス高度化へ向けた研究開発も重点的に取り組んでいます。
航空エンジン事業では、自社開発した小型・軽量エンジンの防衛事業への展開実績を足掛かりとして、より高出力なエンジンの実用化に向けた研究開発を推進しています。また、堅調な成長が見込まれる民間航空エンジン整備事業に必要な各種研究開発、更に航空エンジンの高効率化・環境性能向上に貢献する圧縮機・燃焼器・ギアシステム技術や革新的な生産技術に関する研究開発についても取り組んでいます。
水素航空機のエンジン/燃焼システム技術や燃料タンクに関する研究開発では、グリーンイノベーション基金を活用しながら取り組み、2025年度で要素開発を終えて2028年度末でのサブシステムの実証完了を目指した機能試験に進んでいます。
当事業に係る研究開発費は73億円です。
車両事業
鉄道保守関連ビジネスの拡大を目指して、各種センシング・デジタル技術を活用した車両・軌道の状態監視や診断による効率的なメンテナンスシステムの開発と実証を推進しています。また、鉄道事業者の課題解決ニーズに応えるメンテナンス性向上、自動化・ロボット化による合理的生産技術等の開発に取り組んでいます。更に、将来の水素駆動への発展性を見据えた電気式気動車「GreenDEC®」や、鉄道による液化水素輸送を可能にする「鉄道輸送用液化水素タンクコンテナ」などカーボンニュートラル実現に向けた研究開発に取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は14億円です。
エネルギーソリューション&マリン事業
エネルギー事業では、エネルギートランジションへの対応に向けガスタービンやガスエンジンの水素混焼・専燃対応のための技術開発や、水素液化プラント向けとしては世界初の遠心式水素圧縮機の実証に取り組んでいます。更に、工場内に独自のCO2分離回収技術(KCC※1)を適用した商用ベースの実証設備を設け、KCC技術の高度化と大規模展開に向けた技術実証を進めています。
プラント事業では、地上用大型液化水素タンクなど液化水素の出荷/受入基地向け機器の研究開発や、ごみ処理施設におけるCCUS※2の導入の促進、AI技術を活用した資源選別支援システム、ごみ処理施設の自動運転システムなどの研究開発に取り組んでいます。
舶用推進・船舶海洋事業では、液化水素運搬船の輸送効率向上のための船型や新形式タンク・燃料供給システムなどの研究開発に取り組むとともに、舶用エンジンにおいてはNEDOの委託事業を通じて水素燃焼で運転できることを確認しました。また、大型化する船舶の更なる安全管理と人手不足解消に向けた省力化・省スキル化を実現する港湾内操船及び離着岸操船の自動化に向けた研究開発にも取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は67億円です。
精密機械・ロボット事業
精密機械事業では、ショベル分野においては電動化に向けた高速電動油圧ポンプユニットや、自動化/自律化に向けた将来建機油圧制御システムの開発に取り組んでいます。このほか、ショベル以外の建設機械分野や農業機械分野、一般産業機械分野への拡販に向けた油圧機器の開発・シリーズ展開も進めています。また、水素関連事業として産業車両/商用車を含む燃料電池車用高圧水素ガス弁や建設機械を含むモビリティ向け燃料電池システム、水素ステーション用油圧ブースター式水素圧縮機等の開発に取り組んでいます。
ロボット事業では、産業分野に向けた半導体製造用ロボットや物流業界向けロボットなどの開発に加えて、ロボットの社会実装を加速させるロボットデジタルプラットフォーム「ROBO CROSS」や、汎用性・拡張性を飛躍的に高める「次世代コントローラ」を開発し、他社とも幅広い技術との連携を可能にする共創プラットフォームの構築にも取り組んでいます。また、医療・ソーシャル分野に向けては当社では海外初となるR&Dイノベーションセンターをフランスに設立し、手術支援ロボット「hinotori™」、自律走行サービスロボット「Nyokkey」、屋内配送ロボット「FORRO」、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki™」などの製品と、AI・遠隔技術を組み合わせたワンストップソリューションの創出に向けた開発も推進しています。
当事業に係る研究開発費は64億円です。
パワースポーツ&エンジン事業
Kawasakiのブランド力強化を目指して、二輪事業では、 市街地・ツーリング走行に加えて未舗装路走行も楽しめるアドベンチャーモデル「KLE500」や電子制御スロットルバルブ採用の当社スーパーネイキッドの中で最大排気量を誇る「Z1100」及び「Z1100 SE」を、四輪事業では、当社初のスーパーチャージドエンジン搭載のオフロード四輪「TERYX4 H2」「TERYX4 H2 DELUXE」及び「TERYX5 H2 DELUXE」を、パーソナルウォータークラフト事業では、パワフルなJET SKI ULTRA 160をベースとした「JET SKI ULTRA 160LX-S ANGLER」等の新機種開発を行いました。また、デジタル技術の活用による開発期間の短縮と効率化を推進しています。更に、EVやHEVにとどまらず、水素エンジンなどの内燃機関エンジンを含めカーボンニュートラル社会の実現に向けた多様な選択肢に挑戦しています。
当事業に係る研究開発費は192億円です。
本社部門・その他
本社部門では「グループビジョン2030」で示した社会課題解決に向けて、社長直轄プロジェクトを中心に医療・介護・物流・製造現場等の労働力不足などに対して、無人ヘリコプター「K-RACER」や配送ロボット、ソーシャルロボットなどの事業化の加速を、ソーシャルイノベーション共創拠点「KAWARUBA」なども活用しながら、社外のパートナーとともに取り組んでいます。また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で「移動本能」をコンセプトとした各種展示を行い、新感覚オフロードパーソナルモビリティ「CORLEO(コルレオ)」の製品化に向けた開発にも着手したほか、新たな事業への挑戦を推進するためイノベーションセンターを設立し、食料安全保障への貢献を目指した取組においては水処理・流体制御などの保有技術を活用した安全安心な養殖システムを開発し、神戸港海域でのトラウトサーモン育成試験に成功しました。
更に、持続的な成長のため技術開発本部、水素戦略本部、DX戦略本部が連携を強化し、世界初の商用規模の液化水素基地を着工するなど水素エネルギーの着実な社会実装に向けた研究開発を推進しています。また、培ってきた基盤技術とAIなどの最新技術を融合させ、実世界と仮想世界を高度に連動するフィジカルAIの実現を目指した研究開発などにも取り組んでいます。これらの研究活動を支える基盤として全社の技術系人財の育成強化も推進しています。
これら本社部門に係る研究開発費は156億円です。
(※1 KCC:Kawasaki CO2 Capture)
(※2 CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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