有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YH2B (EDINETへの外部リンク)
日産自動車株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社グループは、将来にわたって持続性のあるモビリティ社会の実現に向けて、環境や安全など様々な分野における研究開発活動を積極的に行っている。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は5,625億円であった。
当社グループの研究開発体制及び活動成果は次のとおりである。
(1) 研究開発体制
当社グループの日本における研究開発は、日産テクニカルセンター(神奈川県厚木市)を中心に、車両開発を株式会社日産オートモーティブテクノロジー、日産車体株式会社、ユニット開発をジヤトコ株式会社などの関係各社が担当し、当社と密接な連携のもとで推進している。また、総合研究所(神奈川県横須賀市)において電動化・知能化を柱とした研究開発を行っている。米欧地域においては、米国の北米日産会社、メキシコのメキシコ日産自動車会社、英国の英国日産自動車製造会社、スペインの日産モトール・イベリカ会社において、一部車種の設計開発業務を行っている。また、米国の日産先進技術開発センター・シリコンバレーにおいて、自動運転車の研究、最先端のICT(Information and Communication Technology)技術開発を行っている。
アジア地域では、中国の日産(中国)投資有限公司、東風汽車集団股份有限公司との合弁会社である東風汽車有限公司、台湾の裕隆汽車製造股份有限公司との合弁会社である裕隆日産汽車股份有限公司、タイのアジア・パシフィック日産自動車会社及びインドのルノー日産テクノロジー&ビジネスセンターインディア社において一部車種のデザイン及び設計開発業務を行っている。また、日産技術開発(上海)有限公司において自動運転車、電気自動車(EV)、コネクテッドカーに重点を置いた研究開発を行っている。
また、南米地域のブラジル日産自動車会社においても現地生産車の一部開発業務を行っている。
(2) 新商品の開発状況
国内にて「日産リーフ」、「ルークス」を発売した。海外では北米において「セントラ」、インフィニティ「QX65」、欧州において第3世代「e-POWER」を搭載した「キャシュカイ」のマイナーチェンジモデルを発売した。
(3) 新技術の開発状況
日産は2050年度までに製品のライフサイクル全体でカーボンニュートラルを実現するという目標に向けて電動化技術の進化を続けるとともに、交通事故の死者数を実質ゼロにする「ゼロ・フェイタリティ」の実現に向けた知能化技術の開発に取り組んでいる。電動化に関しては、EVと「e-POWER」でモーター・インバーターなど主要部品を共用化することによりコストの大幅低減を実現する次世代電動パワートレイン「X-in-1」を開発。EVと「e-POWER」の市販車に搭載を開始した。さらに電動化の鍵となるバッテリーについては従来のNCMリチウムイオンバッテリーに加えて、コストに優れるLFPバッテリー及びバッテリーの革新となる全固体電池の開発を進めている。全固体電池を搭載したEVは、2028年度に市場投入する予定である。今後も引き続きEVと「e-POWER」の競争力を向上させる技術開発と車種の拡大に取り組む。EVでは、「日産リーフ」を発売した。3代目となる新型「日産リーフ」は高い実用性が支持され先進的な電動性能と日常の快適さなどの両立が評価され、「ウィメンズ・ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2026」を受賞し、EVパワートレインはワーズ社の2025年「10ベストエンジン&推進システム」に選出された。また、軽自動車「日産サクラ」は2022年の発売以来、4年連続で国内における暦年電気自動車販売台数No.1を獲得した。
「e-POWER」は2016年より販売を開始し、2025年にはグローバル累計生産台数が170万台に到達した。2025年には第3世代へと進化した「e-POWER」を搭載した「キャシュカイ」を欧州で発売、2026年には日本に「エルグランド」、北米に「ローグ」の投入を予定している。
最新となる第3世代の「e-POWER」システムは、車速やアクセルの踏み加減に関わらず、独立してエンジンを運転させることができる「e-POWER」ならではの特長を活かした発電特化型エンジンと、主要な5つの構成部品を一体化し性能を高めた「5-in-1」電動ユニットを組み合わせ、高速走行時の燃費を15%向上、静粛性も大幅に向上させた。今後も「e-POWER」は環境性能と走行性能を高い次元でバランスさせながら、幅広い車種に搭載可能な技術として開発を続けていく。
車両の軽量化も燃費向上に向けた重要な取り組みのひとつであり、材料、構造合理化、工法の3つの手法により推進している。材料では、軽量化・高強度・高成形性が同時に実現できる超ハイテン材を、軽自動車からインフィニティに至る幅広い車種に採用している。2025年「日産リーフ」においては、高成形性超ハイテン材に加えて、熱間プレス材を採用している。また工法では、V-LPDC(Vacuum Low Pressure Die Cast process / 吸引低圧鋳造法)という、鋳造金型内へのアルミニウム充填時、外部からの吸引で金型内圧力を制御し、薄肉化を可能とする新しい鋳造工法を実用化し「ローグ」「キャシュカイ」に採用した。シリンダーヘッドの薄肉化により4%の軽量化に貢献している。今後も軽量化技術開発を積極的に進め、カーボンニュートラル達成に向けてCO2の排出削減を推進していく。
当社グループは「EVを作って売る」のみならず、環境の整備をはじめEVのある生活・社会をより豊かなものにするための様々なソリューション「ニッサンエナジー」を提供しており、それらを合わせた「EVエコシステム」を構築してきた。「ニッサンエナジー」は次の3つの領域で構成される。
・充電ソリューションの拡充:安心・便利なEVライフのための各種充電ソリューションを提供。
・EVを活用したエネルギーマネジメントサービス:EVのバッテリーに貯めた電力を、住宅と「シェア」することで、新たな価値を提供。さらにビル、地域社会へ拡大する取り組みを推進。日本では法人や地方自治体のお客様向けに、「ニッサンエナジー・シェア」としてエネルギーマネジメントのサービスを提供。
・リチウムイオンバッテリー二次利用事業「4R」の推進:EVがさらに普及する将来を見据え、クルマで使用された後でも高い性能を有する日産のEVのバッテリーを二次利用するための取り組みを推進。
加えて、EVを活用し日本が抱える地球温暖化、災害対策、再生可能エネルギーの推進、地方での観光の活性化や移動の問題といった課題を解決するための活動、日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』に取り組んでいる。再生可能エネルギーの利活用に有効な手段であるEVは、地球規模の課題である脱炭素社会の実現に大きく貢献するものであり、2026年3月末時点で自治体・企業との連携によるブルー・スイッチ活動は286件となった。
安全面において、日産は事故による犠牲者を減らすため、事故そのものを減らすことに取り組み、安全性能に係わる技術の進化と採用拡大を推進する。
米国では、米国新車アセスメントプログラム(US-NCAP)にて「日産アリア」、「アルティマ」、「セントラ」、「パスファインダー」、「ムラーノ」、「日産リーフ」、「日産リーフプラス」、「ローグ」、「ヴァーサ」、インフィニティ「QX50」、「QX60」が最高評価となる5つ星を獲得した。
また、米国道路安全保険協会(IIHS)にて、「パスファインダー」、「ムラーノ」、「セントラ」、インフィニティ「QX60」がトップセーフティピック+(TSP+)を獲得、「アルマーダ」、インフィニティ「QX80」がトップセーフティピック(TSP)を獲得した。
また、当社グループは交通事故低減に大きな効果が期待できる運転支援技術の採用を推進している。さらに、ドライバーの負担を軽減する技術として、2016年より「プロパイロット」、2019年より高速道路で同一車線内ハンズオフが可能な「プロパイロット2.0」を販売しており、2025年は「日産リーフ」、「ローグ」、「ムラーノ」に採用した。引き続き、「プロパイロット」技術を軽自動車に至るまで幅広い車種で採用を推進していく。
さらに、一般道や敷地内の走行を含めたドアツードアの運転支援を実現する、AI技術を活用した次世代「プロパイロット」の開発を進めている。2025年にはこの技術を搭載した試作車で東京の市街地を走行するデモンストレーションを行った。この次世代「プロパイロット」は2027年度に市販車に搭載する予定である。今後、AI技術を活用したAIドライブ技術は重点領域として取り組み、さらなるドライバーの負担軽減と交通事故の低減を目指していく。
日産は、AIディファインドビークル(AIDV)を技術イノベーションの中核に位置づけている。AIドライブ技術とAIパートナー技術を組み合わせることで、より安全で直感的、かつ信頼性の高い移動体験の提供を目指す。将来的には、AIドライブ技術を搭載するモデルを当社ラインアップの約9割へと拡大していく方針である。また、電動化は次世代モビリティを実現する重要な要素であり、当社独自の「e-POWER」を中核に、多様なニーズに応える幅広い電動パワートレインを展開していく。
当社グループは、今後も競争力のある商品、将来に向けた先端技術等のための研究開発活動に積極的に取り組んでいく。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02142] S100YH2B)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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